love1109さんの映画レビュー・感想・評価

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金沢在住の映画好き。http://d.hatena.ne.jp/love1109/

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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

4.1

ポール・トーマス・アンダーソンが、ペドロ・アルモドバルが、グザヴィエ・ドランが絶賛したのもよくわかる、恐ろしいほどに耽美で、切なく、まばゆい映画だった。思春期の青年が抱く強い欲望と、抑えきることのでき>>続きを読む

あしたは最高のはじまり(2016年製作の映画)

3.9

未来がどうなるかなんて誰にもわからない。だからこそ、今を懸命に生きる必要があり、現在が積み重なった後に未来があるということを、わかってはいるけれど、ついつい忘れてしまいがちだ。とにかく今を生きること、>>続きを読む

ナチュラルウーマン(2017年製作の映画)

3.8

なにをもって「ナチュラル」とし、なにをもって「アンナチュラル」とするのか。それを決めるのは、他者でも、世間でもなく、自分であるということを、自身もトランスジェンダーである女優ダニエラ・ヴェガが教えてく>>続きを読む

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

4.2

忘れることなかれ。スピルバーグこそが世界を熱狂させた史上最初の映画オタクなのだ。近未来の仮想現実の世界の中で、メカゴジラとガンダムが戦い、キングコングが街を破壊し、デロリアンや金田バイク(AKIRA)>>続きを読む

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年製作の映画)

3.8

民主主義を守るのは、その主権者たる国民であり、ジャーナリズムは国民のために「本当のこと」を伝えなければならない。この映画が強く問いかけるのは「その権利を保障するものとして、政府が国民のあいだに打ち立て>>続きを読む

ゴーギャン タヒチ、楽園への旅(2017年製作の映画)

3.4

芸術なんてものに心を奪われたが最後、どんなことがあろうとも、後は盲目的に人生をかけて信じ抜くしかない。ゴーギャンの生き方を辿っていくと、常識やモラル、ときには愛でさえも、それらすべてを捨てて信じ抜いた>>続きを読む

さよなら、僕のマンハッタン(2017年製作の映画)

3.8

好きな場所で暮らしていいよ、と言われたら、絶対にニューヨークだ。ニューヨークほど、知的で、お洒落で、刺激的で、懐が深く、寛容な都市を他に知らないからだ。昔も、今も、サイモン&ガーファンクルが最高に似合>>続きを読む

バース・オブ・ネイション(2016年製作の映画)

3.8

歴史を知れば知るほど、悲しみと絶望の果てに多くの血や涙が流され、今があることを思い知らされる。映画の父、D・W・グリフィスが白人を英雄視した「國民の創生」と、あえて同じタイトルがつけられた本作が、強烈>>続きを読む

長江 愛の詩(2016年製作の映画)

3.6

中国は近いようで遠い国だ。こんな映画を観ると、かの国について、あまりに部分的にしか知らないことを強く感じてしまう。上海を起点として、途方もなく壮大な長江を、その源流へと遡る一大ロードムービー。そこで繰>>続きを読む

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

4.1

ヒッチコックを例にあげるまでもなく、本物のホラーというのは、視覚的、あるいは、聴覚的に怖さを訴えかけるものではなく、私たちの想像力をじわりじわりと冒してくるようなものだ。人間の「悍ましさ」や「利己」が>>続きを読む

ジュピターズ・ムーン(2017年製作の映画)

3.6

シリアから逃れてきた難民の少年が、凶弾に倒れることなく、転生して天使となったのはなぜか。サイエンスフィクションやファンタジーが私たちの心を掴むのは、それが、ノンフィクションやドキュメンタリーで暴くこと>>続きを読む

リングサイド・ストーリー(2017年製作の映画)

3.8

そんなに詳しいわけではないけれど、「プロレスを愛するひとに悪いひとはいない」と、どこかで強く信じている。「百円の恋」の武正晴監督が、リングに立ち続ける人間の「崇高さ」を、まっすぐに撮りあげた、びっくり>>続きを読む

ワンダーストラック(2017年製作の映画)

3.4

史跡や遺跡、景勝地など、何10年、何100年の時を経ても何も変わらない場所があるけれど、ある意味、ミュージアムもそんな場所だ。1927年と1977年のニューヨーク。同じ「自然史博物館」で交差する、ファ>>続きを読む

ハッピーエンド(2017年製作の映画)

4.1

世界には、ほんの一握り、いわゆる一般的な映画とはまったく異なる次元で、神々しいほどに美しく、観たあとに只茫然とするしかない映画を撮る天才がいる。例えば、レオス・カラックスやポール・トーマス・アンダーソ>>続きを読む

ロング,ロングバケーション(2017年製作の映画)

3.8

人生の最期の最期、それまでずーっと寄り添ってきた老夫婦が、キャンピングカーで旅をしながら、スクリーンに映し出される写真を眺めつつ、あのときはああだった、このときはこうだったと語り合う。なんて豊かな時間>>続きを読む

羊の木(2018年製作の映画)

3.5

人が人を信用することの難しさと強さ、そして、危うさを、最後の最後までラストの読めないサスペンスにしてヒューマンドラマ、ほんの少しのSF要素も散りばめたエンターテイメントに仕上げた吉田大八監督の力量に脱>>続きを読む

リバーズ・エッジ(2018年製作の映画)

3.7

岡崎京子の「リバーズ・エッジ」を初めて読んだのは、確か、姉が定期的に買っていた雑誌「CUTiE」の連載だった。あの頃はちょうど、世の中に蔓延している薄っぺらな嘘にようやく少しずつ気づき始めた頃で、そこ>>続きを読む

リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

3.9

昔から「最高のメディアは恋文である」と思っているけれど、音楽も同じ。たった一人のために刻まれるリズムや、奏でられるメロディほど、胸を打つものはない。そして、それが愛について歌われたものならなおさらだ。>>続きを読む

ドリス・ヴァン・ノッテン ファブリックと花を愛する男(2016年製作の映画)

3.9

作られるものは嘘をつかない。繊細なものを作ろうとするなら作り手は繊細でなければならず、誠実なものを作ろうとするなら作り手は誠実でなければならない。アントワープ郊外の邸宅の広大な庭で、パートナーと共に、>>続きを読む

未来のミライ(2018年製作の映画)

3.7

どんな才能を持った監督も全打席ホームランというわけにはいかない。ただ、後々そのフィルモグラフィーを辿っていくと、そのとき、撮るべきもの、撮らねばならなかったものを、必然的に(というよりも、ある意味、宿>>続きを読む

ライオンは今夜死ぬ(2017年製作の映画)

3.6

ゴダールやトリュフォーと並び、ヌーヴェルヴァーグの代名詞といえるジャン=ピエール・レオーの、まさしく映画を生き抜いてきた圧倒的な存在感! 本人を投影するような、死を演じることに苦悩する老俳優の、身振り>>続きを読む

デトロイト(2017年製作の映画)

3.8

約40分。これでもかというくらい、執拗に、執拗に描かれる尋問シーンは、尋問というよりも、もはや拷問に近い。1967年のデトロイト暴動のさなかに発生した「アルジェ・モーテル殺人事件」を基にした映画が浮き>>続きを読む

アバウト・レイ 16歳の決断(2015年製作の映画)

3.9

娘にエル・ファニング、母にナオミ・ワッツ、祖母にスーザン・サランドン。という時点で、これはゼッタイいい映画に決まっている。中でも! トランスジェンダーとして性転換を渇望する16歳の娘の決断について、彼>>続きを読む

ロストパラダイス・イン・トーキョー(2009年製作の映画)

3.8

社会のシステムからはじかれ、過酷な運命を背負いつつも、這い蹲りながら生きる。バーチャルでは癒されることのない、孤独を抱える二人(プラス一人)が、血生臭いリアルに魂で反応し、共鳴した物語。「凶悪」(これ>>続きを読む

悪女/AKUJO(2017年製作の映画)

3.8

やっぱり殺し屋は美女に限る!おおよそマンガでも思いつかないような、ぶっ飛びまくったバイオレンス、アクションシーンの連続。めまぐるしく展開するストーリー、いくつもの復讐を宿命づけられるたびに血が流され、>>続きを読む

おじいちゃん、死んじゃったって。(2017年製作の映画)

4.0

でた。全員が欠陥だらけの登場人物。ズルくて、弱くて、幼いけれど、最後まで憎めないどころか、なんか愛おしいのは、みんなどこかで誰かを、わずかながら慮っているからだ。そうかー。家族とは、良いことも、悪いこ>>続きを読む

希望のかなた(2017年製作の映画)

3.8

アキ・カウリスマキの映画はアキ・カウリスマキにしか撮ることができない。映像が氾濫する時代にあって、彼のオリジナリティーが、より一層の輝きを増しているのはなぜか。寛容さを失いつつある世界の中で、社会の片>>続きを読む

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

3.8

「やる」と「やらない」の間には、天と地ほどの違いがある。普段どんなに偉そうなことを言っていても決して「やらない」人間がいる一方で、うだつの上がらない奴だと思われていても「やる」人間がいる。地位や立場や>>続きを読む

第50回全国高校野球選手権大会 青春(1968年製作の映画)

3.4

レニ・リーフェンシュタール監督の「民族の祭典」と並んで、「東京オリンピック」で、その記録を、壮大な芸術へと昇華させた市川崑監督による伝説のドキュメンタリー。コピーにある「日本で一番美しいもの」を浮かび>>続きを読む

うつくしいひと サバ?(2017年製作の映画)

3.4

何度か書いたことがあるけれど、震災を描く、ということはほんとうに難しい。なぜなら、怒りであれ、悲しみであれ、被災した人たちの、ひとり一人の思いに応えることなど、到底できるはずがないからだ。それでも、な>>続きを読む

二十六夜待ち(2017年製作の映画)

3.4

黒川芽以というだけで期待をしてしまう不思議。監督が「市井に生きる女性の美しさを演じることのできる女優」と語る彼女は、ある意味、とても映画に愛されている女優だ。月光の中に弥陀・観音・勢至の三尊が現れると>>続きを読む

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

4.4

これぞ良質な、実に良質な、アメリカ映画。綿密に練られた脚本による予測不可能なクライム・サスペンスの行き着く先は、終わりの見えない哀しみと怒りの連鎖の果てにある、ごく小さく、ごく微かな希望だった。今さら>>続きを読む

火花(2017年製作の映画)

3.7

お笑いを仕事にする。そんな無謀な夢に挑み、もがき、苦しみ、傷ついた芸人二人の10年間の軌跡。原作・又吉直樹、監督・板尾創路によって生みだされた作品ならこそ。細部の描写、一つひとつにリアリティが漲ってい>>続きを読む

リュミエール!(2016年製作の映画)

4.0

映像学を専攻して最初に観た映画がリュミエールの「工場の出口」だった。ルイとオーギュスト。1895年にシネマトグラフを発明した兄弟による1422本の作品から厳選された108本。ロングショット、クローズア>>続きを読む

We Love Television?(2017年製作の映画)

3.8

狂っている。共演者であれ、スタッフであれ、番組にかかわる人間のあらゆる逃げ道を塞ぎ、どんどん追い込んでいく姿は、まさに狂人のような恐ろしさがある。しかし、そんな「欽ちゃん」の、ほんとうの恐ろしさを思い>>続きを読む

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

3.8

天才・松岡茉優の魅力が炸裂! こじらせっぱなしの暴走ガールが、とてもチャーミングに見えるのは、それを松岡茉優が演じているからだ。これは、中谷美紀の「嫌われ松子の一生」 、安藤サクラの「百円の恋」に匹敵>>続きを読む

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