ビール隊長さんの映画レビュー・感想・評価

ビール隊長

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バビロン(2021年製作の映画)

4.8

映画とは何か?
音楽も演劇も含んでいる総合表現であるその意味とは?

映画の概念を再構築するというテーブルに登りながらスピーチするブラッドピットがこの映画の方向性や目指すものを表していたように感じた。
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

前情報一切なしの興奮。
キャストは誰なのか、主題歌は誰が歌うのか、音楽は…おそらく久石譲だろうけど、どんなキャラクターが出てきてどんなお話になるのか。それらを事前に考えること自体も一つのエンターテイメ
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アーロと少年(2015年製作の映画)

3.5

もしも、隕石が地球に落下しなかったら、を仮定したらこんなお話も…もしかしたらあったかも。


わかりやすい成長譚・家族モノではあるが、最大の特徴は、ほぼ会話などを介さずにそれらを表現していること。
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

4.7

スパイダーマン1以来の視聴。
まずは一言。あっぱれ!

なるほどなぁ、と。
シリーズものは結局ツーぐらいがいちばん面白い説を見事に覆す傑作!

今まで築き上げてきたものをうまくうまく組み立て再構築。
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ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

3.8

豪華絢爛、美しい映像と豪華なセット。かっこいいダンスにそれを迫力ある見せてくれるカメラワーク。衣装も当時の服装を再現しており、目が幸福。
映像としては満点。

だが、

ストーリーがどうも、バチッと気
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おくりびと(2008年製作の映画)

3.6

テーマがよかった。
御涙頂戴系に傾倒せず、伝えたい内容をしっかりと網羅していたのもいい。

死に関わる職業を侮蔑し差別する人の存在、産業的に納棺する業者の存在、そして、死や葬儀にはさまざまな形があると
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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

4.6

豪華絢爛、なんとも贅沢な映画体験だった。

煌びやかな回想と
うまくいかない現実のミルフィーユ。

感情の波が引いては満ち、満ちては引く。
とめどなくたゆたう海のよう。
末っ子のベスが浜辺で言う
『こ
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さよならテレビ(2019年製作の映画)

4.2

「最高の映像だ」

冒頭の一節。


「テレビの今を映したい。どんな環境でテレビを作っているのかを映すことでそれが見えてくるのではないか」と説明をし、盗聴のようにマイクを仕込み始めるところから
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ロマンスドール(2019年製作の映画)

4.0

男と女
家庭と仕事
人間と人形
表と裏
健康と病
本音と嘘
生と死
散りばめられた対比構造が幾重にも織りなし美しい物語が紡がれていた。

つくり物のような結婚をし、つくり物のような家族として生きた2人
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みんなの学校(2014年製作の映画)

4.1

大阪にある普通の公立小学校、大阪市立大空小学校。
そこで繰り広げられる日々の暮らし。教師と子供が四苦八苦しながらなんとか言葉を交わし、心を通わせ、理解しあっていくお話。
淡々と繰り広げられる日常と、起
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ジョーカー(2019年製作の映画)

4.9

ダークサイドに落ちていく様は想像していた通りだが、特筆すべきはその描き方。

希望がなくどうしようもなく切なく悲しいのに、映像として一分の隙もない緊張感と美がそこにはあった。

「階段」や「道」の撮り
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天気の子(2019年製作の映画)

5.0

劇場から出て空を見上げる。
ついつい空を見たくなる。
ぁあ、青空ってきれいだな。
なんて清々しいんだ!
気持ちがいいな。いいことありそうだ!

青空って、嫌な気持ちを吸い込んでくれる。
晴れってだけで
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インセプション(2010年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

始まりがあるものには終わりがある。

コマを回す。
コマはやがて止まり、コトリとこける。
しかし、コマが回り続けることがある。

夢の中だ。

現実ではない、フィクションでならそれは起こりうる。

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きみと、波にのれたら(2019年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

予感に満ちた映画だった。

向水ひな子がひょんなことから火事に会い雛罌粟港と出会う。
2人は炎の燃え広がりの如くあっという間に恋に落ちる。サーフィンを通して仲を深め、カラオケに行って盛り上がり、カフェ
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カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

4.6

まさかこんな感情になるとは…






意味のあるもの、
価値のあるもの、
人生を変えるものに出会いたくて、
そうしたものを求めて映画を鑑賞してきた。

今作は、そうしたものとは、『表面上』ほぼ無縁
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となりのトトロ(1988年製作の映画)

5.0

何度観ても良い。観る度に感じ方が変わる。誰と観るかで楽しみも変わる、本当に不思議で愉快で、心が温まる、日本の原風景の物語。

二度とあの頃のような色彩で世の中を見ることはできないという、宮崎駿の幼少期
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