いずみさんの映画レビュー・感想・評価 - 39ページ目

いずみ

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死刑台のエレベーター(1958年製作の映画)

3.9

一種の感情論映画。プロットは非常に簡単で分かりやすいサスペンスものだけれど、何度観ても何故か飽きさせないのはやはりこの素晴らしく酔いしれるジャズのせい。どこか魅惑なエロス。逃避行は愛と絡み合い、永遠な>>続きを読む

葛城事件(2016年製作の映画)

4.3

池田小事件を基に描かれた、家族の不条理な関係性を描いた傑作。エンターテイメント性など一切皆無。事件の概要を主軸として展開される構成とは少し違い、既に破壊しきっている家族一人一人の素性を異常なまでにリア>>続きを読む

エクス・マキナ(2015年製作の映画)

4.8

「人間か、人工知能か」
まさにこの一言に全てが集約されていた。素晴らしいの一言に尽きる。ジャンルというのは区別するのが非常に困難でもあり、SF(人工知能)という枠組みでもサイコ、サスペンス、ノワールで
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サウスポー(2015年製作の映画)

4.6

本当に本当に素晴らしい!さすがトレーニングデイのフークア作でした。というのもさすがジェイク…。スポーツ、特にボクシング映画は個人的に大好きなので評価が多少甘めですが。この手の作品は大半展開に予測できる>>続きを読む

アウトバーン(2016年製作の映画)

3.0

やはり予想通り、B級感の期待を裏切らない変則的なノンストップカーアクション映画。展開に急ぎを感じるなど言うまでもなく突っ込みどころ満載。更にはこれまた酷い劇伴。良的な部分を述べるのならば、序盤のあるシ>>続きを読む

カルテル・ランド(2015年製作の映画)

4.1

果たしてドキュメンタリー映画の部類なのか。そう思わせるほどドキュメンタリー性をいい意味で感じることは少なく、物語そのものであった。「カルテル」と呼ばれるメキシコの麻薬組織に立ち向かう「自警団」。「何故>>続きを読む

雨月物語(1953年製作の映画)

4.7

過去鑑賞。溝口健二監督作品初挑戦の作品だった。この物語には「浦島太郎」のオマージュがあるのでは、と私は思った。
中盤からの夢想世界へと誘う異様な空気感。それは美しも恐ろしい女(姫)としての幸せを一度手
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あなた、その川を渡らないで(2014年製作の映画)

4.3

70年以上ものの夫婦関係を築いてきた先にあるのは「愛」。たった一言で単純であるように思えるがこれがまた非常に難しく、言葉でなくても伝えられる「愛」というのはなかなか夫婦間でも築けるものではない。(目の>>続きを読む

ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

4.3

「冒頭からやられた」というのも過言ではない。これはハイライトノワール......(造語)一般的に最も明るく見せる部分をノワール風に仕立てている。どの部分が、かは言えませんが....。ある意味上品でもあ>>続きを読む

エターナル・サンシャイン(2004年製作の映画)

4.0

過去鑑賞。私が一番共感できる役柄はジョエルだ。
「興味を示されると好きになってしまう」

リベリオン(2002年製作の映画)

4.0

素晴らしい.....。感情を持つことを規制される近未来。クリスチャンベイルが役にハマりきっている。固いSF映画かと思えばガン=カタという戦法で次々と敵を襲撃していく爽快感はなんともいえない。ラストの盛>>続きを読む

ヴィクトリア(2015年製作の映画)

3.7

「ヴィクトリア」鑑賞。
140分ワンカット、という撮影手法にはやはり今までに味わったこともないような息つく暇もない新しい映画体験。だが私は主人公に酷く感情移入ができなかった上に共感の念もなかった。なの
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或る終焉(2015年製作の映画)

4.4

「或る終焉」鑑賞。
まずこの邦題に拍手!これは一種の“ロードムービー”だ。かと言って典型的なロードムービーではない。今作によって今後の映画界に大きな影響をもたらす新しいジャンルの誕生でもあった。まさに
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緑はよみがえる(2014年製作の映画)

4.0

いい意味でポスタービジュアル詐欺であるこの作品。“戦争”を土台にしたヒューマンドラマかと思いきや...。詩的で美しい描写が劇中の大半を占めることはなく永続的に続くのではないかと思われる、閉塞感漂う息苦>>続きを読む