ちーさんの映画レビュー・感想・評価

ちー

ちー

映画(682)
ドラマ(0)
アニメ(0)

ミシシッピー・バーニング(1988年製作の映画)

4.2

お気楽な勉強月間も終わりか。アランパーカーの南部映画が同テーマの作品ほど深刻さを与えないのは映画として面白いから。ああ〜面白くなりそ〜なオープニングに好対照な捜査方法の刑事、強引な解決と飽きさせない。>>続きを読む

マンディンゴ(1975年製作の映画)

4.0

犬、豚、闘鶏、種馬、情婦、家具。当たり前にそうだった時代なので当たり前だと観ないとドラマが生まれない。黒人白人の映画でないがしろにされがちな男女のことも触れている。魂がないと見なす奴隷の純血にこだわる>>続きを読む

クランスマン(1974年製作の映画)

3.8

黒人という安い労働力に依存しきっている白人は草野球にでも行く感覚で白頭巾を被り出かける。貧しい黒人たちは白人の税金で生活保護を受給して暮らしている。主役ながらクランスマンを黙認する保安官をあのリーマー>>続きを読む

バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

4.2

カイテルがいい金と命の使い方してる。あらゆる方法でドラッグを摂取する腐れデカの悲しき叫び。小娘相手にあんな事して無言で立ち去る背中が一番面白かった。悪徳警察はたけし、深作の方が早い。人間本当に追い込ま>>続きを読む

パトニー・スウォープ(1969年製作の映画)

3.2

黒人に金を持たすとロクな使い方しない。白人は浅ましく取り入って分前を漁る。平等に愚かな人たちは映画の中で立場を入れ替えても成立する。
そこら中で爆竹投げる中国人はPTAのブギーナイツの元ネタか。ブラッ
>>続きを読む

フリスコ・キッド(1979年製作の映画)

3.4

ユダヤ人祭司がアメリカのご挨拶に面食らっている。アメリカの踊り方、酒の飲み方、金の奪い方。神を信じるのも律法に少し背くのも楽しそうやから宗教っていいな。私は神ではなく律法の書かれた書物を守ろうとしてし>>続きを読む

天国と地獄(1963年製作の映画)

3.6

仲代達矢の言葉を細かく区切ってる演技良かった。横浜黄金町の荒み方がすごい。飲み屋?盛り場?がスネークアイズみたいでスネークアイズよりも猥雑。カッコいい。犯人のサングラスが手塚治虫のロックと同じ光り方し>>続きを読む

クリーン、シェーブン(1993年製作の映画)

3.5

先日幻聴なんかに苦しむ人たちが実は鉱石ラジオの原理で銀歯から電波を受信してたという説を見た。病院から出てきたが幻聴が止まない。きっと頭に受信装置が埋め込まれている。抉っても出てこない。娘は養子に出され>>続きを読む

小さな兵隊(1960年製作の映画)

3.0

イカ臭えナレーションに要領を得ない語りにイライラする。「ヌーヴェルヴァーグはベッドの中の人々しか撮らない」という評価への反発があったらしいが、なるほど見事な童貞映画に仕上がっている。幸いゴダールにはま>>続きを読む

人魚伝説(1984年製作の映画)

4.2

漁師の夫を殺された海女の復讐劇。八つ墓村クラスの狂態がおぞましい。水の中は不気味な静けさで嘘くさいまでの青も怖い。売春で栄えてる島に潜伏する場面があり、渡鹿野島も撮影に使われた福寿荘も実在して本当に売>>続きを読む

13回の新月のある年に(1978年製作の映画)

4.0

お初ビンダー。映画観たな〜という感じ。映画による自傷行為を見せられている。自分の心に合わせて身体を変えたのではなく相手に合わせて身体を作り変えたので心は辛いまま。性自認どうこうではない。ブラウン管やテ>>続きを読む

カジュアリティーズ(1989年製作の映画)

3.6

デパルマのドキュメンタリーでショーンペンがマイケルJフォックスに無茶苦茶しとったって証言があった気がする。ベトナム戦争映画。「ちょっと寄り道して慰安用に女攫おうか」と言葉に出されてから冷んやりとした空>>続きを読む

ファンタズム(1979年製作の映画)

3.0

ちょっとスティーヴンキング味のあるホラー。最初につきだし感覚のエロがあって、後は10分おきぐらいで小ネタを挟んでくれる。そういう楽しませ方、志の映画。シルバースフィア以外あまり良くない。話も設定もバラ>>続きを読む

バリー・リンドン(1975年製作の映画)

3.8

絵画みたいなショットばかりで、カメラも引いて静か。手持ちに切り替わった時にすごく荒っぽく感じて興奮したけどそれも3時間の中で数回。もっと人を殺してのし上がるかと思ってた。ロウソクの光に浮かぶレディーリ>>続きを読む

ZOMBIO(ゾンバイオ)/死霊のしたたり(1985年製作の映画)

3.6

猫に優しくしてあげて。投与すると生き返っちゃう薬の研究成果を奪い合ってたら用法用量が守られなくなってく話。フレッシュな死体だとわりと元通りやけど腐ってるとゾンビ化するのが面白い。ゾンビもある方法で利用>>続きを読む

フィフス・エレメント(1997年製作の映画)

3.4

攻殻機動隊が好きな少年に金握らすとこうなるの一例。サントラの軽薄さ加減は良さげ。

の・ようなもの(1981年製作の映画)

3.8

一人、また一人と帰っていくビアガーデンに空っぽのボート。これはリンクレイターだと思いませんか。不思議なところで繋がっている気がする。何が面白いと言われても困るが気のいい奴らがだべってるだけで楽しい。風>>続きを読む

実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)(2007年製作の映画)

3.0

異議なし!自己批判しろ!総括しろ!もっと革命的になれよ!共産主義化の敗北だ!己に勝利しろ!意味のない言葉の羅列で頭おかしなるで。狂い咲きサンダーロードにもなれたかも知れない最高の題材で撮られた低予算映>>続きを読む

カビリアの夜(1957年製作の映画)

4.2

貧しい娼婦のカビリアはガニ股になってしゃがむ。のそのそ歩いてはずり落ちてくるスカートを引き上げる。しかしはち切れんばかりの笑顔でマンボを踊ってる姿は本当に可愛い。
仕事も娯楽も信仰も彼女の暮らしを変え
>>続きを読む

マーニー(1964年製作の映画)

3.5

盗癖がありなぜか男への嫌悪が特別強いマーニー、彼女をかなり強引にモノにしようとする男との歪な結婚生活の話。序盤から幼少時のトラウマが仄めかされるが、そのトラウマにズカズカ踏み込んで2度ほど完全にマーニ>>続きを読む

クロコダイル・ダンディー(1986年製作の映画)

3.6

芸人の誰かがNo. 1映画に推薦してた記憶がある。半分ギャグで半分本気では。そんな気がするすっとぼけ具合の中に最高のエンディング。悟空といい、未開の人間は男女を確かめる術がアレしかないのか。床で寝た形>>続きを読む

恐怖の岬/ケープ・フィアー(1962年製作の映画)

3.5

婦女暴行の罪でムショ入りさせられたことを逆恨みしたイカれポンチが弁護士一家をつけ狙う。とろんとした目で執念深く付き纏うミッチャムは梅宮辰夫、ロバート秋山体型でフィジカルでぐんぐん攻めてくる。バーの問答>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.8

ビートルズのグラスオニオンみたいな、集大成的な意味でなく今までの作品で出たフックが冗談みたいに何度も登場する。初めてのジブリがこれだった子はどこを将来思い出すやろか。絵画もやし谷崎とかイザナミとか勝手>>続きを読む

フランケンシュタインの逆襲(1957年製作の映画)

3.5

フランケンシュタインの呪いであって逆襲でなく、フランケンシュタインの怪物の呪いでも逆襲でもない。人造人間は包帯グルグル巻きで謎水槽の中に浮かんでないといけない、そんなお約束を産んだイギリス産のフランケ>>続きを読む

ブルーベルベット(1986年製作の映画)

3.8

ツインピークス後に観るとリンチ印が最早心地良くて、何度も繰り返し見ている夢のよう。普通にサスペンスとしていい感じでしたがもう何されてもビックリしないかも知れません。クローゼットの中に潜んだら右向きに見>>続きを読む

冒険者たち(1967年製作の映画)

3.6

実はこの人火薬監督じゃないか?意外とテンポ早目でアクションもある。もう少しぬるい映画かと思ってました。3人の中で1人だけ成功しそうだったレティシアが評論家に叩かれて戻って来るとこ、ちょっと刺激される。>>続きを読む

Uターン(1997年製作の映画)

4.2

借金返済のために急いでいたらアリゾナのド田舎で足止めをくらいひたすらトラブルに巻き込まれ続ける。暑さ、イライラ、不条理が詰まってて主人公もおかしくなってくる。好き好き好き。漫画みたいな狂ったアングルに>>続きを読む

お引越し(1993年製作の映画)

3.6

ますますこの監督が分からない。セーラー服にすらあった毒気は何処へ。子供に私さっさと大人になるからなんて言わせるなんて悲しい。我儘も言ってもらえずにおめでとうございますか。見放されちゃったな。私が彼女よ>>続きを読む

バーナデット ママは行方不明(2019年製作の映画)

4.0

南極でもHippies use side door。人生の陳腐さに耐えられない、けど些細なことに感動する権利はあるはずとあの曲を歌うの良かった。YouTube視聴あたりからぐんぐん面白くなり、バーナデ>>続きを読む

血ぬられた墓標(1960年製作の映画)

3.2

魔女狩りで殺された女の200年越しの復讐劇は200年待っただけあり最終日も回りくどい。オカルトな復活を果たしたのに生身の人間と肉弾戦しちゃう優しいやつ。暗がりがどの映画よりも黒いのに画面が見えづらくな>>続きを読む

地獄に堕ちた野郎ども(2015年製作の映画)

3.0

強盗が逃げる音楽に相応しいってコメントがベイビードライバー公開前ですごい。ちゃんとダサい時期があって愛おしい。ににに!シングルの最高にカッコいいジャケ写の撮影風景が見れる。

黒猫・白猫(1998年製作の映画)

3.4

ダメ押しのハッピーエンドに異論なし。誰かしら死ぬけどあまり意味のない悲しくない死なのでそれを踏みつける力みたいなのは見れなかった。愛する人がひまわり畑で脱ぎ捨てたパンツは被るしかない。結婚式よりケツで>>続きを読む

地球最後の男(1964年製作の映画)

4.0

空気感染する病は人を夜しか生きられなくしてしまう。地球上でただ1人、太陽の下でも生きられる男は死人しかいない街を周ってかつて人間だった化物を焼き払う。夜になれば扉にかんぬきをして浅い眠りにつく。まだロ>>続きを読む

台風クラブ(1985年製作の映画)

3.8

確かにセーラー服と同じ人なのは分かるんだけど何でこんな違うんだろうか。原っぱに座り込む工藤夕貴の後ろで流れる雲が早い。あと15年の命ということはもう死んでる。台風が一回限りなのは寂しい。

蒲田行進曲(1982年製作の映画)

3.6

トリュフォーの映画に愛をこめてみたいやった。泣いて笑ってにぎるは普通の情緒の映画では難しいことが分かる。2人の生活に不安を感じながらも「この暮らしを大事にしてみたい」っての良かった。上海バンスキングは>>続きを読む

>|