あさのさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

ONE PIECE FILM RED(2022年製作の映画)

3.5

Adoという歌姫を得てこそ誕生した、奇跡のコラボ映画です。
前作にあったお祭り感をさらに倍増させたような作劇であり、ワンピの劇場版としてはかなりの異色作かと思います。
まさか本編より早く○○海賊団の活
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ザ・ミスト(2018年製作の映画)

2.5

パリを舞台にした災害サバイバル系家族映画です。
SF設定や説明不足オチといまいち噛み合っていないような気がしますが、描かれている家族愛にはグッとくるものがあります。
都市が謎の霧によって満たされるとい
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LAMB/ラム(2021年製作の映画)

3.5

北欧独特の美しくも不穏な雰囲気をたっぷりと堪能できる、ダークファンタジー系家族映画です。
様々なメタファーがそこかしこに隠されている気がしないでも無いですが、シンプルに罪と罰と愛を巡る衒学寓話スリラー
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岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説 妖怪地獄(2004年製作の映画)

3.0

圧倒的暴力vs怪異の凄まじいバトルを描いた、コテコテ系ホラーコメディです。
終盤のドタバタ感は一見の価値アリかと思います。
ちなみに自分は岸和田在住ですが、天狗山も七不思議も聞いた事ありません。
ただ
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ブラッド・スローン(2016年製作の映画)

3.5

投獄によって人生が一変した男の孤高の変容を描いた、壮絶なるクライムドラマです。
過去と現在を行き来する編集によって、単なる刑務所映画では終わらない、骨太かつ秀逸なピカレスクロマンに仕上がっていると思い
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デス・レター 呪いの手紙(2017年製作の映画)

2.5

呪い解除に奔走する男の運命を描いた、煉獄系配達ホラーです。
ハッタリの無い地味演出ながらも、中世から続く因縁話と絡めるミステリー展開にはどんどんと引き込まれました。
特に魅力を感じない登場人物達でした
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静かなる侵蝕(2021年製作の映画)

3.5

ある親子のエンカウンターな道行とそこで確かめられた絆を描いた、侵蝕系ロードムービーです。
展開の変異は没入度によって賛否別れるところかも知れません。
リズ・アーメッドの繊細な演技は一見の価値アリかと思
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回路(2000年製作の映画)

3.5

得体の知れない恐怖を得体の知れないものとして描いた、世にも恐ろしい難解系終末映画です。
ジャンルとしては所謂Jホラーになると思うのですが、結局回路がなんなのか自分はよくわかっていません…が、なんだかわ
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スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲(1980年製作の映画)

5.0

衝撃と驚異に充ち満ちた、SF冒険活劇の傑作です。
前作の興奮を上回るバトルとロマンスが革新的な映像によって渾然一体となり、濃厚に描かれております。
真ん中映画ではあるのですが、本作の魅力はフォースによ
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ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)

5.0

希望を巡る信念の物語を残酷かつ爽快に描いた、刑務所系人間ドラマの傑作です。
S・キングという稀代のストーリーテラーは人の醜悪さや狡猾さを巧みに描く作家だと思うのですが、それ以上に人の強さや優しさをも描
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ゴッドファーザーPART II(1974年製作の映画)

5.0

家族、人生、そして強さを巡る攻防を叙事詩として描いた、偉大なるマフィア残酷史劇です。
とにかく名優達の所作が素晴らしく、喜びや哀しみが伝わるその表現力には何度も心揺さぶられます。
若い頃はデ・ニーロの
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バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985年製作の映画)

5.0

80年代を代表するSFアドベンチャーの大傑作です。
今観ても無駄な要素が一切無い、エンタメ娯楽作としては完璧な奇跡の映画の一つかと思います。
初見は子供の頃の忘れもしない1989年2月5日、その夜はコ
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.0

幾重にも仕掛けられたメタファーやオマージュが観る者を考えさせる、とっても皮肉な考察系フワフワ映画です。
エンタメとしてハラハラドキドキさせつつも単なる衒学ジョーズでは終わらせず、ジョーダン・ピール監督
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スーパーティーチャー 熱血格闘(2018年製作の映画)

3.5

熱血教師の破天荒な指導を描いた、社会派学園アクションです。
ベタな王道展開ではありますがスピーディーな構成で飽きる事はありません。
ドニー・イェン大兄の真面目さが際立つ良作でありました。

アーリャマーン EPISODE I 帝国の勇者(2001年製作の映画)

3.0

真剣に観てると頭がどうにかなりそうになる、とってもマサラなSFオペラです。
まんまスターウォーズではあるのですが、パクリにしても制作陣の志が低いんだか高いんだかさっぱり読めず、そういう意味では「宇宙か
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初恋(2020年製作の映画)

4.0

振り切りver.の三池演出をたっぷりと堪能できる、とってもバイオレンスなクライムロマンスです。
アウトロー達のどん詰まりな攻防が一夜の出来事として濃密に描かれております。
豪華俳優陣による怪演はどれも
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blank13(2017年製作の映画)

3.5

父の死によって揺らぐ感情の機微を実験映画風に描いた、反転系家族映画です。
単なる笑ってはいけない葬儀では終わらない、優しい可笑しみと深い余韻がある不思議な作品となっております。
人への希望と絶望が静か
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マザーレス・ブルックリン(2019年製作の映画)

3.5

豪華俳優陣が確かな名演でもって魅せる、とってもハードボイルドなスリラーノワールです。
ジャジーなサントラと50年代のニューヨークの雰囲気がひたすらかっこいいです。
監督脚本、そして難役を演じたノートン
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ルパン三世 VS キャッツ・アイ(2023年製作の映画)

3.0

その世代にとってはかなり胸熱な、クロスオーバー系怪盗アニメです。
CGアニメ独特の表情の固さこそありますが、初見で感じたデザインの違和感はクオリティ高めの作画で帳消し、それほど地に足のついたかっこいい
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3022(2019年製作の映画)

2.5

死と対峙する宇宙ステーション駐在員達の葛藤を描いた、密室系終末SFです。
絶望の果てに主人公が辿り着くラストにはちょっぴり唸らせるものがあります。
ジャケ詐欺度は80点くらいでしょうか、地球消滅のスペ
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アイス・ロード(2021年製作の映画)

3.5

氷雪地獄での決死の爆走を描いた、タイムリミット系トラックアクションです。
いつもと勝手が違い苦戦するリーアムですが、不屈の闘志と兄弟の絆で泣かせてきます。
超重要アイテムの長距離輸送ならせめてツーマン
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ブロー・ザ・マン・ダウン~女たちの協定~(2019年製作の映画)

3.5

漁師町に生きる女性達の因果を描いた、異端審問系スリラーです。
主人公がどう切り抜けるのかを描くサスペンスかと思いきや、三つの死によって田舎町の闇が徐々に浮かび上がる人間ドラマとなっており、ラストの余韻
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ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”(2021年製作の映画)

4.0

かつて日本には嵐と言う稀代のエンターテイナーがいたのだ、そう感じさせる映像作品です。
単なるコンサートではない、まぎれもないこれぞ“ARASHIのLIVE”となっていると思います。
一体感に満ちた観客
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X エックス(2022年製作の映画)

3.0

70年代ホラーへのリスペクトが楽しい、因業系エロススラッシャーです。
A24特有の底意地の悪さでもって強烈な気まずさを演出してくれています。
殺人鬼側にそこまで突き抜けた面白さは感じられなかったのです
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守護教師(2018年製作の映画)

3.0

マ・ドンソクのマブリーな魅力が剛腕と共に唸る、意外とオーソドックスなサスペンススリラーです。
破天荒教師による痛快学園アクションを期待させつつも、その活躍はけっこう中盤まで封じられていてかなりフラスト
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キネマの神様(2021年製作の映画)

3.5

キネマに魅入られた男と彼を取り巻く人々の愛と夢をストレートに描いた、山田洋次節全開の人間賛歌です。
「キネマの天地」と同じく、古き良き映画人達の描写には深い愛を感じます。
どうしたって志村さんだったら
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フローズン・グラウンド(2013年製作の映画)

3.0

凍てつくアラスカ州を舞台にした連続殺人事件の執念の捜査を描いた、実録系クライムサスペンスです。
凄惨な実話と言う事でエンタメ度こそ低いですが、ニコラス・ケイジとジョン・キューザックの対決はなかなか見応
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22番VS人間の世界(2021年製作の映画)

4.0

ソウルの問題児“22番”によるディズニー史上最も可愛らしい反乱を描いた、哲学系短編アニメです。
皮肉めいたメンタリングがとにかく可愛くて楽しいです。
オチのカウンセラー達の会話は映画本編でもサラリと触
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ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)

4.5

生きる意味を巡る大いなる冒険をひたすら可愛く楽しく描いた、ファンタジーアニメの傑作です。
「シュガーラッシュ」でもヒーローになりたかった主人公が登場しましたが本作はさらにもう一歩踏み込んだ内容となって
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ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界(2022年製作の映画)

3.5

未知の世界の冒険と親子の確執を縦軸にして資源問題や環境問題をも盛り込んだ、メッセージ性の強いSFアドベンチャーです。
娯楽作としての楽しさは十二分にあるのですが、キャラ設定等に違和感を感じてしまうのは
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最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

4.0

真実と尊厳を巡る闘いを重厚に描いた、羅生門系人間ドラマです。
重く辛い物語でありながらも野蛮な昔話として終わらせず、事象こそ同じなれど主観で見ると変わる愛や善悪等と言った人の不条理を現代に問う構成とな
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ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密(2022年製作の映画)

4.0

1930年代の魔法界で起きた恐るべき陰謀劇とその顛末を描いた、インポッシブル系ファンタジー大作です。
今回はあくまでもダンブルドアとグリンデルバルドの物語であるのでニュート達の活躍は割とひかえめ、マッ
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あなたの番です 劇場版(2021年製作の映画)

3.0

テレビドラマの劇場版である…としか言いようの無い、秋元康印のコメディサスペンスです。
見たかった結末ではありました。

ブラック・フォン(2022年製作の映画)

4.0

気弱な少年に降りかかる恐怖を成長譚として描いた、ジュブナイル系サスペンススリラーです。
ホラー映画だと身構えていると肩透かしを食うかも知れませんが、犯罪、郷愁、友情、心霊、異能力、神託、家族愛等、まる
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ベルファスト(2021年製作の映画)

4.0

分断される世界で少年時代を生きたブラナーによる、美しい家族映画です。
パートカラーで描かれるキレのある力強い映像、心に染み入るような名言の多さには静かに圧倒されました。
大いなる人間賛歌を高らかに謳い
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ノマドランド(2020年製作の映画)

4.0

現代に生きる遊牧民の流浪を丁寧に描いた、魂のロードムービーです。
とにかく映像美が素晴らしく、そのリアルな雄大さでもって厳しくも自由溢るるノマドの生き様を体感できます。
紋切り型の差別描写や悲劇展開が
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