トラウマ療法ブラックコメディ
『ヘレディタリー』『ミッドサマー』と観客を地獄に堕とし続けるアリ・アスターの最新作は、前2作を超える監督の狂気の世界を3時間かけて味あわされる非常に迷惑な作品である。>>続きを読む
生きづらさに寄り添う
瀬尾まいこ氏によるロングセラー小説の映像化ということで、『そして、バトンは渡された』の映画がどうにもハマらなかった私としてはスタッフが全く異なるとはいえ不安しかなかった。>>続きを読む
ほぼ完璧な実写化
野田サトル原作による人気マンガの実写映画であるが、何しろ「これ実写化できるの?」という不安はかなりあったし、ほとんど過労死寸前でマンガ実写化作品に出続ける山崎賢人の主演ということ>>続きを読む
う●この神様
ワンピース、呪術廻戦、鬼滅の刃などここ数年のマンガ原作の劇場版アニメはどうにもハイコンテクスト化が進行していて、強烈なリピーターを生み出す一方、一見さんにはハードルが高くなっている。>>続きを読む
キミは、ホントはいい子なんだよ
日本でいちばん売れた本はハリーポッターでも村上春樹でもなく、『窓ぎわのトットちゃん』というのはちょっとした驚きだが、日本一のベストセラーの満を持してのアニメーション>>続きを読む
終わらない戦争
『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』は奇しくも同時期に公開中の『ゴジラ−1.0』と似たテーマを描いている。ゴジラが戦争の亡霊の象徴なら、こちらはさながら戦後も形を変えて戦争が続いていることを>>続きを読む
呪縛からの解放
ドラマ『ミステリと言う勿れ』は天パで空気の読めない大学生、久能整が空気が読めない故に、本質を突いた台詞が他者を救う展開が好きだった。
ドラマの劇場版となる本作は、広島を舞台にした>>続きを読む
どうせ死ぬけどな
『アウトレイジ 最終章』以来、6年ぶりとなる北野武監督の最新作『首』は、一風変わった時代劇として個人的には抜群に楽しめた。
主に信長、秀吉、そして明智光秀の視点で描かれる謀略が>>続きを読む
アーシャと願いの星
ディズニー100周年の集大成ということで、さぞかし肝入りの企画なんだろうと身構えていたら、そんなに肩肘を貼らない、良くも悪くも「ちょうどよい」作品だった。
ミュージカルパート>>続きを読む
煮詰まってない鍋料理
映画はかろうじて追えているものの、MCUのドラマシリーズをほとんど見れていないので、知らない登場人物が何の説明もなくいきなり出てきては知ってる前提で話が進むのでついていくのが>>続きを読む
戦争の亡霊
2015年に国産ゴジラの新作が公開されると聞いた時、山崎貴監督がメガホンを取るものだとてっきり思っていた。
その予想は外れたわけだが、『シン・ゴジラ』以来、7年振りの国産実写映画として>>続きを読む
上書きされる悪夢
本作の元ネタとされる「コロニア・ディグニダ事件」について詳細を知らないままに鑑賞したが、スクリーンを巨大なキャンバスと捉えて映像を紡いでる点はとてもユニークだと感じた。
油絵の上>>続きを読む
熱いバトル起こせ
新キャラのルイくんは年代設定からわたしと完全に同い年なので、デジモンどストライク世代としても楽しく鑑賞できた。
この新キャラ、キャラクターデザインは渚カヲルなのに声は碇シンジと>>続きを読む
日本語のフォントがダサい
『GODZILLA ゴジラ』『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』とハリウッドの大作を立て続けに撮っているギャレス・エドワーズ監督の最新作はどこかインデペンデント>>続きを読む
メイワク カケテ スマナイ
キアヌ・リーヴスの代表作『ジョン・ウィック』シリーズの最新作は前3作を上回る圧倒的物量を投入した2時間40分のハリウッドアクションの極北だ。
今回はアジアのレジェンド>>続きを読む
テンポまったりめ
「台詞が聴き取れない」と話題の本作だが、原田眞人監督作品でいえば『ヘルドッグス』と並んで群を抜いて台詞が聞き取りやすい作品である。
原田作品の特色のひとつにハイテンポが編集があ>>続きを読む
ホラー風味のシリーズ最新作
ケネス・ブラナーがポワロを演じるシリーズ最新作は、『オリエント急行殺人事件』『ナイル殺人事件』の豪華絢爛な映像によるドラマから一転、ホラー仕立ての推理劇になっている。>>続きを読む
さすがに心配になる
トム・クルーズが身体を張ったスタントでおよそ60歳を超えてるとは思えないアクションをこなすシリーズ最新作は163分の長尺だが、サービスてんこ盛りで最後まで楽しませてくれる。
「>>続きを読む
やさしい気持ちで
ピクサーの劇場公開作は『2分の1の魔法』以来なんと3年ぶりということで、なんだかとても懐かしい気分で映画を観た。
ピクサー作品には『トイ・ストーリー3』や『インサイド・ヘッド』な>>続きを読む
呪いからの解放
バービー人形を題材にグレタ・ガーウィグがメガホンを撮ると聞いた時、どんな作品になるか想像がつかなかったが、なるほどこれはエンタメ作品としても社会風刺としてもとてもよく出来た作品だと>>続きを読む
んふっ♡
2019年から続く実写版『キングダム』シリーズだが、前作と今作は同時撮影ということで前回から地続きの物語が展開される。
私のように原作未読者でも映画だけで話がスムーズに入ってくるので、>>続きを読む
エンドレスタイムループコメディ
タイムループものは傑作が多いジャンルだが、『リバー、流れないでよ』はループの尺がわずか2分の異色の映画だ。
京都発のコメディ劇団、ヨーロッパ企画の長編映画第2弾とな>>続きを読む
老インディ
15年ぶりとなるシリーズ最新作にして(そして多分)完結編となる『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』はスピルバーグとルーカスのテイストがたっぷりと染み込んだ冒険活劇だ。
齢80を超え>>続きを読む
宮崎駿コンプリートベスト
公開までポスター以外の情報を出さない異例のプロモーションとなったスタジオジブリの最新作にして宮崎駿監督の10年ぶりの長編作『君たちはどう生きるか』は、監督作品の集大成とも>>続きを読む
脊髄ぶっこ抜き剣
2007年から続く「トランスフォーマー」シリーズの最新作はアニメファンにはお馴染みの「ビースト」が集結するアクション満載の超大作だ。
「トランスフォーマー」は元々タカラトミーとハ>>続きを読む
映像も脚本も前作超えの傑作
いまやマーベルもDCもマルチバースにたいへん熱心だが、本シリーズはその潮流の元祖といえるだろう。
前作『スパイダーマン スパイダーバース』はコミック的な表現をCGで再>>続きを読む
サービス精神旺盛ではあるが…
もはやユニバースそのものが閉じたと思っていたDCEUだが、昨今流行りのマルチバースに乗っかってフラッシュの単独主演映画としてワーナーが(たぶん)社運を賭けていることが>>続きを読む
お人形大暴走
AIに仕事が奪われるなどと悠長なことは言ってられない。本作『ミーガン』は暴走しすぎて命まで奪いにくる。
自我を持ったAIが人類に反乱を起こす、というプロットはどの作品が起源なのかさっ>>続きを読む
結末がやや安直で強引
同じような仕事の経験のある身からすると、滞納者から投げつけられる言葉の数々や、そうした言葉を横目に淡々と与えられた仕事をこなす前半の主人公に共感を覚えずにはいられなかった。>>続きを読む
ファミリー(宗教信仰)ムービー
いまや20年にも及ぶ一大サーガを形成し、MCUに並ぶドル箱コンテンツだが、個人的にはシリーズに流れるほぼ宗教のようなファミリー信仰精神には相変わらずノれない。
に>>続きを読む
怪物だーれだ?
『万引き家族』はじめ、是枝作品の特徴は、あえて脚本をつくり込まない「余白」部分に魅力があると思っている。
その意味で坂元裕二のセリフの応酬による会話劇中心の脚本は是枝監督と相性が>>続きを読む
スローテンポだが劇場で見る価値あり
『ジョジョの奇妙な冒険』は2017年の実写版が意外に好きなクチなので、続編が出ないのにがっかりしてるところだが、こちらはNHKドラマも好評を博したスピンオフの映>>続きを読む
今日的な命題ともっちゃりアクションのシリーズ集大成
時系列でいうと中編SSとシーズン3の間に位置する本作は、シリーズ最大の謎である常守朱が勾留された理由が明らかになる。
とはいうものの、作品その>>続きを読む
愛すべき宇宙のポンコツ守護者たち
MCUのなかでも独自の路線を貫く本シリーズの最終章は、ある意味でサノスやカーンを超える最恐のヴィラン、ハイ・エボリューショナリーがガーディアンズの前に立ちはだかる>>続きを読む
不毛で不可逆な青春タイムトラベル
『四畳半神話体系』の世界で『サマータイムマシン・ブルース』をやるという、それはもう設定からして傑作が約束されているようなものだが、実際に予想を超えてくる面白さがあ>>続きを読む
計算されたシンプルさ
ゲーム原作の映画化作品は『バイオハザード』などの例外を除けば、これまで批評的にも興行的にも成功してきたジャンルとは言い難かった。
とはいえ近年はポケモン、ソニックとヒット作>>続きを読む