atsukiさんの映画レビュー・感想・評価

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映画(708)
ドラマ(4)

アンカット・ダイヤモンド(2019年製作の映画)

4.5

絶え間ないトランザクションからハワードは生き抜くためには自分を売るしか道はないというギャンブル中毒者であり、すべてを引っ攫うエクスタシーまでサフディ兄弟のハイテンションさによってそれらを経験する。

ザ・ブック・オブ・ヘンリー(2017年製作の映画)

2.0

児童虐待/自警/余命ものというテーマに「ザ・ブック・オブ・ヘンリー」が耐えられていない。スリラーに展開してそれに反することが親子のドラマになるとも思わない。子役たちの演技だけがドラマチック。

ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから(2020年製作の映画)

4.0

文学/映画の引用から「愛とは努力すること」に導かれるのはいい。プラトンが言うような自分の片割れを探すのではなく、サルトルが言うように他人こそ地獄であり、自己と他者との対立に支えられたアイデンティティへ>>続きを読む

スペンサー・コンフィデンシャル(2020年製作の映画)

2.0

どこかの2時間ドラマみたい。Netflixでこうした怠惰なアクション映画を撮っているピーター・バーグがトニー・スコットに追いつけるわけがない。

タイラー・レイク -命の奪還-(2020年製作の映画)

3.0

さすがにアクション設計はいいけど、映画としては普通。クリヘムは落下(滝壺)に始まり、落下(川)に終わる→「溺れるのは川に落ちるからじゃない。そのまま沈むからだ」という少年がプールに飛び込む。

穴の牙(1979年製作の映画)

4.0

緑色すぎる幽霊譚。しかし、物語よりも鈴木清順のショットとつなぎに驚かされつづける。

あの日のように抱きしめて(2014年製作の映画)

3.0

ファロッキの『めまい』評から着想を得たらしい。原作の『帰らざる肉体』からラストの『Speak Low』まで。

カメラを止めるな!リモート大作戦!(2020年製作の映画)

2.0

あれだけ生中継/ワンカットを売りにしていた制作陣が編集の力を用いようとしているのはいいと思う。

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん(2010年製作の映画)

4.0

ライトノベルが原作だけど、『あとのまつり』の発展。「はじめまして」=「まーちゃん」→「みーくん」。瀬田なつきが撮るべくして撮ったのか。嘘だけど。

アンダーカヴァー(2007年製作の映画)

4.5

「何者だ?」と呼びかけられるほどにホアキン・フェニックスの顔は黒い血を浴びている。その色は人間が所有している夜(We Own the Night)に思える。すべてのものを不可分な単純さに包み込んできた>>続きを読む

あとのまつり(2009年製作の映画)

4.0

はじめまして。忘れないように三度見た。忘れないように書いておく。忘れたらまたやり直し。オートバイを倒した先輩にあげた缶コーヒーの熱さ。貸し切り状態のゆりかもめから見た景色。オリンピック会場施設の建設予>>続きを読む

カドリーユ(1937年製作の映画)

4.5

パートナーを入れ替えながらペアになって踊っている会話。ギトリの言葉たちは運動しつづけている。逆構図どころか役者の向きが180度変わっているようなショットがあった。

エヴァの告白(2013年製作の映画)

3.5

逃げることができたマリオン・コティヤールと残ることしかできないホアキン・フェニックス。それでも同じ方向に進む2人を示している窓と鏡のラストショット。ガラスの透明性と反映性から『The Immigran>>続きを読む

野菊の墓(1981年製作の映画)

4.0

政夫の主観=民子とすれ違った後の切り返しがすれ違う前のショットになっている。民子はそこにはいない政夫を見ていたのか?ラストでは政夫がそこにはいない民子(の墓)を見ている。

出来ごころ(1933年製作の映画)

3.5

「人間の指何故五本あるか知ってるかい?」→「四本だってみな手袋の指が一本余っちやうぢやないか」→「よく出来てやがら…」/「チャン海の水何故塩辛か知ってるかい?」→「鮭がゐるからだよ」→「よく出来てやが>>続きを読む

秋日和(1960年製作の映画)

4.5

「ウェットすぎても困るからな」「でもあんまりドライでも困るね(…)ちょいと寂しいね」

still dark(2019年製作の映画)

4.0

面接のときに切り返しショットがラインを越えていることは正しいと思う。そこから髙橋雄祐の監督/脚本/主演で情感の深さがある。まだ暗いってことは、もうすぐ明るくなるんだよね。

おるすばんの味。(2017年製作の映画)

3.0

カレーをスプーンですくう音!!!「カチャ、カチャ、シュ、ポチョ」って。カンヌはこの音を聴いたのでしょう。走る/チャリ/電車の並走から亡き母のカレーを思い出すという物語は知る由もないけど、その瞬間に生ま>>続きを読む

飛行士の妻(1980年製作の映画)

4.5

最高のストーキング映画。ラコステのポロシャツを着た女の子と探偵ごっこしたい。三度眠りに落ちる(ズームやアイリス・イン/アウト)ように夢みたい。しかし、決定権はすべて女にある。金魚鉢からスノードームと手>>続きを読む

流れる(1956年製作の映画)

3.5

目線送り→娘が窓際にいく(雨雲が垂れこめている)→「私お父さんって人に会ってこようと思うの」→娘が泣き崩れる(雨が降り始める)。ラストには三味線とミシンの不協和音。母娘は調和するのか。それとも片方は流>>続きを読む

ひねくれてもポップ(2011年製作の映画)

2.5

やさしいと思う。ふつうのいい話で映画的な飛躍もないけど、やさしいと思う。二ノ宮隆太郎がいます。

東京少女(2019年製作の映画)

1.0

TwitterみたいなモノローグとInstagramみたいなショットをTikTokみたいな速さで流している。そんなセカイで90分あるいは120分の映画が見られるはずもない。

まごころ(1939年製作の映画)

4.5

「私たち姉妹みたいなのね」「もしそうだったらあなたでも私でもない子供が生まれてたんだわ」「半分はあなたで半分はわたしみたいな子供なのね」「おかしいわ」「へんね」「暑いわ。いっぺん水ん中入んない?」「え>>続きを読む

めし(1951年製作の映画)

4.0

「初之輔さん。口紅これでいい?濃すぎる?」「叔父さんって言いなさい。叔父さんって」→目線送り。窓枠に座る→背中のショット→起こそうとする→鼻血。反復される朝の階段が夜には原節子によって窃視される場所に>>続きを読む

花に嵐(2015年製作の映画)

3.5

その『8 1/2』みたいなことをモキュメンタリー調でやりきるセンス。

たまこラブストーリー(2014年製作の映画)

4.0

『たまこまーけっと』は見ていない。だからモチマッヅィまわりの話は蛇足にも思えるけど、アバンタイトルや「春の香りがするな。たまこの風か」がもっともらしいように、ショートフィルム風の生い立ち、映像データ、>>続きを読む

夜ごとの夢(1933年製作の映画)

3.5

トラック・アップ(と1つのトラック・バック)の多用。表情に重みをあたえている。それは字幕にまで寄っていく。だからこそ「弱虫!」「意気地なし!」etc…がはえばえしい。脚のショットが貧富の差やノワール調>>続きを読む

接吻(2006年製作の映画)

4.5

犯行から手紙や差し入れという交感を手首や指の艶かしさで見せていたけど、仕切りのない部屋でいよいよ抱き合うときには組箱を見せない。あとはキッスで殺せ!たぶん(実/義理)兄にあってから「私たち」というふう>>続きを読む

コロンバス(2017年製作の映画)

4.5

コロンバスに留まっているケイシーとジンが出会うときの移動撮影。柵越しの会話をぬけて教授が倒れたという場所を見る。つまり、2人は建物を巡って同じ一つの対象を見ることによって交感の瞬間をつくるのだ。それが>>続きを読む

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