ausnichtsさんの映画レビュー・感想・評価 - 21ページ目

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新聞記者(2019年製作の映画)

3.0

政治ネタを映画にするのは難しいですね。圧力があるからということではなく、リアリティを求めれば地味だと言われたり、エンターテイメントに走ればわかっていないと言われたり、まあ、映画の題材には向いていないと>>続きを読む

アマンダと僕(2018年製作の映画)

3.0

映画の中盤、これ、パリの観光映画? と、そんなことが頭をよぎりました。

ダヴィッドが宿泊客を待つシーン、アマンダを迎えに街を走るシーン、姉と一緒に自転車で走るシーン、アパートからの街角のカフェシーン
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さよなら、退屈なレオニー(2018年製作の映画)

4.0

この映画のなにがいいかって、物語に頼らずに人物、特にレオの細かい表情をじっくりと捉えようとしているところです。物語というのは所詮作りごとですが、それを演じる俳優は生身であるがゆえに、時に、仮想である演>>続きを読む

ウィーアーリトルゾンビーズ(2019年製作の映画)

3.0

物語自体は親を亡くした子どもたち4人がバンドを組んで…、って、そんなことをマジに書くような映画ではなく、やろうとしていることは、クラシックゲーム風の映像や物語の進め方で映画を作り、テーマ的には未来なき>>続きを読む

ガラスの城の約束(2017年製作の映画)

1.0

これが今の話なら、完全に児童虐待でアウトです。それをこんな脳天気な父娘の愛情物語に描くなんて、いくら1970年代の話だとしても、映画にするならもう少し考えるべきかと思います。

もうこんなブラックな家
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旅のおわり世界のはじまり(2019年製作の映画)

3.0

前田敦子さんを追ったドキュメンタリーのような映画です。

それが結構見られる映画になっているわけですから、黒沢清監督が、前田敦子さん自身に映画一本持たせられるだけのものがあると考えた結果の映画だとは思
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ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)

3.0

これは映画というよりも、ひとりの男の告白を聞いているみたいなものです。その男は、映画ではジャックとなっていますが、監督自身の可能性が高いです。

トリアー監督(呼びかけ)、飛行機恐怖症ということはわか
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嵐電(2019年製作の映画)

3.0

嵐電は、過去と現在、現実と幻、見えるものと見えないものが出会う場所、という映画です。

3つの物語それぞれ、現実であったり、思い出であったり、幻想であったり、過去のフィルム映像であったり、現実にあるな
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エリカ38(2018年製作の映画)

2.0

樹木希林さんが浅田美代子さんのために企画したというのが売りの映画です。ただ私は、それだけではなく、監督が日比遊一さんということもあり、(若干)興味を持った映画です。

前作の「ブルー・バタフライ」を見
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ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた(2018年製作の映画)

3.0

過剰なもののない見ていて気持ちのいい映画です。クライマックスのライブシーンは泣けます。

物語は極めてシンプル、言い方を変えれば、特別なんということもない父娘のある一時期を切り取っただけの話です。それ
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パリの家族たち(2018年製作の映画)

2.0

この映画、原題が「母の日」であるだけでなく、内容も「母の日」をキーワードにした「母(となることも含め)という存在との関係に苦悩する女性たち」をテーマにした映画なんですが、「働く女性の幸せ探し」で売られ>>続きを読む

アナと世界の終わり(2017年製作の映画)

4.0

青春映画、ゾンビ映画、ミュージカル映画、それぞれの定石をバランスよく取り入れてとても出来はいいです。

ややこしい話など何もありません。イギリスの田舎町リトルヘブンの物語、高校生たちがゾンビに襲われ、
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誰もがそれを知っている(2018年製作の映画)

3.0

ペネロペ・クルスもハビエル・バルデムも、もっとアスガー・ファルハディ監督らしい映画にして欲しかったんじゃないの、という気がします。

村中のみんなが知っているのに、どうしてパコは知らないの? と、気に
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ハイ・ライフ(2018年製作の映画)

2.0

こういう映画はキリスト教世界の価値観がないと撮れないでしょう。

絶対的なるものへの憧憬、人間の誕生と再生への積極的な関与、性的欲望との葛藤、そして肉体と精神の二元論。基本は「2001年宇宙の旅」の流
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長いお別れ(2019年製作の映画)

2.0

さすがにこの価値観(家族観)にはついていけないなあという映画です。

映画のつくりとしては俳優で持っている感はありますが、さすがにそれも30分くらいまでで、こうしたエンターテイメント系としてはメリハリ
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小さな恋のうた(2019年製作の映画)

3.5

青春 × 音楽(バンド)映画はやっぱり最強ですね。山田杏奈、佐野勇斗、森永悠希の演技も結構映画を支えています。

それにこの映画、ベタなところのおさめ方が結構うまくいっており、最後まで嫌味なく見られま
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パパは奮闘中!(2018年製作の映画)

3.0

こんな脳天気な邦題をつけるのは誰だ!? っていう映画です。

今のフランスってこんな状況かい? と怖くなりますし、じゃあ、日本は? と考えざるを得なくなるような、真面目で、深刻で、救いがあるようでない
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僕たちは希望という名の列車に乗った(2018年製作の映画)

3.0

1956年、東ドイツのスターリンシュタット(アイゼンヒュッテンシュタット)での物語です。東ドイツが一夜にして西ベルリンを壁(有刺鉄線)で囲ってしまったのが1961年ですので、その5年前、まだ比較的東西>>続きを読む

空母いぶき(2019年製作の映画)

3.0

エンターテイメントとしてはそこそこうまくできていますし、最後には正論(言葉がちょっと違う)が勝ちますので、おお、首相も自衛官もすごいじゃん!みたいに思っちゃう人でてきませんかね。

真面目に撮られてい
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コレット(2018年製作の映画)

4.0

キーラ・ナイトレイがはまったということもありますが、人間に優しすぎるじゃないの、特にウィリーには優しすぎるでしょうという、とてもいい映画でした。

キーラ・ナイトレイは、この映画のコレットのような役柄
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アメリカン・アニマルズ(2018年製作の映画)

2.0

映画の冒頭、「This is not based on a true story.」と出ます。即座に「not based on」に取り消し線が引かれ、そして取り消された文字が消えてしまいます。残るのは>>続きを読む

コンフィデンスマンJP ロマンス編(2019年製作の映画)

3.0

コンフィデンスマンJP初心者です。

何も知らなくても、何も考えなくても、最後まで楽しめます。映画が全て教えてくれますので疲れることもありません。

でも、この映画の仕込みを読むのは100%無理でしょ
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怒り(2016年製作の映画)

-

DVD鑑賞です。
原作を読んでいますのでスルーしていたのですが、DVDで見てみましたら後半は結構よかったです。

特に宮﨑あおいがよかったです。

原作との関連でいえば、確か刑事の北見(三浦貴大)を描
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ホワイト・クロウ 伝説のダンサー(2018年製作の映画)

3.0

パリのル・ブルジェ空港での亡命シーンは静かな緊迫感があり集中して見られますが、そこまでの、幼い頃、17歳からの数年、パリ公演の数週間の三時代のフラッシュバック的編集が煩雑でなかなか映画のリズムが生まれ>>続きを読む

希望の灯り(2018年製作の映画)

4.0

アキ・カウリスマキ監督の「街のあかり」「希望のかなた」のパクリのような邦題は配給の戦略(笑)? と思わせる、原作がクレメンス・マイヤーさんの短編集『夜と灯りと』に収録の映画。原題は、原作と同じ『通路に>>続きを読む

轢き逃げ -最高の最悪な日-(2019年製作の映画)

3.0

水谷豊さん、「相棒」の宣伝映像などでちらちらと見ているくらいで、ちゃんと見たのはこの映画が初めてです。脚本も水谷さんのもので完全にオリジナルだそうです。

冒頭の事故までのシーンはよかったです。

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主戦場(2018年製作の映画)

3.0

これは映画というよりもビデオ論文みたいなものです。だからダメという意味ではなく、ミキ・デザキ監督の論文を読んだ(映像作品で見た)という感覚の映画ということです。

論文という意味では、慰安婦問題に関し
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ドント・ウォーリー(2018年製作の映画)

3.0

ジョン・キャラハンさん、21歳で事故にあい、32歳の時にポートランドの新聞ウィラメットウィークにその風刺漫画が掲載され始めたようですので、およそ10年くらいが描かれていることになります。

テーマ上そ
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エマの瞳(2017年製作の映画)

3.0

大人の恋愛ドラマ、いや、恋愛に大人も子どももありませんので、ごく普通に恋愛ドラマです。ただ、女性の設定を視覚障害者にしていますので、自ずとそこに映画の主題があるということになります。

率直なところ、
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幸福なラザロ(2018年製作の映画)

3.0

聖人を思わせるラズロの澄んだ瞳があっての映画です。

感動するところはありますが、基本宗教的な寓話ですのでさほど強く訴えてくるところはありません。

斜に構えた見方をすれば、騙されていても牧歌的な村の
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アガサ・クリスティー ねじれた家(2017年製作の映画)

3.0

物語の運びも登場人物もねじれが足らず、まっすぐです。

映画としてはちゃんと作られていますし、最初の殺人が起き、探偵が登場し、怪しい人たちがいて、ついに犯人が逮捕され、でも第二の殺人が起きてしまい、じ
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12か月の未来図(2017年製作の映画)

3.5

ここまでやるならドキュメンタリーで撮るべきかとは思いますが、過剰のものがなくシンプルでいい映画です。

ただ、子どもたちの個々の顔はあまり見えず、フランソワの映画なんだろうと思います。恋愛エピソードも
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愛がなんだ(2018年製作の映画)

3.0

5人の男女の恋愛模様を2時間見続ける映画です。

って、ちょっと嫌味っぽく聞こえるかもしれませんが、そうでもなく、5人皆うまいですし、丁寧に作られていますし、(おそらく)今泉力哉監督のやろうとしている
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ある少年の告白(2018年製作の映画)

3.0

「Conversion therapy」矯正セラピーと訳されていますが、同性愛者や両性愛者を異性愛者に矯正するという、いったいいつの時代? と思うような話ですが、原題(Boy Erased)と同名の回>>続きを読む

魂のゆくえ(2017年製作の映画)

3.0

スクリーンは4:3のスタンダードサイズ、ほとんどすべての画がフィクス、それもかなりのこだわりの構図でこれ以外の切り取りは許さないくらいの意志が感じられます。トラー牧師(イーサン・ホーク)の内省的な映画>>続きを読む

ビューティフル・ボーイ(2018年製作の映画)

3.0

薬物依存の息子ニックとその父親デヴィッドの果てしない葛藤物語です。最初から最後まで、一時は薬を断とうとしますが、またすぐに手を出すという繰り返しで、まったく出口の見えない映画です。

父と息子、それぞ
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