あさのさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

Uボート:235 潜水艦強奪作戦(2019年製作の映画)

3.0

極秘ミッションに挑むならず者軍団の攻防を描いた、アルマゲドン風味の戦争アクションです。
ハズレ無しと言われる潜水艦映画ではあるもの、荒唐無稽のギリギリの線を攻めた演出はやや散漫なように思えます。
制作
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それでも夜は明ける(2013年製作の映画)

4.0

奴隷制度や人種差別の不条理を世に問う、心抉る実話系人間ドラマです。
知られざる自由黒人ソロモン・ノーサップに起きた悲劇を、自由と尊厳、絶望と希望を巡る普遍的な物語として描いています。
豪華俳優陣による
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21ブリッジ(2019年製作の映画)

3.5

ある強盗事件から派生していく陰謀劇をとってもスリリングかつハードボイルドに描いた、一夜の出来事系刑事スリラーです。
信念を持つ孤高の刑事という役は、その真摯な役作りでもってチャドウィック・ボーズマンに
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マイアミ・バイス(2006年製作の映画)

3.5

稀代の映像作家としてのマイケル・マンが見事に面目躍如を果たした、とってもスタイリッシュな刑事ドラマです。
派手さこそないものの、リアリティを追求した演出、とりわけ終盤の銃撃戦はかなり見応えがあります。
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スペル(2020年製作の映画)

3.0

良き父親であろうとする男の恐怖の里帰りを描いた、ミザリー系激痛ホラーです。
呪術の不気味さこそよく出ていますが、終盤のグダグダ感は少し残念です。

猫が酷い目に遭うシーンがあるので注意が必要です。

ジェントルメン(2019年製作の映画)

4.0

巧みなストーリーテリングっぷりは正に原点回帰、ロックストック&トゥー・スモーキング・バレルズやスナッチの流れを汲む、とってもバイオレンスなクライムコメディです。
イカしたセリフにイカしたサントラ、そし
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ミニオンズ フィーバー(2022年製作の映画)

4.0

延期に次ぐ延期のフラストレーションを吹き飛ばす、痛快無比な冒険コメディです。
怪盗グルーの起源の物語と考えると割とこじんまりした展開ではありますが、矢継ぎ早に繰り出されるギャグのキレはますます冴え渡っ
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アウトポスト(2020年製作の映画)

3.5

戦闘の混沌を臨場感マシマシに描いた、実録系戦争映画です。
戦争映画あるあるの“誰が誰だかわからない”問題があるものの、極限状況における兵士達の焦燥描写は胸に迫るものがあり、その迫力には圧倒されました。
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モンスターハンター(2019年製作の映画)

3.5

お馴染みミラ&ポールによる、我が嫁最強系ミリタリーアクションファンタジーです。
原作は未プレイなのでモンハン感等はわかりませんが、モンスターの造形はかなりかっこいいと思いました。
ケレン味こそあれ思っ
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N号棟(2021年製作の映画)

2.5

死の恐怖を巡る葛藤を禍々しさマシマシで描いた、ミッドサマー系集団ホラーです。
考察型恐怖体験ホラー作品との事ですが、汚らしい舞台や自己中過ぎる登場人物達にいまいち魅力を感じないせいか、あまりあれこれ考
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ソナチネ(1993年製作の映画)

4.5

生と死を巡る抗争を無常観たっぷりに描いた、おかしくも儚いアート系バイオレンス映画です。
死に取り憑かれていた時期の北野武監督だからこそ撮れた奇跡の作品かと思います。
沖縄映画と言えばソナチネ…と言えば
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バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版(2022年製作の映画)

3.5

罪と罰をめぐるある誘拐事件の顛末を描いた、かなりクセのある怪奇サスペンスです。
陳腐かつ無理矢理な展開こそ気になりますが、豪華俳優陣による抑えられた熱演と、ドラマ版から続く獅子雄の飄々としたキャラは一
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.0

暗喩と違和感に満ち満ちた、タイトルに偽りなしの宮崎駿全部のせ作品です。
僕にとって宮崎駿はやっぱり活劇の監督なので、幾度かの引退宣言を経たその先に見紛うことなき冒険活劇ファンタジーを作ってくれたのは素
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エスター ファースト・キル(2022年製作の映画)

4.0

14年を経た奇跡の再演を目撃できる、奇跡のサイコスリラーです。
CGではなく遠近トリックを駆使した撮影だとは聞いていたので、例えばエスターの後ろ姿が写った時等はちょっとノイズになったりもしましたが、中
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ザ・ディープ・ハウス(2021年製作の映画)

3.0

水中の幽霊屋敷と言う一発アイデアだけで勝負した、湖底系酸欠ホラーです。
暗いうえに身動き取りづらいサバイバル要素によって、息苦しさマシマシのちょっと他には無い廃墟映画に仕上がっています。
ミック・ジャ
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タクシードライバー(1976年製作の映画)

4.5

都会の闇とそこに沈みやがて浮かび上がる孤独の狂気を鮮烈に描いた、人間ドラマの傑作です。
怒りを混沌に変えたデ・ニーロの演技を超えた演技には目を見張るものがあり、いつ見ても魂の震える思いがします。

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鴛鴦歌合戦(1939年製作の映画)

4.0

貧乏浪人を巡る恋のさやあてを描いた、とってもご陽気な時代劇シネオペレッタの傑作です。
昭和14年製作と言うのがまず信じられない、奇跡の作品の一つではないでしょうか。
若き志村喬の朗らかなる美声は、邦画
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劇場版 Gのレコンギスタ II ベルリ撃進(2020年製作の映画)

3.5

敵味方入り乱れる海賊船の激動の航海を描いた、SFジュブナイルの第2章です。
バランスの良い作品とは決して思えませんが、感情むき出しでありながらもどこか牧歌的な戦闘は見てて楽しく、脱ガンダムを予感させる
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劇場版 ガンダム Gのレコンギスタ I 行け!コア・ファイター(2019年製作の映画)

3.5

宇宙世紀後の物語を少年少女の冒険譚として描いた、野心的なSFジュブナイルです。
話の筋はなんとなく追えるのですが、情報量が多いうえにかなりスピーディーな展開なので情緒もへったくれもない作劇となっており
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レリック ー遺物ー(2020年製作の映画)

3.0

孤独と豹変の恐怖を描いた、とっても薄暗い老人ホラーです。
オーストラリアの人はこんな薄暗い中で生活しているのでしょうか?と心配になるくらいには終始画面が暗いです。
不穏な雰囲気と音による恐怖演出はなか
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犬王(2021年製作の映画)

4.0

室町時代に生きた稀代のポップスターの熱狂を恐ろしく鮮烈な映像美でもって描いた、とってもクセ強なロックミュージカルアニメです。
湯浅監督のイマジネーションの豊かさには毎回脱帽させられるのですが、今回の動
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ザ・ロック(1996年製作の映画)

4.5

ショーン・コネリーvsエド・ハリスと言う激渋オヤジを出演させ、ニコラス・ケイジをいい車に乗せ、マイケル・ビーンに頼れる軍人役をあてがい、マイケル・ベイに車が回転しながら宙を舞うシーンを演出させ、ハンス>>続きを読む

カラー・アウト・オブ・スペース 遭遇(2019年製作の映画)

3.0

未知なるものへの根源的な恐怖を描いた、とっても不穏な魔導系SFホラーです。
ラヴクラフトの混沌なる世界が、変溶しゆく家族の物語として不気味に映像化されています。
独特のテンポなので最初こそ戸惑いますが
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神は見返りを求める(2022年製作の映画)

3.5

豹変し暴走し行く愛憎をとってもイヤ〜な感じに描いた、心抉る人間ドラマです。
主演二人の突き抜けた狂気によってあえて共感できそうでできないギリギリのラインを攻めてくる演出は、さすが吉田監督としか言い様が
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レジェンド&バタフライ(2023年製作の映画)

4.0

信長公記ならぬ信長私記としてラブストーリーに特化した、美しい歴史大作です。
コミカルとシリアスを行き来する構成も見事ですが、衣装や美術の他、モブシーンに見る奥行きのある画面構成等に邦画の底力を感じます
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岸和田少年愚連隊 ゴーイングマイウェイ(2004年製作の映画)

2.5

名曲マイウェイを巡るドタバタを軽妙なタッチで描いた、かなりベタな家族映画です。
太陽の子、銀魂、直虎より以前の柳楽優弥&三浦春馬の共演が見れると言う意味では、けっこう重要な作品となっているのではないで
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

4.5

あらゆる不寛容を銀河の彼方に吹っ飛ばす、究極に楽しいSF大団円映画です。
ラストバトルらしい特別な物語でありながらもMARVELらしいケレン味溢れるアクション、ガンらしい人間味溢れるジョーク、そしてガ
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ザ・ビーチ(2020年製作の映画)

2.5

変容の恐怖を独特のテンポで描いた、畏敬の念系スリラーです。
けっこうタルい展開ではあるのですが、ラストの解釈をあれこれ考えるのはちょっと楽しいです。

ダイ・ハート(2023年製作の映画)

3.0

ヒネりがあるようでまるで無いド直球のベタベタ展開が楽しめる、ハリウッド印のメタコメディです。
動機づけが無理矢理過ぎたり肝心の○○の出来が全く伝わってこなかったりするけっこう雑な作り込みではありますが
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わたしの幸せな結婚(2023年製作の映画)

3.5

謀略に翻弄されながらも育まれる恋愛の機微を美しく描いた、シンデレラ系和風ファンタジーロマンスです。
タイトルとスチールから想像させるキラキラ映画とは全く違った世界観であり、ラブストーリーとしてはベタな
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

4.0

運命と報復をめぐる攻防をとってもスピーディーに描いた、因果応報系アクションコメディの快作です。
張り巡らされた伏線がカチッカチッとハマって行く展開がとにかく楽しいです。
オリエンタルな異世界ジャパンか
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“それ”がいる森(2022年製作の映画)

3.0

田舎町に潜む恐怖と家族の成長を牧歌的に描いた、ジュブナイル系SFホラーです。
中田秀夫と言う稀代の監督とそれがいる森と言うタイトルならそれなりの不穏感マシマシな心霊ホラー大作を期待してしまうのが人情だ
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ポリー my love(2004年製作の映画)

3.0

神経質過ぎる男の奮闘をサクッと描いた、ちょっとお下品な王道ラブコメです。
ちぐはぐカップルがほんとうに大切なものに気づく系のよくある展開なのですが、KY度高めの登場人物達が終始ガヤガヤしているので観て
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ディサピアランス 消えた姉(2019年製作の映画)

2.5

失踪していた姉への違和感を描いた、なりすまし系スリラーです。
入れ替わりが冒頭に提示されているので真実を巡るサスペンス要素も無し、それによってなかなか気づかない主人公にイライラ、決着のつけ方も特に機転
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リトル・シングス(2021年製作の映画)

3.5

事件に翻弄される刑事達の焦燥を緊張感たっぷりに描いた、贖罪系サスペンススリラーです。
ここまでモヤモヤ感マシマシの余韻はなかなかありませんが、名優達による圧巻のアンサンブルは一見の価値アリかと思います
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ナイト・ウォッチャー(2020年製作の映画)

3.5

アスペルガー症候群を抱える青年の恋と葛藤を描いた、裏窓系グロウサスペンスです。
難役に挑んだタイ・シェリダンの目線で語る演技も見応えがありますが、アナ・デ・アルマスのファムファタールぶりも一見の価値ア
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