市川雷蔵と勝新太郎。共に大映のスターである。全く個性の違う二人の俳優は、実は「勝ちゃん」「雷ちゃん」と互いに呼び会う親友であったという。
忠臣蔵外伝とも言うべき、この物語で二人が演じるのは、悲運の剣>>続きを読む
この一歩引いた感じは、四十四歳の若さで早逝した、川島雄三の視点であろう。
人間世界のから騒ぎを描く物語の劇伴は、やはり能囃子がピタリとくる。
坂妻の1943年版が検閲によりカットされたものであるに関わらず、至宝であることに変わりはないが、これも良い。
この1965年版・勝新の松五郎の最期は、誇り高き老獣が静かに天に召されるが如し。ポスターの>>続きを読む
小池一夫はこの作品を『子連れ狼』のヒントにしたらしい。そして後に、『子連れ狼』は若山富三郎主演・三隅研次監督(シリーズ6作中4作)で勝プロ(!)により映画化。
映画版『子連れ狼』はマカロニウェスタンば>>続きを読む
結局のところ、ゾンビ映画というものは、極限状態に置かれた人間がどう描かれているかに尽きる。
そして、そのキモは、人物造形と舞台装置にあると思う。
で、この作品はというと、過去に観たゾンビ映画に比して>>続きを読む
「広能もおるし、山守もおる。おまけに山中も!『仁義なき戦い』やん!」
…という、楽しみ方ももちろんできるが、本来両立し難いドタバタとペーソスが共存するコメディ映画の良作。
真面目な野球ファン(高校野>>続きを読む
いつも悪役のあの人が意外な好漢であり、いつも悪役のあの人はやっぱり悪かった。
はみ出し者ばかりを集めた部隊の痛快アクション映画。
・・・ジャケ写からそんな内容を想像していたが、『激動の昭和史 沖縄決戦』、『日本のいちばん長い日』の岡本監督がそんな単純な作品を創る筈もなく、部>>続きを読む
「時計じかけのオレンジ」か、「博士の異常な愛情」か、何かキューブリックっぽい。
オチは少々弱い気もするが、ブラックでドライな笑いのセンスは日本映画では貴重。