いやあすばらしかった。
爽やかなポスターのシーンのひどさ！
ハーモニーコリンの『ビーチ・バム』にも通じる、生命力が正しさをぶち破るような瞬間がある。
「被害者も根が腐ってて落ちるとこまで落ちてるだけで、起こるべくして起こってる」
レビューを読んでいたらこう書いてる人を見かけたので、まあイスラムとかいうことだけの話ではないんだろうなあ。
「浄化」のた>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
途中まで息を呑む展開でものすごく面白かったのだが、真相があまりにしょぼいというか、前科のある離婚した元夫がノーマークってなんなの。
FBIがこれに辿り着けないのは無理がある。
ものすごく手間のかかる計>>続きを読む
作中人物が知り得ない未来の映像が挟み込まれる、スピーチ中のマジカルな演出に不意をつかれる。
過去の出来事を現在から見ていることでしか感じられないような、「人生いろいろある感」が突如として出現し、感動す>>続きを読む
オリジナルが好きなので、うーんというかんじ。
いろいろ思うことがあるのだが、一番は、若い女に生命力を見るという部分をなぜわざわざ微妙に改悪して残すのかがわからなかった。
元上司が新しい職場に訪ねていっ>>続きを読む
横暴なオカルト版サンデルからはじまって、毎度おなじみの「使命」をめぐる物語。
陰謀論的思考が現実化する話をやってしまえる数少ない監督だと思う。
ただ、津波は結構怖かったけど、感染症、飛行機の落下、火>>続きを読む
よかった。
役者陣もみなすばらしい。主演の東出昌大もいいけど、三浦貴大、吹越満、渡辺いっけいなどもいい。
特に吹越満など、やせっぷりも含めてまじで歴戦の弁護士にみえる。反対に三浦貴大のむちっとしたかん>>続きを読む
週末のそこそこの入りの映画館でだれの笑い声も聞こえずいたたまれない気持ちになる。
変なことを変な言いかたで変な顔で言うのは見てられない。
少年マンガにおけるギャグシーン同様に日本の「お笑い」的な要素>>続きを読む
こんなに作者の存在に意識が向き腹が立つ話も珍しい。
2時間に圧縮しているので、当然のことながらキャラクターの描きこみは不十分で、その分ウェットさに話が流れるのは仕方がない。
とはいえ、原作の、ピアノの>>続きを読む
風刺らしい風刺。100人見れば100人が風刺してるな〜と思う風刺。見終わったあとにあのシーンって風刺だよねとかじゃなく
、全編が風刺だな〜と誰もが思う。
観客から「よ！風刺！」という声がかかっていた気>>続きを読む
「マルチバース」や「タイムトラベル」あるいは「ループ」という設定はいまここのこの世界をどう肯定するかという倫理的な問いが生じるジャンルである。(バックトゥザフューチャーにはその問いが全くないが)
今>>続きを読む
友達の話をつまらない早く帰りたいと思いながら聞いたことは多かれ少なかれ誰にでもあるだろう。
いい奴だったのに。いまのお前は全然いい奴じゃないよ。という一連のシーンに胸うたれる。
ちょっとはいい奴であり>>続きを読む
ファムファタールがミソジニーと親和性があることは近年しばしば語られることだが、まさしくそのことを物語上のミスリーディングに使いつつ、ひっくり返してみせる作品。
ただちょっとわかりづらい。演出がすばらし>>続きを読む
悪役にわざわざスクルージを名乗らせてクリスマスキャロルに目配せしてるのに、彼の改心に話がいかないのが残念。
悪役達がサンタを信じるくだりなど、「だれもがかつて子どもだった」という方向に物語がいきそうな>>続きを読む
こういう映画を映画館で見ていると、この中のどれだけの人がこれに共感したり一理あると思ったりするのだろうと考える。
隣の人のあくびやクスっと吹き出したりに妙に緊迫させられる。
ひどすぎて笑うとということ>>続きを読む
めっちゃ面白い。
過去のトラウマと因縁をもつイ・ビョンホン、誠実に職務を全うしようとするチョン・ドヨン、いつものソン・ガンホ、それぞれはありふれた物語の型で、基本的には、他の作品でそれ見ましたみたい>>続きを読む
基本的には悪いこと続きな映画なのに、静かなポジティブさに溢れた映画で大変すばらしかった。
そしてちゃんと撮ればそうなるはずだという確信に満ちた抑制された編集で、その点もすごくよかった。
マスク社会は>>続きを読む
ビートルズイエスタデイの謎のオーケストラバージョンが流れるシーンがいい。
パチモンの聖書をパチモンのビートルズがかき消す。
2022年の邦画ベスト。
まったく先が読めない。主人公が新興宗教っぽいものにのめりこんでいくにもかかわらず、明るく、妙に痛快なのがフレッシュ。
張り手の音響がよい。
警官の違法取り調べがいつまでユーモアとして許容されるのかなとは思った。
ミステリーとして柴崎コウと福山雅治の役割がかぶっていて、明らかにどっちかひとりでよい。
作るほうも見るほうもみんな知っていることだが。
多くの場合ホラーでは昔から、女性がひどい目にあうものが多く、それ自体がミソジニーだという指摘はあると思うのだが、このように「有害な男性性」批判の体裁をとれば、ミソジニーを脱したことになるかといえば別に>>続きを読む
すばらしいシーンはたくさんあるもののあまりにバーフバリが好きなので、王の凱旋のあの密度に比べるとゆるくみえてしまうところがあるし、デーヴァセーナのようなすばらしい女性キャラクターもいなくて、大好きとま>>続きを読む
わたしはスラムダンク世代で、少年時代にはなにも感じなくなるほど読み返しているので、それなりに思いいれがありますが、大変すばらしいと思いました。
サッカー観戦をしないタイプの映画好きですが、そういうのも>>続きを読む
震災をちゃんと物語化して偉いともいえるし、軽薄だともいえる。
天皇のモチーフがこんな明らかな形で使われながら、天皇についてさほど踏み込まないかんじがなんともいえない。
評価不能。ちょっとむずかしい。
「分人」という概念を啓蒙している平野啓一郎さんと、ツイッターでの平野さんが、この小説ではじめて結びついて理解できた。(分人という概念と反するけど)
石川慶さんはいつもすばらしい。
作中の「文学観」にものすごく恥ずかしさを感じてしまったけど、それ以外は全部すばらしいと思った。
「新しき世界」みたいなとこもあるけど、日本でも韓国映画みたいなノワールを頑張って作ろう！みたいなものとは違う方向でかなりよかった。
「ファイティング・ダディ 怒りの除雪車」とかそのリメイクの「スノー・>>続きを読む
ひとりでマーベル以上に複雑な「俺ユニバース」を展開している白石晃士作品。
本作は、「コワすぎシリーズ」「オカルト」「カルト」「殺人ワークショップ」とリンクした作品になっており、終盤の突飛な展開は「あ>>続きを読む
大きい「はったり」が映画を駆動することや、それを「撮る」ことに話がいき、「映画の意義」を意識させる再帰的なつくりはシャマランのよう。
シャマラン作品は「はったり」を「個人の物語」に収斂させていく異様>>続きを読む
ドギャシャア！ガッシャーン！の連続。
製作費はジュラシックワールドやトップガンより多い2億ドル。こんな映画が配信主体なのはほんとうにもったいない(クオリティとかではなく派手さという点で)。
いまこの瞬>>続きを読む
作劇上の都合でしかない最後の告白がかなりうざい。
それは最初に言え。絶対に最初。
なんでドラマティックに最後までとっといてんの？
最後は君に返すものが、じゃないんだよ。
謝罪するときに気取るな。
謝る>>続きを読む
ゾンビものですが、欲望とか攻撃性とかのタガが外れるって設定を一枚かませてるのが現代的でうまいなーと思った。
SNSとかでやばくなってる人たくさんいるよなっていうなんとなくの恐怖みたいのものが、アナロジ>>続きを読む
カラッとしたオープニングから徐々に展開も舞台も暗くなっていくのが残念。
クライマックスになんであんな暗いところで戦うのかわからない。
前作の移民の唄のシーンはほんとうに最高だったのに(あれはスーパーサ>>続きを読む
これはよかった。
まさに暇つぶしに最適な映画。
あー暇つぶれたなーというかんじ。
ラストのカーステレオの使い方がよくてぐっと満足度があがる。
こんくらいの映画を求めてる日というのは確実に存在する。
最初のスペシウム光線はよかったけど、
あまりにも人間ドラマの作劇を放棄しすぎ。
わたしたちはバディよ、とか言ってんだけど、きみたち職場の特に親しくないひとにしか見えないよ、とまあ誰もが思うことを思った>>続きを読む
