archさんの映画レビュー・感想・評価

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モリーズ・ゲーム(2017年製作の映画)

3.2

アーロン・ソーキン初監督作品。
実在するポーカープリンセスことモリーの伝記映画となっている。
アーロン・ソーキンお得意の法廷会話劇で喋る喋るの2時間である。会話ばっかりの映画を喫茶店映画というのを最近
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39 刑法第三十九条(1999年製作の映画)

4.2

初の森田芳光作品でしたが、衝撃を受けました。こんなに巧みな話運びをして、シリアスな題材を扱いながらふざけ倒している作品もない。まさに商業映画的な簡潔さとアート映画やインディペンデント映画的な大胆さの共>>続きを読む

追憶(2017年製作の映画)

2.8

贖罪と子供についての映画。非常に面白い題材かつ設定なのに、今一つで心に迫るものがない。
昔のシーンは彩度を下げて赤を強調した映像になっていることや空が合成になっているがゆえに、心にある朧気な思い出とし
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麻薬密売人 プッシャー(1997年製作の映画)

3.4

自分の中のレフンのイメージとは全然違う、ギャスパーノエとかに近いタッチを感じる。

麻薬密売人の一週間。最初はど下ネタや彼女の話題を友人と駄べりながらの日常があるが、警察に捕まり、借金返済を迫られ、ど
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フレディVSジェイソン(2003年製作の映画)

5.0

一切おふざけなしで大傑作です。私が「ゴジラvsコング」に求めてたものがありました。それは安易なオチに逃げずに決着をつけるという並々ならない覚悟です。
「13日の金曜日」で始まり、Part2で登場、Pa
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GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊 4Kリマスター版(1995年製作の映画)

4.5

以前観た時よりも何倍も楽しめた。やはり劇場で観るのが1番だなぁというのが率直な感想。

電脳化が進む世界で、自己の実在性をテーマに全身電脳化した素子含む9課と人形使いと呼ばれる謎の存在の対峙が描かれる
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偽りの隣人 ある諜報員の告白(2020年製作の映画)

3.0

ポップな中盤に、シリアスな後半、そしてそこから跳ねるように映画的な飛躍を見せて終わる。近年の韓国映画に見られるテンプレート的な話作りが本作にも見られる。食傷気味ではあるが面白いんだから良いよね。
少し
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トムボーイ(2011年製作の映画)

5.0

「水の中のつぼみ」「燃ゆる女の肖像」のセリーヌ・シアマ監督の大傑作。
まさに上述の二作の中間をついたような、ジェンダーとモラトリアムを生きるイノセンスについての物語である。

ジェンダーのない世界があ
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エルム街の悪夢/ザ・リアルナイトメア(1994年製作の映画)

5.0

大傑作です。ウェスグレイヴンの映画論、ホラー論が詰まった作品であり、6の完結編で父親という要素を付け加えることで人に貶められたフレディーを1作目の「恐怖の偶像」として見事に蘇らせています。
そのやり方
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浜の朝日の嘘つきどもと(2021年製作の映画)

3.5

「これでよかった、にしていかなきゃな。」
その言葉に胸が締め付けられる。

大震災を経験し、今コロナ禍に見舞われている日本、その中でも震災の中心地であった福島を舞台に、人にとって何が大事なのかを問いか
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みなみとあした(2021年製作の映画)

2.6

震災前日、明日の予定を立てる男女。平凡で退屈、何一つ真新しくない映像だけど、だからこそ何よりも市井の日常を捉えている。
明日の予定を立てることの覚束なさと、今思った瞬間にこそ行動を起こせよという教訓も
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名もなき歌(2019年製作の映画)

3.9

ペルーが実際に抱えていた闇。経済危機によって生まれた格差や人権にまつわる諸問題は、果てには、乳児売買組織にまで至る。
モノクロ映像がもたらす効果は、過去の時代の出来事であること強調すること、そして何よ
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ROUTINE(2020年製作の映画)

3.5

投げて、キャッチする、ちょっとかっこよく。
そこに日常をほんの少しだけ豊かにする"何か"がある。
これは人の行為が人に及ぼす良い影響についてのお話。
リズミカルな動きとメロディー。台詞がほとんどなくと
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ベテラン(2015年製作の映画)

4.3

古いタイプのコテコテ警官VSこれまたコテコテな悪党大企業御曹司。非常に在り来りではあるがシンプルが故に面白い。

ギャグとアクションが適量になっていることや敵が徹底的に悪党に描かれていること。まるで時
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ベスト・キッド4(1994年製作の映画)

2.9

ベスト・キッドシリーズ最後まで大した作品はなかったな…
今回はいつものダニエル君ではジェシーさんが登場。

マッハ!(2003年製作の映画)

3.4

トニ・ジャーが舞う!!アクションスターの中でも物腰が軽やかで、とにかく"跳ぶ"アクションが多くて素晴らしい。
アクションを捉えるカメラも自動でリプレイしてくれる親切設計なのもあって、近年の分かりづらい
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BLUE/ブルー(2021年製作の映画)

4.2

多くのボクシング映画において勝敗は絶対的かつ最大のカタルシスであり、それまでに舐めてきた辛酸や苦悩を"バネ"に変えて堂々のクライマックスに行き着くのが王道、そして醍醐味だった。「アンダードッグ」や「ロ>>続きを読む

おとし穴(1962年製作の映画)

4.2

「なぜ殺されたのか」
多くの映画がその上映時間を掛けて解きほぐすその問いを、この映画は永遠の謎として不気味に振り回す。
殺された男は幽霊として事件にまつわる人達を傍観していく。当たり前に幽霊がいる世界
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エルム街の悪夢/ザ・ファイナルナイトメア(1991年製作の映画)

1.0

こんな醜態を晒したシリーズ完結作もないでしょう。
前半のジョン・ドゥ君の下りがあまりに唐突で、実はフレディの子供は彼ではなかった!の引きが全く成立していない。後フレディにビビってる街やら前半の被害者一
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水の中のつぼみ(2007年製作の映画)

3.8

名前のない発展途上の感情を描くこと、そして恋慕の形容しがたい熱量や触れられないこと、や「見る」ことの果てしないエロティシズムを描くこと、この2つが近年の映画監督の中でも例を見ないほどに上手い。
とにか
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サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)(2021年製作の映画)

4.5

あぁ、これが歴史なんだなと。魂が揺さぶられる感覚なんだなと。思わず体を揺らしてしまうほどに心に響く音楽と神の祈りがそこにあった。

63年にジョンFケネディー、65年にマルコムX、68年にロバート・ケ
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沈黙のレジスタンス~ユダヤ孤児を救った芸術家~(2020年製作の映画)

3.4

第二次世界大戦を生きた子供達とマルセル・マルローという偉大なるパントマイマーの偉業や苦悩を1936年頃から終戦の年である1945年まで横断するように描き出したのが本作、原題「Resistance」であ>>続きを読む

ガラスの城の約束(2017年製作の映画)

4.2

デスティン・ダニエル・クレットンは常に家族を描いてきた監督であり、前二作では母親の欠けた家族について、様々な問題に焦点を当てて再生の物語として描いてきた。
しかし、本作は少し違う。1つに実在する家族を
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エルム街の悪夢5/ザ・ドリームチャイルド(1989年製作の映画)

3.1

前作から続投でアリスが主人公。テーマは題の通り「子供」である。
3作目のフレディーの悲惨な出生の設定を利用して、これまでと一風違う角度からフレディが攻めてくる。
また
一風違うのは設定だけではなく、演
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エルム街の悪夢4/ザ・ドリームマスター最後の反撃(1988年製作の映画)

3.6

前回でフレディの母親の助言を頼りに、見事に封印してみせた"Dream Warriors"達。その中で生き残った三人の登場から物語は始まる。
前作限りかと思わせたキャラ達の登場が嬉しいのはもちろん、精神
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ショート・ターム(2013年製作の映画)

4.2

自動保護施設「ショートターム12」にいる子供達とその彼らをお世話する人々の物語。
繊細な感情表現と丁寧な話運びが印象的で、決して派手ではないが、痛烈に問題の深刻さや親子という関係性の厄介さを描いていて
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ヒップスター(2012年製作の映画)

3.0

ドミニク・ボガートのやさぐれた仕草、家族や友人に時々見せる気を許した表情、全てが愛おしい。

芸術家として行き詰まった男は両親との関係に悩み、また芸術表現に悩み、その憂さを闇雲にぶつけてしまう。時には
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ミークス・カットオフ(2010年製作の映画)

3.4

ケリーライカートによる西部劇の解体。男性によって主導され、男性が中心に常にあった西部劇というジャンル映画、その大元にある西部開拓時代というアメリカ史にあった男性主体の時代、そこにケリーライカートは女性>>続きを読む

アナザーラウンド(2020年製作の映画)

4.0

トマス・ヴェンダーベアといえば閉鎖的なコミュニティにおける負の連鎖を繊細な心理描写で描き上げた『偽りなき者』という大傑作を生み出した監督であり、またもマッツとのタッグという事で本作も非常に楽しみな作品>>続きを読む

エルム街の悪夢3/惨劇の館(1987年製作の映画)

4.2

一作目の主人公ナンシーの再登場や悪夢の怪人の一面をより強く押し出した本作は、前作以上に一作目の続編といえる作品に仕上がっている。

原題は「Dream Warriors」、夢の戦士達である。本作は精神
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ピラニア 3D(2010年製作の映画)

3.7

ピラニアのいる湖ではしゃぐ陽キャ達が様々なパターンの死に方で、ありとあらゆる場所を欠損して死んでいく。一応動物パニックムービーのジャンルだが、そのVFXや特殊メイクはゾンビ映画に越境している。

90
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田園に死す(1974年製作の映画)

3.8

寺山修司が自らの詩や過去を引用し生み出した寺山修司の映画。
引用し、芸術に昇華するという行為は、虚構によって編集を行い、自らの過去ではなくしてしまうこと。だからこそこの映画は"過去を振り返る"という行
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