atsukiさんの映画レビュー・感想・評価

atsuki

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映画(705)
ドラマ(2)

赤い影(1973年製作の映画)

4.0

目で見たり、触れて感じたりすることのできない未知への恐怖。しかし、それよりもオカルトなのは夫婦。だってある男女が法律や愛、または凹に凸を挿れるというセックスによって、繋がりを持とうなんておかしいよ。あ>>続きを読む

ここは退屈迎えに来て(2018年製作の映画)

2.5

あの頃、世界は小さかったのかもしれない。近所に全てがあった。それでも自転車に乗れるようになって、電車に乗れるようになって、車に乗れるようになって、世界を広げていったけど、そうして何かを知るほどに、何か>>続きを読む

美しき冒険旅行(1971年製作の映画)

4.0

少女と弟、アボリジニの少年は言葉が通じずとも、荒野を歩き回り、一糸まとわぬ姿で泳ぐことだけで通じ合えた。なのに、いや、だからこそ求愛のダンスは分かり得ない。もう悲しいよ。それが野生と文明、言葉の違いな>>続きを読む

エンジェル、見えない恋人(2016年製作の映画)

4.0

マドレーヌがエクスタシーを迎えた時のカットが、フランチェスカ・ウッドマンの『天使になることについて』みたいだったからロザリンド・E・クラウスの言葉を借りるけど、「存在しないものを撮影せよ、という課題を>>続きを読む

ピクニックatハンギング・ロック(1975年製作の映画)

5.0

ミランダがエドガー・アラン・ポーの詩を詠む。「見えるものも、私達の姿も、ただの夢。夢の中の夢…」と。しかし、誰が夢見人なのか?ピクニックが解離になってしまったのは分かるが、どうしてミランダはセイラに対>>続きを読む

ルイスと不思議の時計(2018年製作の映画)

4.0

両親を亡くしたルイス。いわゆる『ミツバチのささやき』系譜のように、孤独な少年少女がファンタジーに救われていく物語になるかと思えば、周りにはちゃんとおかしな人間がいる。怪物よりも厄介。とは言いつつも魔法>>続きを読む

バーバラと心の巨人(2017年製作の映画)

3.5

俺はTボーンステーキを食う。だからバーバラはコヴェルスキーを抜け。そして、一緒に大人になろう。

クローズ・アップ(1990年製作の映画)

4.5

「偽物」のモフセン・マフマルバフのいわゆる承認欲求のために演じるということは身につまされるんだけど、それより「本物」のモフセン・マフマルバフの話をしてみると、彼は元・テロリストとして下獄した後、映画監>>続きを読む

チャイニーズ・ブッキーを殺した男(1976年製作の映画)

4.5

デヴィッド・リンチはLAのストリップクラブでよくおっぱいを見ながら脚本を書いているらしい。反面、そう語る園子温はおっぱいに貪りついてるだけだったらしい。「本当に幸せな人間というのは気楽になれた人間だ」>>続きを読む

こわれゆく女(1974年製作の映画)

5.0

ミシェル・フーコーの言うように、精神病者という概念が生まれたのは精神病院ができたからだと思う。中世では、いわゆるフールな人を差別せず、区別せず、むしろ神のあたえた一種の贈り物として迎えられたそう。精神>>続きを読む

オープニング・ナイト(1978年製作の映画)

5.0

老いとは”できていたことが、できなくなった”過程のこと、若さとは”できなかったことが、できていく”過程のことだと思う。経験と喪失。つまり、老いは若さがあってこそ起こるもの。だから見方を変えれば、老いに>>続きを読む

日日是好日(2018年製作の映画)

3.5

大森立嗣はオールタイムベストに挙げてるし、好きなのは分かるけど、フェリーニの『道』と「日日是好日」という言葉はかけ離れすぎじゃないかな?ザンパノは聴こえてきたメロディで後悔するのに、典子は五感を使って>>続きを読む

あの頃、君を追いかけた(2018年製作の映画)

3.5

教科書やプリントの貸し借りが恋の始まりというのは原体験としてあるし、なぜかってのを考えてみるとシェイクスピアの手紙の機能と同じなのかな、と思っておく。小生、8年越しに好きな娘と両想いだったということを>>続きを読む

イコライザー2(2018年製作の映画)

4.5

どうしてそんな目で見ているのか。19秒で全てを見通すように…。だからどれだけ名著を読んだって、その中に真実は見つけられないと思う。それでも、それがどうかは分からないけど、自己言及的に少年を見守るのか。>>続きを読む

クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)

4.5

盲目の怪物と聾の少女が対峙するという静けさと叫び。それは音響心理学にも繋がると思うけど、エミリー・ブラントのフランシス・ベーコン的な叫びが取り憑いた出産で絶頂に達する。妊娠というもの自体が終末による生>>続きを読む

クレイジー・リッチ!(2018年製作の映画)

3.0

丑嶋が「金が全てじゃねぇが、全てに金が必要だ」なんて言ってたね。だから愛では腹は膨れないけど、愛があると心がリッチになるのかな。

わたしたちの家(2017年製作の映画)

5.0

清原惟の「自分の人生は手術中の大人の女の人が麻酔で昏睡しているときに見ている夢なんじゃないか」という妄想だけで好き。だから逆説的に、世界や存在の不確定さへの答えが”他人の夢を見たい”というフェティシズ>>続きを読む

若おかみは小学生!(2018年製作の映画)

3.5

接客業のバイトをしたことがある。とにかく苛々したのは、お客様じゃなくて店長だった。生理的に合わないってのはあったんだけど、そう言えば、神田幸水のCVだったバナナマン設楽さんの好きな話がある。それは”怒>>続きを読む

セリーヌとジュリーは舟でゆく(1974年製作の映画)

5.0

飴を舐めるという行為によって、映像記憶を眺めるという豊饒さ。少女たちの遊戯=演戯が、屋敷の物語への参加に至る。つまり、パラフィクション的な永遠の夢。

友だちの恋人(1987年製作の映画)

4.0

六次の隔たり。だから俺はロメールの女と友だち(のはず。恋煩いだってしてる)。セルジーの都市とカップルの衣服。青と緑。空/湖と木々。人物と自然の呼応。つまり、あのように一堂に会するのが恣意的であるからこ>>続きを読む

ザ・プレデター(2018年製作の映画)

2.5

シェーン・ブラックの映画としては満点なのかなぁ…?アンチヒーロー的なね。宇多丸さんの言葉を借りれば、”とてつもなくバイオレントな事態にも、どこか不謹慎なユーモアが漂う”あるいは”凸凹コンビが、激しい戦>>続きを読む

コーヒーが冷めないうちに(2018年製作の映画)

1.5

朝起きて、コーヒーを淹れるんだけど、バタバタしてるうちに冷めちゃうんだよね。なんか”今”という時間に囚われてる感じ。でも、こうすれば良かったと思うことはあるけど、そうしなかった時のことを考えるから後悔>>続きを読む

響 -HIBIKI-(2018年製作の映画)

5.0

平手友梨奈が鮎喰響を「演じる」ということ。「鮎喰響=平手友梨奈」という関係は運命とも呼べる必然性を備えているし、もはや「演じる」ということを超えて、虚構と現実の境界線が曖昧になっていく。ということはフ>>続きを読む

愛しのアイリーン(2018年製作の映画)

4.5

ロバート・ミッチャムがペニスの代わりにナイフを突きつけてたのを考えると、安田顕はナイフで”アイリーン”と刻むのか。おまんごしたくてたまらなくて、したらしたで悲しくて、それが性欲なのか愛情なのかも分から>>続きを読む

プーと大人になった僕(2018年製作の映画)

4.0

「何もしない」に感動したなんて嘘だね。ピグレットに手を引かれた雪の日を見れば、結局のところ「何もできなかった」に違いない。そうやって生きているのもクリストファー・ロビンへの憧憬でしかないし、はたや”行>>続きを読む

累 かさね(2018年製作の映画)

4.0

土屋太鳳の”七つのヴェールの踊り(https://youtu.be/pfrQufCPRTA)”に魅了された。オーブリー・ビアズリーの挿画も引用されてたし、まさに滴る光が悪魔的な鋭さを持っていた。いつか>>続きを読む

MEG ザ・モンスター(2018年製作の映画)

2.5

ルビー・ローズがデスクワークをしてる時点で気に食わない。恐らく間接的にしろ、ステイサムが最も人を殺してる。それくらいメガロドンには侘しさを覚えた。ガガーリンが「地球は赤かった」というくらい暴れて欲しか>>続きを読む

きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

5.0

過激なまでに、長い。クラブでの遊戯。いつまでも続く夏の夜。次の季節はやって来ないように思える。三宅唱監督も”そこにあるかけがえのない時間の手触りみたいなものを「映画ならではの手法でどう表現するか」を考>>続きを読む

サッドティー(2013年製作の映画)

4.0

寂茶か。オーバーオールを着た同級生のグラスに入ってるのかな。消えては現れる。あれって”好き”の具象化でしょ。確かに居るなら黙ってて欲しい。”すぐ好きになる ”と”ちゃんと好きになる”は「男性の恋愛は名>>続きを読む

tarpaulin(2012年製作の映画)

4.5

恋人たちを繋げてしまうほどの大森靖子の歌唱力は圧巻。

こっぴどい猫(2012年製作の映画)

4.0

“人間には死ぬより辛いことがたくさんあります。不可解なこともたくさん”と第四の壁を破る。それは”好き”という気持ち。還暦という赤ちゃん返り。諮詢していたモト冬樹が「ばーか」と言う。禿げ頭も際立ってくる>>続きを読む

アントマン&ワスプ(2018年製作の映画)

4.0

超・ミニマム。でも愛娘の「人助けがしたい」という言葉だけで『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』より壮大な作品になってる。だからこそエンド・タイトル後の映像が辛辣。大円団に注がれる乾いた空気。蟻が>>続きを読む

ハングマンズ・ノット(2017年製作の映画)

5.0

影山兄弟も、柴田さんも、ブロンソン的な”暴力でしか他人と関わることができない”人間なのだと思う。そうして「伝説を作ろうや」と暴れ回るヴィランと地道にボランティア活動をするヒーローの抗争へと昇華していく>>続きを読む

寝ても覚めても(2018年製作の映画)

5.0

元・恋人たちをにわか雨が濡らす。オーガンジーのトップスを脱ぐ朝子が尚更そう思わせるが、エロティックな間歇の連続。出現ー消滅の演出に魅せられ続ける。だから復興はされないのかもしれない。蓮實重彦が言うよう>>続きを読む

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