TEPPEIさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.9

「燃ゆる女の肖像」は、寡黙でメラメラと燃える炎の如く、熱いロマンスと豊かなドラマが揃った素晴らしい作品であった。

原理主義的かつ保守的な考えを除けば、同性愛を扱う映画はそれを、同性愛=禁断の愛=タブ
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聖なる犯罪者(2019年製作の映画)

4.8

救済の映画。

「聖なる犯罪者」はカトリックとプロテスタント、モルモン、面白い具合に境界線が曖昧なキリスト教の教派との対比に、罪人、暴力、被害者、加害者、様々な入り乱れを突きつけた。劇薬的なポーランド
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どん底作家の人生に幸あれ!(2019年製作の映画)

4.5

出版社にもよるが、文豪ディケンズの5、6巻ある長編小説の映画化。ディケンズ自身が最も気に入っていた著書であることも有名だが、自分はどちらかというとサッカレー派だったのでディケンズで読んでる作品は数少な>>続きを読む

パブリック 図書館の奇跡(2018年製作の映画)

3.3

【見逃した映画特集2020】、アップリンクにて鑑賞。チャーリー・シーンの兄である、エミリオ・エステベスの監督・脚本・主演作は、大寒波が襲うシンシナティの公立図書館を舞台にしたドラマ。

あまりの寒さに
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この世界に残されて(2019年製作の映画)

5.0

形容しがたいほどの美しさと透明感の裏にある、奥深しいテーマがまた綺麗な88分間。不覚にも、予告からミスリードしてしまった自分が恥ずかしい。

「この世界に残されて」は終戦後のハンガリーを舞台に、ホロコ
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スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち(2020年製作の映画)

4.8

今年、最初の映画館での鑑賞。

ちょっと驚いてしまったのが、他のレビュアーも指摘してる通り、日本語字幕がやけに荒い。それどころか、いわゆるハコぎりもスポッティングもぐちゃぐちゃで、肝心なスタントウーマ
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レイニーデイ・イン・ニューヨーク(2019年製作の映画)

2.4

ウディ・アレン監督作。相変わらず豪華キャストの共演が注目の一つ。そんなウディ・アレンが挑んだのは、ニューヨークを舞台にした、ヨーロッパな雰囲気のロマンスだった。

「レイニーデイ・イン・ニューヨーク」
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ワンダーウーマン 1984(2020年製作の映画)

3.1

世界は素晴らしい。
世界には君が必要だ。
クリス・パインはウエストポーチが好きだ。

「ワンダーウーマン 1984」はコロナ禍で参ってしまう人々を元気づけてくれる。こんな時代に公開されたヒーロー映画は
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魔女がいっぱい(2020年製作の映画)

2.4

ロアルド・ダール原作、ロバート・ゼメキス監督、プロデューサーにはアルフォンソ・キュアロン、ギレルモ・デルトロというメキシコ最強クリエイター達が就いた「魔女がいっぱい」。ワーナーが苦戦してる悪い意味で最>>続きを読む

エイブのキッチンストーリー(2019年製作の映画)

3.5

料理と多様性。
「エイブのキッチンストーリー」はyoutbe出身の監督が手がけた、排他的な社会に多用性とは何かを、食を用いてメッセージ化した作品。
ブルックリンを舞台に、イスラエル系の母とパレスチナ系
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ベター・ウォッチ・アウト: クリスマスの侵略者(2016年製作の映画)

4.4

前情報なしで見るべし。トレーラーにある元カレVSチェリーボーイ、ホラー版「ホーム・アローン」!?くらいの情報さえ頭に入れて本作を鑑賞すれば、吹き出すくらい、思わずズコーッて体が後ろに倒れそうなくらいの>>続きを読む

トータル・リコール 4Kデジタルリマスター(1990年製作の映画)

4.2

公開30周年を記念して、4Kデジタルリマスターで劇場に甦ったポール・ヴァーボーベンとアーノルド・シュワルツネッガーが組んだSF超大作「トータル・リコール」。SF映画ファン、ヴァーボーベン大好き変態たち>>続きを読む

Mank/マンク(2020年製作の映画)

4.5

Netflixと契約を結び、「ゴーン・ガール」以来、実に6年ぶりにメガホンを取ったデヴィッド・フィンチャー監督最新作が公開。映画ファンなら誰もが知る名作「市民ケーン」の脚本家で知られるハーマン・J・マ>>続きを読む

ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方(2018年製作の映画)

4.5

自然とは、完璧なんだ。

「ビッグ・リトル・ファーム」は愛らしくて、美しいドキュメンタリー作品のひとつとなった。
若いアメリカ人夫婦が荒れ果てた土地を緑豊かな農園に変える8年間を追ったドキュメンタリー
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ウォンテッド(2008年製作の映画)

3.5

大変な世の中だが、「ジュラシック・ワールド」の3作目が撮影終了したという嬉しいがニュースが入ってきた。その時、主演のクリス・プラットがボコられた過去の作品を振り返ってみた。
今思い返すと、プロフェッサ
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ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒(2019年製作の映画)

4.5

Fimarksのトークショー付き試写会にて鑑賞。
今や世界最高峰のストップモーション・アニメの制作スタジオとも言える、
スタジオライカの最新作がついに日本にもやってくる。
強豪であるディズニー作品を抑
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ザ・ハント(2020年製作の映画)

2.8

アメリカ大統領選挙の前に、トランプ大統領直々に批判されただけでなく、銃社会を助長した作品だが、実際に銃乱射事件が発生して公開中止ギリギリまで追い込まれた「ザ・ハント」を鑑賞。
いやもうこれ、劇場公開し
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シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

4.6

やっぱり映画は映画館で…。

元々パラマウント配給のもと今年劇場公開予定だった本作はコロナウイルスの影響により公開を断念。Netflixに売却し、配信という結果になった。
こういうハリウッドの大手配給
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オン・ザ・ロック(2020年製作の映画)

4.3

A24、Apple Film、ソフィア・コッポラ監督というこの奇妙で興味をそそる組み合わせが生んだ「オン・ザ・ロック」は、ニューヨークのある夫婦とその家族を軸に展開する、ちょっとウディ・アレンやフィル>>続きを読む

フェアウェル(2019年製作の映画)

4.8

力強く、観客に常に印象を残す作品を生んでいるA24の作品「フェアウェル」は口コミで広がり、GG賞でオークワフィナが主演女優賞を獲得するなど素晴らしい評価を受けた。ようやく日本でも公開されCultura>>続きを読む

リアム・ギャラガー:アズ・イット・ワズ(2019年製作の映画)

2.9

イギリスの国民的ロックバンド、Oasis。
レコード、CD、マンチェスターまでライブ観に行ったり、リアム・ギャラガーに会ったり、とにかく生粋のオアシスのファンである自分にとってこの作品「アズ・イット・
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TENET テネット(2020年製作の映画)

3.7

「映画館は闇に包まれてしまった。だが、決して映画がその価値を失うことはない」
クリストファー・ノーラン監督はこの苦境な時代でも、スクリーンでの体験にこだわり、こうして最新作「TENET」を観客に届けて
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mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

4.0

僕たちの90年代ー。
もう2020年にもなると1990年代が「昔」と言われてもおかしくないわけで、その時代に熱狂した映画を含めたサブカルチャーや目まぐるしく変化した社会情勢。この映画はそんな90年代半
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2分の1の魔法(2020年製作の映画)

4.4

全米での公開時はコロナウイルス感染拡大とぶつかってしまい、日本でも延期に延期を重ねてようやく公開。ディズニー・ピクサー最新作の「2分の1の魔法」はここ数年のナンバリング作品とは違って、「リメンバー・ミ>>続きを読む

ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

5.0

この作品を嫌う映画ファンは果たしているのだろうか。

音楽、声、効果音など映画の音の裏側とその歴史、そしてその音の世界を作り上げるクリエイターたちのドキュメンタリー。本作には先日この世を去ったチャドウ
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海底47m 古代マヤの死の迷宮(2019年製作の映画)

2.2

友達に誘われ、仲良く4人で鑑賞。正直誘われなかったら絶対に観てない部類のサメ映画。誘った張本人いわく、たまにはこういうアホって分かっていても観なきゃいけないものがあるそうだ。超ハードルを下げてみても、>>続きを読む

透明人間(2019年製作の映画)

4.5

ユニバーサルが元祖モンスター・ホラー映画を現代に蘇らせ集結させる「ダーク・ユニバース」計画は初っ端から「ザ・マミー」がやらかし過ぎてプロジェクトが消えた。ダーク・ユニバースとして透明人間もジョニー・デ>>続きを読む

もののけ姫(1997年製作の映画)

4.8

「千と千尋の神隠し」のあとに勢いで劇場はしご鑑賞。実は劇場で「もののけ姫」は観たことないし、生まれて間もない時代だったのでもちろん劇場で見られる事にそもそも感動。テレビやDVDでも十分重厚かつ人間の穢>>続きを読む

千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)

5.0

スタジオジブリの作品をあらためて劇場で鑑賞できるという感動。「もののけ姫」とハシゴを勢いでしたけど、全く疲労感はなかった。「千と千尋の神隠し」は自分がまだ小さい頃、家族と映画館で観た思い入れのある作品>>続きを読む

グッド・ボーイズ(2019年製作の映画)

4.0

出演陣の子役たちがR指定で出演作を見られないという可笑しな「グッド・ボーイズ」は映画館を笑いの渦に巻き込んでくれた。現代のティーン・エイジャーたちの悶々とした世の中に対する「バカさ」と「友情」は200>>続きを読む

パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

4.0

「パプリカ」にも通じて言えることだが今敏監督は脚本の台詞と絵コンテがマッチするまでとことん面白さを追求する。それでいてその面白さのアイデアが自然に出てくるあたり天才的アニメーターの1人だったに違いない>>続きを読む

アナと雪の女王2(2019年製作の映画)

3.9

あれ、去年鑑賞したのにレビューしていなかった…ということで今更だけれども「アナと雪の女王2」をレビュー。

アメリカ本土だけでなく、世界中で大ヒットしアニメ映画史上最高の成功となった前作「アナと雪の女
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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

4.8

満点評価で絶賛した「レディ・バード」のグレタ・ガーウィグ監督がまた素晴らしい映画を生んだ! 何度か映画化もされているルイーズ・メイ・オルコット著の「若草物語」(Little Women)は19世紀後半>>続きを読む

デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

2.7

ジム・ジャームッシュの映画ってホームラン打つか、バットをぶん投げるかのどっちかで「デッド・ドント・ダイ」はどちらかと言えば後者。オリジナル脚本、豪華キャスト、ジャームッシュ作品常連の集い×ゾンビ映画と>>続きを読む

プロメテウス(2012年製作の映画)

3.6

「プロメテウス」、「エイリアン コヴェナント」に続く「エイリアン」の前日譚シリーズ第三弾の製作に、リドリー・スコット監督が着手したいそうだ。「プロメテウス」は3D映画がまだかろうじて稼働率があったこと>>続きを読む

パニッシャー:ウォー・ゾーン(2008年製作の映画)

1.3

「パニッシャー」といえば三度映画化されていて、その中で一際劇的にシブくて格好よかったのはトーマス・ジェーン。作品自体の出来はアレなんだけども、「パニッシャー」って超能力なし、ヘビーな設定の処刑人という>>続きを読む