のんさんの映画レビュー・感想・評価

のん

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3度の飯と映画が好き。

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マチネの終わりに(2019年製作の映画)

3.7

髭の似合わない福山雅治



小説『マチネの終わりに』を読み終えた私はいたく感銘を受けて、そのまま映画館へと向かった。

結果的に読み終えたばかりの原作と比較しながら鑑賞することになってしまったが、映
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IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。(2019年製作の映画)

4.2

闇鍋フェスティバル


ホラー作品として全世界興行収入歴代1位という爆発的なヒットを記録した前作は、スティーブン・キングの往年の名作へのオマージュを捧げながら、少年少女の成長を描く青春群像劇を軸にした
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ジェミニマン(2019年製作の映画)

3.9

地味に映像革新

どう考えても『ライオンキング』と並んで今年公開の映画で革新的な映像技術の飛躍を遂げている『ジェミニマン』だが、そうした部分が話題になっていない。



若い姿の自分が自分を殺しにくる
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空の青さを知る人よ(2019年製作の映画)

4.2

井の中の蛙大海を知らず されど…


地方の田舎町で、地元から離れず公務員で勤務しているあかねをみて、まるで自分をみているようだった。まあ13年も想い続けている幼馴染みはいませんが。


『あの花』『
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ジョーカー(2019年製作の映画)

4.4

狂っているのは私か? 世間か?


アメコミ最凶最悪のヴィランであるジョーカーを再定義する本作は、マーベルやDCといったレーベルはおろかアメコミ映画といったカテゴライズすら無効化してしまう恐るべき衝撃
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見えない目撃者(2019年製作の映画)

3.8

韓国サスペンスをローカライズ



韓国産のサスペンス映画は、ハリウッド映画に引けをとらない異様な熱量を持つジャンルだと思う。


あの尋常でない緊迫した空気感はどこから醸成されているのか知りたいとこ
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主戦場(2018年製作の映画)

4.6

この国の真の敵

わたしがネトウヨとか自称愛国保守とかが大嫌いなのは、「普通の日本人」が「日本の誇りを取り戻す」などとのたまいながら、一方で差別的な扇動を繰り返して日本の誇りを著しく傷つけているその矛
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アス(2019年製作の映画)

4.2

アスは我が身


低予算の初監督作品が異例の大ヒットを飛ばした『ゲットアウト』に続くジョーダン・ピールの新作は、ルピタ・ニョンゴを主演に迎えた異色のホラー作品。


自分とそっくりな「わたしたち」が、
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記憶にございません!(2019年製作の映画)

4.1

好きなタイプなんだ


いまや日本でコンスタントにコメディ映画を作り続けているのは、矢口史靖監督と三谷幸喜ぐらいではないか。


抜群の傑作だった『清洲会議』、存在をなきものにされつつある『ギャラクシ
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劇場版 おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~(2019年製作の映画)

3.7

ヒロイン吉田鋼太郎の破壊力



LGBTの問題にあえて深く触れずに、おじさんたちが一生懸命に恋愛ドラマをする、というコンセプトが今の世の中にぴったりだったのか、連ドラ版は社会現象を巻き起こし爆発的な
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ロケットマン(2019年製作の映画)

4.0

エルトン・ジョン その孤独

映画好きな人には洋楽に精通している人も多いが、私はからっきし海外のアーティストの知識がない。


エルトン・ジョンについても『キングスマン』に出てた派手な衣装を着たおじさ
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.0

フィクションが現実を覆す



かねてより10本映画を撮ったら監督業を引退すると公言しているタランティーノ監督の9本目にあたる(『キルビル』は二部で1本カウント)本作は、ブラッドピットとレオナルドディ
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ダンスウィズミー(2019年製作の映画)

4.5

前半ミュージカル後半珍道中の超絶傑作



矢口史靖監督はデビュー以来一貫してコメディ映画を手がけていて、私の大好きな『スウィングガールズ』をはじめ、「そこいくか!?」という予想斜め上の題材を物語とし
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ONE PIECE STAMPEDE(2019年製作の映画)

3.9


101分ノンストップのお祭り映画

国民的マンガでもあるONE PIECEのアニメ20周年を記念して今回はオールスターキャスト総動員でお祭り騒ぎが描かれる。


原作についてはマリンフォード頂上決戦
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ライオン・キング(2019年製作の映画)

3.9

ハリウッドCG技術のエポックメイキング


映像技術というのはある瞬間にブレイクスルーが起きる。スピルバーグの『ジュラシックパーク』とキャメロンの『アバター』がその好例だろう。


マーベル映画では『
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ワイルド・スピード/スーパーコンボ(2019年製作の映画)

4.0

ハゲとマッチョのメガ盛り筋肉パラダイス


このシリーズに対する私の認識は、「ハゲとマッチョがドンパチやる映画」程度のものなので、最初からストーリー性や物語的カタルシスを求めては観ていない。


考え
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ドラゴンクエスト ユア・ストーリー(2019年製作の映画)

3.8

君を、生きろ。


2019年は『アルキメデスの大戦』にルパンのフルCGアニメも控えているなどとんでもない多忙っぷりを発揮する山崎貴を総監督に迎えた『ドラゴンクエスト ユアストーリー』は往年の名作ドラ
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アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)

4.3

スリリングにコーティングされた業深き人間ドラマ

多くの人が誤解していると思うのだが、山崎貴監督が映画作家として最も秀でているのはVFXなどの視覚効果の演出ではない。


どんな題材もエンターテイメン
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愛がなんだ(2018年製作の映画)

4.5

片思いの乱反射


好きな映画には2つのパターンがあって、1つは圧倒的に作品の完成度が高くて、映画であることを忘れさせてくれる場合。

もう1つは作品の向こうにもう一人の自分が見える場合である。

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天気の子(2019年製作の映画)

4.4

新海ワールドが叩きつける社会に対する解



新海誠作品の最も特徴的な部分は実写を超越した背景、特に空の美しい描写だ。ゆえに最新作で天気をメインテーマに据えたことには、監督の明確な意図があり、かつそれ
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トイ・ストーリー4(2019年製作の映画)

4.7

9年を経て語られるべき必然とは



『トイ・ストーリー』シリーズはピクサー社のアイデンティティーとも呼ぶべき作品で、オリジナルにこだわる同社の作品のなかで続編が複数製作されている特別な作品でもある。
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凪待ち(2019年製作の映画)

3.9

とってもクズ

白石和彌監督の真骨頂は、クズ人間を主役に映画を撮れるその演出の力強さだと思う。



『彼女がその名を知らない鳥たち』の蒼井優や『孤狼の血』の役所広司など、人格者からはほど遠いキャラク
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スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム(2019年製作の映画)

4.2

むずむず

以下、エンドゲームのネタバレありです。




予告編から察するにさぞかし湿っぽい内容になっていると思いきや、意外や意外、笑って泣ける実によく出来た傑作となっている。

前作から引き続きメ
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劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん(2019年製作の映画)

4.1

ファイナルファンタ…ズィー…


映画館のスクリーンでまさかオンラインゲームの画面を見ることになるとは思わなかったが、けっこう楽しく鑑賞することができた。


仕事一筋の父親と息子のコミュニーケーショ
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ザ・ファブル(2019年製作の映画)

4.0

テンション低めの殺し屋狂想曲


「殺しをしない殺し屋」という面白いコンセプトと、日本を代表するアクション俳優である岡田准一が主演するとなれば、これはもう面白い作品になると期待せずにはいられない。
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きみと、波にのれたら(2019年製作の映画)

3.6

ほとんど何も残らない

『夜は短し歩けよ乙女』『夜明け告げるルーのうた』、そしてNetflixのデビルマンと、湯浅政明監督は完全に波に乗ってるかと思っていたのだが、今回はイマイチ乗り切れなかった。
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町田くんの世界(2019年製作の映画)

4.6

こんなところで唐揚げ棒食ってる場合じゃねえな


「情けは人のためにならず」というのは、「人に情けをかけるのはその人のためにならないからやるべきではない」という意味ではないそうだ。

本来の意味は「情
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ウィーアーリトルゾンビーズ(2019年製作の映画)

4.1

不条理を生き抜け

近所のシネコンではなんと6日間で上映が終了するようで、これは多分歴代最短の打ち切り記録ではないかと思うのだが、おそらく驚異的な不入りだったのだろう。


なんとも悲しい現実であるが
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海獣の子供(2018年製作の映画)

4.3

新世代アニメのビッグバン


庵野秀明が監督、虚淵玄の脚本でスタジオジブリのスタッフが製作したら、押尾守テイストの『AKIRA』が出来た、みたいな映画。観てない人何言ってるかわかんないと思うけど、ホン
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スノー・ロワイヤル(2019年製作の映画)

4.0

ジェダイマスター激おこ

「全 員 除 雪 」というキャッチコピーだけでもう面白いのだが、映画の内容はコーエン兄弟の『ファーゴ』を彷彿とさせるオフビートな魅力がある。


最近はキリシタンの宣
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アラジン(2019年製作の映画)

4.2

豪華絢爛ミュージカル


ディズニー第二の黄金期といわれる1990年代の傑作たちが続々と実写化されているが、今年は本作に加え『ライオンキング』が公開される超充実ぶりである。


オリジナルではロビン・
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メン・イン・ブラック:インターナショナル(2019年製作の映画)

3.9

安定の面白さ


MIBシリーズというのは、食べ物で例えるなら蕎麦屋のカレー。凄く好きな映画というわけではないのに、なぜかテレビでやってると必ず最後まで観てしまう。

テッサ・トップソン×クリス・ヘム
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長いお別れ(2019年製作の映画)

4.1

つながらないって…切ないね


中野量太監督の『湯を沸かすほどの熱い愛』は予想の斜め上をいくびっくりなラストに目が点になった。

その監督の最新作となる『長いお別れ』は、タイトル通り認知症の父親と家族
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貞子(2019年製作の映画)

3.3

作品の方向性がよくわからない


Jホラーの頂点に君臨する最恐のキャラクター貞子を生みの親である中田秀夫監督が蘇らせるということで、期待値は高かったが、まずあんまり怖くない。


有名すぎてネタやパロ
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さよならくちびる(2019年製作の映画)

4.4

顔は小松菜奈、声は門脇麦、それが あいみょん


劇的な展開があるわけでも、派手な見せ場やアクションがあるわけでもない。
けれども、気づくと作品の世界にどっぷりと浸かっている。とても不思議な映画だ。
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パラレルワールド・ラブストーリー(2019年製作の映画)

3.6

原作を読んだはずなのに、物語を覚えていないし、そもそも読書をした痕跡がない。わたしの記憶もきっとパラレルワールドになっているんだろう。


東野圭吾の理系ミステリーに分類される本作は、東野作品のもうひ
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