このレビューはネタバレを含みます
表層面ではファザコン映画(すなわち『鑑定士と顔のない依頼人』とは対になる作品である。最後のビデオレターで何故顔を見せず彼が後ろ姿なのかは、この文脈でも説明できよう。)と見られるのであろう、父=神の不在>>続きを読む
『メッセージ』や『ブレードランナー2049』を見るからにドゥニ・ヴィルヌーヴに色彩感覚を期待しても仕方無いし、「砂の惑星」感を演出するという意味でもやはり仕方無いが彩度・明度は落とされ(ここまで落とす>>続きを読む
『神の一手』の前日譚なので、囲碁バイオレンスというわけのわからないジャンルなのは相変わらずだが、今回は前作よりバイオレンスは抑えて囲碁真剣勝負がメインとなっている。霊感により対局者のバックグラウンドを>>続きを読む
紅(とそれを生かす青)の『上の句』、緑(とそれを覆す水色)の『下の句』ときて、本作『結び』は端的に「多彩」であることを志したらしい。
色彩の批評性ということに関しちゃ『下の句』が頂点だが、主人公たちの>>続きを読む
囲碁やってたら次の瞬間には殺陣に切り替わってるという設定自体が気が狂いまくってるが、この気品の高さは一体何なのか。多彩かつ繊細なライティング、美術、終盤のアクションに音楽といい、堪能した。大傑作。
巷ではアライズというのが流行っているようで、こちらはヴェスペリアでテイルズ初プレイに併せて見てみたが、Production I.G制作、脚本吉田玲子で10年以上前とはいえ、思いの外手堅い作りだったので>>続きを読む
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10年ぶりくらいに再見。図書室の濡れ場における脚立の扱い、マカヴォイが連行されるシーンの主人公の俯角カットにおける聖母と十字架に見立てられた窓枠、川面に反射した飛行機など、言及すべき演出は色々あるが、>>続きを読む
嫁の人と一緒に見た。登場人物の死以外で観客を泣かすことができる作品はそれだけで有能だと思うのだけど(要するに観客の感情の操作ができてるってこと。つーかウチの嫁泣き過ぎだろw)、モノローグに頼り過ぎてる>>続きを読む
浜辺美波の顔芸で全編持たせようとする気概は買うし、髪型変えるだけでこんなにも変わるかとは驚いたし、水面に反射した飛行機雲を境界線に仕立ててしまうこともグッとは来るのだが、ひたすらギャグが合わないのが難>>続きを読む
実写(と言ってもCGは多用だが)での3Dの効果を限界まで引き出して成功した映画がこれ。以降3D映画での重要作なんて、『ザ・ウォーク』くらいしか出てきていないのでは?とにかく毎年IMAX3Dで上映してほ>>続きを読む
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怪獣プロレスはまだまだ見足りないが、人間ドラマを徹底的に廃して、怪獣プロレスのための御膳立て、場所移動など、人間をもはや単なる視点人物としか機能させていない点(小栗旬はもはや顔芸要員にしかなっていない>>続きを読む
最近見てないが、ジャックタチ、不思議惑星キンザザに連なる(なんなら、リザとキツネと恋する死者たち、ふらいんぐうぃっち辺りを加えても良い)ギャグセンスを継承した三木聡の最高傑作だと思う。
10年ぶりくらいに再見。
ティムバートンのポップな悪夢的造形は趣味に合わないので余り見てないが、多分これが彼の最高傑作の一つ。
荒唐無稽なお話が良いので、初見時の感動には敵わないし、今見ると照明もイマ>>続きを読む
屋内の陽光がちゃんと暖かいのが良い。
あと、うっかりグシャグシャに泣かされたの、めっちゃ悔しいんですけどw
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初見時は電車の上に乗せられたカメラとか、ペットボトルロケットのシークエンスが印象的だったが、約8年ぶりの再見だと、流石に印象が異なる。
電車とトンネルで物語が進み始めるのは『恋恋風塵』を連想するが、再>>続きを読む
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前半部において、不要なカットバックが幾つか見られたが、瑕疵という程でもなく、むしろ、監督のベン・ウィートリーの作品は『ハイ・ライズ』以来だが、美術・色彩面で格段にレベルが上がっているのには驚いた。
ヒ>>続きを読む
視聴後に調べてみたら、エリザベスバンクスが監督から脚本、出演に製作までこなしてたってんだから驚き。なるほど、だからあんな美味しい役所なんやな。音楽がひたすらに趣味に合わないこと以外、不満は無かった。
序盤のタルいスローモーションに危機感を覚えたり、宿敵を倒した後のエンディングがヤケに長いかと思いつつ、感想としちゃ前々作と変わらず、4〜6と比較して驚く程見やすくなったなーってところで。40年も前の映>>続きを読む
閉所・暗所のアクションが見にくく、特にリオレウス戦などは無意味かつ不能なスローモーションが多い。せっかくの題材なのに、ポール・ダメな方の・アンダーソンと言われても擁護の仕様が無い出来。
見せる気が無いとしか思えない(人を被せたり、俯瞰で撮ったり)序盤のアクションにはやや不安になったし、色彩センスには物足りなさは感じるし、ダサダサなスプリットスクリーンやタイガーとターボが何かよく分から>>続きを読む
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田舎を抜け出したい少女が夜の山を降りながら鳥居というゲートを潜る行為が『君の名は。』の序盤そのものだし、空を舞う2人の姿が『千と千尋の神隠し』や『天気の子』の終盤そのもの。
金室慎之介の名前は無論、>>続きを読む
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正直、序盤の市街戦が2時間半続いていればどれだけ幸せ...げふんげふん。
直後、第三村での生活を見せられ始めた時は面食らったが、それにしても、CGの出来不出来の差が激し過ぎるのではないか。マリとアスカ>>続きを読む
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妻の死の瞬間に、ラブドールのモチーフが効いてくるのが凄いんだが、直後の高橋一生が人形を作りながらの蒼井優のフラッシュバックはむっちゃダサくて。薄青の照明が若干印象的なくらいで、撮影にどうにも刺激されな>>続きを読む
確かに尺は短くできる内容なのだが、画が余りにも雄弁なので、ずっと見ていられる。
MyFFF2021 Amazonプライムにて。
監督はワイスピシリーズも自転車泥棒もスゲー好きなんだろなって分かる。
自転車泥棒鑑賞の余韻に浸る主人公の恍惚の表情がたまらなく良い。あとこのラストシーン>>続きを読む
再見。序盤から矢継ぎ早なカッティング(少々早過ぎる気もする)の中で、車のガラスの水滴ととその光、暗転を生かしたシームレスで鮮やかでトリッキーな繋ぎなど出し惜しみの無い洗練された製作となっていて、それら>>続きを読む