木木さんの映画レビュー・感想・評価

木木

木木

美と殺戮のすべて(2022年製作の映画)

3.9

ドキュメンタリー映画は正直どうなのか…と感じたけども、彼女の闘志やこれまで歩んできた人生を曝け出し、かつ姉を自死に追い込んだ両親のことや、生々しい故に美しいゴールディンの作家性がダイレクトに伝わる構成>>続きを読む

少年、機関車に乗る 2Kレストア版(1991年製作の映画)

3.8

こういう豊かな映画体験を求めていた気がする。映画を見ている時は土を食ってる弟とかポットおじさんとか、何やこいつって思っていたけど、時間が経てば経つほど、愛らしく思えてきた。また見たい

リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

3.3

藤子・F・不二雄のSF(すこしふしぎ)要素を貴船のロケーションも相まって最初は面白かったけども、中盤あたりの展開に胃もたれしそうになったし、ループして戻るとはいえ、主人公の人間関係が終わってしまいそう>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.4

周りに支えられ、乗り越えて、夜が明けていく様を見せられたら泣くに決まってる。松村北斗が自転車を漕いでいる姿が胸にきた。思うようにいかない人生だけど、誰かにとっての道標になることだってできる。未来を照ら>>続きを読む

喜劇 とんかつ一代(1963年製作の映画)

3.8

昭和の俗っぽい笑いが苦手ではあるけども、面白い愉快な喜劇だった。上野を舞台に流れるように色々な人たちの人生が交わり、ドタバタ事件が起きては解決したり、しなかったり。と、結局何だったかよくわかってない。>>続きを読む

ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

5.0

89分絶え間なく押し寄せるエネルギーの波に全身に包まれて黙って座って観ているのがもどかしかった。パフォーマーの素晴らしさは勿論だけど、4Kになったことでライティング、カメラや編集の凄さを改めて感じた。>>続きを読む

東京物語(1953年製作の映画)

4.0

家族、いつでも逢えると思ってぞんざいにしがち。いつ観ても良いですわ

ファースト・カウ(2019年製作の映画)

4.5

西部開拓時代に男たちの物語を白骨化した遺体を掘り起こすところから始まる導入から破滅へと向かうことが分かっていながらも、たった1頭の乳牛でサスペンフルかつあったかい物語に仕上げるライカートの手腕たるや

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1(2010年製作の映画)

-

2部作にしたならレギュラスとクリーチャーの話をカットしないでくれよ。外伝として一本作ってほしさあるけど、まあ原作読むに落ち着く。

ハリー・ポッターと謎のプリンス(2008年製作の映画)

-

ここまで話が進むとライト層はついていけないし、原作を読んでないとよく分からない部分が多すぎる。「半純血のプリンス」って名乗るところも急にイタいやつみたいにみえて、不憫でならない。

柔道龍虎房(2004年製作の映画)

-

柔道狂いに困惑したまま終わってしまった…出直します。

(2023年製作の映画)

3.7

信長様から寵愛を受けてた村重が謀反を起こしたことで痴情に縺れた衆道ラブコメと武士の美学を蹴っ飛ばしてる秀吉の物語。武士の鑑と語り継がれている逸話も首実検の作法もこけにして最悪(最高)だし、冒頭の城攻め>>続きを読む

夢のチョコレート工場(1971年製作の映画)

3.8

数年ぶりに観たけど狂ってる。子どもの時に出会いたかったし、ティム・バートン版より先に観たかったと何度思ったことか。丁寧にチケット戦争を描写して、いざ工場見学に来たら心のきれいな子ども以外は一人ずつ消さ>>続きを読む

ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

-

ポール・キングが好きな気持ちとSNLの件とロアルド・ダール要素どこいった?と思いつつも夢のチョコレート工場の楽曲〜!が色々混ざりあってなんとも言えないし、ファンタジー映画を観るのはあまりにも平和ボケし>>続きを読む

窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

4.8

徹子さんの願いをスタッフたちが丁寧にかつ「いい子」には伝わる演出が見事。今できるギリギリまで攻めたこども映画に拍手。(でも心配だなあと思う気持ちもかなり大きい) トットちゃんの有名なエピソードが作中で>>続きを読む

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

3.8

期待し過ぎた部分もあるけど、面白かった。時弥くんが身体弱い理由も含め、キャラクター造形がうま過ぎて色々考えたくない。最近のジャンプ系はみないし、今の東映のアニメには疎いんだけど、大平作画の癖を弱めた感>>続きを読む

ハリー・ポッターと炎のゴブレット(2005年製作の映画)

-

よく言えばよくまとめたなとは思うけど炎のゴブレットから改変しすぎ

サンタクロースの眼は青い 4Kデジタルリマスター版(1966年製作の映画)

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レオーがフラフラしているだけで面白いってのが不思議。普段は見向きもされない女の子たちの腰や肩に触れられるのを気づいてから調子乗るのも含め、最高に情けなくて満面の笑みだけど、冷静になるとだいぶ気持ち悪い>>続きを読む

ハリー・ポッターと賢者の石(2001年製作の映画)

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ジョン・ウィリアムズあってのワクワクと高揚感。吹き替えでテレビでボケーと見てると、いろいろ突っ込みたくなるけど、セブルスが気の毒すぎるな

わるい仲間 4Kデジタルリマスター版(1963年製作の映画)

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女を口説くも上手くはいかない腹いせに財布を盗むの反省はしてるけど、碌でもない男たちをみるとヌーヴェルヴァーグしてんなあって思う。この作品より盗んだ金で撮ったってエピソードの方が強い。

オットーという男(2022年製作の映画)

3.7

つくづく一人じゃ生きていけない生き物だな…と身に沁みた。泣かせてくる映画はちょっと苦手だけどたまにはいいかもしれない。

A Window of Memories(2023年製作の映画)

3.9

結婚すると他人との人生が重なるけど、役者が二人の祖母の人生を語っていくのが他人の人生の境界が薄くなって溶け合って一つの線になっていくように見える話だった。ドキュメンタリーでもなければ劇映画でもない狭間>>続きを読む

ルナ・パパ 4Kレストア版(1999年製作の映画)

5.0

縦横無尽に躍動する画面と物語に感動する。色んな映画を観てきた、と思い込んでいたけど、こんな出会いがあるなんて…。因習を断ち切るために、空に飛んで自由を手に入れるのか。凄い映画だ…

Moonrise(原題)(1948年製作の映画)

4.8

冒頭から禍々しく、絞首台から赤ん坊用の吊るした玩具を写すシークエンスに1,2分で胸を鷲掴み。中盤の観覧車のシーンも強烈でオフュルスの『快楽』よりも早く主観落下ショットがあったとは知識不足だった。ラング>>続きを読む

Winny(2023年製作の映画)

3.0

史実をなぞるように説明されても、はいそうですか…としか思えなくて、退屈だった。インターネット無法地帯を感じられる作品だったら映画としての面白みがあったかもしれない。

ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.6

フィンチャーを見にきたのにB級ノワールだったから消化不良。自分の頭の容量とコンディションの問題もあるけど、ヒットマンの流儀を淡々と語り掛けられているのに、頭に入ってこない。主人公が即興はしない主義なだ>>続きを読む

窓辺にて(2022年製作の映画)

3.3

稲垣吾郎の醸し出す空気は良かったし、色んな数の愛の形があると思うけど、不器用に誠実に向き合って、結局はまたどこかの誰かと恋愛して、結婚しそうな人物しか出てこないのが、どうしても苦手。家の中で淡々と固定>>続きを読む

フローラとマックス(2023年製作の映画)

3.7

自分の人生は自分のものだと、豊かな日々を紡いでいこうと歌う。音楽は人を結びつける力に感動。ダブリンにフローラとマックスが居るようなこういう感覚の作品はやっぱり良い。

逃げる女(1950年製作の映画)

3.6

全編冴えてるショットでスリリングだった。危機が迫るのを強調したホテルの宴会場でのざわめきからの無音のシーンが印象的だった。
どんなに窮地でも他人を簡単に信用ってしたらダメだと学んだ気がする。 

カラミティ(2020年製作の映画)

3.0

2Dアニメーションもレミ・シャイエの色彩設計も綺麗で好きだけど、この前作の『ロング・ウェイ・ノース』を超えられてないというか似たような構成はいかがなものかと……。

ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!(2023年製作の映画)

4.0

キャラクタービジュアルがポップで個性豊かでかわいいし、全体的にグラフィカルに動いて楽しい。ティーンだけじゃなく固定概念に捉われていた大人も成長する展開もいい。終盤のアイデンティティを最大限に使う共闘す>>続きを読む

バーナデット ママは行方不明(2019年製作の映画)

4.0

他人と衝突してばかりの人生なので、グサグサと刺さった。創作することを4年近くやっていないから、くすぶっていないで、自分の居場所を見つけるために、動かないと。と背中を押してもらえる一本になった。

こどもが映画をつくるとき(2021年製作の映画)

3.9

子どもの着眼点と自分たちの撮った映像に屈託のない笑顔にやられる。子ども特有の無邪気で正直で残酷なところ、大人は優しくないところ、上手くいかないところも全部写っているのがいい。でも、編集すればなんとかな>>続きを読む

長屋紳士録(1947年製作の映画)

3.8

押し付けられた子どもを叱るときのおばちゃんの叱る顔。「めっ!」

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