azitarouさんの映画レビュー・感想・評価

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名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)(2024年製作の映画)

4.0

土方歳三とか五稜郭とか宝の在処とか分割された地図とかお宝争奪戦とかどう考えてもゴールデンカム……じみた話の散りばめ方をしてるのに、最終的にいつもの劇場版コナンみたいな着地点になるのですごい。「コナン映>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.3

「ノーラン印の原爆キノコ雲が見てえよ〜〜〜!!」とか言ってすいませんでした。ちゃんとした映画でした。

真面目な映画……と言おうとしたけどオッペンハイマーご本人がなかなかいい性格をしているので「こいつ
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ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

3.9

上質な短編小説のような味わい。静止画の連続で紡がれる物語からはSFによくあるガジェットのひとつも見つからないが、様々な時間軸に送り込まれる男とある女の邂逅だけが人間味を感じられる。中でも剥製博物館での>>続きを読む

うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984年製作の映画)

4.8

マジで面白い映画だけど監督の作家性が出過ぎてて「ダメだろ……ダメだろ……!!」になる。なった。日常ギャグ漫画のキャラに喋らせる話じゃねえよ!

演出やら作画やらとにかく見どころしかなく、あの高橋留美子
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映画プリキュアオールスターズF(2023年製作の映画)

4.3

オールスターズの名に恥じないゴージャスな画作りで超気合が入っており、過去の傑作クロスオーバーに引けを取らない。序盤〜中盤にかけての即興チームアップもユニークなチョイスだけど、割とトラブル無しでスイスイ>>続きを読む

機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(2024年製作の映画)

4.3

久々に帰ってきたコズミック・イラはマジで治安が悪く、開幕大量虐殺に始まって核もレクイエムも欠かさないカタストロフのフルコースで本当にヤバい。特に前半は"あの"ガンダムSEED DESTINYのまんま続>>続きを読む

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX The Laughing Man(2005年製作の映画)

4.6

公安組織、サイバーテロ、劇場型犯罪という組み合わせは抜群に面白く、押井守作品の攻殻よりも見やすくエンタメ性もあって良かった。総集編ということらしいがこれ一本で十分にまとまっているのもグッド。
笑い男の
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.7

原作を読まず全く事前知識なしで入ったけどめちゃくちゃ良かった……。劇場がカラオケルームに変貌するのでこれは映画館で観るべき映画だな……。

「こんなファンタジーなヤクザがいるか!」というツッコミは、絶
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千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)

5.0

もはやその全てが我が身の血肉と化しているオールタイムベストジブリ映画。人類は初めて目にしたジブリを親と思い込む。多分死ぬまで覆らないと思う。

用心棒(1961年製作の映画)

4.3

対立する二大ヤクザの間で飄々と身を翻しながらヤクザ抗争を激化させるスゴイヤバイ浪人映画。やってることは完全に人斬りでケイオスを呼び込んでいるのだが、三船敏郎の気持ちのいい男っぷりと善行によって辛うじて>>続きを読む

さかなのこ(2022年製作の映画)

4.4

怪作と言って差し支えのない壮絶な話だった。さかなクンというファンシーな役柄からは程遠い人生、社会の生きづらさを一切の説明なしにただただ演技と最小の会話だけで表現する凄まじい物語。
しかしそれは突き放す
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ワンス・アポン・ア・スタジオ 100年の思い出(2023年製作の映画)

4.0

実写を舞台にセルアニメ、CGアニメのキャラクターが総登場するショートフィルム。過去のセルアニメのキャラクターの再現率は流石のディズニーでかなり良いのだが、如何せんスパイダーバースという鬼ヤバ映画を観た>>続きを読む

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

4.4

ボタンを連打して信仰ゲージを溜めろ!ウオオオーッ!
派手なアクションはないがホラーと呼ぶにはエクソシストと悪魔がガチンコで戦い過ぎる新感覚悪魔祓いバトル!
邪悪で姑息な悪魔を祓うために必要なのは弛まぬ
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

4.2

子どもに見せられるギリギリを攻めた内容で目を剝く。犬神家の一族じゃん!な印象からバリバリの妖怪バトルに移行するのでまあまあ忙しない。それはそれとして成人男性コンビがかなりスケベで困る。鬼太郎パパのバキ>>続きを読む

窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

4.9

トットちゃんに限らず登場人物全員が色気を放つ細やかなアニメーションが圧倒的で、子どもたちの無邪気かつ予測不能な動きを完璧に描いている様がめちゃくちゃすごい。すごすぎて見ているこっちが危なっかしくてドキ>>続きを読む

ズートピア(2016年製作の映画)

4.7

エンターテイメントと社会風刺がめちゃくちゃ高いレベルで融合しているが、そんなことがどうでも良くなるくらい主役二人がえっちすぎる。ディズニーのケモ集大成。

グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

4.4

素晴らしくカラフルな美術と芸術作品のような構図、ウィットに富んだ言い回しに、軽妙な劇伴に合わせてせわしなく動き回る登場人物は幻想的で、一見すると上質なミステリと思いきや、死や戦争という残酷な現実と隣り>>続きを読む

県警対組織暴力(1975年製作の映画)

4.8

アバンから菅原文太が鮮烈な恐喝をかましてきてめちゃくちゃ引き込まれる。ほぼほぼ仁義なき戦いといえばそれはそうなのだが、警察が主役となったことで抗争、利権争いの構図に深みが増したのがデカい。相変わらずエ>>続きを読む

犬神家の一族(1976年製作の映画)

4.4

おもしれ〜〜〜〜めちゃくちゃ面白いな!?連続殺人+一族の愛憎劇+探偵でドンデン返しをやりつつ次々人が死ぬ!
人が死ぬたびに発見者がクワッと目を見開いてめちゃくちゃ良いリアクションをするし、印象的なカッ
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ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

4.6

チョー面白い!ロードオブザリングなら3部作になるくらいの大冒険をやりつつ、軽妙な掛け合いとアホをやりながらガーディアンズオブギャラクシーみてえなブチ上げ方をやるのがめちゃくちゃ良い!
主人公たちが冒険
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.6

あのシン・ゴジラの後で観ても真っ当に面白いのでめちゃくちゃすごい。

完全に想定外なことにシンゴジとはまた別のベクトルでバッキバキのオタクをやっており、シン・アルキメデスの大戦とも言うべき軍艦の活躍パ
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長ぐつをはいたネコと9つの命(2022年製作の映画)

4.8

完全に面白いアニメーションで一瞬たりとも飽きさせない上に、スピンオフの続編と思えないほど物語が一本で完結するヤバさ。「長靴をはいた猫」と「猫に九生あり」を組み合わせたヒーローアクションであり、死期に追>>続きを読む

ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

5.0

最高の背広を着た最高の男が最高のガンアクションをする最高の映画。

壮大なロケーション、圧巻の美術セット、非現実的世界へ誘うライティング、アクションシーンを完璧に捉えた巧みなカメラワーク、その全てはキ
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岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)

4.3

ルーヴルパートのバチバチにキマった画は流石に見応えがあり、正直露伴先生が事件や怪異もなしに2時間かけてルーヴル美術館を巡る話の方が観たいところではある。
個人的にドラマ岸辺露伴には気味の悪い怪異を求め
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べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

4.5

女子高生殺し屋コンビと聞いたのでもっとそ軽率で突拍子のない内容かと思いきや、想像以上に殺し屋という生活をやっており、ダラっとした日常成分がかなり多い。二人の掛け合いも学生から抜けきれないモラトリアムが>>続きを読む

ロンドンゾンビ紀行(2012年製作の映画)

3.9

走らないタイプのゾンビなので歩行器で歩くおじいちゃんに……追いつけない!
世界で最も遅いゾンビチェイスシーンはめちゃくちゃ面白いがハジけるまで今しばらく辛抱しないといけないのが玉に瑕。とりあえずお約束
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.4

マジで嫌すぎる雰囲気から一転して、後半のテンションブチ上げ方が尋常ではない。ハリウッドの予算から繰り出される「(カネのために)エイリアンを……撮影する!!」というボンクラな内容がここまで深みを持たせて>>続きを読む

悪人伝(2018年製作の映画)

4.5

無差別殺人犯を巡ってマフィアの親分と破天荒な刑事がタッグを組む暴力クライムアクション!殺人犯のターゲットがたまたま前を走っていたヤクザのマ・ドンソクだったのが運の尽き、あらゆる手段を講じて最終的に警察>>続きを読む

ファイティン!(2018年製作の映画)

4.0

マ・ドンソクのアイドル映画と言っても過言ではなく、物陰からこっそり伺うマ・ドンソク、子どもたちに好かれてタジタジなマ・ドンソク、生き別れの妹を前に気まずいマ・ドンソク、バスで子どもを変顔であやすマ・ド>>続きを読む

仁義なき戦い 広島死闘篇(1973年製作の映画)

4.1

濃厚なヤクザ・ロマンスの味わいがあるが、それ以上に千葉真一演じる大友勝利の別格なデタラメさが鮮烈。鉄砲玉の悲哀の末路をグッと引き立たせる菅原文太も出番が少ないながらも存在感があった。前作に引き続き広島>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

オールジブリというか宮崎駿ユニバースというか、「君たちはどう生きるか」のタイトルの前に「俺はこう生きた」とも言いたげな凄まじい映画だった。初日に観に行って本当に良かった。
……良かったけど米津の主題歌
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.8

前後編とは耳にしていたけどこんなに良いところで終わるとか聞いてないぞ!! 早く続き公開しろや!!!
映像美はマジで圧巻の一言で、アースが増えた分前作よりも数倍パワーアップしたスパイダーマンたちの書き分
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

4.3

落ちこぼれの即席チームから本当の家族へ、その銀河の旅の終着点。ゲテモノ生物に宇宙ジョーク、悪趣味テクノロジー……カラフルなスペースオペラは変わらず、焦点はロケットの過去へ。これが馬鹿みてえなギャラクシ>>続きを読む

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

4.4

何者でもなかったヒゲの配管工兄弟がスーパーマリオブラザーズになる過程を描くスーパー・シネマティック・エンターテイメント。映画化にあたって色んな設定が付加されたが「うおおおマリオだ!」「マリオVSドンキ>>続きを読む

名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)(2023年製作の映画)

4.5

どう見てもいつもの劇場版より気合が入りまくっており、ワイスピ並みにド派手かつガバガバな舞台設定とかブラック・ウィドウみてえなアクションをかます蘭ねーちゃんとかアムロとシャアの貝合わせ通話とかダイナミッ>>続きを読む

天狗飛脚(1949年製作の映画)

4.4

いじわるで大所帯なかめ屋とみすぼらしいが人情味のある天狗屋、飛脚を主題にした時代映画。白黒でありながらユーモラスな表情や走る躍動感は今見ても驚くばかりであり、台詞もまるで落語のようにスッと耳に入るため>>続きを読む

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