朝田さんの映画レビュー・感想・評価

朝田

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ブラ! ブラ! ブラ! 胸いっぱいの愛を/ブラ物語(2018年製作の映画)

3.6

ブラジャーの持ち主をひたすら探す、というコントのようなストーリーではあるが、今作がやっている事は「マッドマックス 怒りのデスロード」に近いとすら思った。つまり、プロットを単純化させる事でアクションのダ>>続きを読む

音楽(2019年製作の映画)

1.5

以前ざっくりハイタッチという番組で鬼越トマホークがジャルジャルに向かって吐いた一言に、「シュールを盾に客から逃げるな」というものがあった。その言葉は今作に対して当てはまる。オフビートなリズムと言えば聞>>続きを読む

mellow(2020年製作の映画)

3.0

優しき花屋の店主の日々を中心に、今泉監督十八番の群像劇へと発展していく。抑制的なカメラワークと、多用される長回しが登場人物たちのやり取りに生々しい緊張感を生んでいる。夏目と木帆のラーメン屋での会話や、>>続きを読む

ラストレター(2020年製作の映画)

2.0

岩井俊二史上屈指の珍作。登場する人物のほぼ全員が高校時代の恋愛関係に執着し続けているという狂った設定、どこにむかうのか判然としない、中心が無いまま進んでいく行き当たりばったりなプロット、過去作「lov>>続きを読む

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

3.6

まったく新しい戦争映画。ナチスというシリアスにならざるを得ない題材をウェス・アンダーソンのようなポップな色彩とシンメトリーの構図によってユーモアと共に極めて軽快に語っていく。同時に、戦争自体の悲惨な描>>続きを読む

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

4.3

社会や組織から阻害された人間が英雄的行動を取るという意味では「15時17分、パリ行き」、英雄視された人間が罪に問われるという意味では「ハドソン川の奇跡」などイーストウッドの近作を想わせる。しかし、今作>>続きを読む

エクストリーム・ジョブ(2018年製作の映画)

2.4

五人の落ちこぼれた警官たちの潜入捜査を描く。そのプロットや設定自体はごくごくありふれたもの。しかし、ノンストップでギャグとアクションが詰め込まれる事で、突き抜けたインパクトを残す。繰り出されるアクショ>>続きを読む

ティーンスピリット(2018年製作の映画)

1.6

一言で表せば、単なるエル・ファニングのミュージック・ビデオ。表面的なスタイリッシュさのみを追及した、何の描写にもなっていないショットが延々と続くあまりに空虚な95分。オープニングから、音楽に合わせ時間>>続きを読む

マザーレス・ブルックリン(2019年製作の映画)

3.5

衣装、音楽(トムヨークが参加!)、撮影。全てにおいて50年代のニューヨークが精密に再現される事で、圧倒的な没入感を与える。ここにノートンのノワール文学、映画へのリスペクトの本気さをひしひしと感じられる>>続きを読む

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

4.5

自動車レースの中でぶつかり合う男たちのプライドと意地を描く。「男性性」があらゆる意味で肩身を狭くしている昨今においてここまで男のロマンを肯定しきる映画も中々ないのではないか。その反時代的な姿勢故に爽快>>続きを読む

ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋(2019年製作の映画)

3.9

基本的なプロット自体はありがちもありがちな、古典的なラブコメ。しかし、そこにゲーム・オブ・スローンズや、マーベル映画、ラップミュージック(さらっと俳優デビューしているリル・ヨッティ!)等2010年代の>>続きを読む

男はつらいよ お帰り 寅さん(2019年製作の映画)

2.0

過去の「男はつらいよ」のシーンの数々と、現代のシーンが交互に語られていく。過去の集大成的な作品でありながら、最新の技術を用いた今にしか作られ得ない映画だと言える。基本的には固定カメラで堅実にカットが割>>続きを読む

ヒックとドラゴン 聖地への冒険(2019年製作の映画)

2.3

異種族との交流を描いてきたシリーズだが、今作ではついに異種族同士の交流を描くに至っている。当然言葉は用いていない。代わりに、繊細な瞳の動きと、仕草を捉えたトゥースとライトフェリーの表情の切り返しによっ>>続きを読む

サバハ(2019年製作の映画)

4.0

netflixで鑑賞。めちゃくちゃ面白い。今年のベストホラーはこの作品かもしれない。「コクソン」を想わせる宗教を題材にしたミステリー仕立てのホラー。客観的に人物を捉えたショットが続く中で、暗闇に包まれ>>続きを読む

スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け(2019年製作の映画)

1.7

シリーズの中でも最低に近い出来であるし、エイブラムスのワースト作品でもある。自分がシリーズのファンである事を抜きにして、映画単体としての完成度が低過ぎる。スターウォーズの古参のファンの要望と、新規ファ>>続きを読む

この世界の(さらにいくつもの)片隅に(2019年製作の映画)

4.0

再編集版というのは大抵単なる蛇足の付け足しに終始し、劣化版になってしまうもの。だが本作は違い、タイトル通り「さらにいくつもの」物語を語る事で、群像劇としての側面を強め、前作とは異なる強度を持った傑作に>>続きを読む

テッド・バンディ(2019年製作の映画)

3.0

大量のポップミュージックと軽快なカット割りを用いたスコセッシ的なアプローチで、殺人鬼テッドバンディの正体を暴いていく。極めて陰惨な殺人鬼の物語だが、能天気なポップスとバンディの飄々としたムードが良い意>>続きを読む

ある女優の不在(2018年製作の映画)

2.5

イランの監督らしく、キアロスタミ直系の長回しを多用するカメラワークが、女優と映画監督、そして閉鎖的な村に住む少女の内面を炙り出してゆく。同時に地方の村の閉塞感を通して、現代への批評としても機能させてい>>続きを読む

冬時間のパリ(2018年製作の映画)

3.9

ほぼ全編会話シーンだけが紡がれていく、極めてミニマルな構造。その何気ない会話の中から登場人物たちの過去や内面をじっくりと表出させていく。会話劇でありながら、現代社会のシステムに囚われた人々を描くある種>>続きを読む

オペラNo.1(1994年製作の映画)

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「サバイビングデザイアー」と共に見たハートリーの短編の中では一番好きだった。ほとんどMVのような音楽劇。だが固定カメラで二人の少女を長回しによって捉えるシーンは、二人の表情と音楽から自然とドラマが生み>>続きを読む

サバイビング・デザイアー(1991年製作の映画)

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アップリンク吉祥寺にて短編と共に鑑賞。ハルハートリーの作品は初鑑賞だったが、とても素晴らしかった。初期ゴダールのポップさとジャームッシュのような簡素さが融合していた印象。ストーリー自体は教師と女の生徒>>続きを読む

屍人荘の殺人(2019年製作の映画)

1.2

何から何まで目も当てられないほど酷い。おそらく脚本の構造から言って「フロム・ダスク・ティル・ドーン」的な作品を造りたかったのだろう。しかしタランティーノやロドリゲスのように映画に対する敬意や教養を今作>>続きを読む

カツベン!(2019年製作の映画)

2.3

活動弁士という地味な題材を扱いながら、計算されたカメラワークとアクションによって周防監督らしいドタバタとしたコメディに仕上げている。基本的には弁士が、観客に対して語りかけるシーンが続く。ただそれだけの>>続きを読む

家族を想うとき(2019年製作の映画)

3.7

新自由主義が生んだ歪んだ社会のシステムによって崩壊していく一家の姿をソリッドな演出と抑制的なカメラワークで描いていく。舞台は現代のイギリスだが、あくまでも家族の姿にフォーカスしているため「ジョーカー」>>続きを読む

パリの恋人たち(2018年製作の映画)

3.7

フィリップガレルの息子がこんなにもドタバタとした、「純粋に楽しい」映画を作るのは意外だった。見ている時の感覚はトリュフォーに近い。古典的なラブストーリーを思わせる導入から、ミステリー、群像劇へと幾つも>>続きを読む

アナと雪の女王2(2019年製作の映画)

2.0

最新鋭のCG技術を駆使した鮮明なルックのアニメーションによって表現される氷や水といった「アナ雪」らしいモチーフの描かれ方は文句無しに美しい。海の表現などは生々しくほとんど実写を見ている感覚に近い。また>>続きを読む

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