dramaticgasさんの映画レビュー・感想・評価

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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

5.0

空想具現化映画監督、ドゥニ・ヴィルヌーヴが映画史上最高のプロローグであった前作を受けて、遂にストーリーをドライブさせたムービー。

本作も(SFクラシックにして金字塔の)DUNEを忠実に具現化すること
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

5.0

プロットはシンプルで理解し易いが、その主題は理解し難い、美しく奇妙な映像美のみが鮮烈に脳裏に残る異次元ムービー。

ヨルゴス・ランティモスが(おそらく意図的に)本作のテーマをフェミニズムに振り切るのを
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レッド・ロケット(2021年製作の映画)

5.0

空っぽな入れ物にpenisを付けただけな男の醜く美しいムービー。

中身の無さを誤魔化してルックスとpenisのみで何とかサバイブしてきた元ポルノ俳優マイキーは、経年劣化しマジックピルに頼らざるえなく
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

雄大で美しい自然の中でおこるオジサンたちの小さく醜い争い。でも人間の争いのうち、小さく醜くないものは果たして存在するのか?なムービー。

なぜ突然そして頑なにコルムがパードリックを拒絶したのか。コルム
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ほつれる(2023年製作の映画)

5.0

自己愛に縛られ、被害者ポジションに居続けることで互いのマウントを取ろうとする(どうしようもなくくだらない、でもだからこそ堪らなく人間らしい)夫婦を高すぎる解像度で描くムービー。

互いに加害者であり共
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

-

ミーガンに全betして作られたキャラクター特化型ホラームービー。

ジェイソン・フレディ未満、グレムリン以上の恐怖レベルのホラースターというチャッキー先輩と全く同じポジションを正面から狙いにいったミー
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終わらない週末(2023年製作の映画)

5.0

何故か年末年始の風物詩として定着しつつあるNetflixオリジナルの終末(週末ではない)モノの最新作ムービー。

人類社会の持つ普遍的な弱点が、高度に情報化された(はずの)現在社会でこそクリティカルな
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

5.0

現実と地続きのリアルな世界を非現実(アンリアル)を象徴する存在である怪獣が破壊するという、怪獣映画の本懐に正面から挑んだムービー。

終戦直後の風景や(特に兵器や軍艦の)設定はフェティッシュなまでにリ
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

5.0

職業殺し屋の業務プロセスに偏執的にフォーカスしたムービー。

多くの職人やアスリートがそうであるように、徹底した準備とルーティンのもとに仕事をしてきたキラーが、それでも発生した偶発的なイレギュラー(ヒ
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ナポレオン(2023年製作の映画)

-

ナポレオン時代の戦争をリアルに再現したいというリドリー・スコット監督の欲望に忠実なムービー。

リドリー・スコット監督は「2023年に敢えてこの題材を選ぶ意味」とかには1ミリも興味がないようで、ナポレ
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(2023年製作の映画)

-

戦国版アウトレイジを期待する観客に、たけしの戦国風雲児的に足を引っ張り合う大名たちの血まみれブラックコントを延々と見せつけるムービー。

豊臣秀吉に全然見えなくて、たけし軍団を率いる殿のまんまなキャラ
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マーベルズ(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

ポップでほぼコメディなスペースオペラ風ヒーロー映画(なので細かいところは知らん)というキャラクターのチャームに全フリした大変潔いムービー。

MCU最強ヒーローにして、だからこそ(クリエイター側の視点
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

-

(特定の国をベースにしているわけではなく欧米的なアジア観のミックスとしての)アジアの田舎の風景に、(90年代の日本製家電を参考にして作られた)ちょいレトロフューチャーなデザインの巨大建造物や兵器が存在>>続きを読む

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

5.0

御年80歳の巨匠マーティン・スコセッシが、その映画パワーを惜しみなく注いで作り出したアメリカ白人男性の原罪ムービー。

暴力のカリスマ性を具現化することでキャリアを築いてきたスコセッシが本作で選んだの
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ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

5.0

大乱闘殺し屋スマッシュブラザーズなムービー。

リアルラストサムライ真田広之とホークアイなリナ・サワヤマに、ドニー・イェン師父(ガンフー座頭市!センサー&チャイムを使った見たことないアクションがスタイ
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ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

5.0

ころしや日常系バイオレンスアクションの続編にして、ちさまひのキャラクターにフォーカスする方向に舵を切ったムービー。

超ハイクオリティ殺陣、生きるのクソ下手な青春、ゆるい日常、殺し屋協会ユニバース、と
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グランツーリスモ(2023年製作の映画)

-

エッジいなSF監督なニール・ブロムカンプによる奇跡体験ストーリーの映像化ムービー。

アンダードッグの王道スポ根モノで、頑固な父親との確執、ツンデレ師匠との関係性の変化、嫌味なライバルとの対決といった
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バービー(2023年製作の映画)

5.0

グレタ・ガーウィグ流SNLの(長編)スキットなムービー。

全方位をジョークのネタにするスタンダップコメディ的な本作のスタンスは日本人にあまり馴染みがないもので、その意味で(アメリカのメガヒットに比べ
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

-

トム・クルーズがトム・クルーズ自身の限界に挑み続けるライフワークシリーズの最終章(?)パート1なムービー。

多分トムがやりたいデスウィッシュアクションから逆算してプロットを組んでいるので、冒頭で結構
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インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

フェドーラ帽、武器は鞭、敵はナチ、強烈なパンチ、(バスター・キートン的でカトゥーン的ですらある)スラップスティックな冒険アクション!といった象徴的なアイコンをコンプリートしている正しいインディ・ジョー>>続きを読む

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

ゴージャスだけどラフな往年のDCコミックス映画のテイストに、フラッシュポイント実写化という大ネタをぶっ込んだムービー。

近年(といっても10年以上前だけど)最も成功したリランチがNEW 52であり、
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

ポップカルチャーの金字塔を超え、モダンアートの領域までに達した圧倒的なビジュアルパワー✖️60年を超えるスパイダーマンの歴史を塗り替え、スパイダーマンとは何か(そしてヒーローとは何か)をアップデートし>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

5.0

監督是枝裕和、脚本坂元裕二、音楽坂本龍一、主演安藤サクラという邦画界の役満を揃えた、良い映画なのは約束されたムービー。

「取るに足らないような会話が、後から振り返るとかけがえのないものだったり、実は
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ソフト/クワイエット(2022年製作の映画)

-

カレン体感型ファニーゲームUSA(但し加害者視点からの)なムービー。

ワンカット演出で強制的に感情移入させることで観るものを嫌な気持ちにさせることに特化したタイプの映画ではあるけど、主人公たちがあま
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ワイルド・スピード/ファイヤーブースト(2023年製作の映画)

-

毎度お馴染み筋肉祭!最終章突入っていうのも、ヴィン・ディーゼル兄貴がファミリー全員集合の特大打ち上げやりたかっただけなんじゃね?なムービー。

やっぱ三部作にするって言い出したり、スピンオフもいっぱい
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

ポップカルチャーとスペースオペラの融合の最適解という映画史に残る発明を成し遂げたシリーズを、MCUが生み出した最高のキャラクターの物語で締め括る、(創造主)ジェームズ・ガンのキャラクターへの愛が惜しみ>>続きを読む

BLUE GIANT(2023年製作の映画)

5.0

王道中の王道なバンドストーリーに、若さを具現化したかのような熱いビートを乗せた、全ての(「かつての」を含む)ドリームチェイサーに捧ぐJAZZムービー。

全てのJAZZシーンがクライマックスかのようで
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AIR/エア(2023年製作の映画)

5.0

本物の才能に出会ったことでキャリアの全てをその才能にbetした男と、彼を信じて同じようにbetする仲間たちの仕事を、ベン・アフレックの天才的な盛りパワーで極上のケイパー映画化(クライマックスはプレゼン>>続きを読む

ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

5.0

剣と魔法のファンタジーのオリジンの一つにして、おそらく史上最も有名なTRPGの世界を舞台にしたガーディアンズ・オブ・ギャラクシーな最高ムービー。

盗賊(吟遊詩人)エドガン、戦士ホルガ、魔法使いサイモ
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RRR(2022年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

超絶アッパー系スパイス(スターウォーズの方のアレ)ムービー。

悲劇、300、虎、ツープラトン人命救助、友情、ラブコメからのナートゥでエンタメ強度がマックスまで高まってから投入される、多種多様なアイデ
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

一流の俳優と一流のスタッフによるオフィシャル仕事な自主制作ムービー。

庵野秀明にとって映画制作は自己投影そのものなのだ、多分。庵野が原作を観たときに印象的だった要素に過剰にフォーカスした演出をするこ
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

5.0

撮影が始まるずっと前から、ケイコはケイコだったとしか思えないムービー。

それなりに邦画を観ている人間にとって、岸井ゆきのが卓越した俳優であることは周知の事実であるのだけれど、本作で彼女はそんなレベル
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

5.0

リック・アンド・モーティと極めて2023年的な社会課題とカンフーを原液のままカクテルして(ミシェル・ヨーのマルチバース級の懐の深さを信じて)ぶち込んだムービー。

はたしてダニエルズは、オスカー最多受
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アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

アントマン&ワスプというかMCU版リック&モーティなムービー。

アメコミ界隈では一般教養だけど、普通に飲み込むには超ハードルの高いマルチバースという概念を、今やポップカルチャーそのものとなったMCU
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アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

-

異星ナショジオと戦争と家族愛とクジラ(的なもの)への愛といった、キャメロンのサービス精神(=欲望)を(金とリソースをこれでもかと注ぎ込んで)具現化したムービー。

恐ろしい程の金と労力を費やしてパンド
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

史上最高のスポーツ漫画、スラムダンク全31巻の創造主によるウルトラ濃縮還元ムービー。

そもそもエンタメ強度がカンストしてしまっている山王戦(原作の中でも多分ベストバウト)がハイクオリティで映像化され
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