丁寧で不器用でもどかしくてささやかでいとおしい、小さく暖かな灯りのような映画でした。
ユアン・マクレガーが困った顔や戸惑った顔をするときに見え隠れする、ただごとではない切なさとエロさが大好物です。た>>続きを読む
原作は何度も読んでいるのだし、あらすじだって完全に頭に入ってる、はずなのに涙だだもれ。鎖骨に涙が溜まるほど泣けて泣けて仕方なかったです。
「自分以外の誰かがよかった、自分なんかよりもずっと」という絶>>続きを読む
1927年当時の映画館を俯瞰で見せる導入部からエンディングまで、練りに練られた緻密な構成に唸りっぱなしでした。目まぐるしく刷られていく新聞、ひらひら重なる映画のポスター、というベタでありがちな演出や説>>続きを読む
ひとつひとつのシーンがとても丁寧に撮られていて、話の先を読むというよりもっと、パズルのピースが端からきれいにはまって行くような気持ちよさを味わえました。
敢えて言うなら「そんなに何もかも上手く行って>>続きを読む
透きとおる白い肌のティーンエイジャー美男美女カップル+カミカゼ特攻隊の加瀬亮、という触れ込みだけで既に眼福。思わずため息が出てしまうほど綺麗な画面に釘づけでした。
予告編を見た時点では難病悲恋プラト>>続きを読む
突然の闘病生活を余儀なくされた27歳男子、生存率は50パーセント、おまけにその病名はガン。闘病ものにありがちな泣け泣け波状攻撃がまず苦手だし、「感動しました!」ていうベタで熱くてうすっぺらい連帯感もい>>続きを読む
何よりもまず監督のローゼズ愛がしとどに溢れた作品でした。隅から隅までファン目線。歌いながら踊りながら飲みながらもっかい見たい、ていうかブルーレイ買いました。This Is The One! All F>>続きを読む
濱田岳のすごさはあの目と声のギャップにこそあるとわたしは勝手ににらんでいるのですが。この先エロさ(もしくは色気)まで身につけたら、あのひとはもうとんでもないことになるんじゃないかという気がします。本作>>続きを読む
戦闘シーンの音楽は何と言っても前作のヒットガール×Banana Splitsが鉄板すぎて、あれを超えるカタルシスはまず得られないとハードルを下げておいたのでThe Go! Teamが流れたときはわくわ>>続きを読む
まりんが電気を終始「バンド」と呼んでいたこと、「俺の瀧、俺たちの瀧」発言、「初めてあいつらに萌えました」by CMJK、いつの間にか田中邦衛的に苦みばしってたシンコ、ビタ一変わっちゃいない&一瞬しか出>>続きを読む
作者の死後に解き明かされる作品とその足取りを追う謎めいたドキュメンタリー。日常のあらゆる場面で被写体となった名もなき人たちの表情がことごとく魅力的で、ぐいぐい引き込まれました。
美しい画に歌うようなテンポのよさ、随所に挟み込まれるユーモアとアムール、ほんの少しの毒っ気、登場人物みんながいとおしく思えてくる丁寧な描写。よかった。
メリンダがなぜブライアンに惹かれ愛し守るための行動に出たのかが分からなくて、分からないが故に完全無欠の女神のように見えてしまいました。いや、きっと実際に救いの女神だったんだろうけど、もう少しだけ人間く>>続きを読む
主人公に振り回されておろおろしつつ、輝く魅力に抗えないまま、それを微かな諦めとともに受け入れている男の子がたまらん。大好き。
4DXにて鑑賞。基本的に「トムが無茶する・紆余曲折ある・大団円」みたいな感じでテンポよく、時によすぎてあれこれつっこみたくなる気持ちを抑えつつ頭からっぽにしてトムの鋼の肉体とアクションと若さを崇めるた>>続きを読む
幼少期、青年期、全盛期、低迷期そして晩年と時系列を鮮やかに飛び越えながら進む物語は笑顔と自信と生命力とフェロモンと栄光に満ちていて、だからこそ闇もまた暗く深く凡人にはきっと死んでもわからない苦悩がある>>続きを読む
ウータン・クランのメソッド・マンことクリフ・スミスの演技を一度はスクリーンで見ておきたかった。そういうこともあり予備知識一切なしのまっさらな状態で臨んだのですが、いかにもっちゃあいかにもすぎるヤバい感>>続きを読む
パット・メセニー・グループのアントニオ・サンチェスによるドラムスコアがそれはもうおそろしく格好よくて、役者たちの鼓動と呼応し合うような臨場感に満ちた演奏が素晴らしかったです。
あまりに出来すぎ、劇的すぎるビフォーアフターの連続にある種の胡散臭さを感じさせられてしまう点は否定できないものの、記憶を取り戻したおじいちゃんおばあちゃんの目の輝きはとても素晴らしいのでした。日本編も>>続きを読む
悲劇のスポットライトが一点のみを照らすのではなく、いろんな見方が許される懐深い作品だと思いました。よかった。
ただ、上映前・上映後とご丁寧に二度も映し出された「この感動をSNSでつぶやこう!」的キャ>>続きを読む
大人たちは皆どこかしらダメダメなのに憎めなくて、子どもはみるみる大きくなって、エンドロールが流れる頃にはすっかり情が移ってしまってどうしよう?と思わされてしまう不思議な映画でした。
予告編がとても綺麗だったので楽しみにしてたけど、いざ見てみたら「え?それだけ?」という感じ。全体的にあっさりしてるというか描き込みが浅いというか、登場人物の誰にも共感できない置いてきぼり感がありました>>続きを読む
遠い昔に怖くて怖くて読み進められなかった物語が、ここまで原作に寄り添って映像化されたことにまずは驚きました。そして何より、双子の、あのまなざし。序盤では安らかな寝息とともにやわらかく閉ざされていたその>>続きを読む
夢と現実を飛び越えながらのアメリカ大陸横断記で「子どもの脳内」をファンタジックに見せつけられ、その一方では緊迫した場面さえ朗らかな音楽に彩られる演出に「大人が子どもを見守る」目線を感じさせられました。>>続きを読む
気弱でヘタレで心やさしく時に頑固、そして夢見がちでなで肩で音楽好きな主人公トムのなで肩ぐあいがたまらなくてもう。
透き通るように白い肌を持つ努力家のルーカス、バレエと学業の両立に悩むシーヴェルト、スポーツ万能で逞しい身体つきのトルゲール。3人でキャッキャ言いながらじゃれ合う姿はまさしく中学生、見ていてとても微笑ま>>続きを読む
夢と挫折のお話でした。出るやつ出るやつ、どいつもこいつも漏れなく全員細かく刻んで鼻から吸ってた。泥酔しながらもう一度見たいです。
このレビューはネタバレを含みます
解像度の高い鮮やかな映像、古めかしいモノクロ映像、ざらついた質感のフィルム映像(?)、唐突に挿入されるモザイクのような粗い静止画、様々なカメラで絵の具を塗り重ねるように紡がれる物語。父親に虐待される少>>続きを読む
4DXにて鑑賞。タイトルバックが飛び出してきた時点で早くも7割方満足、R2-D2が動いたところで思わずガッツポーズ。
市松人形のように可憐で儚げな日本人女性が、触れるものすべてを吸収してパワフルな表現者になっていく。にもかかわらず、その印象がずっと慎み深くたおやかで何ひとつ変わらないように見えるのがとても不思議でした>>続きを読む
カメラマンとのすれ違いを経た理解、偶然から生まれる確信、名声を得ても埋められなかった空隙など、夢の中で話してるみたいに気のない眠たそうな話しかたが変に印象的でした。その気はないのに人たらし、みたいな。
ハンガリーから遠く離れた日本への愛を豪速球のストレートで投げたつもりが変化球、いいや魔球になっちゃいました、みたいな狂った感じがたまりません。これ、狙ってやってるんだとしたら相当あざといし鼻につくけど>>続きを読む
ローグ・ネイションではレベッカ・ファーガソンそっちのけで半ばヒロインと化していたサイモン・ペッグ、こんなにも囚われの身の役どころが似合う俳優さんはなかなかいないとあらためて思い知らされた次第であります>>続きを読む