Vakiraさんの映画レビュー・感想・評価

Vakira

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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.2

アスター監督、ぶっ飛んでます。もうクレイジー。

なんなん?不条理コメディー?スリラー?ローラーコースタームービー。そんなジャンルあるんかい!?
では、勝手に命名、不条理・コメディー・スリラー・コース
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

充実した日の重なりがPERFECT DAYSとなる。

いつもの様に気持ちよく起き、いつもの朝ごはんを食べ、仕事に行く。仕事とは社会への貢献。人々が気持ちよく排尿排便が出来る様に公衆トイレの掃除を行う
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.5

先ずは映像に引き込まれた。
ランティモスと言えば大好きなラース・フォン・トリアーの様な不愉快なほど毒々しいのにテーマは深く、脳がアドレナリンで満たされ、発問ストーリーがお得意のイメージ。

でも、今回
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ナポレオン(2023年製作の映画)

4.0

映画ポスターのキャッチコピー「英雄か悪魔か」。

これ、既存の数々のナポレオン伝記本キャッチコピーでもお目にかかる。「英雄か独裁者か」なんて表現もある。
史実のヒーローはこう問われるものだ。カエサルや
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クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

4.2

この題名、直訳すると「未来の犯罪」となる。

では、犯罪とは何なのか?罪を犯すって事。
罪は法を守らない者に課せられる。
法というと説明に難しい概念なので簡単に人間の生きる権利としよう。

人の生きる
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ビデオドローム 4K ディレクターズカット版(1982年製作の映画)

4.5

VHSビデオ全盛期 今から40年前の映画。そしてクローネンバーグの才能を世に知らしめた映画となるのでしょう。

特撮技術はエロく、グロく、当時ではあまりなかったんではないかな。その映像表現に痺れました
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怪物(2023年製作の映画)

4.5

怪物、だ~れだ?藤子不二雄さんの漫画の「怪物くん」は怪物ランドの王子でした。

そもそも怪物って何?

国語辞典では、あやしいもの。正体の判らない不思議なもの。特に力の強い大きな化け物。変化。妖怪。と
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私、オルガ・ヘプナロヴァー(2016年製作の映画)

4.2

美しい少女が寝ている。薄目を開けてこちらを見る。見手はモノクロだがスクリーンの美しい少女に釘付けとなる。

そんな始まり方。パンフレットの1枚目を見開くといかにオルガが美しいか判ると思う。癒される絵の
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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

4.0

ストーリーを簡単に言ってしまえば、体重が約270キロある父親が、長年疎遠になっていた10代の娘との絆を取り戻そうとする物語。

そうそう、たかがそんな物語。が、どうしてこんなにもこの物語について考えて
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

幼い頃「♪指切りげんまん、嘘ついたら針千本 飲ます~♪ 指切った♪」なんて友人と約束をしたことがあった。
当時の意味は、「指切った」がスタート合図の嘘ついたら針を飲まされるって事しか思ってなかった。
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MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

4.3

この世の怖いもの。虚構の世界ではゾンビ、モンスター、ゴースト、魔物、死霊に悪霊などと色々ありますが、現実世界で怖い物といったらなんでしょう?

それは愛なんです。

進化の過程で発情期という地球支配の
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未来惑星ザルドス(1974年製作の映画)

3.8

現在、48年も前のSF映画がデジタルリマスターされて公開されている。
「未来惑星ザルドス」だ。空想科学少年だった頃、この映画の予告編を見てシュールな映像がC級イメージだったので食指が伸びず見なかった作
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アナイアレイション -全滅領域-(2017年製作の映画)

3.6

監督のアレックス・ガーランドは「エクスマキナ」を見て好きになった。5年も前にこんな作品撮っていたとは。まったくノーチェックでした。Netflixで発見して即行で見てみた。

原題annihilatio
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戦争と女の顔(2019年製作の映画)

4.2

淡々と進む映像。音楽は流れない。戦争場面も現れない。多分いつもなら居眠りをしてしまうはずが、引き込まれた。
主人公は戦争の爪痕PTSDを背負う女性。反戦だけではなく問題作でもあり、人間ドラマとしても考
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リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

4.0

PTA版 アメリカン・グラフティー。1970年代アメリカ。
これPTA御本人がパンフレットにてアメグラの様な映画と作りたかったって宣言してます。

リコリス・ピザはレコード店の名前。ピサとレコードがマ
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帰らない日曜日(2021年製作の映画)

4.0

人間は社会性のある動物なので一般的でないと落ち着かない。
他人の家の中を全裸で徘徊。タバコを吸い、ビールを拝借、ケーキを齧る。
もうそれだけで気持ちはハラハラドキドキ。地に足がつかない。
誰か帰って来
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パリ13区(2021年製作の映画)

4.0

ジャック・オーディアール監督だったので予備知識なしで公開初日に見に行く。
初日なので映画のシール貰えました。Lucky~

オ~ 初っ端からまぐあいシーン。ベネックスの「ベティーブルー」が蘇った。
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アンビュランス(2022年製作の映画)

3.4

この映画は全然ノーチェック。他の映画を見に行った時に大型ポスターでこの映画の存在を知る。
監督はマイケル・ベイだよ。何故に情報が入ってこなかったのか?主演だってジェイク・ギレンホーンじゃん。
コリャ面
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THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

4.0

前作「ジョーカー」は娯楽映画を超える人間ドラマであった。DCコミックスだって演出によって文芸作品になれる事を知らされた。

フォアキン・フェニックスの演技に依る所も大いにあると思うが、あの名作「タクシ
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ハッチング―孵化―(2022年製作の映画)

4.0

幸福な家族。ママはそんな幸せの日常をスマホ撮影してSNSにアップしている。リア充アピールがもうここから恐怖の予感。

ママに愛され、真面目で多感で従順な私。もうすぐ体操クラブの大会があって私は出場の予
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ガンパウダー・ミルクシェイク(2021年製作の映画)

4.0

ウヒャ~こういうの好き~ 「グロリア」「ニキータ」「レオン」をオマージュ?組織の中の女性アサシン&子供を守る女性アサシンの構図。

一番近い感覚は「グロリア」か?でもシリアスは封印。かなり明るい。コメ
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

4.0

2021年度カンヌ パルムドール賞作品。交通事故で頭にチタンを埋め込んだ女性の物語という情報のみで見に行く。

ナニナニ? クローネンバーグの「クラッシュ!」みたい。
乳首ピアスを噛んで弄ぶ。コリャ「
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ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)

3.8

予備知識入れないで見に行くとなかなかの鑑賞体験。なんとなく予想出来ましたがラスト怖すぎ。

見て判りましたが実話なんです。

オーストラリア・タスマニア島のポート・アーサーで起こった無差別銃乱射による
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アネット(2021年製作の映画)

3.9

9年ぶりのレオス・カラックス作品なので、予告編も見ず、期待して見に行く。
たまたま電車は人身事故で遅れ発生。もう予約済みなので見れないと損だ。
っと車中焦りまくり。何とか10分遅れで入場する。

おお
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林檎とポラロイド(2020年製作の映画)

3.8

林檎は人間が食べてはいけない知恵の木だった。林檎を食べたことにより人間は知恵がつき恥ずかしさ覚える。林檎を食べたこと知った神は怒り、人間をエデンの園を追放、人間はいずれ死ぬ運命を背負った。創世記では林>>続きを読む

夕方のおともだち(2022年製作の映画)

3.8

風をひいて身体が発熱するのは身体か自己を守ろうとして病原菌を殺すために熱が上がるらしい。発熱は自己防衛の身体の仕業。

ちょっと人と変わったドM=自虐欲求体質。これも自分を守るために発動している。いず
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ライダーズ・オブ・ジャスティス(2020年製作の映画)

3.8

この題名にまんまと騙されました。

予告編見ず、マッツ主演、地元デンマーク・アカデミー賞4冠達成、新宿武蔵野館での上映。この情報でも見る気満々。

チラシから見る、マッツの変貌ぶりと題名からイメージさ
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ホテルアイリス(2021年製作の映画)

3.9

たまたま小川洋子さんの小説「ホテル・アイリス」を読んだ。その読了した日がちょうど映画の公開日だった。

この偶然、逃しちゃダメ。

原作の小説の文庫本のカバー写真は白浜に全裸の女性。

小川洋子さんの
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エッシャー通りの赤いポスト(2020年製作の映画)

3.7

大好きな園子温監督作品。
子温節は健在であった。

物語はなくても人は生きて行ける。しかし喜怒哀楽を感じることができなければ心の病に陥ることになる。実験で夢を見せないでいると段々情緒不安定になることは
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ゴーストバスターズ/アフターライフ(2021年製作の映画)

3.6

予告編等情報はTVのCMのみ。
とにかく大好きな映画監督ジェイソン・ライトマンがメガホンを取ったとの情報を得、公開初日即行で見に行った。

ジェイソンさんは本家ゴーストバスターズを撮ったアイヴァン・ラ
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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

4.0

大好きなウェス・アンダーソン監督最新作。即効で初日に見に行く。
映像と世界観がすごくMy壺。

そしてキャスト、名脇役&大御所俳優がチョイ役で登場、コリャ、片時も目が離せん。この発見は映画好きならたま
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桃源郷的娘(2018年製作の映画)

3.3

見ようと思った動機が思い出せない。しかし多分これだ。基本のストーリーはあの文豪川端康成の迷作「眠れる美女」であったのだ。
ゆうばり国際映画祭で北海道知事賞を獲得。知事の肝をガッチリつかんだね。

眠れ
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ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

3.8

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。猛き者も遂にはほろびぬ、ひとへに風の前の塵におなじ。っと平家物語の冒頭を>>続きを読む

悪なき殺人(2019年製作の映画)

4.3

ウヒャ~ これいいわ~ フランスのコーエン兄弟、発見しました。

コーエン兄弟の描くドラマが僕をウハウハと惹きつける処、それは「浅はかな企みと予期せぬ展開」

今回初見のドミニク・モル監督の場合「人の
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.0

どこでも移動密室。車があればどこでもドアの様に何処へでも行ける。但し、瞬時ではない。距離と速度に比例した時間はかかる。時間が掛かるから密室は同乗者だけが共有できる宇宙となる。

たかが自動車だが、運転
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.2

名は訳すと「見上げるな!」だ。見上げると段々地球に近付く彗星が見える。

大学院生が新たな彗星を発見したところからこの物語は始まる。その彗星の軌跡予想を計算すると2年後に地球に衝突。

そう、この物語
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