トックさんの映画レビュー・感想・評価

トック

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893(ヤクザ)タクシー(1994年製作の映画)

3.9

これは笑った。最初は「設定勝ちなだけか?」とも思ったが、ちゃんとキャラが濃くなっていき、終盤はらしさ全開のドタバタ劇になっていて流石。引きの構図とか役者の動線管理とかも後続の作品群に繋がるクオリティ>>続きを読む

親密さ(2012年製作の映画)

3.9

『PASSION』と同じく濱口監督のエッセンスが詰まっている。暴力と言葉について論じるときにそれを強く感じた。流石に長いなとは思ったけど。映画と劇中劇との絡め方とかも流石。劇中劇単体でかなり面白いのも>>続きを読む

ディスクロージャー・デイ(2026年製作の映画)

4.0

社会性を帯びたテーマ性等で色々な映画を作れそうな昨今において、「みんな〜!そんなことよりも!宇宙人!宇宙人は"いる"んだよ〜!!」と声高々に訴えてくるようなストーリーラインには正直笑ってしまう。>>続きを読む

THE DEPTHS(2010年製作の映画)

3.6

あんまし。面倒臭さとかったるさが勝る。男娼に魅了されていく男たち。実際に対峙し、写真を撮るときに感じるスリリングさは好みだったがそこ以外はさして惹かれず。こういう路線ならば『不気味なものの肌に触れる>>続きを読む

ナギダイアリー(2026年製作の映画)

4.0

ちゃんと私を見て作って欲しい。ラストの叫びからの力強いエンド。駐屯地、ウクライナ侵攻とかの差し込み方が良かった。濱口竜介の雰囲気を感じた。クィア表象の入れ方はちょっと気になる。

勝手にしやがれ!! 英雄計画(1996年製作の映画)

4.0

もっとコメディ感がある方が好きだけど面白い。デモシーンの長回しとフレームインアウトやべ〜。終盤はディストピアSFと化すのでどんどん "THE 黒沢清" な領域へ接近していく。ラストもめちゃくちゃ『回>>続きを読む

我々は宇宙人(2026年製作の映画)

4.4

吉田恵輔監督作品の味わいが漂う傑作鬱屈青春映画。タイトルインがほぼ『ヒメアノ〜ル』。ホラー的に描写されながら炙り出される、描写される、あのころの青春。隠していた、忘れていたあの青春。あの頃の俺たちの>>続きを読む

ブラックマジック M-66(1987年製作の映画)

4.2

かなり面白い。めっちゃ展開がドライブしまくるので目が離せない。ギミックというか、手数の多さに驚く。アニメーションもめちゃくちゃ動くし...。『ターミネーター』的だけど。

ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?(2026年製作の映画)

4.6

人間が内に秘める暴力性をこれでもかと浮かび上がらせる"戦争"。戦争は被害者と"加害者"を生み、"両者"に大きな傷を残す。「なぜ殺したの?」と執拗に問われることで紐解かれていく。アメリカが抱える歪な歯>>続きを読む

天国はまだ遠い(2015年製作の映画)

4.2

今回観た中編の特集ではこれがベスト。かなり面白い。序盤で描かれる主人公の職業の"モザイク"が、中盤で幽霊を憑依させて中継地点となる主人公自身や天国への道にある"雲"を意識させる。「めっちゃ黒沢清っぽ>>続きを読む

永遠に君を愛す(2009年製作の映画)

3.7

これはコメディ。終盤の告白シーンからドライブする展開が流石。最初に誠一がウエディング姿を観るシーンでの鏡の使い方とかヤンと清すぎる家のカーテンとかも良かった。ちょい序盤が退屈なのが難点だけど。

不気味なものの肌に触れる(2013年製作の映画)

4.1

読み取りきれていないがかなり好き。単純に画面の力が強いし、終始スリリングなのでスリラーやバイオレンスとしても良い。死体の映し方も見事。触れるか触れないか。距離感の映画。触れることは怖いけど、触れてみ>>続きを読む

テレビの中に入りたい(2024年製作の映画)

3.8

若者の鬱屈と虚無と閉塞感。侵食してくるテレビ番組。隔てられていく理想と現実、見失う本当の自分。途中でいなくなる彼女とは違い、囚われ続けていた彼が改めて観た「ピンク・オペーク」はチープ。

何か創作
>>続きを読む

野火(2014年製作の映画)

4.3

戦争が浮かび上がらせる人間の極限状態。それを強烈に映し出すからこそ反戦映画としての強度が高まる。予算の差はあれど、『プライベート・ライアン』辺りとも双璧をなし得る力強い映画。

ルックバック(2026年製作の映画)

4.1

個人的にはベスト『ルックバック』。原作部分から変わらない危うさは相変わらずあるから特段好きではないけど、程よく肉付けをして、2人の関係性をじっくり描くことでシスターフッド映画としての強度が高まってい>>続きを読む

最終楽章 響け!ユーフォニアム 後編(2026年製作の映画)

3.8

前編未鑑賞だけど時間が空いたので観た。自分はアニメ好きの中では珍しいであろう『響け!ユーフォニアム』微妙派の人間。主にあざとすぎる画面と人物描写、ノりきれないスポ根要素が苦手。とはいえ、今作で描かれる>>続きを読む

オデュッセイア(2026年製作の映画)

3.9

故郷に帰りたい男。「ノーラン監督ホラー行けるんじゃね?」と述べていたフォロワーさんがいたけど割と同意。

ラスト・サバイバー(2026年製作の映画)

4.0

シンプルで強固な作り。コミュニティを作り上げていくということ。指輪の見せ方も良かった。安定感がありすぎて特に言うことがない。ラストはもう少し手前で切っても良かった気はする。

バックルームズ(2026年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

隙も多いが個人的にはかなり好き。序盤から繰り返される、"時間"と"ループ"が示唆するように、記憶に囚われている人々がバックルームズに取り込まれていく。的確な雰囲気作りと場面転換、POV的な要素(ファ>>続きを読む

SEKIRO: NO DEFEAT(2026年製作の映画)

3.7

原作のゲームは名前を聞いた事ある程度でほぼ知らない。序盤のアクションシーンでちょっと不安になったけど、その後は割と惹き込まれるアニメーションと構図の反復で楽しめた。長すぎる止め絵とちょっとブツ切りに>>続きを読む

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 〈ワルプルギスの廻天〉(2026年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

勿体なすぎる。正直、中盤までは大傑作だと思っていた。中盤辺りまでは『魔法少女まどか☆マギカ』×『少女☆歌劇レヴュースタァライト』がかなり上手くいってる。これまでのシャフトの要素と幾原邦彦→古川知宏に>>続きを読む

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 新編 叛逆の物語(2013年製作の映画)

4.5

再鑑賞。不格好な部分はあるけど、今作が『魔法少女まどか☆マギカ』を傑作たらしめているなと確信する。

『うる星やつら ビューティフル・ドリーマー』や『トゥルーマン・ショー』的なメタフィクションもの
>>続きを読む

エースをねらえ! 劇場版(1979年製作の映画)

3.9

『トップをねらえ!』のインスパイア元の1つ。圧倒的な省略。時間のコントロールが凄い。「映画は如何に省略するかが大事」と教えてくれる作品。光と影、分割される画面、停止と加速を繰り返す。唯一無二さもあるけ>>続きを読む

恐怖分子 デジタルリマスター(1986年製作の映画)

-

劇場にて再鑑賞。やっぱり傑作でオールタイム・ベストだと再認識。窓とカーテンと風、フレーム内フレームの映画。群像劇であらゆる登場人物を描き、最終的に全てが連なり破裂する強烈なラスト。『ラルジャン』と同じ>>続きを読む

左利きの少女(2025年製作の映画)

4.2

かなり良かった。『ANORA アノーラ』辺りと連なる作風に、『ヤンヤン 夏の想い出』的な展開の仕方を繰り出すので終始惹き込まれた。終盤でかなりびっくりな秘密が明かされるけど、そこまでにフリとなる描写>>続きを読む

オークストリートの異変(2026年製作の映画)

4.3

超面白かった!エンタメ大作!『ジュラシック・パーク』顔負けの恐竜の迫力と映し方、共に展開される家族ドラマに惹き込まれる。展開盛り盛りで The ハリウッド といったところ。その上で、変に素っ頓狂な部>>続きを読む

ムカデ人間 4K(2009年製作の映画)

3.2

別に面白くはないが、博士のキャラ造形と最終的に目線が同じになる展開は結構良かった。

カールじいさんの空飛ぶ家(2009年製作の映画)

3.8

何歳からでも冒険は始められる。面白く観たが、ピクサー作品とはいえ、割とリアリティラインで気になるところが多かったのが明確な欠点。

The Summer/あの夏(2023年製作の映画)

3.7

初期新海誠作品や『海がきこえる』等の望月智充作品へのリスペクトを感じる。背景美術等はちょっと日本産アニメに劣るところはあるかなと思いつつ、光の差し込み方とかはかなり良いし、ジェンダーの側面で韓国映画ら>>続きを読む

台風クラブ 4Kレストア版(1985年製作の映画)

3.8

今作も割と危うい映画。題材と撮り方の両者が危険。役者の映し方を含めて、今の時代だと多分厳しい。思春期の衝動と鬱憤、性を役者の運動と巧みな長回しで映し出す。その衝動が行きすぎ、達観し全てを悟ったときに>>続きを読む

ションベン・ライダー(1983年製作の映画)

3.9

相米慎二監督作品初見。黒沢清監督ファンなのに今更の鑑賞でなんかサーセン。役者の服装や撮り方が危うい。むちゃくちゃ過ぎて凄い。正直、話の筋は咀嚼しきれていないが、終始怒涛の長回しと動線管理に驚かされる>>続きを読む