hiraginoさんの映画レビュー・感想・評価

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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

人と人の人生が交差して生まれる木漏れ日のような輝きを慈しむ映画。

主人公が無口なので観ているうちに意識が同化して、彼のシンプルで誠実な日々の繰り返しを見守るうちにいつの間にか自分が平山の人生を生きて
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

今回の映画のタイトルは、10年前に風立ちぬを見たときに監督が見た人に問いかけていると感じたことそのものだった。
なので、それをもう少し深めてくれるのだろうかと思って観に行った。
結果、期待通りだった。
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素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

機会に恵まれず、本当はあった機会も他の人に与え、本当は成し遂げられたはずのことが出来なかった、最悪の人生。
その上、その、自分を犠牲にして築いてきたささやかな幸せさえ奪われて終わるとしたら、残酷過ぎる
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イージー★ライダー(1969年製作の映画)

3.8

観たのはたぶん3回目だけど、感想を言おうとすると難しい映画。時代背景とかも色々あるんだろうし…(NHKの「世界サブカルチャー史 欲望の系譜」の70年代編面白かった)。

ただ、この時代の閉塞感とどうし
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いとこ同志(1959年製作の映画)

3.2

どっちかというとシャルルに感情移入してしまうけど(大事な時期にあの乱痴気騒ぎはひどい)、別にポールが悪人ってわけでもない。それぞれがそれぞれの性格の通りに行動しているだけで、性格が違いすぎるゆえの悲劇>>続きを読む

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

色んな見方が出来る映画だと思うけど、私には、一貫して夢を追い、自分の行動の本質を忘れなかった女性と、一時は大切な夢を忘れてでも、愛に生きた不器用な男性のラブストーリーに思えた。

夢を叶えることがハッ
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カセットテープ・ダイアリーズ(2019年製作の映画)

3.6

ブルーススプリングスティーン、昔聞いたことはあったけど、この映画を観るまで彼が労働者階級の星みたいな人だったって知らなかったので、改めて聴いてみたいなーと思った。

映画としては、実話ベースだからこそ
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フェイク(1997年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

こういう物語には打ちのめされてしまう。
間違っているとは思っても、無理だとはわかってても、両方にハッピーエンドを望んでしまう。
レフの、お前だから許せる、という言葉がすべて。
涙が止まらなかった。
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ミッシング ID(2011年製作の映画)

2.6

このレビューはネタバレを含みます

ある日突然養親を失い、自分が国家レベルの秘密と悲劇を背負っていることを知る男の子、可愛くて献身的な幼馴染のヒロイン、ノリのいい友人、タフな初デート…アメリカの十代の夢を詰め込むとこうなるのかな。

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エスケープ・フロム・L.A.(1996年製作の映画)

3.4

荒唐無稽なB級映画。でもなんか引き込まれて最後まで見てしまった。
ディストピアな世界観のLAの街、この漫画っぽさ、なんかいい。

女の子に好意を寄せられて行動を共にするものの彼女は死に(ほんの一瞬で!
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アメリカの友人(1977年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

雨上がりの港町の朝、大都会のビルが霞む夕暮れ、どこまでも淡い色の浜辺、印象的な赤い車と海…。
画面がいちいち美しい。どこで止めてもポストカードになる(あったら欲しい)。

物静かな職人には無縁だったは
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かもめ(2018年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

原作が好きなので鑑賞。
コースチャも、ニーナも、イメージにとても合っていた。田舎の風景もとても綺麗。
美しい田舎娘のニーナがコースチャをおいて著名な脚本家に熱を上げていく様子、年上の女性の掌で転がされ
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ホテル・エルロワイヤル(2018年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

魅力的な場面設定と役者で、どんどん引き込まれて最後まで観た。
こういう、どこへ連れて行かれるか予想がつかない感じがスリリング。
エミリーとローズの話は胸が痛む。もう少し…救いが欲しかったなあ。
あと、
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トレジャーハンター・クミコ(2014年製作の映画)

3.0

全く共感できない主人公なのに、その切実さみたいなものには共感してしまう不思議。
彼女にはあのラストしかなかったのだろうな。
菊地凛子さんの演技を初めて見たけど、存在感のある人だなと思った。
映像表現が
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理由なき反抗(1955年製作の映画)

3.8

3人の若者がそれぞれに苦悩し、自分の居場所を見つけようともがく物語。

1955年のアメリカの高校生ってこんなに大人っぽい見た目なのか〜!
ファッショナブルだし車めっちゃ乗り回してるし(車通学!)、喧
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万引き家族(2018年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

この「家族」はそのなりたちも生業も世間的に見たら間違ってる。でも見る方は、間違った幸せでもそれがずっと続けば良いのにと必死で願ってしまう。続くはずがないとわかっていても。

治と信代のどうしようもなさ
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婚約者の友人(2016年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

最後、あれはアンナが自殺することをほのめかしているんだとしたら(私はそう思った)、救いがない…

皆の心は彼女の嘘によって救われたのに、アンナはただひとりその嘘を胸に秘めたまま死んでしまうのかー
そん
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フリー・ファイヤー(2016年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

銃撃戦がメインなのに、終始どこかユーモラスで明るく見られた。
みんな取引を済ませてさっさと帰りたいだけなのに、そこに銃があったばっかりに小競り合いが大事に発展して、お互いへの不信感からどんどん身動きが
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マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

始まりのシーンの「無人島に連れて行くなら〜」という会話が可愛かった。何もなければずっと仲の良い二人だったんだろうなって思うと切ない。ラストの方でパトリックが叔父さんの写真立てをじっと見つめるシーンが印>>続きを読む

ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

この世界に宗教がある意味ってこういうことだと思う。
デズモンドの信念を貫く姿の美しさに胸を打たれた。
ラスト、兵士を救い続けるデズモンドの姿と二重写しになる日本兵の狂信的に戦い続ける姿や切腹シーンで、
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さらば愛しき女よ(1975年製作の映画)

3.8

まず映像が好き。ロスの雨の夜のネオンはとてもノスタルジック。
色んな人が出てくるけど、謎解きはシンプル。それも良かった。
描写はドライでハードボイルド。人生にくたびれたようなマーロウは、やたら渋くて、
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パリ、テキサス(1984年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

とにかく映像が好き。アメリカの荒野、雨上がりのモーテルのネオンサイン、砂漠の中の朽ち果てたような小さな街、都会のビル群、大きなハイウェイ、どこへ行くのかわからないたくさんの車たち、高台にあるウォルター>>続きを読む

大いなる沈黙へ ーグランド・シャルトルーズ修道院(2005年製作の映画)

4.0

序盤はまるで、中世の修道院の生活をそのまま見ているようだった。何ひとつ現代的なものが出てこない。
中盤で、上空を飛ぶ飛行機や事務仕事に使っているらしいパソコン、電池式の時計などが映像に出て来て、ああこ
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ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

結末が衝撃的なことで有名な悲劇だけど、ひとりの心の美しいひとの過酷な一生を通して、ひとの生き方とか信念、心の強さとか愛って何なのかとか、色々考えた。
彼女にとって空想が救いだったのと同じように、観てる
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羊たちの沈黙(1990年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

昔から大好きな映画。BSでやっていたので録画して、数年ぶりに何度目かの鑑賞。
初見の時の、良質なサスペンス映画に感じるハラハラドキドキ感は薄れてきたので、今回は少し人間ドラマ的に見ていた。

ジョディ
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卒業(1967年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

文学的な映画。
印象的な画面とカメラワーク。ロビンソン夫人もエレーンもそれぞれに美しい。
プールにダイビングスーツ姿で入るシーンからは不器用で生真面目な青年の閉塞感や将来への不安、羽目を外さなくてはな
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マダム・フローレンス! 夢見るふたり(2016年製作の映画)

3.4

飛行機の中で鑑賞。
話はともかく、役者が良かった。
メリル・ストリープの、自己顕示欲過剰なおばちゃんなのにどこか憎めないフローレンスも、ヒュー・グラントの、ちょっと情けないけど優しいシンクレアも、とて
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華麗なるギャツビー(1974年製作の映画)

3.4

ディカプリオ版を見て原作も読んだので、違いを知りたいと思って鑑賞。
演出とか台詞はディカプリオ版(こっちより詩的で、鮮やかで、想像の余地多め)のが好きだと思ってしまうのは、時代もあるのかなあ。
こちら
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ナインスゲート(1999年製作の映画)

3.6

古書というモチーフ、全体に漂う暗い雰囲気、その中で奇妙に軽い音楽がただただ好み。

フェリックスとローラ(2000年製作の映画)

3.4

観たのは公開当時だけど、記録。
シャルロット・ゲンズブールがミステリアスで綺麗だった。
移動遊園地のゴーカートでそこらじゅうにぶつかりながら楽しそうに笑う彼女が印象的だった。

プルートで朝食を(2005年製作の映画)

3.6

主演のキリアン・マーフィーを見たくて鑑賞。
目まぐるしい物語だけど、場面毎に本のように章番号と見出しが出るので見やすかった。

キリアン・マーフィーの、繊細で圧倒的な演技力に脱帽。
愛を求め続けるキト
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雲のように風のように(1990年製作の映画)

-

脇役なのに江葉が好き過ぎた思い出。
無口でハイスペック……今でも大好き。

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

3.2

ゴジラの造形と動きだけで、その他のことがどうでもよくなるくらい良い。カッコいい。
登場人物のキャラクターは面白くて好きだけど、ストーリーは合わなかった。リアリティを出す(あれで出すつもりがあったんだと
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言の葉の庭(2013年製作の映画)

3.0

映像はもうとにかく綺麗。
空気や匂いまで感じられるくらい。
ストーリーは合わなかった。

サマーウォーズ(2009年製作の映画)

2.8

ストーリーが自分には合わなかった。
夏の田舎の雰囲気とかとても好きなのに残念。

セッション(2014年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

才能の世界だからある程度は仕方ないとはいえ、くそ〜このパワハラ教師め…!とムカムカしながら観ていたら、ラストでひっくり返った。
音楽のシーンはゾクゾクした。

教師だろうと何だろうと、人を力で押さえつ
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