LEGIONさんの映画レビュー・感想・評価

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ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

4.0

異なる時間を結びつけることで生まれる面白さやパラドクスを上手く物語に組み込んでいて、冒頭からラストまでしっかりと作り込まれた世界観がかなり好きになれるものだった。
2分先を映し出すテレビをはじめとして
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.5

夫の転落死により容疑者となった妻の裁判を描いた法廷サスペンス。事故死か、自殺か、他殺か、どの死に方にしても不可解な点が残り、決定打のない証拠や確信に至らない証言で真相を探っていく構成であることで簡単に>>続きを読む

女は冷たい嘘をつく(2016年製作の映画)

3.0

突如として姿を消した娘とそのベビーシッターの行方を追う母親を描いたサスペンス。ベビーシッターはふんわりとした雰囲気を持っていながらも冒頭から少し不気味に思える描写があったからか、登場しなくなっても強烈>>続きを読む

おひとりさま族(2021年製作の映画)

2.0

主人公の他人を寄せ付けず周りと関わろうとしない日々の過ごし方が自分と似ていて読み取りやすさはあったが、常に苛立っている余裕のなさに少し感情移入がしにくかった。誰かと常に関わり合いたいわけではないけれど>>続きを読む

アビス(1989年製作の映画)

2.5

海上との連絡が遮断され海底の基地や海での展開がほとんどではあったが、密室的に感じさせない作品の作りが新鮮だった。未知なる生物との遭遇も物語のアクセントとしての役割が強く、人間ドラマがメインの作品に感じ>>続きを読む

リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

3.0

意識だけは巻き戻らずも2分経過すると時が巻き戻るループにハマってしまった旅館の者たちを描いたコメディ。人生が辛くて時が進まないで欲しいと願う経験が自分にもあったからか、主人公を中心とした登場人物に感情>>続きを読む

縞模様のパジャマの少年(2008年製作の映画)

4.2

ベルリンから田舎に越してきた少年が柵越しに出会った縞模様のパジャマの少年と心を通わせていく物語。現実の腐ったような世界が少年の純粋な視点からは異なるように描かれていて、誰からも濁されていない目線を失っ>>続きを読む

オーメン/オーメン666(2006年製作の映画)

3.0

冒頭では可愛らしく見えていた主人公の息子が視線の送り方や佇まいなどの全ての仕草や振る舞いが不気味に見えてくる展開は作品の不穏な空気感と相まって楽しみやすかった。
度々散りばめられたジャンプスケアにびっ
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Black&White/ブラック&ホワイト(2012年製作の映画)

3.0

CIAエージェントのナイスガイの2人が互いにある女性のハートを射止めるために競い合うコメディ。部下を利用してヒロインの情報を収集したり、ツテを使ってヒロインが喜ぶ思い出を作ったりと職権を最大限に生かし>>続きを読む

テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)

3.5

仲良しの中年女性2人が旅の途中で思わぬ事態を引き起こしてしまい、逃避行することになる物語。事態がどんどんと悪化していくようなクライム作品としては妙に清々しく、物語が進むにつれ徐々に開放感が得られていく>>続きを読む

ライド・ライク・ア・ガール(2019年製作の映画)

3.7

オーストラリア内の競馬やその大会についてあまり知らなくても楽しめる構成になっていて、後半にかけて盛り上がっていく展開は胸が熱くなりやすく、レースシーンでの馬の躍動感や臨場感もすごかった。
トラウマにな
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対峙(2021年製作の映画)

3.7

死んでしまった人たちの価値を見出せるのは残されてしまった親たちができるわずかなことでもあるからこそ、ぶつけようのない怒りを抱え、永遠に消し去ることのできない苦しみに悶える登場人物たちの対話が向かってい>>続きを読む

侍タイムスリッパー(2023年製作の映画)

3.5

幕末の武士である主人公が現代にタイムトリップし、時代劇の”斬られ役”として頭角を現していく物語。慣れない現代に戸惑いながらも周りからの助けを得ていきながら段々と現代に馴染んでいき、風貌にしても振る舞い>>続きを読む

あんのこと(2023年製作の映画)

4.0

小さい頃から売春をし、覚醒剤を使用する生活をしていた主人公が更生していこうとする物語。元凶は母親であるし、そう片付ければ簡単な話だけれど、”信頼”や”希望”など奪われてしまう可能性のある幸せを与えた人>>続きを読む

サムジンカンパニー1995(2020年製作の映画)

3.7

大企業に勤める高卒OLの3人組が会社の闇に気づいて真相を探ろうとする物語。カタコト英語でのふんわりとした雰囲気やOL3人組の笑えるやりとりなどコメディ要素で全体を演出していながら、当時にあった彼女たち>>続きを読む

ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

3.7

ムンバイの高級ホテルがテロリストたちによって占拠され、その状況からスタッフや宿泊客が逃れようとする物語。彼らにも家族がいて死と隣り合わせの状況に置かれていながら、もホテルに訪れたお客さんの安全を考えて>>続きを読む

リリーのすべて(2015年製作の映画)

4.0

本来の自分を見つけて近づいていこうとするも戸惑い、ぎこちなさがあ主人公の姿や愛した人がその人の中から消えることに辛さを覚えながらも理解して支えようとするヒロインの姿など役者の演技力に心が揺さぶられる作>>続きを読む

初恋(2020年製作の映画)

3.5

裏社会を舞台にヤクザの抗争を扱った内容ながら笑える部分が多く、作品の雰囲気としても全体的にコミカルな点が新鮮だった。ブツをめぐってある組のヤクザ、敵対する中国マフィア、知らぬ間に巻き込まれた主人公とヒ>>続きを読む

ソウ4(2007年製作の映画)

3.0

これまでの手口からジグソウの目的や理由は何となく分かっていたつもりだったが、今作を踏まえると段々何がしたいのかよく分からなくなってきた。
物語は前作で起こった出来事の裏でまた別に起こっていたジグソウの
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空気殺人~TOXIC~(2022年製作の映画)

3.7

韓国で実際に起こった加湿器殺菌剤に含まれる毒性の物質によって起こった事件を描いた物語。政府も認可して安全だと思っていた身近なものが危険性の高い物質を含んでいて、気づいたときにはもう遅いという主人公の置>>続きを読む

最初に父が殺された(2017年製作の映画)

3.7

終わりのない強制労働に加え、徹底した洗脳的教育と過酷な戦闘訓練。こうした日々を幼少期に過ごした主人公のような者たちが大人になったとき、どのような価値観で人生を歩まされていくのか考えただけでかなりの恐ろ>>続きを読む

劇場版ブルーロック –EPISODE 凪(2024年製作の映画)

2.0

サッカーのプレー映像が瞬間的にカッコよく見える場面もいくつかあるが、違和感のある動きも多くてアニメーションのクオリティを感じられるものではなかった。物語も進みがかなり早くて全体的にあっさりし過ぎている>>続きを読む

ソウ3(2006年製作の映画)

2.5

グロテスクな描写のスケールが前作や前々作よりも増していて、皮膚が剥がされていく拷問や人体がねじれて骨が剥き出しになる描写は目を背けたくなるほどのものでスリラー作品の見どころが詰まっていた。
今作では許
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ファーゴ(1996年製作の映画)

3.5

事件を引き起こすどの登場人物の行動にも感情移入はできなかったが、ある一つの計画が頓挫して事態がどんどん悪化していく様子は見ていて面白かった。内容的にはサスペンスの部類ではあったが、作品の雰囲気はそこま>>続きを読む

ぐらんぶる(2019年製作の映画)

2.5

2次元なら通じるギャグが実写だとやはり不自然に見えてしまい、登場人物の言動がコテコテの演技にしか見えなかった。ただギャグ自体は笑えるものが多くて、終始主人公たちがサークルメンバーなど周りに振り回される>>続きを読む

マーシャル 法廷を変えた男(2017年製作の映画)

3.7

不公平、差別に該当する言動があれば逐一意義を唱えていく主人公の根気強さと信念の固さがしっかり描かれていた。検事と判事の関係性や偏見を持つ陪審員など主人公にとって不利な環境の法廷であること、被告や主人公>>続きを読む

ソウ2(2005年製作の映画)

3.0

毒ガスが充満していく密室に集められた8人の男女が脱出を試みるスリラー作品。時間が経過していくにつれ、毒により登場人物たちが弱っていく様子とシンプルながら痛々しい仕掛けの数々から伺えるジグソウという連続>>続きを読む

バード・ボックス(2018年製作の映画)

3.5

子どもに接する主人公の教えや考えを見ていて生き残るために生きることにどのような意味があるのかを考えさせられ、希望を持つことの大切さを感じられた。
世界を混乱に陥れる正体が判明するわけではないが、目を開
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僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング(2019年製作の映画)

3.0

駐在ヒーローとして離島で活動する主人公たち雄英生が突如現れたヴィランと対峙する物語。プロヒーローや大人たちに頼れない状況で島の人たちを守るために自ずと立ち上がるクラスメイトたちの勇気がカッコよく描かれ>>続きを読む

スペース・スウィーパーズ(2020年製作の映画)

3.5

宇宙ゴミの回収をして生計を立てる”スペース・スウィーパーズ”の4人組が地球滅亡に関わる事態に巻き込まれる物語。宇宙を舞台に展開されるSFの世界観と映像技術が印象的で、物語にそこまでのものは感じなかった>>続きを読む

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

3.5

18世紀のイギリスを舞台に、アン女王に気に入られようと争う侯爵夫人と召使いを描いた作品。三者の人間関係や立場が些細なことをきっかけに段々と変化していく様子から登場人物たちに醜さも感じたが、人間の性をも>>続きを読む

破戒(2022年製作の映画)

3.7

部落出身であることを伏せて小学校の教員をしている主人公が社会の中で受ける差別を目の当たりにしていく物語。差別というテーマをもとに平等であることの必要性や偏見のない視点を持つことの重要性を説いた内容にな>>続きを読む

マーダー・ミステリー2(2023年製作の映画)

3.0

招待された友人の結婚式先で起こった誘拐事件を解決すべく主人公夫婦が立ち上がる物語。ミステリー要素が前作よりも少し弱くなっていた分、アクションの見せ場がかなり多くなっていて、派手でありながら笑えるという>>続きを読む

マーダー・ミステリー(2018年製作の映画)

3.5

巡査とその妻が訪れたヨーロッパ旅行で殺人事件に巻き込まれ、濡れ衣を着せられてしまう物語。リアリティを考えればあり得ないものではあったが、事件に居合わせた容疑者が次々と殺されていき、主人公たちの置かれて>>続きを読む

SNS-少女たちの10日間-(2020年製作の映画)

3.0

SNS上での児童虐待をテーマにしたドキュメンタリー。SNS上で少女に接触してくる男性が子どもであることをお構いなしに性的な質問や要求を重ね、自らの性器を見せつけてくる映像が映し出され、創作でなくリアル>>続きを読む

ゾンビランド:ダブルタップ(2019年製作の映画)

3.0

前作同様にゾンビ映画ながら登場人物が織りなすユーモアのある会話とシュールな展開によって笑える作品になっていた。キャラクターそれぞれの個性も活かされた作りになっていて、中でもタラハシーの暴れ具合がクセに>>続きを読む