2000年の映画として、南北の敵対感情がそこまで露骨に出てこないところが、リアリティというよりメッセージ性の方が強めと感じた。南北の緊張の最前線にありながら、最も人間的な交流。ストーリーの核となる一瞬>>続きを読む
ノーラン監督の作品の中でも特にものすごく難解!
主人公同様に視聴者をも錯乱させる構成と、カラーとモノクロの使い分けが見事。モノクロで色という情報を奪い、主人公の視点に近すぎるカメラワークは、俯瞰という>>続きを読む
純粋な友情。不器用でデリカシーがないエリックは、刺々しくも奥に優しさのある少年。デクスターは良い意味で、エイズであることに人生を捧げていない。そんな彼の少し寂しげで恐怖も感じる瞬間にエリックは優しい。>>続きを読む
アメリカ社会における信仰がよくわかる映画。私たち日本人からすれば馴染みのない教会という存在が、アメリカでどれほど生活に根付いているのか。神聖であるという近付き難さや崇高さとは裏腹に、その根は深く腐って>>続きを読む
映画の授業で資料として出てきて見たシーンがたくさんあったけど、やはり技術的に優れているのがわかった。Day for nightとかdolly zoomとか、70年代としては色々と実験的な手法がすごい!>>続きを読む
外見と美という普遍的なテーマで、軽く見られるコメディ。化粧品会社、ビューティーコンテストなど出てくるイベントが全て外見のコンプレックスに帰結していて、前半は精神でその壁をぶち壊していくレネーが魅力的だ>>続きを読む
幸せと悲しみの対比が印象に残る。
ルイジアナ州の保守的な生活。信仰も大きな役割を果たし、ヘアサロンが社交場となる80年代の典型。エンターテインメント重視の現代の作品にはない文学的な味があって、静かに確>>続きを読む
犬というメタファーがわかりやすい。韓国特有の財閥という存在が「聖域」というべきか腫れ物というか、触れづらい存在であることと、絶対的な財力と権力と繋がりがすべて。もちろん映画だから誇張して派手に描かれる>>続きを読む
90年代の夏休みなんて経験していないのに懐かしかった。友情がただただ羨ましかった。数十年後に知る愛情は悔しくて切ないけど純粋だった。そんなあっさり行ってしまうなんて...と正直展開に驚いたけど、綺麗に>>続きを読む
映画学の教科書みたいな正確な構図とブロッキングがツボ。黄色からブルーへ色味の変化と天気の変化が連動して心理的な効果も。絶妙に感情移入できないあくまでも第三者の視点でいる距離感がシュール。絵本のような二>>続きを読む
ギリギリまでダークさを見せない演出がよかった。中盤でなんとなく結末はわかるけど、単純にそこへ向かうのではなくて伏線もしっかり回収していくのですっきり。マ・ドンソクが出番少なくて残念だけど安定の名脇役。
メリー・ポピンズに近いものを感じた。Singin’ in the rainはあまりに有名で、イントロだけで気分が上がる。クレーンのみの単純なカメラワークと技術の粗さでむしろ表現が強調されてミュージカル>>続きを読む
人気実力派俳優が勢ぞろい。エンターテイメントの面でも少しだけ難解で、人間味に訴えかけてくる。
韓国映画で特によく扱われる貧富と金。
紙幣という紙切れにある価値や信頼に無意識にもたれかかる現代人に、現実>>続きを読む
釜林事件のような事件は数え切れないほどあるだろう。法律はあってないようなもの。強者は守られ弱者は潰される。最後までスカッとしない、悪が得をする汚い世界。凄まじい悔しさを感じるのは、癒着や自白強要などが>>続きを読む
全編完全にミュージカルな映画は初めて見た。1時間半の歌を聴いてる感じ。派手な展開は無いけど、ハッピーエンディングと言うべきなのか切ない展開。
想像を遥かに超えて究極にささやかすぎて純愛の純度が高い。
愛が強調されるというよりもささやかで平凡な人生。死を意識すると見えてくる生。タイトルが秀逸。
韓国の田舎の廃れた映画館で深夜映画とかで観たい.>>続きを読む
SFはリアリティとファンタジーどちらもを求められるから、観客の反応は分かれがち。リアルすぎると現実との整合性を指摘され、非現実的だと大衆の心は離れてしまう、そんな難しいジャンルにおいて、プロの監修の元>>続きを読む
ソン・ガンホは本当に色々な役が似合うけど、クズっぽさと誠実さを併せ持ってるところが人間臭くて好き。CGの技術は2006年と考えるとかなり凄いのでは?
映画音楽とは言わないのかもしれないけれど、随所で流>>続きを読む
最初一家は、知識があって、子供だからと隠すことなく教育していることが特異でありながらも新しく興味深いと思っていた。でも後半、本以外を知らないことへのコンプレックスが爆発してから、知識や教育の価値につい>>続きを読む
感染の広がり方から起こりうるパニックまで、王道のパニック映画とも言えるけれど、今のこの世の中ではまるでドキュメンタリー。街の荒廃具合や治安の悪化は大袈裟に思えたけれど、現実でGunShopに並ぶアメリ>>続きを読む
朝鮮の綴りの名残が残る時代。ソン・ガンホは本当に平凡な韓国の父に見える。悲しく酷く見えると同時にユーモアがわざとらしくなくバランスが良くてとても見やすかった。
発想がすごい。でも子供の頃とかこういう事を考えた事がある人は割といると思う。突拍子もない宣伝が入ってくるところが面白い。ジム・キャリーの純粋な演技は「エターナル・サンシャイン」のときの役にも似ていた。
問題はお金のようにしか見えないのに、全ては人。映画ではお金はいつもトラブルの象徴のように扱われるのに、この作品では人望の、信頼の象徴でもある。Maryがとにかく愛がある良い人で拍手。
ChrisとGordieの考え方とか苦悩が大人より大人すぎて人間性素晴らしすぎる。Chrisが境遇に反した良い子で、良い意味で裏切られた。終わり方、さすが文学作品。