パパイヤ男爵さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

パパイヤ男爵

パパイヤ男爵

映画(82)
ドラマ(0)
アニメ(0)

修道士は沈黙する(2016年製作の映画)

2.5

IMFの理事、各国の財務大臣、リゾート地のG8…という設定だが、映像でも浮世離れしすぎて現実感がなく。要職にある人物が何日ものんびりとホテルにこもってられるのかとか、そもそも自殺のあったホテルで会議続>>続きを読む

ブラックパンサー(2018年製作の映画)

3.0

MCU得意の笑い要素はほんの2〜3箇所。全体的にもっさりと進行。王として生きることについての葛藤もほとんどなく…。

全体的にキャラの魅力がまるで伝わってこないのが致命的。マジメに作ってるのは分かるけ
>>続きを読む

バーフバリ 王の凱旋(2017年製作の映画)

3.2

最初の15分くらいはほとんどセリフがなく、歌とダンス、それに(完璧に都合が良くて)見ていてスカッとするアクションがノンストップで引っ張る。これぞインド映画!という感じだったが。

ストーリーは中盤から
>>続きを読む

ゴーギャン タヒチ、楽園への旅(2017年製作の映画)

3.2

ゴーギャンはブルターニュや、有名なアルルでのゴッホとの滞在、二度のタヒチ行きなど住む場所を転々とした画家で、その1回目のタヒチ行きだけを取り上げて映画化した作品。ただ映画ではタヒチ行き以外についてはほ>>続きを読む

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

3.8

脚本はほぼパーフェクト。前作とうまく繋げてデッカードの存在感もレプリカントの切なさも充分に表現された。唯一気になるのは人間がなぜそこまでレプリカントに冷たく接するのかという辺り。AIのジョイには普通に>>続きを読む

KUBO/クボ 二本の弦の秘密(2016年製作の映画)

4.8

王道だけど面白い。日本の中世を舞台にしたファンタジーをアメリカ人がストップモーションアニメで作成するという、それだけでも凄まじい意欲を感じるわけだが、充分な実力あってのことだというのは映画が始まればす>>続きを読む

ジャスティス・リーグ(2017年製作の映画)

3.0

DCびいきの自分もしまいには苦笑してしまう出来であった…。

今回は過去の反省からよりシンプルで分かりやすい映画にしたいという意向だったようだが、それが完全に裏目に出た。ひたすら世界を侵略したがるなん
>>続きを読む

マイティ・ソー バトルロイヤル(2017年製作の映画)

3.3

ソー単体映画がコメディで笑えるのはいつも通りだが…。前作までは笑えるところはあっても決めるときはキメる、のヒーロー映画だったのが今回は延々とギャグを繋げてるだけとなり、ガーディアンズオブギャラクシー2>>続きを読む

ゴッホ~最期の手紙~(2017年製作の映画)

5.0

素晴らしいの一言。油彩アニメという発想もすごいが実際に完成させたのは見事としか言い様がない。ただ、この映画の評価はその製作方法だけに留まらない。

イントロの部分から自在に動く油彩画で一気に映画の中に
>>続きを読む

ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ(2015年製作の映画)

3.0

美しい映像が、詩的な雰囲気のままストーリーが展開していく。逆に言えばモヤっとしていてディテールは描かれない。

コルビュジェとグレイの直接的な絡みも少なく、シャルロット・ペリアンの登場もこれで大きく展
>>続きを読む

セザンヌと過ごした時間(2016年製作の映画)

3.5

セザンヌとゾラの友情にテーマを絞っており、セザンヌの絵画や絵画論はほとんど出て来ない。女に手を出すのが早いところは自分のイメージと少し違っていたが、気難しくて仲間やパリに馴染めない姿はいつも通りのセザ>>続きを読む

ワンダーウーマン(2017年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

ガル・ガドットの魅力的なワンダーウーマンは充分満喫できるものの、なんだか惜しい作品。

前半〜中盤まではとても丁寧に作られている。パラダイス島の出来事も、スティーブとのさりげないやり取りも時間を割いて
>>続きを読む

スパイダーマン:ホームカミング(2017年製作の映画)

3.0

まず最初に、映画としては普通に楽しめる。テンポもいいし、ジョークも攻めてる。ただ、自分の期待するヒーロー像が違っていたということ。

スタークの咬ませ犬みたいなスパイディが見たいんじゃないんだよ…。ス
>>続きを読む

LOGAN ローガン(2017年製作の映画)

3.8

とにかく思い切った映画。撮り方も闘い方も、ストーリーも思い切ってアメコミヒーローモノから脱却している。一方で敵の正体、過去の仲間たちに何があったかはほとんど語られないため、並行世界モノのような印象でも>>続きを読む

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017年製作の映画)

3.2

前作通りテンポがいいけど、ガーディアンズオブギャラクシーのノリだけで成立しているような。前作はハチャメチャでも新タイトルとして非常に丁寧に作られていたが、今回は全般的に雑な感じ。挙げればキーアイテムの>>続きを読む

ドクター・ストレンジ(2016年製作の映画)

3.8

とても丁寧に作られている作品という印象。キャストもいいしテンポも良くてスルッと見れてしまう。

バトルシーンも凝っていて、アベンジャーズとは一味違うと言わんばかりに様々な演出が入るものの、ラストバトル
>>続きを読む

人間の値打ち(2013年製作の映画)

4.7

登場人物三人にフォーカスして、それぞれ異なる「価値」を描いた後に最終章へ。同じ時間軸を別々のキャラクターの視点で見る構成だが、少しづつ事態の全貌が見えてくる様が秀逸。シリアスなストーリーだがイタリア映>>続きを読む

ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)

4.0

観終わった後、素直に気持ちいい気分になれる映画。

リアリティのある抑え目の演出。それでいて情感豊かに語られるストーリー。ドキュメンタリーらしさと物語らしいヒューマニティーが絶妙なバランスの上で成り立
>>続きを読む

スーサイド・スクワッド(2016年製作の映画)

3.4

コミックスのスーサイドを2冊共読んで準備万端で鑑賞。DCEUのスピンオフ的な作品かと思いきや、意外にもBvSをもろに引っ張るストーリー。人類対メタヒューマンの構図にスーサイドスクワッドをぶち込んで来た>>続きを読む

X-MEN:アポカリプス(2016年製作の映画)

1.8

描きたいポイントのはっきりしない脚本。盛り上がりのない演出。久しぶりに眠くなってしまった。

チャールズの頭が禿げるところがピーク。

ミュータントに対してはパワーをアップしてあげたり、かっこいいデザ
>>続きを読む

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

3.4

政府の対応がドキュメンタリー的に描かれて普通には面白いけど、事前に絶賛するレビューばかり見ていたので少し期待しすぎてしまった。特撮ファン、庵野ファンなら細部まで楽しめるのかもしれない。ゴジラも庵野秀明>>続きを読む

疑惑のチャンピオン(2015年製作の映画)

2.8

いちロードレースファンとしてランスのドーピングのニュースをリアルタイムで見てきた身としては、長い話をシンプルにまとめて分かりやすい映画になっていると思う。ただ、キレイにまとまり過ぎて映画的な盛り上がり>>続きを読む

デッドプール(2016年製作の映画)

2.8

バイオレンス、メタ発言、配給元の壁を超えたネタのオンパレードでデッドプールの映画としては期待通りだったけど、なんかそこまでだった感じ…。どれも想定の範囲内で意外性が無かったというか…。

多分、字幕で
>>続きを読む

皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ(2015年製作の映画)

4.5

イタリア映画祭で鑑賞。

ジーグを大して知らなくても充分楽しめる。立ちはだかるギャング団。身寄りのないメンヘラ女。暴力、犯罪、セックスなど退廃的な空気感に溢れているが、スーパーパワーと鋼鉄ジーグという
>>続きを読む

俺たちとジュリア(2015年製作の映画)

3.8

イタリア映画祭で鑑賞。

じわっと来る系の落ち着いたコメディ。マフィアは恐いし、警察もダメだし。シチリアとか今でもこんななんだろうか…とも思わされる。

バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生(2016年製作の映画)

4.2

完全にアメコミファン向けなのは間違いない。バットマンパートはあの名作コミック、ダークナイトリターンズそのもの。フランク・ミラーの筋肉質でワイルドなバットマンが正しく再現されている。ガジェットを駆使して>>続きを読む

母よ、(2015年製作の映画)

3.5

病院で少しずつ弱っていく母、うまくいかない仕事。そうは言ってもイタリア映画らしく、暗くならない程度にユーモアを交えながらゆっくりと時が過ぎていく。

主人公の悩みも迷いも描かれるが、あくまで普通に誰も
>>続きを読む

これが私の人生設計(2014年製作の映画)

4.0

まさに王道のイタリアンコメディ。すぐゲイネタに走るのも王道といえる。ハイペースに繰り出される笑いと共に、イタリアのダメな部分に絶望し、イタリアの魅力にやっぱり最高といえる、そんなイタリア人の持つイタリ>>続きを読む

アメリカン・スナイパー(2014年製作の映画)

3.9

オープニングから最後まで続く緊張感。戦場と平和なアメリカのシーンを交互に見ているうちに、だんだん兵士の視点が乗り移って自分にもアメリカの日常生活が非現実的に見えてくる。殺伐とした映画にならなかったのは>>続きを読む

ベイマックス(2014年製作の映画)

3.7

ディズニーらしい直球のシナリオに沿って、スピード感あふれる展開で一気に見させる。原題のBig hero 6のほうがしっくり来る内容。面白くてウルッときてスッキリできるから、それ以上は望む必要ないか。

X-MEN:フューチャー&パスト(2014年製作の映画)

4.6

これまでのX-MEN映画の中でも断トツに面白い!アメコミでよくある、完全に終わってる未来から始まるクロスオーバーシリーズのようなシナリオ。

プロフェッサーX対マグニートー、プロフェッサーX対ミスティ
>>続きを読む

はじまりは5つ星ホテルから(2013年製作の映画)

3.0

はじまりは〜という邦題だが、特に何も始まらずに終わる。原題は「一人旅」。40代の独身女性が大切なものに気付く話だが、該当する立場の女性だと見た後に人生について考えさせられてしまうのではないか、といった>>続きを読む

ファイアbyルブタン(2012年製作の映画)

4.0

エロチックで品のあるクレイジーホースのショーが映画館で楽しめる。パリで見ることのできる通常の演目に、ルブタン作の演目がいくつか加えられているという内容。店では見られない角度、近い距離からクレイジーガー>>続きを読む

フォンターナ広場 イタリアの陰謀(2012年製作の映画)

3.8

複雑な人間関係、組織関係を理解しながら観るのは困難だったが、台詞やキャプション、展開が分かりやすく作られており概要の把握だけで映画として充分楽しめる。インパクトのあるラストに史実の重みが追い打ちをかけ>>続きを読む

鑑定士と顔のない依頼人(2013年製作の映画)

3.2

都合良く進むストーリーだが、最後にその理由が分かる。しかし結末を知った上でも伏線的に意味不明な部分がチラホラ有り、納得感は今ひとつ。絵画も飾り程度で、絵画ファン的にも物足りない。

ドリーマーズ(2003年製作の映画)

3.7

全編を貫く退廃・官能の甘い描写を思想・革命というハードな側面でピリッと引き締める。