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野火(2014年製作の映画)

3.8

公開時観ていなかったがこの季節に各地で上映が行われていたので観に行った。
映像としてはとてもきつい。目を背けたくなる。率直に言って地獄でしかない。その地獄の中で繰り広げられる生存競争。
戦争の残酷さや
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息もできない(2008年製作の映画)

4.5

新宿ピカデリー9周年記念イベントで鑑賞。
暴力とクソ野郎という言葉(観客は否応なしにこの単語を覚えて帰ることになる)に溢れているのにひどく繊細な映画。
主人公は語彙がとにかく少ない。汚い言葉と暴力しか
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ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ(2016年製作の映画)

4.0

ここまで居心地の悪いというか...爽快さのないサクセスストーリーは類を見ないかもしれない。マクドナルドの"創業者(ファウンダー)"レイ・クロックがいかにしてマクドナルド兄弟と出会い、そのシステムを(言>>続きを読む

海辺の生と死 (2017年製作の映画)

3.4

「死の棘」であまりにも有名な夫婦となった島尾敏雄と島尾ミホ。本作は島尾ミホの「海辺の生と死」と島尾敏雄の著作を元に映画化したもの。
...という前提で観ると、元の知識が全くない時と知っているときで全然
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ローサは密告された(2016年製作の映画)

3.5

ドキュメンタリー風の臨場感溢れるグラグラの画に多少の酔いを感じながら観た。(酔いやすいひとは最前列は避けた方が良い)
もはや何を信じるのが良いのか全くわからない映画。本当にこれは警察なのかと疑いたくな
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ビニー/信じる男(2015年製作の映画)

3.6

実話に基づくストーリーだが、話の筋は極めてシンプルだ。世界チャンピオンに上り詰めたボクサーが再起不能と言われる重傷を負いながらも復活を果たす。主人公は文字通り狂気的な信念に取り憑かれて復帰を目指すので>>続きを読む

ダイ・ビューティフル(2016年製作の映画)

4.0

友情って良いなと思いました。
家族に理解されないとき、恋人に裏切られたとき、言葉にできない酷い経験をしたときもそこに友情があったから救われたのかなと。
時系列はぽんぽん飛びますがそれが凄く良い意味でス
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ボン・ボヤージュ 家族旅行は大暴走(2016年製作の映画)

3.3

予告編の出来が最高だったかなと思います。あとマナーCM。
本編はスリル満載でしたが、笑いは予告編以上には来なかった感じ。
CGじゃなくて実際に車の中で撮ったらしいところがいちばんのスリルポイントかなと
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ケイト・プレイズ・クリスティーン(2016年製作の映画)

3.3

これは「ケイトが「クリスティーンを演じるケイト」を演じているのだ」と私はラスト近くまで気づかぬままだった。まあ鈍感というか単純なのだ。
ドキュメンタリー映画の中に劇映画を嵌め込むことによって現実と虚構
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彼女の人生は間違いじゃない(2017年製作の映画)

3.9

淡々と進む群像劇的な映画。
主人公の女性がなぜデリヘルで働くのか明確な描写がないけれど、「そうでもしなくては生きていけなかった」のだろうと勝手に解釈した。ラストで面接のシーンが出てくるが、主役の瀧内公
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ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣(2016年製作の映画)

4.0

セルゲイ・ポルーニンは孤独だ。
才能に恵まれた彼の為に家族は出稼ぎに出、離れ離れになる。そして彼は自分の踊りが家族の犠牲の上に成り立っているということに重圧を感じながら踊る。踊ることは彼にとって家族を
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ヒトラーへの285枚の葉書(2016年製作の映画)

3.7

戦争で息子を失った夫婦が、ヒトラー率いるナチスに対する批判をカードに書いて街中に置いていく。
原題は「Alone in Berlin」。原作の邦題は「ベルリンに一人死す」。確かにこれだと映画の内容がわ
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裁き(2014年製作の映画)

3.3

踊らないしそれほど長くもないインド映画。
ある老齢の歌手が歌っていると警官がやってきて逮捕される。逮捕容疑は「自殺ほう助」。彼が「下水掃除人は自殺しろ」と歌った2日後に下水掃除人が死んだというのである
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ボンジュール、アン(2016年製作の映画)

3.5

脚本・監督はフランシス・フォード・コッポラの妻エレノア・コッポラ。齢80にして彼女が撮ったのは子育てもひと段落し、仕事もやめ、忙しい夫とは微妙な感じの女性がカンヌからパリまでフランス人男性とドライブす>>続きを読む

牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

4.6

とにかく不穏な映画だ。心休まるシーンが一切ない。常に不穏に満ちた中で物語が進む。
236分インターミッションなしの長大さ、画面の暗さ、登場人物が多過ぎて話が追いにくい(鑑賞後復習のためにパンフレットを
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おとなの恋の測り方(2016年製作の映画)

3.8

身長136cm、才能に溢れウィットに富んでいて何より優しい男性とバツイチ女性弁護士の恋愛物語。完璧な男性だけど身長が...と躊躇う女性の葛藤を男性は完全に見抜いている。女性は自分の思考が「よくない」も>>続きを読む

しあわせな人生の選択(2015年製作の映画)

4.1

こんな友人がいたら素晴らしい。と思える作品。
病に陥り終活を進める男に会いにきた親友。2人は会話そんなに多くないのだ。でも本当にお互いのことが好きなのだというのが分かる。
そして原題にもなっている犬の
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ありがとう、トニ・エルドマン(2016年製作の映画)

4.0

予告から察するに親子交流の映画で、162分て...尺長すぎないかと思ったがその点は杞憂だった。ともすると冗長で退屈な展開になりそうなのにこの映画はそれをうまく回避している。
かといって劇的に感動的場面
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ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)

4.1

前半、志願する前のアンドリュー・ガーフィールドは彼女にめろめろな感じであまり強さなどを感じさせないのだが(信仰に纏わるシーンは随所にある)、志願してからの彼の粘りは脱帽するしかない。信念を持つ者は何よ>>続きを読む

セールスマン(2016年製作の映画)

4.0

タイトルの「セールスマン」は主人公夫婦が所属する劇団で上演される「セールスマンの死」から来ているのだろう。この劇は物語の絶妙な合間に劇中劇として挟み込まれて効果を上げる。
家が突然崩壊し引っ越した先で
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マダム・ベー ある脱北ブローカーの告白(2016年製作の映画)

3.0

北朝鮮から出稼ぎのつもりで中国にやってきたが「売られて」しまったマダム・ベーの物語。
この映画はとにかくマダム・ベーのストーリーであり、脱北の様をスリリングに描くとか、そういうことに焦点は置かれていな
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22年目の告白 私が殺人犯です(2017年製作の映画)

3.8

よくできた作品であると思う。
細かいところを突き詰めると突っ込みたくなる点はいくつかあるが、提示した伏線はきっちりと回収してみせる。ああ、そう繋がるのか。という腑に落ちた感覚にさせるのは素晴らしいと思
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きらめく拍手の音(2014年製作の映画)

3.2

コーダ(Coda,Children of Deaf Adults)という言葉をこの映画を観る前に初めて知った。
音のない世界を生きる両親と、そのもとに生まれた音のある世界の子。
監督自身の両親を中心に
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ハロルドとリリアン ハリウッド・ラブストーリー(2015年製作の映画)

4.0

映画好きなら観ておくべき1本であると思う。絵コンテ作家のハロルドと映画リサーチャーのリリアン、この夫妻が関わってきた映画の凄さ!こんな仕事があるのか...とワクワクしながら観ることができる。
そしてこ
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20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)

3.8

親子というのはなかなか思うようにはいかないもので、ましてや子どもが15才なんていったら親の言うことなんてなんじゃそら、みたいになるものだとは思うが、この映画はその関係性だけを描いた映画と括ることは難し>>続きを読む

おじいちゃんはデブゴン(2016年製作の映画)

3.2

いやぁサモ・ハン動き凄いですね。カンフーパンダって呼ばれてたけど。
物語自体は説明多いし、最後がマジですかみたいな感じだし大味かなとも思いますが、とにかくサモ・ハンを堪能する映画ですね。
サモ・ハンの
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海辺のリア(2017年製作の映画)

3.6

まるで芝居を観ているかのような映画。
多分退屈という意見も出る気がする。物語にそれ程の起伏はなく、場面もあまり切り替わらず、登場人物はたったの5人、エキストラもなし。だがこの役者たちが圧倒的な熱量をも
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たかが世界の終わり(2016年製作の映画)

3.5

余白が非常に多い映画で、なおかつものすごく居心地の悪い映画だ。
不在だった人間が家族を気づけば支配している感覚。ギャスパー・ウリエルの曖昧な微笑みは家族だけでなく観客の自分をも居心地を悪くさせる。
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武曲 MUKOKU(2017年製作の映画)

3.7

綾野剛の人を呑む演技は圧巻だった。本気で怖いと感じた。
映画館に貼ってあったインタビュー記事で村上虹郎はヒロイン的存在みたいなことが書いてあったがそれを読んで腑に落ちた。確かにこの映画における村上虹郎
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光をくれた人(2016年製作の映画)

3.2

アリシア・ヴィキャンデル演じるイザベルに共感できるか否かがこの映画を評価する鍵になっている気がする。私は共感できなかったので観ている間かなり苦痛を感じた。気持ちはわかるが、子どものためと言いながら自分>>続きを読む

(2017年製作の映画)

3.2

画はものすごく美しく圧巻。ただ寄りのシーンが大変多く、勿論狙ってやっているのではあろうがやや疲れる。
物語は余白の多い作りというか、なぜ二人は惹かれ合うのかという根本的部分が私にはいまいち掴み切れなか
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美しい星(2017年製作の映画)

3.5

これはねぇ...正直訳がわからないです。
突然皆宇宙人に目覚め、ある者は地球の将来を憂いて人類に行動を促し、ある者はは人類の滅亡を願う。原作を読んでいないので分かりませんが、この対立構図自体は色々な題
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スプリット(2017年製作の映画)

3.0

個人的に敢えて言うなら「これは反則だろ」と。
ぶっちゃけ物語自体にそこまでの意外性はない。展開はなんとなく読めるように作ってある。監禁場所はちょっとびっくりしたが、3名の女子の立ち位置が分かる時点でう
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夜明け告げるルーのうた(2017年製作の映画)

3.4

ルーが何かに似てる...と思ったのはポニョだったかと途中で気づく。
物語は繊細で複雑な若者たちと、「異質」な存在である人魚との邂逅、人魚ルーとの交流を通じて明るさを見出す主人公、人魚をただただ異質なも
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メッセージ(2016年製作の映画)

3.6

やっぱりあれはばかうけに似ている...。が、内容と構成は緻密。交錯するシーンが最後に明かされたときは納得感よりも絶望感の方が個人的には大きかったが決して絶望的には終わらない。
基本的にはとにかく対話の
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マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

4.0

物語の定番として「主人公が何かを乗り越えたり克服したりする」というのがあるけれど、この映画の主人公は乗り越えられない。そこがとてもリアルだし、重い。
最後は少し救われた思いを抱いた。乗り越えられなくて
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