イガラーさんの映画レビュー・感想・評価

イガラー

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扉の陰の秘密(1948年製作の映画)

4.3

震え上がるほど面白い
サスペンスの切れ味が凄まじい
夫のシャワー中に鍵を取るために部屋に侵入するのだが、その部屋の全景ショットが素晴らしい

祭りの準備(1975年製作の映画)

4.0

藤田敏八の海じゃなく、東映のロゴの海、つまりセックス活劇
ATGっぽくないし、ロマンポルノ臭もしなくて良い、面白い

ルートヴィヒ 完全復元版(1972年製作の映画)

5.0

TSUTAYAにあったので再見
一般的な映画とは格が違いすぎて、比較できない、最強
世界で最も素晴らしい映画のひとつ、異論は認める
ヘルムートバーガーがとんでもない城をつくって引きこもるのだがその敷地
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あした晴れるか(1960年製作の映画)

4.2

作品としては普通だけど芦川いづみのアクションによって只事ではない作品になってしまってる
説明は出来ない

夏の娘たち~ひめごと~(2017年製作の映画)

4.0

ワンカットワンカットの繋ぎのリズム、圧倒的な編集のセンスと全編に響き渡る絶え間ない夏の音響
凄まじい

無法松の一生(1958年製作の映画)

3.5

微妙、人力車がきまったショットが全然ない、車輪ばっかじゃん
運動会のところは良かったと思うけど

あらくれ(1957年製作の映画)

4.0

セットも凄まじいがロケーションもいい、内容は高峰秀子が男たちに振り回されてプンスカするといった女性映画
やっぱりラストの雨が素晴らしいのだが、作品としては成瀬の中では普通かな

けんかえれじい(1966年製作の映画)

5.0

「みちこさん、みちこさん、みちこさんは聖女だ、天使だ、ジャンヌダークだ」という日記の文面とそれに続く夜桜のシーン、オスモスの団長と出会すところ、団長がフレームアウトしてからシネスコ全開の両端にいる2人>>続きを読む

ざ・鬼太鼓座(1981年製作の映画)

4.0

加藤泰というフィルターを通しての鬼太鼓座は鬼太鼓座なのだろうか
ふんどし一丁の仰角ショットの股間のもっこりに笑ってしまう
メンバーの服装が衝撃的にダサい

殺しの烙印(1967年製作の映画)

5.0

再見
清順に酔いしれる
映画産業の最後のあがきというか、ふっきれ

ありがとう、トニ・エルドマン(2016年製作の映画)

3.7

良い映画だけど、こんな各紙絶賛するほどか?
ステラダラスみたいなのが好きなんだよな

「女の小箱」より 夫が見た(1964年製作の映画)

4.2

面白い
堕ちていく人妻、良いよな
不倫とかドロドロの内容なんだけど、増村の巧みな画面構成で映画に見入ってしまう
若尾文子は受け身な役が良い

春婦傳/春婦伝(1965年製作の映画)

5.0

これは傑作、問答無用の清順ベスト
とんでもない横移動がある
文芸物というよりメロドラマ

バンド・ワゴン(1953年製作の映画)

5.0

再見
フレッドアステア扮するトニーハンターはダンサー界の化石と言われ、時代遅れの落ち目という役所
その時代に取り残された人間がもう一度舞台に立って脚光を浴びるという再生の物語であり、生命力を感じずには
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セールスマン(2016年製作の映画)

4.5

最後に空き家に主人公夫婦と爺さんとその家族が集まるところで物語は頂点を迎えるが、そこでの各人の視線の交差だけで映画を成り立たせ、ドラマチックに演出する脚本と演出の巧さは素晴らしい
あの空間は演劇的とし
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海辺のポーリーヌ(1983年製作の映画)

4.0

再見
少人数映画のバイブル
小規模なのにこのレベルの面白さを生み出すロメールの説話法は天下一品
アルメンドロスの緩やかなズームが俳優たちを瑞々しくフレーミングする

異常性愛記録 ハレンチ(1969年製作の映画)

4.2

橘ますみと古田輝雄が健全なカップルを演じているのだが、前半の橋のロケーションが素晴らしい、何だあの奥行きと直線は!夕陽に照らされたキスシーンもきまってる、あんまり本筋とは関係ないけど、あと音楽がなんか>>続きを読む

聖杯伝説(1978年製作の映画)

-

クレールの膝やモード家の一夜、
海辺のポーリーヌや緑の光線をロメールだと思っていたが、この作品でロメール観をひっくり返された。
(前半は困惑してあたふたするが、後半は慣れる)
カニバイシュみたい

愛の昼下がり(1972年製作の映画)

4.2

主人公は3回ズズのウエストを撫でる、まさに反復
2回目に発する言葉は(字幕では)「良い体のラインだ」
ロメール映画の中で1、2を争うエロい映画、よって面白い

あの頃エッフェル塔の下で(2015年製作の映画)

3.8

出会いの場面、単純な切り返しなのに鮮やかに場面を作り出すデプレシャンの緻密な演出、エステルのタバコと視線
デプレシャンはたたみかけるナレーションと細かなカット割りで画面が散漫にならず、説話のテンポが抜
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さらば夏の光(1968年製作の映画)

3.3

寄りが多い映画も嫌だけど、引きが多い映画も嫌
有名な観光地を彷徨ってるのは画になって良いんだが、吉田喜重の手にかかると無機質になっちゃって、乗りきれない
音響が無いのがダメなのかな、分からん

パーソナル・ショッパー(2016年製作の映画)

3.7

列車の中のメールのやり取りにおけるサスペンスは見事
緊迫感迫る空間設計もなかなか良い、
アイデンティティ、買い物代行、彷徨い、アサイヤス
久しぶりに一筋縄ではいかない難解な作品をみた、素晴らしい

地獄の黙示録(1979年製作の映画)

3.5

ワルキューレの騎行をラジオで流す前にキルゴア中佐は「Shall we dance?」って言ってるんだよな

カフェ・ソサエティ(2016年製作の映画)

3.5

微妙、アイゼンバーグがウディアレンしてない、去年と一昨年は良かったが
前半はハリウッド、後半はニューヨークが舞台なのだが、前半はクリステンスチュアートの脚以外退屈、が後半は水を得た魚の如く楽しい、や
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台北ストーリー(1985年製作の映画)

4.2

めちゃくちゃ感傷的で驚きを隠せない、あの孤高の傑作クーリンチェを後に撮るエドワードヤンもこんなに若々しい作品を作っていたのか
勿論、照明や美術においてエドワードヤン的空間が画面を支配しているが、中盤か
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まごころ(1939年製作の映画)

4.5

凄えな
河原の再会場面、39年のプロパガンダとはいえメロドラマ的な男女の視線の交差、成瀬の演出はずば抜けている、しかもそのシーンの後に親子がおんぶして帰路につく場面、涙なしでは見れない愛おしさを見せ、
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無限の住人(2017年製作の映画)

3.5

ストーリーが無いのがいいよね
これを90分でやれば最強

人生タクシー(2015年製作の映画)

5.0

ファーストカット、車内、フロントガラスの先に見える交差点、どうやら赤字号で止まっている。左右から歩行者と自動車がフレームインアウトを繰り返す。暫くすると信号は青に変わり、車は真っ直ぐ進行する。その時の>>続きを読む

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