atsukiさんの映画レビュー・感想・評価

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逃げた女(2019年製作の映画)

4.5

ガミが夫について話す時の「愛する人とは一緒にいるべき」だから「一度も離れたことがない」という言葉には違和感を覚えるし、それはおそらく彼女自身も同様であり、室内に閉じ込められ続け(男たちは屋外に追い出さ>>続きを読む

コンティニュー(2021年製作の映画)

3.5

カーナハンの殺し屋軍団&メル・ギブソンとグリロ親子の”I am your father”パロディからeスポーツに明け暮れる「繰り返しても飽きない」という週末=終末をループする。

ビーチ・バム まじめに不真面目(2019年製作の映画)

4.0

地獄のような労働を続けた結果、ストレス性胃腸炎になって1週間ほど休みをもらった。かといってムーンドッグのように生きるのも闘いなんでしょ。もう知識人たちの言ってることがぜんぜん分からなかったけど、ちゃん>>続きを読む

まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

4.0

ほんとうにスクリューボール・コメディなのかは分からないけど、対面に座って議論するよりも並んで歩き出すことで物語は展開していた→並んで座ったカウンターで成田凌が清原果耶を見つめていると泉里香のほうを見る>>続きを読む

都会の女(1930年製作の映画)

4.5

小麦畑の移動撮影の見事な美しさ。その直前のカットでフェンスゲートを開けるのではなく、ヒロインを抱き上げ、2つのトランクケースを持ち上げ、飛び越えてみせる身軽さだってすばらしい。嵐のなかで馬車に座り、「>>続きを読む

捜索者(1956年製作の映画)

5.0

放浪する男の孤独な姿。ほぼ幻影になっているジョン・ウェインは家の暗さのなかには入れない。

ピクニック(1936年製作の映画)

4.0

雨戸開けた(ピン送り)ときの美しさ。そこでブランコに揺れている娘が見えるのだからすばらしい。キスシーン後の自然がやばい。シルヴィア・バタイユの横顔がシアーシャ・ローナンに見えた。

スージーの真心(1919年製作の映画)

5.0

あの一本道をふたたび歩き出すまで。日記の修正と加筆。「We/私たち」から「I/私」と「待つことができない」に「待つ」を書き足す。It might have been/そうなれたかもしれないという詩情を>>続きを読む

騎兵隊(1959年製作の映画)

4.5

カラーの艶かしさ、馬のかっこよさ、それ以上にコンスタンス・タワーズのスカーフを取るためにジョン・ウェインが自分のスカーフを投げ捨てるという雄弁さに惚れ惚れしてしまう。

TENET テネット(2020年製作の映画)

2.5

さすがに順行と逆行が同じ画面にある映像は面白いけど、それ以外のアクションがつまらない。アイデアを体現するだけでショットを撮ろうとはしない。そんなリアルさよりフィクションのリアリティを追い求めるべき。あ>>続きを読む

mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

4.0

滑走や跳躍よりも転倒が契機になっていた。それはスティーヴィーが気持ちの速さに追いつくことができないからである。たとえば、軋轢や影響や憧れによってスティーヴィーの気持ちは動かされ、その速度は上がり、転倒>>続きを読む

すずしい木陰(2019年製作の映画)

-

柳英里紗がハンモックで揺れているだけ。それはアンディ・ウォーホルのような退屈さにもなり得るけど、めちゃめちゃ興奮した。『惑星のかけら』や『ローリング』のヌードよりもこうした太腿の間歇のほうがエロい。仰>>続きを読む

カゾクデッサン(2019年製作の映画)

4.0

照明部出身だから照明がすばらしい。その光(と、かげ)によって家族は立体的になっていく。カーテンの揺れとトンネルの記憶がそれを顕在化させ、拳の痛みという生々しさを得る。=バーにある横長の鏡と病室にある縦>>続きを読む

デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

3.0

無思慮な人たちによってこのままでは世界が終わるという風刺。しかしジャームッシュだから許されるのだろうけど、オフビートとは言えないくらいに弛んでる。とくに渡された台本というメタなんて投げ遣りすぎる。内輪>>続きを読む

アンカット・ダイヤモンド(2019年製作の映画)

4.5

絶え間ないトランザクションからハワードは生き抜くためには自分を売るしか道はないというギャンブル中毒者であり、すべてを引っ攫うエクスタシーまでサフディ兄弟のハイテンションさによってそれらを経験する。

ザ・ブック・オブ・ヘンリー(2017年製作の映画)

2.0

児童虐待/自警/余命ものというテーマに「ザ・ブック・オブ・ヘンリー」が耐えられていない。スリラーに展開してそれに反することが親子のドラマになるとも思わない。子役たちの演技だけがドラマチック。

ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから(2020年製作の映画)

4.0

文学/映画の引用から「愛とは努力すること」に導かれるのはいい。プラトンが言うような自分の片割れを探すのではなく、サルトルが言うように他人こそ地獄であり、自己と他者との対立に支えられたアイデンティティへ>>続きを読む

スペンサー・コンフィデンシャル(2020年製作の映画)

2.0

どこかの2時間ドラマみたい。Netflixでこうした怠惰なアクション映画を撮っているピーター・バーグがトニー・スコットに追いつけるわけがない。

タイラー・レイク -命の奪還-(2020年製作の映画)

3.0

さすがにアクション設計はいいけど、映画としては普通。クリヘムは落下(滝壺)に始まり、落下(川)に終わる→「溺れるのは川に落ちるからじゃない。そのまま沈むからだ」という少年がプールに飛び込む。

穴の牙(1979年製作の映画)

4.0

緑色すぎる幽霊譚。しかし、物語よりも鈴木清順のショットとつなぎに驚かされつづける。

あの日のように抱きしめて(2014年製作の映画)

3.0

ファロッキの『めまい』評から着想を得たらしい。原作の『帰らざる肉体』からラストの『Speak Low』まで。

カメラを止めるな!リモート大作戦!(2020年製作の映画)

2.0

あれだけ生中継/ワンカットを売りにしていた制作陣が編集の力を用いようとしているのはいいと思う。

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん(2010年製作の映画)

4.0

ライトノベルが原作だけど、『あとのまつり』の発展。「はじめまして」=「まーちゃん」→「みーくん」。瀬田なつきが撮るべくして撮ったのか。嘘だけど。

アンダーカヴァー(2007年製作の映画)

4.5

「何者だ?」と呼びかけられるほどにホアキン・フェニックスの顔は黒い血を浴びている。その色は人間が所有している夜(We Own the Night)に思える。すべてのものを不可分な単純さに包み込んできた>>続きを読む

あとのまつり(2009年製作の映画)

4.0

はじめまして。忘れないように三度見た。忘れないように書いておく。忘れたらまたやり直し。オートバイを倒した先輩にあげた缶コーヒーの熱さ。貸し切り状態のゆりかもめから見た景色。オリンピック会場施設の建設予>>続きを読む

カドリーユ(1937年製作の映画)

4.5

パートナーを入れ替えながらペアになって踊っている会話。ギトリの言葉たちは運動しつづけている。逆構図どころか役者の向きが180度変わっているようなショットがあった。

エヴァの告白(2013年製作の映画)

3.5

逃げることができたマリオン・コティヤールと残ることしかできないホアキン・フェニックス。それでも同じ方向に進む2人を示している窓と鏡のラストショット。ガラスの透明性と反映性から『The Immigran>>続きを読む

野菊の墓(1981年製作の映画)

4.0

政夫の主観=民子とすれ違った後の切り返しがすれ違う前のショットになっている。民子はそこにはいない政夫を見ていたのか?ラストでは政夫がそこにはいない民子(の墓)を見ている。

出来ごころ(1933年製作の映画)

3.5

「人間の指何故五本あるか知ってるかい?」→「四本だってみな手袋の指が一本余っちやうぢやないか」→「よく出来てやがら…」/「チャン海の水何故塩辛か知ってるかい?」→「鮭がゐるからだよ」→「よく出来てやが>>続きを読む

秋日和(1960年製作の映画)

4.5

「ウェットすぎても困るからな」「でもあんまりドライでも困るね(…)ちょいと寂しいね」

still dark(2019年製作の映画)

4.0

面接のときに切り返しショットがラインを越えていることは正しいと思う。そこから髙橋雄祐の監督/脚本/主演で情感の深さがある。まだ暗いってことは、もうすぐ明るくなるんだよね。

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