外は雨さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.0

チェーホフの言葉を内側に下ろして行くその過程、それぞれの役者との言語の違いという理解の不能さという透明な隔たり。コン、という机を叩く無意味に次を知らせる音。亡くした妻のただの言葉としての声を聞きながら>>続きを読む

TOVE/トーベ(2020年製作の映画)

3.4

トーベ・ ヤンソンの恋と仕事と父との物語。自分の求めるものと求められるものとの相違。トフスランとビフスランが自身と彼女がモデルになっていたとは知らなかった。二人だけのコショコショ話。ムーミンの世界の登>>続きを読む

砂の惑星(1984年製作の映画)

3.4

「DUNE」の公開が迫ってきたので昔の「デューン」も久々に観たよ。えーとこれリンチ大好きのわたしの中でも「はぁ?これってリンチの作品でしたっけぇ( ᐛ )スットボケ」的なやつでまるきり全然覚えてなか>>続きを読む

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

3.3

そうだよねぇ、公開まで長かったよねぇ。ポスターとかチラシとかだいぶん前に観たもんねぇ。ダニエル・クレイグボンドお疲れ様でした。正直言うと007はもうただただ色男でカラッとしていてくれたんで全然いいんだ>>続きを読む

ベル&セバスチャン 新たな旅立ち(2015年製作の映画)

2.8

あれ?これって第二作目でしたの?しまった。。。「名犬ジョリー」の物語ですよね。ピレネー犬と少年の冒険でした。犬と少年はかわいいです。少年は特に美しいねぇ。物語はご都合主義です。はい。次作もあるらしいの>>続きを読む

アナザーラウンド(2020年製作の映画)

3.4

マッツ・ミケルセンが、生徒にこの先生つまんないとか思われている教師で、妻にも子供にも壁を感じている男、ですと?いやいやいやw お酒にまつわるはちゃめちゃな映画かと思いきや。繰り返す日々を絶望したり後悔>>続きを読む

マザー!(2017年製作の映画)

4.2

全てを招き入れ話を聞き受け入れる寛容な夫と、彼の唯一の愛と彼の子を望みつつ、彼の生み出す作品が生まれ出ない事に苛立つ若い妻。彼女は我が家を修繕し続ける。この美しい家を。

この始終彼女にくっついている
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ある船頭の話(2019年製作の映画)

3.2

オダギリジョー監督。川の渡しの話。撮影がクリストファー・ドイルなので本当に非常に山間の風景の移り変わりが美しいんですが、そのリッチで上等な絵はむしろよくわからなくさせていて。この美がメインならいろいろ>>続きを読む

007 スカイフォール(2012年製作の映画)

3.9

007シリーズって熱烈に追っかけるほどではなくて、これは観てるようで観てなかったわw 老いたMと新人のQ。最後ジェームズの生まれ故郷での対決は西部劇のそれみたいで、敵を迎え撃つ劣勢の側の戦いへの準備が>>続きを読む

ジェイコブス・ラダー(2019年製作の映画)

2.0

エイドリアン・ラインのじゃないです。ええ。リメイクらしいけど全然違うw ベトナム戦争をイラク戦争に置き換えて、いろいろ変えて、映像表現も特に何も言うところもなく、うん、オリジナルでいいです、はい。

Summer of 85(2020年製作の映画)

3.4

オープニングでざわっとさせられるんですけど、だってオゾンですし。でもそれは違ってて、なんてストレートな80年代の夏の刹那的な恋愛。キュアーの曲はセンチメンタルでやるせなくて排他的だけど誰かそばにいて欲>>続きを読む

007/カジノ・ロワイヤル(1967年製作の映画)

4.0

ジョン・ヒューズら監督名と出演者を書くと文字数が困る映画。昔観た時はあまりにスラップスティックで意味不明な展開に面白さをそこまで感じなかったけど、あら面白いじゃないですかwww ああもうバート・バカラ>>続きを読む

ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

3.8

マーゴット・ロビーのハーレイ・クインのイカれポンチ美がそれはもうディズニープリンセスwピヨピヨでステキ。ポリコレキャンセルカルチャークソ喰らえw 

期待してたスタローンのサメが意外とそうでもないw
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トゥモロー・ウォー(2021年製作の映画)

3.5

クリス・ プラットが出てるというだけでなんか絶対いい奴なんだろうな、という安心感。未来に襲い来る世界の危機に立ち向かうお父さんの話。盛りだくさんなエンタメ作品でお腹いっぱい。

アルカディア(2017年製作の映画)

3.2

カルト集団と言われる村から逃亡した兄弟。ただ世間には馴染めず舞い戻る。そこで起こる奇妙な事象。うんちょっと「LOST」みたいな感じです。面白いんだけど、もう一つというw

劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん(2019年製作の映画)

3.3

吉田鋼太郎お父さんがFFのオンラインの世界で仲間を作り自由に楽しそうにしてるのがすっごくかわいいw という親子が仮想空間で関係を構築するお話。しかし家族や知人に垢バレするとか絶対嫌ですw

アド・アストラ(2019年製作の映画)

3.4

宇宙の果ての孤独。じゃがいもは育てない。冒頭の宇宙エレベーターの事故。虚空から地球に落ちてくる場面はとてもよかったし、月は最早無法地帯でローバー移動すると貨物を奪おうとする山賊がいるとか、ドナルド・サ>>続きを読む

ファーストラヴ(2021年製作の映画)

3.0

正直、芳根京子さん北川景子さんもまっすぐ美しくて、どうしても内在する狂気があるようには見えなくて、窪塚洋介がいつかキレるに違いない!とかつい思っちゃうんですけど、ずっと汚れなく優しくて。それがなんか異>>続きを読む

サイレンサー/沈黙部隊(1966年製作の映画)

3.3

ディーン・マーティンによるお仕事よりも寝るのが好きなスパイ、マット・ヘルム。顔はちょっとタイプじゃないけど声がセクシー。ホント超ユルユルで登場する女性はもれなく魅惑的でキュートでオシャレなスパイ映画。>>続きを読む

THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

3.5

緊急通報のオペレーターが受けた一つの事案のみで構成された、完全にその場所だけの映画。音声だけで想像させる緊迫の物語。削ぎ落とされているだけに、耳を澄まし、想像力が先行する。

主人公の明日やらなければ
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ローマの休日(1953年製作の映画)

4.2

オードリー・ヘップバーンの可愛さが炸裂してついつい観始めてしまうと最後まで完走してしまう罠映画。グレゴリー・ペックの恋に落ちちゃう瞬間と王女としての彼女に別れを告げた後の微笑みに、これはもれなくやられ>>続きを読む

タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら(2010年製作の映画)

3.0

人を見た目で判断しちゃうと雪だるま式にどんどん人が死んじゃうよ〜というおもしろ映画。チェーンソーやウッドチッパーも出てくるよ。

コッホ先生と僕らの革命(2011年製作の映画)

3.3

ドイツサッカーの父と言われるコンラート・コッホにダニエル・ブリュール。1874年、反英、労働者階級差別の中で英国留学を終えた教師がサッカーを通じて伝えたフェアプレーとチーム。おや、かなり事実とは違うぽ>>続きを読む

キル・ユア・ダーリン(2013年製作の映画)

3.2

ダニエル・ラドクリフくんがアレン・ギンズバーグというちょっと脳がバグってしまうこの感じ。バロウズは若くても歳取ってもあんな感じで風貌も声も、ああそっくりw ジャック・ケルアックの「オン・ザ・ロード」の>>続きを読む

最後にして最初の人類(2020年製作の映画)

4.0

遥か遠い未来の人類からのメッセージ。ティルダ・スウィントンの声と、ヨハン・ヨハンソンの多層的で重い音楽は、荒い粒子の中ゆっくりとした視線によって形状を変容させるシンボリックで奇妙な構造物の奥底から響い>>続きを読む

Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

3.6

「ジョン・ウィック」の脚本家デレク・コルスタッド脚本という事で、うん!おじさん版ジョン・ウィックw バイオレンスがなかなか楽しかった。クリストファー・ロイドおじいちゃんがかわいい〜。「ロング・キス・グ>>続きを読む

127時間(2010年製作の映画)

3.4

序盤の秘密の場所の飛び込みのシーンは「ザ・ビーチ」のような感じが思い出された。閉鎖空間に一人きりのシーンを挟まれた壁のように3つに縦に分割してみせたスプリットスクリーンの画面構成はダニー・ボイルらしい>>続きを読む

ライトハウス(2019年製作の映画)

4.0

船の汽笛のような地響きのような、セイレーンの鳴き声のような轟音。世界と隔絶された孤島の灯台守の男二人の狂気。画面は古い光学装置のステレオグラムの写真のような正方形で、二つ(!)の像をレンズを通して一つ>>続きを読む

未来のミライ(2018年製作の映画)

3.0

大人が想像する4歳のくんちゃんの世界。おじいちゃんやお母さんがいて、未来の自分や妹がいて。まぁ、なんて、おっしゃれーなくんちゃんのおうち。いつもイライラしてるお母さん。なんつーかハイソな意識高い系アッ>>続きを読む

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

4.0

面白かった。レースの高揚感、そこに辿り着くまでの人間模様も、マシンの製造も。あのケン・マイルズのル・マンの伝説的なエンディングは何かのTV番組で知っていたけれど、そういうフォード内の企みや攻防があった>>続きを読む

ファーザー(2020年製作の映画)

4.0

認知症の父親。その父親が見ているその部屋。不確かで混濁する記憶。長年そこで暮らした、美しく整えられた部屋は時折調度品が変化する。アンソニー・ホプキンスの様々ない表情が観れるのが魅力的でその見ている視線>>続きを読む

ゆれる(2006年製作の映画)

3.6

写真家として成功した弟と、家業を継ぎ父と暮らす兄。田舎のその土地に縛られるその閉塞感。無自覚に奪ってきたもの。吊り橋の揺れと自分の罪悪感と疑念と。様々なものが混じりゆれる。音楽がちょっと時代性が感じら>>続きを読む

ジェントルメン(2019年製作の映画)

4.0

どうやら今作ロック・ストックぽいらしいぞって事で楽しみにしてましたが、めちゃめちゃ面白かった。マシュー・マコノヒーはクールだし、おヒューさんの狂言回しはこれまた楽しくて、コリン・ ファレル何そのジャー>>続きを読む

クー!キン・ザ・ザ(2013年製作の映画)

3.9

あの「不思議惑星キン・ザ・ザ」の監督がアニメでセルフリメイクした今作。二作品が公開されてたので続けて観ました。建築技師とチェリストというキャラクター設定はちょっと違いがあるけれど、あの世界観が魅力的な>>続きを読む

不思議惑星キン・ザ・ザ(1986年製作の映画)

4.0

キンザザの思い出といえば、誰かが貸してくれたビデオで観たのが最初で、それはまぁボロボロの画質で「これが例の奇天烈ソ連映画か!すげぇヘンテコw」みたいな感じでとりあえず観た後は観てる人との挨拶は、ほっぺ>>続きを読む

アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

4.3

デヴィッド・バーンのライブ。いやぁ、これは素晴らしいライブ!本当に素晴らしい!たまたまシネクイントの二階席で観たんだけど、なんか視線が同調して見えて、そこでやってるような高揚感を味わえた。コロナ禍で失>>続きを読む