朝稲青沙さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

朝稲青沙

朝稲青沙

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歌うつぐみがおりました(1970年製作の映画)

5.0

最高。
ひとところに留まれない主人公の可笑しみと悲哀。女好きなだけではなく人たらしなのが良かった。
帽子をかけるフックをつけてあげるシーン。人はこのくらいの生きた痕跡で充分なのだろうか。
留まる人たち
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

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ダメだった。

見てる間に思い出したのはマトリックス、銀河ヒッチハイクガイド、不思議惑星ギン・ザ・ザ、だけどその全てより劣ってると感じた。

ただ、ミシェル・ヨーだけは最高!

非常宣言(2020年製作の映画)

1.0

このレビューはネタバレを含みます

今年ワースト1間違いなし。

最初めちゃくちゃ面白いのだが、ラスト30分でどっちらけ。あり得ないほどお寒い展開に。同調圧力で自己犠牲を強いるなんて、特攻隊を美化して泣くのと何が違うのか私には分からん。
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素敵な歌と舟はゆく(1999年製作の映画)

5.0

最高だった。

個人と世界がリンクしてる感じ、動物、雑多な画面、とクストリッツァっぽさもあるのだが、イオセリアーニの方が笑えないリアルさがあって、冷徹。とはいえ最後のファンタジーとしか言いようのない船
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蝶採り(1992年製作の映画)

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役者の顔をした人が1人も出てこない。

平凡じゃない何かがあるのだが、眠いことは眠い。

歌のレッスン、後50年生きると啖呵をきるところ、屋敷に住み着いてる謎の集団、銀食器を盗むところ、自転車での日常
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ビーチ・バム まじめに不真面目(2019年製作の映画)

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100点と0点を同時につけたいクソ映画。ムーンドッグはクソ野郎だし、内面がどうとか言ってたけど彼には表象しかないように見えるし、酩酊していないと世界が輝かないならそれは弱さでしかない。

それでも意味
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MONOS 猿と呼ばれし者たち(2019年製作の映画)

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どうやって撮ったんだというのが結構あった。濁流に呑まれるところとか、役者の安全は保証されてたんだろうか……。
皆で一列になって同じ動きをしているところとその前後だけ異様に良かった。

落葉(1966年製作の映画)

4.0

かなり面白かった。『自転車泥棒』くらい胸に迫る不条理さに悔しくなるのに、とにかく面白い。
主人公の愚鈍なまでのまっすぐさが、とても素敵だった。
単純に、完成度が高い。物語も、カメラも。手すりを滑り落ち
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四月(1962年製作の映画)

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前半、輝くばかりの面白さだった。家具を運ぶ人、迷路みたいな街で追いかけっこするふたり、新しいアパートの窓それぞれで演奏するひと、バレエする人、筋トレする人。一本だけの曲がりくねった木。フェリーニばりに>>続きを読む

水彩画(1958年製作の映画)

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結構良かった
絵を見る人ってなんであんなに美しいのか

赤線地帯(1956年製作の映画)

5.0

大傑作。

面白すぎて没入してしまった。
若尾文子は可愛いし、木暮実千代は色っぽいし、京マチ子は最高だし。三益愛子の狂うシーンで感じ入っていたら、劇場では笑ってる人がいて不思議だった。

おとうと(1960年製作の映画)

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田中絹代の大袈裟な嘆きに劇場は湧き、田中絹代の悔恨で私は泣いた。
万引きに間違われて啖呵、アヒルの乱入、犬も喰わない兄弟喧嘩、など面白くて退屈はしなかったが全体的にはどうでも良い話だった。陰口を言いに
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三姉妹(2020年製作の映画)

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なかなか面白かった。
韓国の家父長制の物語はいつまでやっても語り尽くせないのでは?まだまだ先が見えずに皆苦しんでいるよう。もう何十年も同じような家父長制の被害者の物語を見続けている気がする。
そして、
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斬る(1962年製作の映画)

4.0

結構面白かった。荒野での殺陣と一緒に動くカメラの快さ。映画館で見た甲斐があった。ちょっと意外なシーンで笑いが起きてたのもちょっと映画館経験の面白さというか……。裸で戦う万里昌代がかっこよくて、1番テン>>続きを読む

剣鬼(1965年製作の映画)

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最初の噂話からキメキメ、1人の顔のショットもたくさんの人が映り込むショットも凄すぎ、視線の方向とかもたぶん完璧。
話はつまらないけど、花畑での華々しい完結に向かって全てが進んでいく構成は嫌いじゃない。

人妻集団暴行致死事件(1978年製作の映画)

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カメラワークはエモいし、筋もつまらなくはないのだが、まぁなんちゅう女の人権のなさよ……というのが引っかかりすぎて普通の評価は難しい。『㊙︎色情メス市場』、『雌猫たちの夜』の方が断然好き。

幸福な結婚記念日(1962年製作の映画)

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10分ちょっとでここまで楽しい短編はあまりないかな〜と思う。

13回の新月のある年に(1978年製作の映画)

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不思議な長回し、哲学席なセリフ、意味のわからない狂騒、無感動な自殺。ショットがキマッていて、その中に佇む主人公の魅力が凄まじい。
墓標が変な墓の夢の話が好きすぎて、それだけで見る価値のある映画だった。

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

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怖かったし面白かった。『Us』の凄さって動きの不気味さを、きちんと振り付けることによって成立させてたことで、これも馬小屋に何かいるっていうシーンの「何か」の動きなど、ちゃんと指導してそうだなぁと思った>>続きを読む

女はコワイです/恋する男(1962年製作の映画)

4.5

最高、最高、最高。筋はほんとどうでも良いというか、アホかって感じなのだけど、細部が映画の愛でしかない。特に、楽屋に潜入したくだりは得意分野なのだろうが、もうわくわくが止まらない。そしてラストのショット>>続きを読む

健康でさえあれば(1966年製作の映画)

4.0

短編、どれも面白い。映像が逆=本が逆なところが妙にツボだった。どんなにイライラしても笑い続ける人たち、全てを薙ぎ倒す群衆、振動する町、可笑しな商品の数々、席取り合戦、あっというまに時間が過ぎた。

絶好調(1965年製作の映画)

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執拗な失敗は少しイライラするしジャック・タチの方が上手な気がしたが、全体的にはとても面白い。短編としては最高。

ボクらのホームパーティー(2022年製作の映画)

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構成、人物の配置(年齢の設定やキャラクター)がよく出来ていて、単純に面白かった。役者も皆、魅力的。
感情の細波が大波に変化していく様など、ドランなんかよりよっぽど繊細に描けているのでは?なんて。

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

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人物の遠景ショットなどセリフより雄弁で、なにもかも映画的すぎるほどで、完成度が高い。
ただあまりに絶賛評が多く、期待しすぎたか、そこまでめちゃくちゃ好きではなかったかな。

脚本も巧いがなにより映像が
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風の中の子供(1937年製作の映画)

4.0

面白い。久しぶりの再会で素直に抱き合えない男どもが喧嘩腰だったり相撲を取ったりする脚本の巧さ………。
ラスト、爆弾小僧のターザンの掛け声でかけ集まってくる子供たちのショット、もう一度見たい。旅芸人たち
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有りがたうさん(1936年製作の映画)

4.5

多幸感。祝祭。シンプルな道中にありとあらゆることが起こる。なんでもないのに面白い。「20里の道でこれだけのことが起こるのだから、広い世の中じゃいろんなことが起こるだろうねぇ」

キングダム2 遥かなる大地へ(2022年製作の映画)

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羌かいが「トーンタンタン」と台詞で言い出した時にはどうしようかと思ったが、そのあとの踊るようなアクションは最高だった。誰がスタントやってるのだろうか……。
ストーリーテリングは原作と比べると拙かったが
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