KSatさんの映画レビュー・感想・評価 - 38ページ目

スルース(2007年製作の映画)

4.0

本当に二人しか出てこない密室劇だが、ジュード・ロウの魅力とマイケル・ケインの演技がなかなか素晴らしい。

普通じゃない(1997年製作の映画)

2.5

ダニー・ボイルのハリウッド進出作品だが、結局のところ、イギリス映画と何ら変わりない。
だいぶ前に観たからあまり覚えてないが、ウケ狙い過ぎ、というかなんというか。つまんなかった。

シャロウ・グレイブ(1994年製作の映画)

4.0

「トレインスポッティング」より全然面白いやんけ!

ベリッシマ(1951年製作の映画)

4.2

イタリアの肝っ玉母さんことアンナ・マニャーニが、ひたすら喚き立てる親バカステージママになる、という意味ではコメディかも知れない。

だが、流石はヴィスコンティ。やたらフレーミングが巧い!パンも巧い!知
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禁じられた遊び(1952年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

「ミシェル...」と叫びながら群衆の中に消えてゆく幼い彼女が、後に「ニュー・シネマ・パラダイス」の完全版で、すっかり中年になったヒロインを演じていることは、あまり知られていない。

自転車泥棒(1948年製作の映画)

4.1

言わずと知れた、デ・シーカによるネオレアリスモの名画。

ひたすら自転車探すだけの噺だが、とにかく悲惨すぎて悲惨すぎて、もはや笑えてしまう。あのテーマ曲とかもう、バッハの「トッカータとフーガ」並に悲劇
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gerry ジェリー(2002年製作の映画)

4.0

ガス・ヴァン・サントがタル・ベーラに感化されて作った映画。マット・デイモンとケイシー・アフレック主演。

面白くはないし、タル・ベーラとは全く違うが、アルヴォ・ペルトの「鏡の中の鏡」ありきの映画として
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バニシング・ポイント(1971年製作の映画)

4.1

明日の昼過ぎまでにデンバーからシスコに着くか、という賭けをした車の運び屋が、スピード違反して警察から追い回される、というだけの噺。タランティーノの「デス・プルーフ」の元ネタになった映画の一つ。

いか
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修羅よ さらば(2013年製作の映画)

-

あえて採点はしませんが、元気をもらいました。
渋谷正一さん、ありがとうございます。

ミラーマスク(2005年製作の映画)

3.3

ほとんど覚えてないけど、確か、小6の時に友達の家で観させられた。
CGがなかなかにシュールで不気味。気持ち悪さや意味不明さでいえば、ちょっと似た雰囲気の「パンズ・ラビリンス」より上か。

仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

無口だと尚更怖いリヴ・ウルマンが出てくる、ベルイマン映画。

女優であるが故の自己の喪失や母性の欠落に苦しむウルマンに接する看護婦のアンデショーン。やがて、実は癒されているのが看護婦の方だということが
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世紀の光(2006年製作の映画)

4.2

アピチャッポン大好き病院が舞台の映画。

田舎の病院と都会の病院。それぞれにおける人間模様を映しているのかと思いきや。

ここまで観ていて楽しい反復もなかなかない。映画撮影における切り返しと美術の関係
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トロピカル・マラディ(2004年製作の映画)

3.4

どこまででも見ていられる仲睦まじい二人が、兵士と虎に変容した瞬間、なんと、この映画までもが変容する、という、とんでもない映画だ。

清涼剤の如き前半、情念と欲望の後半。 まるで二つの違う映画を観せられ
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ブリスフリー・ユアーズ(2002年製作の映画)

4.1

とにかく、これほどまでにダラダラダラダラした映画を、観たことがない。

やたら医者が出てくるのがこの人の映画だが、診察の場面のやたら詳細なこと。そして、同僚に対してフランクなこと。さすが、微笑みの国・
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四川のうた(2008年製作の映画)

4.0

ジャ・ジャンクーによるこれは、ドキュメンタリーか、フィクションか。
「ポルトガル、ここに誕生す」にあったビクトル・エリセの短編は、本作の影響下にあるのかもしれない。

ユー・リクウァイはデジタルの使い
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Ataque de pánico!(2009年製作の映画)

2.6

映画っていうよりPVみたい。
ロボットのメカデザインが曲線的で、あまりゴツゴツしていない。
さり気なくオデッサの階段パロディ。

ノスタルジア(1983年製作の映画)

3.8

ここまで来ると正直しんどいが、それでもやはり美しいとは思う。

冒頭でキリスト教の信仰を描いておきながら、実際はむしろ、キリスト教とは真逆ともいえる、古代ギリシャ哲学で議論されたような、もっと根源的な
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七人の侍(1954年製作の映画)

4.3

実は小1の頃に何本か観ていたのだが、あまり記憶になく、それっきり観る機会を逃してきた黒澤明の映画。故に恥ずかしながら、語ることができずにいたので、改めて観ることにした。

クライマックスの合戦場面、マ
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鴛鴦歌合戦(1939年製作の映画)

4.1

日本におけるミュージカル映画の先駆けのひとつともいえるが、殿様の家来たちを素手だけでやっつける強すぎる片岡千恵蔵とか、とんでもなく悪質なのに誰からも責められない骨董屋とか、志村喬とか、今観てもなかなか>>続きを読む

小さい逃亡者(1966年製作の映画)

-

内容ほとんど覚えてないけど、まだ幼稚園?小学校?の頃にBSで観たのは、たぶん、この映画です。

THE 有頂天ホテル(2005年製作の映画)

2.5

やっぱり三谷幸喜って舞台の人だよね。それしかない。

世界(2004年製作の映画)

2.9

北京にある10分の1スケールで世界の建造物を再現したテーマパークが舞台、っていう設定だけで「世界」を語った気になっているが、実際のところ、何も起きない映画。携帯出す度に突然、アニメになる感じとか、面白>>続きを読む

死霊のはらわた(1981年製作の映画)

3.6

よくあんなハイテンションなのを一貫して貫けるな、と。それに尽きますわ。

ハーヴェイ(1950年製作の映画)

3.9

身長190cmあるウサギ・ハーヴェイが見えるジェームズ・スチュワートの噺。

一見、古き良き50年代ハリウッドのコメディ映画のようだが、登場人物全員何言ってんのかよくわからないし、ジェームズ・スチュワ
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ミュージックボックス(1989年製作の映画)

4.1

ハンガリーにおけるユダヤ人虐殺を告発した、コスタ=ガヴラスの衝撃作。

実はナチス以上にハンガリーにおけるホロコーストが残虐だった、ということは、あまり知られていない。

父の無実を訴えて動くジェシカ
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ファントム・オブ・パラダイス(1974年製作の映画)

2.8

ファウストとオペラ座の怪人を足して2で割ったストーリーにバードマンみたいな仮面被った主人公出して70sロックンロールしまくった結果生み出された、THE「カルト映画」。

ハッキリいって噺自体はつまんな
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スター・ウォーズ/フォースの覚醒(2015年製作の映画)

3.1

まあ、つまらなくはなかったが、ここ10年20年の間で、いかに1カットあたりの時間が短くなったか、思い知らされた。

いまどきのハリウッド映画らしいパキッとした画や手持ち風のキャメラワークもいらない。
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ローマの休日(1953年製作の映画)

4.3

まあ、ラストあたりで泣きますわな。何回観ても。

カビリアの夜(1957年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

教会への祈りや救済などの描写が多いのは、脚本にパゾリーニがいるからか?

それはともかく、何の色気もないジュリエッタ・マシーナを娼婦役にするあたり、フェリーニは意地悪だ。しかし、幸薄く頭の弱い女、とい
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ゼロ・グラビティ(2013年製作の映画)

3.8

映画館で観てなんぼの映画。要するに、アトラクション。映画館で観てよかったとは思うが、家で小さなスマホ画面とかでわざわざ観る必要はない。

ストーリー自体はかなりシンプルで、もはや寓話のようだが、視覚効
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(1955年製作の映画)

3.3

「道」の次にフェリーニが作ったけど、イマイチ受けなかった一作。

そらそうだろ、ってくらい、暗い。

戦後10年経ったイタリアはまだまだ貧富の差も激しく、詐欺師稼業で食ってゆく人も結構いたのだろう。
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まわり道(1974年製作の映画)

4.5

ひたすらにやるせない。これこそ、ヴェンダースの真骨頂ではないか?

ナスキンは可愛いし、ペーター・ケルンはバナナマン。

カンバセーション…盗聴…(1973年製作の映画)

4.2

「ゴッドファーザー」と「地獄の黙示録」の陰に隠れた、コッポラの傑作。

もうただひたすらに音を追求し、それ故に自らを追い詰めてゆく盗聴家の主人公。
最後に手放せないのも、やはり音だった、っていう、何と
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ブリキの太鼓(1979年製作の映画)

4.3

割れるガラス、馬の生首、祖母のスカート、ウナギ、小人、鳴り響く太鼓。

ドイツの童話は色彩に溢れている。しかし、時に血なまぐさく、陰気で、グロテスクである。
本作は、まさにドイツの童話そのものであるか
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タクシードライバー(1976年製作の映画)

4.3

バーナード・ハーマン最後の映画音楽は、かくも洒落たサックスが響くジャズだった。

丸刈りになるデ・二ーロは云う。
腐敗し、臭く、汚れ切ったこんなアメリカに誰がしたのかわからないが、だったら俺が変えてや
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