Nancyさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

KIMI サイバー・トラップ(2022年製作の映画)

3.4


私達の生活と二足歩行で存在するITサービス
情報技術の向上、利便性の追求
消費者の声に寄り添うような文言に隠れた闇を
Soderbergh 監督が表舞台へと引きずり出す

ロックダウン後を描く本作
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フォールアウト(2021年製作の映画)

3.4


日常とは、か弱くか細く繊細な毎日

当たり前は事の介入で一瞬にして壊れ
恐怖は人を変えてしまう

日本では伝わりづらい銃規制問題
身近でないからこそ作品を通して痛感する

事件の後遺症、その余波、
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シラノ(2021年製作の映画)

3.7


戯曲『シラノ・ド・ベルジュラック』
愛を歌い聴こえてくる「内面」と「外見」の美しさ
愛あれば臆病に、
時に流暢に言葉を綴り関係を成熟させていく

舞台原作なだけあって、戦時中の17世紀フランスもミュ
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アウト・オブ・デス(2021年製作の映画)

2.4


郊外で目立たず悪事を働く悪徳婦警
居合わせたのは歴戦練磨の元ツイてない引退刑事

今B級作の最大の見所は
出たとこの演技連発ではないだろうか
学生製作のマイナーフィルムでも物言いそうな場面がちらほら
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アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド(2021年製作の映画)

3.5


自分を細部まで理解し尽くす理想の恋人
完璧な恋人像に落ちるか否か
人間とアンドロイドの恋愛模様が面白い

ロマンチックな言葉や美しい佇まい
人間力を超える知能に整った作法
ダン・スティーヴンスのハマ
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バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー(2021年製作の映画)

3.6


ラショー監督が広げるドタバタショー再び

ヒーロー映画の要素を加えて
終始、本気の真似事が続き
既視感を吹き飛ばし笑いをくれる

フランス映画のアート的イメージは程よくあり
崩さない形でパロディコメ
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私はいったい、何と闘っているのか(2021年製作の映画)

3.6


脳内一喜一憂
家族や職場の人達から格好良く見られたい
世の中のお父様達、必見です

思い通りに進まない毎日に共感しつつも
人一人の生活を映像で客観的に捉えると
ONタイムとOFFタイムで、
周囲の人
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死刑にいたる病(2022年製作の映画)

3.7


一つ一人を確実に距離を詰める
優しさと笑顔から蔓延る計画性

人間に産まれたばかりに知性を働かせた殺人犯は
自身の証明さだけの為に病を再発させる

徐々に顕になる真相で
青年の思考・目線はもはや別世
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べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

3.9


日常の中にある非日常
パワフルでキュートに、
そしてバイオレンスに轟く銃声

主演二人の対象的な魅力が素晴らしい
陰と陽、静と動
メリハリ抜群の共同生活が進む進む

アクションはハリウッド顔負け
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ザ・ロストシティ(2022年製作の映画)

3.4


トラブルはトラブルを呼び、
よりトラブルを質の高いものにする

過酷な冒険に放り出され
人は自分自身と対峙する
どんどん Tatum の配役が素晴らしかったと感じる

近年の薄っぺらいウザかわキャラ
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リスペクト(2021年製作の映画)

3.5


60's 文化の変革が訪れた時代
大衆は縋るように音楽を求めた
その声や想いに応えるように生まれた一人のソウルシンガー

『ソウルの女王』の確かなる名の通りに
己の歌で、人生で示した Aretha
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ヴォイジャー(2021年製作の映画)

3.4


ミッションという名の密室で
自我に目覚めた若者数十名

人間の本質が徐々に顕になる様
理性の先に待つ成長や葛藤、
暴力性や集団心理が浮き彫りになる

抑制された精神で人間性を捨て、規律を重んじるか
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マーベル・スタジオ スペシャル・プレゼンテーション:ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー ホリデー・スペシャル(2022年製作の映画)

4.2


VOLUME 3に先駆けて
ガーディアンズメンバーの
仲睦まじいクリスマス会

最高にぶっ飛んだサプライズ
クラグリンの良識人が伺えるし
マンティス、ドラックスの行き過ぎた仲間思いにも胸に刺さる
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

3.8


現代人から廃りつつあるヤクザ映画文化

当時を生きた人
今を生きる人

社会から受ける圧力は
なにも、ヤクザだけではない
関わりを持ったが故に
社会から見離されひっそりと生きる人は数知れない

同情
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ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ(2021年製作の映画)

3.6


伝説のジャズシンガー Billie Holiday
後世に多大な影響を与えた人生と音楽

成功の裏に刻まれた壮絶な生き様を
命を持ってして吹き込むは「奇妙な果実」

権利を説き、詩に乗せ
喉を震わし
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明け方の若者たち(2021年製作の映画)

3.3


どこまでも付き合い
飽きるまで一緒に過ごした日々
振り返るまで夜は明けない

常に理想に生きた男が
徐々に味わう現実のリアルな人生

思い描いた幸せは都合のいいものばかり
甘んじた関係にどうにもやさ
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.1


瞳に写る数多の美麗な自然と創造物
傍ら、築き伝えた11年のロードムービー
魅力を生み出す監督の想いに
決意とリベンジを感じた最終章

人が古来より持つ優しさや人情感
繋ぎ、寄り添い、励まし、想い
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カモン カモン(2021年製作の映画)

3.9


総ての事柄を理解する事はできない
絶えず変化する人生を彩る音と色

沢山の悩みや疑問を説いて吐いて飲み込んで
人と人は関係性を築き上げた上でも
時に嘘をついて意味もなく突き放したりもする

雑音めい
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ニューイヤー・ブルース(2021年製作の映画)

3.6


新しい年がやって来る
今まで味わったことが無い幸福や苦痛
出逢いと別れ、そして感動

年の瀬はそんな人生を投影するかのように
慌ただしくも生き方を発展させる

4組のペアから見る恋愛の様々な形
感性
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ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022年製作の映画)

4.4


多くの命が失われ
心の傷も癒えぬ間にシリーズは未来へ進む
その中で一人の命が失われる事の痛ましさ

感情が追いつかず、起伏を続ける
私達は嘆き、憂い、
起き上がる力をここから培わなければならない
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土竜の唄 FINAL(2021年製作の映画)

3.3


おふざけで女好き、警察官らしからぬ警察官
こち亀の両さんと相通ずる主人公
両者に備わっている弱者を守る正義を外さないのは
物語の主人公と位置付けられるアビリティ

キャストの見所も多方面にあり、
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決戦は日曜日(2022年製作の映画)

3.6


選挙活動にかかるバイタリティは尋常ではない

現状に変化を与えたい新人候補者の熱意は
日本の政治には合わずどうにもならない

調子を宥め、ご機嫌を伺い
国の未来を案ずる姿勢を見せながら
陣営の信頼や
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映画 すみっコぐらし 青い月夜のまほうのコ(2021年製作の映画)

3.5


憧れの姿に夢をかけられ
努力を続けるが、必ず叶い報われる保証はない

しかし夢を叶えてきた者たちは
努力を続けてきた者だけ

魔法で叶う目標は表面だけであり
本質の内面は、追い続けた過程にある

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マークスマン(2021年製作の映画)

3.5


Honest Tinef
The Ice Road
The Marksman
立て続けに Neeson 作品鑑賞

凄腕爆弾使い
凄腕氷上ドライバー
凄腕狙撃手
何を演じさせてもプロフェッショナルさ
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エルヴィス(2022年製作の映画)

4.2


地球の音楽シーンに数々の影響を与え
魂を魅せ歌った男、
残酷な栄光と孤独にその身を捧げた____

ストーリーを進めるエルヴィスに縁のあるHanks 氏
大佐視点での語りは片道通行
華やかなショーと
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クライ・マッチョ(2021年製作の映画)

3.7


少年に魅せる強さの持つ本当の意味
生きていく雄大さが眩しいロードムービー____

時代や環境が移ろいでも尚、
第一線で作品を生み出す Eastwood 監督

町から町へ車で旅する逃避行は
現代に
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ただ悪より救いたまえ(2019年製作の映画)

3.8


男たちの戦う理由や本能性
サンタも仕事放棄し鑑賞しそうな
韓国ノワールアクションのThe骨頂____

救出劇と復讐劇
2視点での切り替わる様が中毒性を受ける
角度の違いあれど本軸自体は複雑化してい
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ザ・ミスフィッツ(2021年製作の映画)

3.1


各分野エキスパートの最後のピース
ライセンス切れの元コードネーマーは贅沢

アクションで盛り上げたいのか
キャラクターで魅せたいのか
いまいち曖昧加減が否めない

存在が華である Brosnan は
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マーベル・スタジオ スペシャル・プレゼンテーション:ウェアウルフ・バイ・ナイト(2022年製作の映画)

3.6


闇夜に開かれるクラシカルホラー
世界は反転し、いよいよ扉が開かれる____

謎多き暗黒のダークサイド
MARVEL映画の土俵に上がった狼男は
正義の味方でも極悪のヴィランでもない
神話のモンスター
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コンフィデンスマンJP 英雄編(2022年製作の映画)

3.7


美と恋の女神を囲むコンフィデンスマン
栄光の果て、最後に笑うのは誰か____

前作同様、愛し愛されキャラ達のオンパレード
メイン3人視点で展開する流れがよく
シリーズ内で見えなかった魅力が深堀りさ
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

3.3


肉体と精神の常軌を逸した改造劇
唯一無二の奇才監督が放つ怪作に、心して挑め____

誰しも想像し得ない寄行の連続
人が持ち寄る概念をことごとく虐める
救いも慈悲も見当たらない娯楽感

社会性の一欠
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ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

4.1


人の短い人生を捧げるほど夢中へ誘う
これは1話30分に詰まった、
汗と涙と人生の覇権バトル____

お仕事ムービーの最前線
監督やクリエイター達の魂と魂がぶつかり
日々世に放たれるジャパニーズアニ
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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

3.9


多勢の概念はもはや狂気の沙汰であるからして
誰もが本当の自分を内側で隠す

そんな中、社会から省かれても
自分が輝く道を選ぶのは
一つの『美学』と言える

生々しい日常にこそ
愛が芽生えて新たな一面
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ONE PIECE FILM RED(2022年製作の映画)

3.9


時代は移ろい流れる五線譜
世界は共鳴する音の如し
今、映画は新たな世代の目撃者になる____

ONE PIECE 史に影響を与えるようで
与えないであろう意欲作

私達が観たい出来事、
求めている
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漁港の肉子ちゃん(2021年製作の映画)

3.5


全体通して既視感ある作画に演出
調べた結果、怪獣ジブリのお暇という布陣

日本の笑いを担うお魚が腕を振るう事で
肩のおもりを乗せずに鑑賞できる

母娘の凸凹感が終始、脳内を暗躍
本編に関わる大事な設
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でっかくなっちゃった赤い子犬 僕はクリフォード(2021年製作の映画)

3.7


NYの街を駆け回るのは蜘蛛男や魔術師だけではない
愛嬌たっぷり・全身真っ赤・巨大と
、情報量過多なワンコ登場____


何もかもが規格外でビックなパワフルさ
嬉しくなると大きな尻尾をブンブン振り回
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