ゴエフトさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

ゴエフト

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誰も知らない(2004年製作の映画)

4.1

怒り、絶望、悲しさ、色々な感情が湧き上がってきた。

お金も知識も移動手段も無く、今思いつくできることはあれだけだったのだろう。
アポロ、あれで足りたかな?

あきらの高潔さがあるから、首の皮一枚で兄
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EUREKA ユリイカ(2000年製作の映画)

4.1

うまく言葉が湧き上がってこなかったから、自分の心の中だけに収めておこうと思っていました。

だけど、この作品はもっと人に薦めたくなりました!

心の傷を癒やす答えのひとつがここにあります。  

名作
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ある役者達の風景(2021年製作の映画)

3.7

すっかりコロナ禍が過ぎ去った現在、コロナ禍真っ只中がテーマのこの作品を観るとなんとも息苦しさに苛まれた。
誇張して描いているわけでもないのに、見えないものに見えないからこそ恐れ、国の施策に脅され国の冷
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イントゥ・ザ・ワイルド(2007年製作の映画)

4.2

非常に良いものを観た。

若者の親への反発と自分探しの旅と言ってしまうと途端に俗っぽく聞こえてしまうが、たくさんの問いと答えと視点が詰まっていた。
人の根源を探るような作品が大好きだ。

人は一人でも
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.0

考えに考え抜いたストーリーなのだろう、というのが伝わってきました。
次々に世界が変わる展開に私の理解は置いてけぼりになりましたが、もうこの作品を満喫する、そんな心構えにしたら楽しむことができました。
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マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

3.8

少年は船を売るのを強く拒んだ。
父の形見、というのもあるのだろうけど、海の上には楽しい思い出しかないからじゃないかなと思った。

船を降りて日常に戻ると色々な辛いこと、記憶が待っている。
それらからひ
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茶飲友達(2022年製作の映画)

4.0

心がグッチャグチャになる作品だった。

利用する方は欲を満たされ、利用される方は寂しさを満たされ。
運営する方は感謝されながら対価を得られる。

すべてがWin-Winで回っている違法行為。
正直に風
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映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ(2016年製作の映画)

3.7

世界が半分しか見えないけれど、普通に生きてれば半分も見えていないから。
印象に残る言葉でした。

詩集を元にした映画だったんですね!
抽象的ながらでも、心に響く言葉で進んでいく物語は演劇を見ているよう
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水は海に向かって流れる(2023年製作の映画)

4.0

おじさんだけどキュンキュンしてクゥ~ッ!てなった。

千紗の境遇と直達の境遇が同じだからこそわかりあえたし、16歳で止まってしまった千紗の固く閉ざした心も融解した。

拾ってきた子猫は千紗を表していた
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ミュジコフィリア(2021年製作の映画)

3.7

音楽のことだけを考えて、命をかけて細胞レベルまで染み込んだ時に生まれてくるのが現代音楽なのだろうと思った。音楽という言葉とはまるで正反対だ。

それに対して主題歌はいわゆるポップスで、なんだかそこに違
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丘の上の本屋さん(2021年製作の映画)

3.7

古本屋の店主がよく行く中華料理屋のマスターに良く似ていた。
マスターもだいぶお年だけど、まだまだ美味しいチャーハンと味噌らーめん食べさせてください!
って、考える余裕があるくらい起伏の少ない穏やかな作
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怪物(2023年製作の映画)

3.7

子供の世界に親の愛という名目のもと入り込み、10あるうち1か2かを大人の頭で理解したつもりになってしまって、それで事が大きくなってしまったという感想です。

子供も子供の世界を守ろうとするから、本当の
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いまを生きる(1989年製作の映画)

3.9

詩というものの本質を見た。
静かで美しい旋律のもの、というのはあくまでイメージであり、本質は心の秘めたる熱いものを引き出し、時として命をかけるものだとわかった。

言葉が心を動かす、というものの美しさ
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プーチンより愛を込めて(2018年製作の映画)

3.4

世界の政治に疎い自分からすると、大統領就任一年目のプーチンの言葉を聞けたことは良かったと思う。

でも、それ以外はなんだか素材が少ないような気がして、作品としてはなんだか退屈でした。
ヤケに不穏にさせ
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彼らが本気で編むときは、(2017年製作の映画)

4.1

彼らが本気で編むときは、自分についてた性器の成仏と新たな性への覚悟だった。

うまい言い回しが見つからないけれど、家庭環境に問題がある子供は割と順調に成長できた子供より心の引き出しを多く獲得できるんじ
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波紋(2023年製作の映画)

3.7

主人公は生きる情熱を失い、魂を鎮めることに重きを置きすぎたせいで新興宗教にすがり、家族の絆を失った。
他人に順位をつけ、仲良くなった人が自分より下だと思って哀れんだから優しくしたのか。

息子の彼女へ
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キック・アス ジャスティス・フォーエバー(2013年製作の映画)

4.0

前作の復讐はやはり悲しみしか生まなかった。
憎しみの連鎖でお互いの肉親を失い、後悔の念に苛まれる。
自分から始めたヒーロー活動で失ったものは、取り返しの付かないものだった。

カリスマ性のない悪のトッ
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劇場版 BiSキャノンボール2014(2014年製作の映画)

4.0

この初期のBiSが大好きでした。

やましい目的で始まったこのドキュメンタリーも、監督達のドキュメントだったし、対比としてメンバー達の真摯な姿勢が引き出されていた。

普段のtwitterのつぶやきの
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.9

なんと余韻の深い作品だ!

その場所にいて同じ空気を吸っているかのような生活音のみの描写がドキュメンタリーのようにリアルで、思わず前のめりになって鑑賞した。

会長はケイコにとって父親のようだったし、
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キック・アス(2010年製作の映画)

3.9

ミンディがカッコ良すぎた。
ヒーロー気取りが最後はホントに人殺しちまって大丈夫なのかよ!って思った。

ミンディもヒーローというよりは父親に刷り込まれた復讐だ。
父親もバットマンの格好してたから、ダー
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窓辺にて(2022年製作の映画)

3.8

オシャレな映画だなー。

海底の底より少し上を浮遊するような感覚だった。まだまだこの世界に浸っていたいという思い。

普段は誰の目にも無感情に見える彼の、唯一感情が伝わってくるのが義理の母を撮った写真
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グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

4.3

作品の中で何度も出てきた言葉、運命は変えられる、と。
宿命とは変えられないから受け入れるしかないけど、運命は変えられる。言葉遊びかもしれないけれど。

でも、この言葉にすごく勇気をもらえた。
生まれて
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星の子(2020年製作の映画)

3.9

複雑だけどシンプル、なんとも答えの出しようのない考えさせられる作品でした。

大好きな両親が変だと、外部から次々に突きつけられるちひろ。
ちひろもちょっと変わったことしてるのかな?という認識はある。
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ライフ・イズ・クライミング!(2023年製作の映画)

4.2

ナレーションがないタイプのドキュメンタリー作品。

まずすごいと思ったのが、どんな岩壁にもルートが設定されていていること。 
どうしてこんな危険な思いをしてまで登りたくなるのだろう?

みんな言い方が
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サマーウォーズ(2009年製作の映画)

3.8

ばあちゃんのカリスマ性をしかと見た!
生前の、デジタルに対する人のつながりという最大のアナログで対抗した姿があったからこそ、世界崩壊が防げたのだと思った。
格式高い家系のあるべき姿を背中で見せつけたば
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ゆれる(2006年製作の映画)

3.8

田舎を、日本の閉塞感のあるちょっと息苦しさも感じる田舎としてきちんと描かれていたのが伝わってきて、すぐ近くであった出来事のような気持ちになった。

正統派な冒頭のタイトル出しで、ずっと「ゆれる」を考え
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アンタッチャブル(1987年製作の映画)

3.7

こんなにキャスティングが豪華なのに、良くない意味でテレビの刑事モノを観ているかのような気分になってしまった。
ストーリーも、画の質感も重厚感がなくて。

テレビの刑事モノは好きだ。
でも、ゴッドファー
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ヒミズ(2011年製作の映画)

3.8

肉親に恵まれず、八方塞がりになりながらも自分の信念を曲げない高潔な思春期の少年をなんでこうもうまく表現できるのか。

少年は社会の闇をすべて背負うつもりだったんだろう。
しかしそれはやはり無謀で、何を
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ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

3.9

かなりユルユル滑り気味なコメディ展開も、終盤のシリアスなファイトシーンへの緩急かと思うと、途端に愛おしく思えてきた。

すべてはファイトシーンが本当にスゴいからそう思えた。
それがなければサブカルB級
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エッシャー通りの赤いポスト(2020年製作の映画)

3.9

現実とフィクションの浮遊を行き来していると、自分が今どこにいるのかわからなくなる。
警察官が現実の象徴だったのか。

現実ではみんな仮面を被っていて、フィクションは仮面を外した真の姿。
その真の姿のま
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ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000年製作の映画)

4.2

赤ちゃんをこの手で抱きたい。 
遺伝で弱視で生まれてきた息子への償いに、自分の命より手術代の2056ドル10セントを選ぶ愛。

だけど、大家の金欠に巻き込まれて結果死刑は、鑑賞後のドヨーンが深い。心の
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サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

4.0

アツいー!
時代劇の決闘の緊張を味わい、SFの未知へのドキドキを味わい、ラブコメのキュンを味わえるなんてなんてぜい沢な作品なんだ!
これが青春ムービーなのだから、もう大満足しかない。 

サマーフィル
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あゝ、荒野 後篇(2017年製作の映画)

4.3

日本という汚い国で生きていかなければならない、と言っていた。
残念だけど、その時よりもっと汚い国になっています寺山さん。

舞台的暗転がとても効果的で、気持ちを切り替えるのがとても自然にできました。
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.0

すげーな!
序盤はあまりのせっかち加減とあまりのおバカ加減に観て後悔したかも!と思ったのに、終盤キッチリと心が納得させられてた!

自分も吸い込まれそうになる圧を画面から感じて、なんだろうちょっと疲労
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ロストケア(2023年製作の映画)

3.9

良い意味で何とも言えない作品でした。

個人的にはどちらもフィクションではありますが、昨年観た「PLAN 75」と記憶の中で並列して見比べていました。

こんな制度はあってはならないと思いながらも自分
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.9

仮面ライダーに精通していない自分としては、まさしく庵野秀明色に染まった仮面ライダーだなって感じた。
新解釈とかにも感じなかったし、「シン」とはなんだろう?って思った。

面白かったし観て良かったと感じ
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