ありちゃんさんの映画レビュー・感想・評価

ありちゃん

ありちゃん

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

声優しか知らない状態で観たが面白かった。オタク感溢れる高校生の愛しい日常編とその展開を一気に壊す編で2本作品観たんかと困惑。セリフの異様な多さととことん堕とす鬱っぽさが浅野節健在だった。「イソベやん」>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.4

めっちゃ面白かった。意外だったのがキャラクター設定。ジブリらしい聡明さや無邪気さがなく、陰湿であっさり感が驚きだった。「世代交代」「平和の創造を託す」という吉野源三郎と宮崎駿からのバトンタッチも込めた>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.1

ほんまにずっとセックス してて「おぉ…」と思ったがメタファーが旧約聖書や七つの大罪で面白かった。ヤギのシーン含め男性揶揄が多いのにブラックジョークの緩急が効いてて結構くすくす笑うお客さんが多かった。ス>>続きを読む

ゴースト・トロピック(2019年製作の映画)

3.3

終電を寝過ごし夜の街を徘徊するママの話。部屋のカット含め光の使い方が贅沢で構図も面白い撮り方してた。私も学生時代終電を寝過ごし親に自業自得と怒られATMもシステム中で下ろせずクレカも持ってなく、格安で>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.3

殺人絡み「マリッジストーリー」。真相を解明するというより一つの解釈を選択する裁判だった。後出しじゃんけんすぎるのと会話割込型のフランス裁判、母親の態度に若干イラつくが眠たい映画ではない。落下というより>>続きを読む

千年女優(2001年製作の映画)

4.5

あんなに好きだったのに顔も名前もすぐに思い出せない。恋い慕い想った経験がある人にとったら最後のセリフが、成仏したはずの思い出が走馬灯のように巻き戻されたようで涙を溢さずにはいられなかった。気付かないフ>>続きを読む

向かいの窓(2019年製作の映画)

3.7

隣の芝生はいつだって青く、ないものねだりが続く。自分がいま置かれている環境は実は素晴らしく豊かだってことを忘れないでおこうねという作品。きっと誰しも見栄と幸せと苦悩は併せ持っている。20分なので観やす>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.2

「世界は誰かの仕事でできている」でお馴染み、平山も愛飲していた缶コーヒーBOSSを輪郭は曖昧かつ叙情的にしたような作品だった。トイレ掃除も世間的には影の仕事だしね。『すばらしき世界』の三上がもし生きて>>続きを読む

笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

3.0

オードリーのハガキ職人であるツチヤタカユキの話。狂人に描かれすぎて彼の人間性を疑ってしまい溶け込めず。彼、周囲の人間に恵まれすぎてた。好きなもので生きてくには人間関係の構築も必然。社会人としての甘え+>>続きを読む

最後まで行く(2023年製作の映画)

3.9

無茶苦茶な展開とターミネーター並にしぶとく生きて這い上がる感じがあり得ないけど疲労感あってめちゃくちゃ面白かった。救いようのない岡田と綾野、ふたりの目線で描かれているところも伏線がしっかり回収されてい>>続きを読む

『マイ・エレメント』が起こす奇跡の化学反応:メイキング映像(2023年製作の映画)

4.2

本編が消化しきれなかったのでメイキングを観たら腑に落ちた。なるほど、これは監督の自身の体験をそのまま作品に落とし込んだ家族へのラブレターだ。「元素周期表がアパートみたい。元素自体が住人に見えたからキャ>>続きを読む

マイ・エレメント(2023年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

火水風土というエレメント(要素)と特性(共感性や感情の気迫)を掛け合わせるキャラ設定とデザインが本当によくできていた。ピクサー版ロミオとジュリエット。火と水は対の関係なので触れ合いたくても触れ合えない>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・スタジオ 100年の思い出(2023年製作の映画)

3.6

このスタジオから生まれたキャラクターが大集合して100周年の記念写真を撮るというストーリー。個性揃いでまとまらずわちゃわちゃしてて若干イライラするけど皆の根本にあるハートフルさで実を結び穏やかに幕を閉>>続きを読む

ウィッシュ(2023年製作の映画)

3.5

夢や希望を抱き、魔法のチカラだけでなく自分でも掴みにいこうというメッセージが込められていて良かった。ただ100周年にしては抽象的。最近は勇ましい女性が多いが昔ながらのシンデレラストーリーを観たかったか>>続きを読む

わたし達はおとな(2022年製作の映画)

3.1

日本の性教育が乏しいかが顕著にわかる。ピルの話をするような男はろくでもないが、女もなぜ付き合ってない男と旅行する?家にあげる?「避妊して」と言えない?邦題があまりにも皮肉。おとなとは、思慮分別ができて>>続きを読む

(2023年製作の映画)

4.2

お蔵入りの危機があったらしく上映館の少なさも納得できる内容。見たくないものに蓋をして逃げたり排除してしまう私には、突きつけられた刃が鋭く息苦しかった。自己の対峙シーンが印象的。「もうやめてくれ」と思え>>続きを読む

MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

3.8

設定が斬新でかなり面白かった。B級の良さが詰まっていた。監督の上司がいつも同じ内容のツイートをしていたことをキッカケで生まれた本作。恐らく1年ほど繰り返しいる1週間を過ごすなかで仕事がチームワークの質>>続きを読む

ナポレオン(2023年製作の映画)

3.4

結構普通な仕上がりだった。これなら6話完結のドラマでもよかった。権力落としてからのナポレオンの意地を観るのがただ苦痛でしかなかったからかも。悪魔でも英雄でもなく彼は「愛する女のために奮闘する見栄っ張り>>続きを読む

街の上で(2019年製作の映画)

3.6

元カレが住んでいて彼との思い出しかなかった街、下北沢。数年後に観てみたら、友人と過ごした思い出だらけのたいせつな街に上書きされていることに気付いた。今泉作品は映画特有の「シーンを削ぎ落とす」描写があま>>続きを読む

パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

4.8

期間限定放映なのでチケット取ったらほぼ満席。これが監督デビュー作!?ストーカーサスペンスかと思ってたら二転三転していき、幻覚か現実か、誰が誰なのかわからなくなりまんまと振り回された。メディアが発達して>>続きを読む

グランツーリスモ(2023年製作の映画)

4.1

カーレースとゲームの世界がVFX技術で溶け込む仕様がスタイリッシュで没入観が凄い。実話のヤン選手が今作品のスタントをしているくだりがめちゃくちゃいいのと新宿でのロケシーンが見間違えるほどかっこいい。「>>続きを読む

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

誰にでも勧められる上出来作品。ゲームのシナリオ通りピーチ姫を助けに行くのかと思ったらルイージかい。マリオだけでなく、「ドンキーコング」「マリオカート」「ペット」のキャラやゲームを懐かしく思えるシーンが>>続きを読む

プラダを着た悪魔(2006年製作の映画)

4.1

1秒で釘付けになってしまうオープニングはこの作品以外ない。社会人になってから観ると「仕事とプライベートの両立は難しいかもしれないが、自分が変われば人からの評価も変わるし選択肢も増えていく」というメッセ>>続きを読む

ティファニーで朝食を(1961年製作の映画)

3.0

パパ活女子が、ママ活して生計立ててる作家に出会い、見た目は都会に合わせて取り繕っても、心は満たされていないことにやっと気付く話。とはいえテーマ曲とオープニングはとても美しかった。寂しいから繋がるのか。>>続きを読む

マイ・ニューヨーク・ダイアリー(2020年製作の映画)

3.1

主人公のペンの持ち方や歩き方が好みではないなと思ってたら交際関係もだらだらしている、顧客の本はいつまで経っても読まない、禁止事項をするタラレバ娘で観ていて気持ちの良いものではなかった。自分が何をしたい>>続きを読む

メン・イン・ブラック2(2002年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

ニューヨークロケ地映画作品を現在調べてるので記憶振り返りで観た。エンパイアダイナーに夜行きたい。ご飯中に観ると気色悪いので要注意。ナナフシとのツイスターゲームが超好き。ヒロインが実は王女の娘というオチ>>続きを読む

メン・イン・ブラック(1997年製作の映画)

3.9

4年ぶりに観ると改めて声優陣素晴らしい。スパイものかな?と思って情報なしで観るとエイリアン出てきてビビる。犬とナナフシとの会話シーンがすき。建築の良さが分かってから観ると、グッゲンハイム美術館が出てき>>続きを読む

ユー・ガット・メール(1998年製作の映画)

4.2

この時代のラブロマンスって最高なんだよな。メールのやりとりができる相手がいるだけで、それだけで人生に彩りができる。犬猿の仲だったとしても、相手のすきなものを会話に混ぜてみたり、自分なりの好意の伝え方を>>続きを読む

或る夜の出来事(1934年製作の映画)

4.0

「風とともに去りぬ」のレッドバトラーだから許せる紳士世話焼きおじで歓喜。最後の1分でオチを魅せて見事に幕を閉じて天晴れだった。「或る夜の出来事」→「ローマの休日」→「ノッティングヒルの恋人」の年代順で>>続きを読む

エクソシスト/ディレクターズ・カット版(2000年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

期待するほど怖いシーンは待てども来ず。それより脳検査のシーンや刑事のほうが怖かった。どうしようもないオッサン1名と神父2名が死んでしまって、いやいやなんも解決してないやんという気分で腑に落ちなかった。>>続きを読む

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

4.3

テレ東午後ローで放映してほしいタイプのB級秀逸作品。こんなに気軽に観られる続編を期待してしまうホラーは初。見どころは「いかつい風貌ラッセルクロウがスクターで移動してる姿」と「何もできない新米神父が終盤>>続きを読む

シックス・センス(1999年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

何も気にせず見過ぎてオチを展開されても「ん?え?ああ〜」という感じでさほど感動も衝撃もなく、霊感あるってそんなにビビること?と思いながらぼんやりしてたら終わってしまった。確かに序盤でガッツリ撃たれてい>>続きを読む

バタフライ・エフェクト(2004年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

選ばなかったもうひとつの道が正しいと信じて何度戻って塗り替えても、誰かが犠牲になってしまってあまりにもあまりにも辛かった。主人公がそもそも不憫すぎる人生。人生が変わるたび毎回衝撃を受けるので今度こそは>>続きを読む

卒業(1967年製作の映画)

2.8

どのキャラも自分本位かつ愚かで、もう勝手にしろという気分。若気の至りとはこのこと。気持ち悪ささえ感じるのに教会に向かうダスティンホフマンを少し応援している自分もいて困惑した。いろんな見方で「卒業」と捉>>続きを読む

CLOSE/クロース(2022年製作の映画)

3.5

前作「Girl」が言語で纏めるには勿体ないほど良く期待してたこともあり物足りなさを感じた。私も彼らと似た経験があり、小学生の時いじめにあった。人と人との距離の近さは時として誤解を生み、その溝は戻ること>>続きを読む

ナイトメアー・ビフォア・クリスマス(1993年製作の映画)

3.5

理想と現実に葛藤し奮闘しつつ、今置かれてる環境や居場所って実はめっちゃいいんじゃ…?と気付く話。ストップモーションってこんなに滑らかなのかと感動したが結構なグロが混じりビジュも怖い。子どもが観たらトラ>>続きを読む

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