このレビューはネタバレを含みます
公衆トイレの清掃員・平山の一日は、近所の箒の音で目を覚まし空を見上げるところから始まり、寝床で文庫本を読むところで終わる。その間のひとつひとつの行動も、なんとも身の丈に合った気持ちよさがあり、見惚れて>>続きを読む
老作家の頭の中を覗いた。
整理し、わかりやすくしようとせずに垂れ流している感じが心地よい。
晩年のゴダールの作品のような甘やかな退屈さと難解さ。
宮崎駿のこういうのもっと観たい。
約100年前のアイルランドの小さな島の話。
不穏な空気とやりきれないやりとりに苦しくなるけど、自然の風景や建物、部屋のなかにあるものが美しく、最後まで、ある意味でとても気持ちよく観ることができた。
小>>続きを読む
さざなみのような会話劇にハッとするショットの連続。これが大学院修了作品か〜
偶然と想像の最後の話のふたり(占部房子と河井青葉)が出てきてうれしい。
ことしの映画初めは『スパークスブラザーズ』をアマプラで。
監督はベイビードライバーのエドガーライト。なんて幸福で痛快な物語だ!(ドキュメンタリーだけどね)
アメリカン・ユートピアと比較してみるのもおも>>続きを読む
純愛じゃないけど純愛映画。どーしよーもないやつばかりで、素晴らしい。ショーンペンとトムウェイツのあのシーンはおまけみたいなものだけど、贅沢な時間だったな。
血縁に依らない家族のかたちと、圧倒的な母性…。いたるところで泣いた。マグノリアのあの曲が流れたのはびっくり。
ヒロインを見るとどーしても松岡茉優がチラつくのはぼくだけではないはず。
スパークス登場の冒頭に痺れる。アダムドライバー演ずる主人公に移入できるかがカギ。エンドロールのあれはずるいよー。
とにもかくにもディカプリオがいい味。グッとくる役だった。おもしろい映画だとは思うが、時々挟まれる世界の様子を伝える映像がとことん、フリー素材風というか、スクリーンセーバ風というか、まったくトーンが合っ>>続きを読む
おもしろいつまらない、はさておき、ぐっと力が入る圧巻の映画体験。
ま、おもしろかったのだけれど。ここまでホラー、というか、サスペンスだと思っていなかったので、少々面食らいつつも、音楽の高揚感を絡めてく>>続きを読む
車のエンジン音、タイヤと地面の摩擦音、クラクション…。なんであんなに気持ちいいのか。
3つの短編からなる作品。どの短編も表面張力ぎりぎりまで注がれ、終盤にすこし溢れる感じがすばらしい。
超絶妙な言葉とそのやりとりに、そのユーモアに、まず心が動かされるが、カメラワークも実に愉しい。突然の>>続きを読む
語りたいことがたくさんある映画。うまくからまりあっているにもかかわらず、それが作為的に見えないのがすごい。すべてのショット、シーンや台詞が響き合う。日に日に、傑作感が自分の中で増大していく。
青山真治>>続きを読む
肯定的で前向きで刺激的でシンプルな映画。おいしい炭酸水を飲んだような清々しさ。デヴィッドバーンが次々に朗々と歌い上げる感じは意外ではあった。それと、あのエンディング、エンドロール、かっこよすぎる。映画>>続きを読む
若者たちの悲喜交々が絶妙なトーンで丁寧に描かれていて、すごくいい映画だった。役者たちがみんないい顔をしている。トキワ荘の住人ではないけど、ちょい役の柳ユーレイがかっこよかった。
松岡茉優の怪演にして快演。松岡茉優というひとのPVのような映画だった。こりゃあ、好きになる。まいった。
レコード投げるとことか、もう最高。気の利いたゾンビコメディー。
イーストウッドが動けば、もうそれは映画だ、と言ってしまいたくなるくらいの凄みが漂ってくる。それは危険で雑な言い方というのはわかっているものの、あのニヤッと笑う彼の顔に刻まれた美しい皺が僕の目を眩ます。>>続きを読む
あんな詐欺師が本当にいたとは驚愕だが、それは映画の良し悪しには関係ないか。ディカプリオの顔面の演技がとてもいい。けっこう好きだなディカプリオ。イーストウッドのJエドガーでのディカプリオも良かった。