love1109さんの映画レビュー・感想・評価

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金沢在住の映画好き。http://d.hatena.ne.jp/love1109/

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ライオンは今夜死ぬ(2017年製作の映画)

3.6

ゴダールやトリュフォーと並び、ヌーヴェルヴァーグの代名詞といえるジャン=ピエール・レオーの、まさしく映画を生き抜いてきた圧倒的な存在感! 本人を投影するような、死を演じることに苦悩する老俳優の、身振り>>続きを読む

デトロイト(2017年製作の映画)

3.8

約40分。これでもかというくらい、執拗に、執拗に描かれる尋問シーンは、尋問というよりも、もはや拷問に近い。1967年のデトロイト暴動のさなかに発生した「アルジェ・モーテル殺人事件」を基にした映画が浮き>>続きを読む

アバウト・レイ 16歳の決断(2015年製作の映画)

3.9

娘にエル・ファニング、母にナオミ・ワッツ、祖母にスーザン・サランドン。という時点で、これはゼッタイいい映画に決まっている。中でも! トランスジェンダーとして性転換を渇望する16歳の娘の決断について、彼>>続きを読む

ロストパラダイス・イン・トーキョー(2009年製作の映画)

3.8

社会のシステムからはじかれ、過酷な運命を背負いつつも、這い蹲りながら生きる。バーチャルでは癒されることのない、孤独を抱える二人(プラス一人)が、血生臭いリアルに魂で反応し、共鳴した物語。「凶悪」(これ>>続きを読む

悪女/AKUJO(2017年製作の映画)

3.8

やっぱり殺し屋は美女に限る!おおよそマンガでも思いつかないような、ぶっ飛びまくったバイオレンス、アクションシーンの連続。めまぐるしく展開するストーリー、いくつもの復讐を宿命づけられるたびに血が流され、>>続きを読む

おじいちゃん、死んじゃったって。(2017年製作の映画)

4.0

でた。全員が欠陥だらけの登場人物。ズルくて、弱くて、幼いけれど、最後まで憎めないどころか、なんか愛おしいのは、みんなどこかで誰かを、わずかながら慮っているからだ。そうかー。家族とは、良いことも、悪いこ>>続きを読む

希望のかなた(2017年製作の映画)

3.8

アキ・カウリスマキの映画はアキ・カウリスマキにしか撮ることができない。映像が氾濫する時代にあって、彼のオリジナリティーが、より一層の輝きを増しているのはなぜか。寛容さを失いつつある世界の中で、社会の片>>続きを読む

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

3.8

「やる」と「やらない」の間には、天と地ほどの違いがある。普段どんなに偉そうなことを言っていても決して「やらない」人間がいる一方で、うだつの上がらない奴だと思われていても「やる」人間がいる。地位や立場や>>続きを読む

第50回全国高校野球選手権大会 青春(1968年製作の映画)

3.4

レニ・リーフェンシュタール監督の「民族の祭典」と並んで、「東京オリンピック」で、その記録を、壮大な芸術へと昇華させた市川崑監督による伝説のドキュメンタリー。コピーにある「日本で一番美しいもの」を浮かび>>続きを読む

うつくしいひと サバ?(2017年製作の映画)

3.4

何度か書いたことがあるけれど、震災を描く、ということはほんとうに難しい。なぜなら、怒りであれ、悲しみであれ、被災した人たちの、ひとり一人の思いに応えることなど、到底できるはずがないからだ。それでも、な>>続きを読む

二十六夜待ち(2017年製作の映画)

3.4

黒川芽以というだけで期待をしてしまう不思議。監督が「市井に生きる女性の美しさを演じることのできる女優」と語る彼女は、ある意味、とても映画に愛されている女優だ。月光の中に弥陀・観音・勢至の三尊が現れると>>続きを読む

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

4.4

これぞ良質な、実に良質な、アメリカ映画。綿密に練られた脚本による予測不可能なクライム・サスペンスの行き着く先は、終わりの見えない哀しみと怒りの連鎖の果てにある、ごく小さく、ごく微かな希望だった。今さら>>続きを読む

火花(2017年製作の映画)

3.7

お笑いを仕事にする。そんな無謀な夢に挑み、もがき、苦しみ、傷ついた芸人二人の10年間の軌跡。原作・又吉直樹、監督・板尾創路によって生みだされた作品ならこそ。細部の描写、一つひとつにリアリティが漲ってい>>続きを読む

リュミエール!(2016年製作の映画)

4.0

映像学を専攻して最初に観た映画がリュミエールの「工場の出口」だった。ルイとオーギュスト。1895年にシネマトグラフを発明した兄弟による1422本の作品から厳選された108本。ロングショット、クローズア>>続きを読む

We Love Television?(2017年製作の映画)

3.8

狂っている。共演者であれ、スタッフであれ、番組にかかわる人間のあらゆる逃げ道を塞ぎ、どんどん追い込んでいく姿は、まさに狂人のような恐ろしさがある。しかし、そんな「欽ちゃん」の、ほんとうの恐ろしさを思い>>続きを読む

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

3.8

天才・松岡茉優の魅力が炸裂! こじらせっぱなしの暴走ガールが、とてもチャーミングに見えるのは、それを松岡茉優が演じているからだ。これは、中谷美紀の「嫌われ松子の一生」 、安藤サクラの「百円の恋」に匹敵>>続きを読む

gifted/ギフテッド(2017年製作の映画)

3.9

教育。例えば、「夢は叶う」と教えるよりも、「夢が叶わなくても、この世界は生きるに値する」と気づかせることの方が、余程に大切だ。理屈で説明することのできないもの。1+1 はわからなくても、愛するもの、愛>>続きを読む

パーティで女の子に話しかけるには(2017年製作の映画)

3.5

なぜあんなにもパンクロックに魅せられたのか。それはきっと、なぜかそこに「美しさ」を感じてしまったからなんだろうと思う。遠い惑星からやってきたカルトに属する彼女と、パンクに夢中な少年との恋。あまりに奇想>>続きを読む

シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

4.0

初めてサリー・ホーキンスという女優を知ったのはマイク・リー監督の「ハッピー・ゴー・ラッキー」だった。その頃から抜群の存在感を放っていたけれど、まさか9年後、ヴェネツィア国際映画祭とアカデミー賞をともに>>続きを読む

南瓜とマヨネーズ(2017年製作の映画)

3.8

だらしなく、自分勝手で、いとも簡単に流されてしまう。そんなイタくクズな彼らをなぜかとても愛おしく感じてしまう。不器用で、どうしようもなく痛々しい恋愛のリアルが、いつまでも余韻として残る稀有な映画だった>>続きを読む

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

4.0

シンプルで、力強い、歌と踊りの圧倒的な力。人を喜ばせる、人を楽しませる、その語源にある「エンターテイメント」の真髄が、伝説の興行師P.T.バーナムの人生をベースに、ぶっちぎりのクオリティーで描かれる。>>続きを読む

笑う故郷(2016年製作の映画)

3.7

絶対的なものなど何ひとつない。高尚と低俗、賢明と愚劣、尊敬と軽蔑は、いずれも紙一重。このアルゼンチンとスペインとの合作で生まれた映画は、決して一面で捉えることのできない人間の多面性、複雑な感情のひだを>>続きを読む

獣道(2017年製作の映画)

4.1

いい映画だった。行き場のない少年と少女のセンチメンタルな恋愛映画としても、カルト、宗教、ヤンキー、AVといった、誰にも知られることのない(ほんとうのところを誰も知ろうとはしない)世界の中で、もがきなが>>続きを読む

立ち去った女(2016年製作の映画)

3.6

3時間48分という上映時間が、長いのか、短いのか、それはわからない。ただ、その中に、想像力を限りなく駆り立てる、人生の悲しみや苦しみが、すべて表現されていた。平均で5~6時間、ときに10時間を超える映>>続きを読む

光と禿(2016年製作の映画)

3.5

ややスベり気味のタイトルに惹かれて観てみると、パンツ一丁のハゲのおじさんが、打ち込みされた音源にあわせてポエムを叫んでいた。下ネタのナポレオン、本人役で出演のクリトリック・リスのスギムさん。ヒロインの>>続きを読む

ギミー・デンジャー(2016年製作の映画)

3.6

殿堂入りのセレモニーにて「音楽は人生であり、人生は商売ではない」とパンクのゴッドファーザーは語った。ジャームッシュが引きだした一つひとつの言葉には、一切のブレがなく、ロックとは生き様であるということを>>続きを読む

アウトレイジ 最終章(2017年製作の映画)

3.6

仁をもって義をなす、義によって仁を尽くす。結局のところ、「アウトレイジ」シリーズは、いずれも、義理や人情がまったく意味をなさない現代に抗いながら、頑なに「仁義」をつらぬき通そうとする男の物語だった。主>>続きを読む

ブルーム・オブ・イエスタディ(2016年製作の映画)

3.6

ナチスの戦犯を祖父にもつ男とその祖父に祖母を殺された女。心に傷を背負ったまま、悲惨な過去を乗り越えようとする、かつてない愛の物語は、どこかほろ苦く、そして、切ない。私たちが決して忘れてならないことは、>>続きを読む

万引き家族(2018年製作の映画)

4.8

必死だった。超一流の俳優たちの、一つひとつの台詞、一つひとつの表情、一つひとつの仕草に、心がぐちゃぐちゃにかき乱され、物語についていくことに、ただただ必死だった。その根底にある「怒り」。それでいて、喜>>続きを読む

(2016年製作の映画)

3.5

まほろ駅前シリーズの原作者・三浦しをんの振り幅! じくじくと化膿したような過去の罪を共有してしまった幼なじみ3人の、どろどろと愛憎が渦巻いている感情と、ひりひりとした人間関係。暴力への欲望と連鎖。ヒト>>続きを読む

彼女がその名を知らない鳥たち(2017年製作の映画)

4.2

胸が張り裂けそうだ。「無償の愛」というものが、もしも本当にあるのだとしたら、きっとこんな風に、哀しくて、哀しくて、やりきれないものなんだろうと思う。人生のほとんどはハッピーで終わらない。それでもなお、>>続きを読む

ザ・サークル(2017年製作の映画)

3.4

企業は宗教に似ている。利益を追い求める熱狂の渦の中にいると、視野はどんどんと狭まり、終いには、渦中の人間を盲目にしてしまう危険をはらんでいる。忘れてならないのは、一歩ひいたところから、冷静かつプレーン>>続きを読む

ユリゴコロ(2017年製作の映画)

3.5

狂気と愛は共存することができるのかということを野心的に描いた映画。吉高由里子、松山ケンイチ、松坂桃李ら、キャストが織りなすフィクションが、人間のリアルを浮き彫りにする。天才・吉高由里子はやっぱりいいの>>続きを読む

50年後のボクたちは(2016年製作の映画)

4.0

傍目にはめちゃくちゃにみえても、当事者同士はちゃんとわかりあっている。思い返せば、あの頃、毎日が「冒険」だったんだなぁと思う。そうだ。「年月を過ぎても決して古びることのない、特別で大切な思い出」こそが>>続きを読む

パパのお弁当は世界一(2017年製作の映画)

3.6

お弁当をつくる。わたす。食べる。空になった弁当箱をかえす。その繰り返し。そんな毎日のやりとりが、最もシンプルだけど、最も強く、最も深い愛情の、何よりの証なのだ。この映画をつくろうと思った人たち、当初1>>続きを読む

ポンチョに夜明けの風はらませて(2017年製作の映画)

4.0

やらなきゃいけないことも、やるべきこともなんにもない、ただ何となく過ごしていた無為な日々。それまで考えたこともなかった「青春」をふと意識した瞬間に、その終わりは突然にやってくる。これはまるで線香花火の>>続きを読む

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