フィンセント・ファン・ゴッホの視点は走り、回り、ぼやけ、よく動く。最初からその動きに完全に酔ってしまった。酔い止めを飲んでから観るべきであった。かなり揺れるので揺れが駄目な方は気をつけたほうがよい。>>続きを読む
東京国際映画祭でチケットを取れなかったときは倒れそうだったが、無事劇場公開されて何より...やはり映画はスクリーンが良い...。
マーティン・スコセッシがロバート・デ・ニーロ、アル・パチーノ、ジョー・>>続きを読む
Filmarks試写会にて。
基礎となる話がぶっ飛び過ぎているので、リアリティを追求してはいけないエンタテインメント・スプラッタ・ラブコメディである。だって「お隣の超可愛い女の子が実は殺人鬼でした!」>>続きを読む
宮本...絶対嫌われそうな男である。いや私だって好きじゃない。あんな人近くにずっといたらぐったりする気がする。漫画連載時に宮本バッシングが起きたというのも分かる。もうああいう熱は流行らない時代になって>>続きを読む
東京国際映画祭にて。コンペディション部門。観客賞受賞。
“Only the Animals”というタイトルの意味を少し考えてしまう。「動物だけが知っている」も効いている邦題だと思いつつ、何か隠れてい>>続きを読む
東京国際映画祭にて。ワールド・フォーカス。第72回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞受賞。
極めてミニマムな映画だ。細かい説明もなく、台詞も圧倒的に少ない。
冒頭から圧倒的な映像を見せつけてく>>続きを読む
東京国際映画祭にて。
アダム・ドライバーとスカーレット・ヨハンソンが離婚訴訟でドロ沼になる話。だがしかし、それだけではない、泣けて笑える「人間関係」映画。
夫婦がふたりして大変頑固で負けず嫌い。最初>>続きを読む
東京国際映画祭にて。ワールド・プレミア、オールナイト上映。
実のところ、私はれいわ新選組支持者ではない。単純に原一男監督の最新作を観に来ただけ、なのだが、会場のどれだけがそういう人だったのか分からな>>続きを読む
東京国際映画祭にて。STAR CHANNEL SELECTION。
ダルトン・トランボといえば浮かぶキーワードはまず「赤狩り」、あとは「ローマの休日」、そして「ジョニーは戦場へ行った」くらいだろうか>>続きを読む
東京国際映画祭にて。ワールドプレミア。
「映像の魔術師」大林宣彦監督の最新作。監督、御歳81歳にしてまだまだ意気軒昂である。こんな映画が撮れるのか...。観終わったあとの衝撃がまだ取れない。
179>>続きを読む
東京国際映画祭にて。
オリヴィエ・アサイヤスの最新作(のはず)。第76回ヴェネツィア国際映画祭コンペディション部門選出。
実話に基づいているが、かなり分かりにくい複雑な構造をしていて、話を知っている>>続きを読む
2001年から2018年まで。時と場所を移ろわせ、中国の変化と共に、男女の愛も移ろう。
2001年は大同。やくざ者のビンとその恋人チャオの羽振りは良いが、やくざの世界のきな臭さと、石炭を産業とする街の>>続きを読む
東京国際映画祭にて。
怖いイザベル・ユペールと怖くないイザベル・ユペールどっちが好きですか、と聞かれたら...どちらかといえばやっぱり「怖いイザベル・ユペール」が好き、というか期待してしまう。
冒頭>>続きを読む
タロウはタロウという名ではない。エージとスギオに初めて出会ったとき、名乗らなかった為に「名前のない奴はタロウだ」と付けられた名だ。要はふたりは名付け親だ。あのふたりに導かれてタロウは進む。
進む、とは>>続きを読む
東京国際映画祭にて。
「アースクエイクバード」= Earthquake bird, 即ち直訳すると地震鳥。地震の後に鳥の鳴き声が聴こえる、というシーンで登場するが、鳥って地震の前に異常に鳴くものじゃ>>続きを読む
弱さとは何か。
監督は「外側から」「物見遊山でなく」西成を撮りたかったのだという。それはある一面に於いては成功を納めてはいる。
冒頭で、制作会社のADである主人公はスタッフとともに「引きこもり」の家>>続きを読む
「カメラを止めるな!」の後の2作目とあって、上田慎一郎監督は相当悩んだらしい。それはそうだろう。あそこまでのブームを産み出してしまった作品の後である。相当なプレッシャーであった筈だ。
それでも上田監督>>続きを読む
ビートルズ最高ですよね。私はクイーンもエルトン・ジョンも詳しくないけどビートルズは好きなんですよ。中学校の音楽の教科書に載ってませんでした?”HEY JUDE”(エド・シーランがとんでもない改変を作中>>続きを読む
強烈な映画だった。
まず主人公の風貌と「嗅ぐ」しぐさの異様さ。税関で匂いを嗅ぐだけで何もかもを見抜いてしまうある種の「動物性」。特殊メイクで実現されたというこの風貌の中で、しかし確実に目で演じている女>>続きを読む
今まで観てきた是枝作品はどうもしっくりこなかったが、これは綺麗に嵌った感じがする。
カトリーヌ・ドヌーヴが樹木希林に見えるという話は若干本当だった。というか、ああいう大女優いそうだよね、という。監督イ>>続きを読む
バットマンに登場する中でも極悪のヴィランたる「ジョーカー」誕生譚である。それ以上に、有り体に言ってしまえば「この社会の悪」をアメコミという土壌を生かして拡張しきった上で提示した映画である。
ジョーカー>>続きを読む
「フリーソロ」、ロープも道具もなしに己の身体のみでクライミングすること。失敗したらほぼ確実に死ぬ。
アレックス・オノルドは何か(例えばスリル)に取り憑かれたような人間ではない。ただ純粋に上へ上へと挑戦>>続きを読む
哀愁やで...。
「アド・アストラ」は前評判通り痛快SF冒険活劇ではなく、ひたすら平静を装いながら孤独と闘うブラッド・ピットが救いを求めて海王星を目指す話であった。...と書くとざっくりし過ぎではある>>続きを読む
今どきここまでベタなカメラワークと演出があるのかあ...。
全てはこれに尽きる気がするんですが。
銀行強盗をはたらいた後行方不明の両親。10年後、遺産分割を兼ねて葬儀が行われるのだが...。というあら>>続きを読む
怖い、というより謎い。
ジョーダン・ピールがただ怖いホラー作家でないことは「ゲット・アウト」で明示されている。この「アス」でもその作家性は存分に発揮されるが、中々複雑である。
別荘にやってきた一家が自>>続きを読む
マジかよこの展開!!とは言っておこう...。
インタビューか何かで読んだけれどアルフォンソ・キュアロンにとっての「ROMA」すなわち1970年のメキシコシティが、クエンティン・タランティーノにとっての>>続きを読む
エルトン・ジョンの曲は「Your Song」しか知らない私。
「ボヘミアン・ラプソディ」を仕上げたデクスター・フレッチャー監督だし伝記映画だし似ているのかな?と思っていたが、こちらはエルトン・ジョンの>>続きを読む
食べて寝てひたすらセックスする映画、というと言葉は悪いが...言い訳しながらもただただ欲求を満たすふたりの物語。
登場人物は本当に柄本佑と瀧内公美しかいない(ただし意外な「声の出演者」がいる。冒頭一発>>続きを読む
文字通り「存在のない子供」の視点が追う世界。
諦めきった主人公ゼインの目。妹を救えず、親には罵倒され、家出した先で得たささやかなな平穏も、抗えない「現実」に壊される。
搾取する者とされる者。生まれた時>>続きを読む
ロバート・レッドフォード引退作。ちなみにロバート・レッドフォード観るの初めて(すみません)。
物語はですね...「愛しきアウトロー」というか犯罪ジャンキー(もはや依存症の域だあれは)のおじいちゃんの犯>>続きを読む
歌って踊らない(踊りのシーンはあるけど)そんなに長くないインドの映画は、ものすごくシンプルなラブストーリー。結婚式直前で婚約者が浮気して破談になってしまったお金持ちの男性と、結婚4ヶ月、19歳で未亡人>>続きを読む
“melancholic”=憂うつな、というタイトルの映画は主人公の倦怠で始まる。倦怠、緩い家族(これが最後に効いてくるとか誰が思うのか)。そして風呂の湯を抜かれた日に行った銭湯で高校の同級生に再会し>>続きを読む
たった2分間、黙祷をしただけで。
この現代ではただそれだけのことが、東ドイツという国で帯びる意味。最初は内々に済まそうという展開だったはずが、あっという間に追い詰められていく若者たち。追い詰め方が半端>>続きを読む
深田晃司監督のミューズは筒井真理子なんだな...と。
何が悪い、誰が悪い、と言い切れない。登場人物にあるのは明確な悪意ではなく、優しさ、躊躇い、激情、怒り、そしてどうしようもない程の哀しみ。虚無だ。>>続きを読む
非常にスリリング。とひとことで言ってしまうのもどうかと思うのだが...。
南北朝鮮という、かつてはひとつの国だったのが分断されたという事情。同じ言葉を話しても全く異なる思想。しかし裏側ではこんなにも緊>>続きを読む
頑張って事前情報を入れないよう努力したのだが...難しかった...。SNS時代...。
ともあれ、事前評判どおりの紛うことなき「セカイ系」を押し出してきたのが「天気の子」。ありとあらゆる要素を詰め込み>>続きを読む