菩薩さんの映画レビュー・感想・評価 - 58ページ目

プリズナーズ(2013年製作の映画)

3.9

「神はいる」との当たり前の嘘に囚われた人間が突き進む愚行。神ないしその声を聞き人々に伝える者達は、そうでない者達の心の中に巧みに恐怖を植え込み操ろうとする。祈れども祈れどもその恩恵に与れない者達は憤り>>続きを読む

ザ・コミューン(2016年製作の映画)

4.1

ルーカス・ムーディソンの『エヴァとステファンとすてきな家族』のヴィンターベア版と言った趣であったが、あちらが反資本主義やヒッピー文化に依拠した欺瞞に満ちた共同体であった一方で、より見え透いた個人主義の>>続きを読む

ホワイト、ホワイト・デイ(2019年製作の映画)

3.7

老害ジジイの作り方講座。理不尽な喪失とやり場のない怒りで絶望の底に転落していく自分をどう救ってやれば良いのか、その答えが「大きな声を出す」なのは限りなく正解に近いと思うが、あれを街中ないし人前でやって>>続きを読む

スピリッツ・オブ・ジ・エア(1988年製作の映画)

3.9

第一回鳥人間コンテストの密着ドキュメンタリー、以降舞台は琵琶湖に移され、今日まで続く人気企画となっている。

この作品を観た安西光義氏(元湘北高校バスケットボール部監督)が漏らした一言が「あきらめたら
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ジャックポット2(1982年製作の映画)

3.0

文化も希望も無くなれど遊戯は残り続ける、って事ですか?羽二枚が男、球が女?三角関係って感じでも無さそうな。クソ不味そうなパスタと回り続けるヘリコプター、なんとか世紀末感出そうとの必死さは伝わった。空気>>続きを読む

嘘つき(1981年製作の映画)

4.0

『男の子の名前はみんなパトリックっていうの』みたいだなぁと思ったら『はなればなれに』だし『勝手にしやがれ』だった。あのラストは撃たれたフリをして逃げおおせようとしたものと受け取ったが…?遊園地の妖精に>>続きを読む

X&Y(2018年製作の映画)

1.0

壮大なオナニーを見せられた後に「芸術に境界は無い」とか言われても「はぁ、そうですか」としか思えんし、結局前作が『セレブレーション』で今作が『ドッグヴィル』で、そうやって先人の傑作を換骨奪胎しなきゃ撮れ>>続きを読む

同窓会/アンナの場合(2013年製作の映画)

1.0

これが完全なる創作なら「嫌な事するなぁ〜ムカつくわぁ〜」とむしろ好意的に受け止められるけど、おそらくマジでしょこれ?だとしたらクソダサイなと思った。世の中には同窓会に呼ばれる人もいれば呼ばれない人もい>>続きを読む

37セカンズ(2019年製作の映画)

4.1

柴田剛『おそいひと』(2004年…)以来最も果敢な挑戦でありながら、障害者の映画である事に何一つ甘えていない丹念な脚本と、脇を固める豪華助演陣が、全ての嘘くさ・胡散臭さを帳消しにしていく。正直タイパー>>続きを読む

巴里の屋根の下(1930年製作の映画)

3.0

ルネ・クレールのトーキー第1作目にして、この世に童貞を殺すセーターが誕生した瞬間を目撃出来る記念碑ムービー(着てるの男だが)。トーキーと言ってもまだ8割方はサイレントだし、サイレント部分の方が抜群に面>>続きを読む

俺のシテがやられる(1997年製作の映画)

3.5

マジでシテやられた…。

ってみんな本当は書きたいのに恥ずかしくて書けないのだろうから俺が代筆しておく、もはや失うものなど何も無い。ただあながち間違いでも無くて、この作品をヴィルジニー・ルドワイヤン目
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汚れた手をした無実の人々(1975年製作の映画)

4.0

圧倒的ホモソーシャルに文字通り裸一貫で戦いを挑んだ妖艶なる刃は、全てを切り裂き、全てを手にした後、全てを失い、静かに闇へと消えていく…。

もう冒頭の凧揚げシーンから最高過ぎて、「私はタコになりたい」
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転がるビー玉(2019年製作の映画)

1.0

雑誌を作る感覚で映画を撮ろうとしたら雑誌にも映画にも満たない謎の映像作品が出来てしまったというだけの話で、演者も美術も衣装さんも、きちんと仕事をこなしたのだと思うが、どうやら製作陣の中に80・90年代>>続きを読む

ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

3.9

魂に「男子」を飼っている全人類向け、精神年齢永久に中二(推定)の監督が調理したであろう、ミックスフライ定食にチーズinハンバーグを添えて尚且つおろしソースでさっぱり頂く系ムービー。ダコタ・ジョンソンは>>続きを読む

小さな恋のメロディ(1971年製作の映画)

2.5

正直ビージーズのPV以上の機能を果たしているかと言えば若干首を傾げたくもなってしまう作品であるが、ある年代以上に取っては映画以上に価値のある宝物の様なものだろうし、それこそ浅井健一に「俺の血」とまで言>>続きを読む

打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(1993年製作の映画)

3.9

「今日」と言う日の中に眠るいくつもの可能性の分岐点、恋心と好奇心との拮抗、友情を取るか純情を取るかの苦悩。君は僕より少しだけ早く大人になってしまうから、僕は精一杯背伸びをしなければならない。

セーラ
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トガニ 幼き瞳の告発(2011年製作の映画)

5.0

チョン・ユミの若干雑なポニーテールが超絶かわゆい以外にはまるで救いの無い映画であるが、この世界の醜さの全てが詰まっていると言っても過言では無いし、実際後にこの作品が「世界を変える」力として機能した事に>>続きを読む

オフサイド(1977年製作の映画)

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オフサイドってか圧倒的バンドだし、どう考えてもレッドカード出る。

鹿の一年(1995年製作の映画)

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イッヌとシッカ。友愛と裏切り。辛すぎるやろラスト…。

影のない男(2004年製作の映画)

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あぁ…分かるぅ…とか思ってしまった…。影が無いからその人を追えないとこ切ない。

ナクーニン(1986年製作の映画)

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突然のクリス・マルケルみ。白シャツばっかやん。

フランケンシュタインの恍惚(1982年製作の映画)

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初期のファミコンのダンジョンRPGってまさにこんなんだった。イカれた電子音で白飯3杯食える。

フーガ(1999年製作の映画)

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電子フーガとジョルジョ・デ・キリコ感、形而上学的なんちゃらってやつ。

(2006年製作の映画)

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おぉ、Eテレみたいだと思ったらまた回して来やがる…気持ち悪い…好き…。

絵画の主題(1989年製作の映画)

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絵リレー、メトロポリタンミュージアム美術館(大貫妙子)。

破滅への歩み(1992年製作の映画)

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なんか最後はっぱ隊みたいの出て来たけど、はっぱって言うよりハッパって感じだね…。

78回転(1985年製作の映画)

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これだけでも目が回った…気持ち悪いけど好き…。

アンチクライスト(2009年製作の映画)

4.2

「アンチ・クライスト」でありながら「アンチ・クリトリス」である事は誰が観ても一目瞭然であると思うが、とは言え「クリトリスは女性のみが持つ性的興奮を高めるためにのみ特化した器官であり…」と、だから女性は>>続きを読む

赤い犯行 夢の後始末(1997年製作の映画)

3.0

主演:町田康に託した、脚本家:小林政広の『8 1/2』。痛烈な業界批判と、金も地位も名声もない零細映画人の苦悩が描かれているが、これはもうみんな当たり前に思っている事なのでは…?「映画は芸術でも娯楽で>>続きを読む

肉屋(1969年製作の映画)

3.9

美女と野獣(死すべし)。あらあら随分と平和な立ち上がりじゃないの、サスペンスどこいったのかしら?なんて思ってたら「雨よ!」以降の超絶展開に慄いて若干引いた。ポツリポツリと最低限の血の雨を滴らせた後、葬>>続きを読む

ねじ式映画 私は女優?(1969年製作の映画)

3.5

はて?

まぁさっぱりだったので適当に書きますが、カメラはその存在自体が一つの強制力を帯びており、それを向けられる被写体の自由を侵害していくのであって、この世の純然たるドキュメンタリーなどは存在しない
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灼熱の魂(2010年製作の映画)

4.0

この世界に「神」が一人であれば、過去も未来も現在も続くあらゆる争いの元は容易に断てるのであろうが、どうしてだがこの世界には「神」が乱立してしまい、その「神」を守る為に人々は日々殺し合いをせねばならない>>続きを読む