Rebelさんの映画レビュー・感想・評価

Rebel

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福田村事件(2023年製作の映画)

4.1

これはあまりにも…凄惨な事件で、 観ていてツラかった。だがイチ日本人として学びのために観るべき映画だ。

関東大震災直後の日本で朝鮮人の虐殺があったことは知っていたが、この福田村で起こった事件は知らな
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私がやりました(2023年製作の映画)

3.8

まるでフランス式の古典落語のようなお話だった。ある殺人事件を巡る3人の女性たちの化かし合いと、古風ながら現代風のエッセンスが見やすい。

まだ女性の地位が向上する前の1930年代を舞台に女性の計算が冴
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Winny(2023年製作の映画)

4.3

めちゃくちゃ面白い。希代の天才が生み出した怪物ソフトWinnyを巡る法廷劇にエンタメ要素も充分あり、見応え抜群だった。

「何者かがナイフで人を刺した場合、ナイフを作った人間まで罪に問われるのか」
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ぼくは君たちを憎まないことにした(2022年製作の映画)

4.3

深い。そして涙が止まらない。早くも2024年鑑賞した映画で傑作に出会ってしまった。

ある日、突然「遺族」になってしまう可能性は誰にでもあるということ、決して主人公に起きた境遇を他人事に思えなかった。
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ゆとりですがなにか インターナショナル(2023年製作の映画)

4.0

2016年のドラマ版が大好きで、7年ぶりにまーちん、山路、まりぶのゆとり3と再会できたことが嬉しい。

コロナ、リモート、企業のコンプライアンス、国際交流、韓流ブーム…

鑑賞中、たった7年で、まさか
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ロスト・キング 500年越しの運命(2022年製作の映画)

4.1

面白い。

…というか歴史好きな映画好きなら絶対ハマる。かくいう私がその一人だ。

薔薇戦争に敗れ、歴史の表舞台から姿を消し、後世に悪逆非道な国王として伝わるリチャード3世の名誉をなんとか回復したい。
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バーナデット ママは行方不明(2019年製作の映画)

3.6

本来の自分を取り戻す、大人になればなるほど、さらに家庭を持てば拍車をかけて、それが難しくなっていく。

IT長者の夫、娘とも良好な関係で何不自由ない主婦のバーナデットだが、鬱陶しいご近所付き合いや自分
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エスター ファースト・キル(2022年製作の映画)

3.8

なかなか意表を突かれる展開で、面白かった。「あれ?前回と同じパターンかな?」と思ったが、「あ!そっちか…」な展開で、一気にハマっていった。

ホラー映画界に彗星のごとく現れた平成の怪物、エスターの序章
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ミステリと言う勿れ(2023年製作の映画)

3.9

久々の『ミステリというなかれ』。
そして有名なエピソードの広島編。私は恥ずかしながら原作は未読だが…。

まさに令和版金田一耕助にしか見えない整くんがこれまた横溝ミステリーのような事件に否応なしに挑む
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正欲(2023年製作の映画)

3.8

原作も読んだし、ついにこのテーマに踏み込む作品が出てくるとは思わず、観ていて唸ってしまった。

誰もがもっている特殊性癖という人間の一片を掘り起こした原作者の朝井リョウは、ある意味、新境地を開拓したの
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エレファント・マン(1980年製作の映画)

3.9

やはり私が映画にハマる頃にはすでにハンニバル・レクターやオーディンになっていただけに、私の知らない若き日のアンソニー・ホプキンスの姿に見とれてしまった。

奇形に生まれ、サーカス小屋の見せ物になってい
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.5

いや熱い。バスケに詳しくない私ですら興奮してしまった。

『スラムダンク』は小さい頃にアニメで観ていたが、うっすらとしか記憶がない。

花道ではなく宮城リョータを主役に据えたのは大正解だったと思う。
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ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)

3.8

足の故障で、バレエダンサーの道を絶たれた女性がコンテンポラリーダンスに新たな道を切り開く。

バレエは天に浮かぶようで、コンテンポラリーは地面に足をつける感覚という表現は、なかなか言い得て妙だ。

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search/#サーチ2(2023年製作の映画)

4.2

めちゃくちゃ面白い、あいかわらず。
1作目は4年前に観たが、今回は娘が親を探すパターンだった。

張られた伏線、SNS時代ならではの策を駆使して事件を追うのが斬新で、誰もが経験したことあるパスワードや
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怪物(2023年製作の映画)

3.5

坂元裕二の脚本の勝利か。実話がモデルになっているとのことだが、鑑賞後、調べたら実話の事件の方が胸くそ悪い。

怪物は親なのか、学校なのか、子供たちなのか、たぶん観た人によってそれぞれ感じるものがあると
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マダム・ウェブ(2024年製作の映画)

3.8

えっ?世間と私の感覚がズレてる?
ぜんぜん良かったんだが…。

今回はある人物の若き日が描かれるだけに、マーベルファンとしては、ほっこりしてしまった。

特に格闘技に長けてるわけでもなければ、ビームや
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AIR/エア(2023年製作の映画)

4.0

面白かった。

正直、バスケもシューズもまったく興味がなかったが、さすが『アルゴ』でも辣腕振るったベンアフ監督と盟友マット・デイモンのコンビネーションが織り成すだけに、十二分に楽しめた。

バスケ部門
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コンフィデンシャル:国際共助捜査(2021年製作の映画)

3.9

このシリーズ、面白いので続けてほしい。
とても気合いの入ったアクション映画で、キャラクターも2作目だけにだいぶ定着してきた。

今回は南北タッグにアメリカも加えたトリプルプレイで悪を討つ。ドンパチに抜
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コンフィデンシャル/共助(2017年製作の映画)

3.8

面白かった。
偽札の銅版を巡って、南北のデカ魂が共鳴する。

なかなか熱い刑事ドラマで、イケメンデカと器量は悪いが家族を愛する親父デカの共同戦線で、これまた憎たらしい敵の大ボスと死闘を繰り広げる。
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キングダム 運命の炎(2023年製作の映画)

3.9

前作から約1年ぶりに鑑賞。

面白い。
特に紫夏と政の脱出劇は原作でも涙なくして
は読めない有名なエピソードなので、実写でも観られて嬉しい。

先日『ゴールデンカムイ』を観てきたが、『今際の国のアリス
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湯道(2023年製作の映画)

3.8

これを観終わったら、ぜったい銭湯に行きたくなるはず。最寄りに銭湯があることに感謝してひとっ風呂浴びに行こうかと。

まさに日本のテルマエの魅力に、観ているだけで身体が温まる。

橋本環奈って、なんだか
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それでも私は生きていく(2022年製作の映画)

3.7

父の介護と妻子ある男性との不倫…。

フランスの福祉事情を垣間見ながら、夫婦とは違うパートナーとの新しい関係性はいかにもフランスらしい気がした。

母として娘として、そして女性として前を向いて歩くヒロ
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ふたりのマエストロ(2022年製作の映画)

3.6

コンダクターとして引っ張りだこの息子と輝かしいキャリアをもつ同じくコンダクターの父…。

しかし秘書のミスで息子がなるはずだったスカラ座での音楽監督就任の打診が父に行ってしまう。

父と子の振るタクト
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

3.8

やっと鑑賞、ミッションインポッシブルの最新作。今回の任務は謎のAIと世界を変える二つの鍵の行方を追う。

相変わらず怖いもの知らずなイーサンのアクションが炸裂するが、やはりサイモン・ペッグ扮するベンジ
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

1.1

え?恐ろしく何も起こらない。
1時間過ぎた辺りから「まさか、この後もずーっと、こんな感じか…?」と、不安を抱いていたら、本当にずーっとこんな感じの映画だった。

人物描写や登場人物の抱える背景などの説
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ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

4.0

原作大好き。
だからこそ厳しい目で観てしまったが、今回は玉木宏の一人勝ちだった気がする。

チタタプやオソマ…、原作を読んでいれば嬉しいシーンも多く、やっぱりアイヌグルメにグーグー鳴るお腹と垂れそうな
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ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

3.8

NETFLIXで鑑賞できたのは、なんだか得した気分だ。

前作から4年ぶりのジョン・ウィック最新作だが、ドニー・イェンの座頭市のような敵キャラの存在感が静謐ながら圧倒される。

自分以外ほぼ敵という四
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ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(2004年製作の映画)

4.2

『ホグワーツレガシー』をクリアしてから観るハリーポッターは格別だ。ホグズミードはだいぶ歩き回ったので馴染み深い。

それはさておき、私はこの『アズカバンの囚人』がシリーズで一番好きな作品である。

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猫は逃げた(2021年製作の映画)

3.9

これは良作だった。滑稽ながら1匹の猫を挟みながらの男女4人の恋愛模様がどこかいじらしく可愛らしい。

4人の面倒くさい「好き」が絡み合うなかで、そんなくだらない人間関係なんて知らぬ存ぜぬの猫・カンタが
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ハリー・ポッターと秘密の部屋(2002年製作の映画)

4.1

なんだかんだハリー・ポッターって、テレビ放映があるとついつい観てしまう。

トムリドルの日記、ヘビと話せるパーセルタング、嘆きのマートル、バジリスクに、サラザール・スリザリンがホグワーツに設置した秘密
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

3.7

さすがローグワンのギャレス・エドワーズ監督。

登場する武器や兵士たちの装備などローグワン同様SFミリタリーとしての魅せ方も良く、AI VS 人類という対決構図を静かに盛り上げる。

近い将来、AIが
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べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

4.0

噂に違わず面白い。
このゆるふわ最強女子2人のバイオレンスアクションと、だらだらとした自然体な会話がめちゃくちゃクセになる。ちょくちょく挟む映画ネタもこれまたイイ。

ぜんぜん関係ないが、原田龍二の弟
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アメイジング・スパイダーマン2(2014年製作の映画)

4.3

何回観ても、エモい。

サム・ライミ三部作やホーム三部作にはないこのマーク・ウェブらしい独特なセンチメンタリスムが本当にグッとくる。さすが『500日のサマー』や『ギフテッド』の監督だ。

特にクライマ
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マイティ・ソー バトルロイヤル(2017年製作の映画)

4.0

ロキとホワットイフシーズン2を観てしまうと無性にソーシリーズ、特にラグナロク(バトルロイヤルじゃなくてこっちの方が断然いい)を再鑑賞したくなった。

前2作に比べるとだいぶ雰囲気が陽気に変わり、まさに
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アウトフィット(2022年製作の映画)

4.2

この作品は日本未公開作品なのだろうか。

だとしたら私は新年早々、掘り出し物に出会えてラッキーだった。

生地をザクザク裁断していくシーンがとても気持ちよく、心地良い。

マフィアの抗争が絶えない街の
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千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)

5.0

辰年の2024年に本作を放映する金曜ロードショーのセンスにあっぱれだ。

結局、名作はセリフや物語の起承転結、すべて知っていても何回も観てしまう。

ジブリ・ルネサンス全盛期の代表作を私は幸運にも、幼
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