すばるさんの映画レビュー・感想・評価

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フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017年製作の映画)

4.0

フロリダディズニーランドの裏手にあるモーテルに住む貧困母娘の生活を、少女の目線で鮮やかに朗らかにそして哀しく描いている。個人的に、最近こういうストーリーらしいストーリーがなく、過剰な音楽や演出で盛り上>>続きを読む

プライベート・ライアン(1998年製作の映画)

3.9

戦争映画の歴史を一変させた記念碑的作品。これ以降、戦争映画はリアルな戦闘とシリアスな物語を描く作品が主流になった。中盤、教会でトム・ハンクス演じるミラー大尉が前半生を語るシーンが印象的。

地獄の黙示録・特別完全版(2001年製作の映画)

4.0

Heart of Darkness(闇の心臓)へと遡っていくと、そこには理性ではどうすることもできない人間の根源的な邪悪が待っている。私たち一人ひとりの Heart of Darkness に住まうカ>>続きを読む

博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか(1964年製作の映画)

3.9

ブラックすぎるユーモア満載の映画。もす軍の指揮官の頭がおかしくなってしまったら、もし政治指導者がアホでマヌケで欲深かったら、そんな「もし」ではなさそうな状況をリアリティたっぷりに描く。ストレンジラブ博>>続きを読む

パターソン(2016年製作の映画)

5.0

唯一無二の魅力を放つ意欲作。パターソンという男が最高に粋である。詩作をするんだけれども、それでお金を稼いだり有名になったりしたいとは欲しない。ちょっと困ったちゃんな奥さんを慈しみ、街で少女が一人でいた>>続きを読む

東京物語(1953年製作の映画)

4.8

個人的には日本映画の最高傑作だと思う。ALWAYSなどの美化されたものではなく、ありのままの昭和はこんな感じだったんだろうなあと思わせる描きかた。誰も悪い人はいないんだけれど、みんなちょっとずつ不幸に>>続きを読む

フォレスト・ガンプ/一期一会(1994年製作の映画)

3.9

トム・ハンクスが猛烈なスピードで卓球をするシーンが面白すぎる。荒んだ社会にあてられて自分の心も荒みそうになったときに見たい映画。

ダンケルク(2017年製作の映画)

4.2

プライベートライアンは戦争映画の歴史を一変させたが、それ以来の傑作と言っても良い作品。この映画の、戦争映画としての革新性は、戦争を決して必要以上に醜く描くことなく(グロテスクなシーンはほぼない)、それ>>続きを読む

キャロル(2015年製作の映画)

4.3

演出は抑制されているけれど描かれている感情は燃え盛るよう。そのギャップがとても良い。テレーズがとてもチャーミング。後味は結構悪い。

きっと、うまくいく(2009年製作の映画)

4.2

難しいことを考えずに楽しくなれる映画。ただ男臭いことと、あまりにも楽観的すぎるので、ホモソーシャルな感じが嫌いな方や、気分が落ち込んでいる方にはあまりおすすめできないかも。男の友情サイコーな方や、段々>>続きを読む

天使の分け前(2012年製作の映画)

3.7

ケン・ローチの映画を片っ端から見ている。これは他の作品に比べて割と明朗なテイスト。犯罪の常習犯だった若者たちが、親切な人とウィスキーとの出会いによって更生していくという物語、なんだけど、最後にまた盗み>>続きを読む

この自由な世界で(2007年製作の映画)

3.4

絶対的な悪がいないにもかかわらず誰もが不幸になっていく。そういった過酷な状況では、「こうしなければ生きていけない」と、他人を食い物にすることに抵抗がなくなる。イギリスの悲惨な現実は驚くほどこの国と似通>>続きを読む

チャイナタウン(1974年製作の映画)

3.5

決して打ち倒すことのできない巨悪に対して、ひとりの人間はあまりにも無力。チャイナタウンでは、何も見ず何も聞かずに過ごしていく他ない。

メメント(2000年製作の映画)

4.0

クリストファー・ノーラン監督の出世作。妻が強姦殺人され、犯人と格闘した末に頭を強打し、記憶が10分間しか保たなくなった主人公が写真やメモ、身体への刺青を駆使しながら犯人を追いかけるという筋。主人公の記>>続きを読む

小説家を見つけたら(2000年製作の映画)

4.4

出自や家庭のことで悩む青年と、一作しか発表せず表舞台から姿を消した伝説の小説家の交流を描く。言葉というものは、人を感動させる美しさと、人を傷つける恐ろしさを併せ持っている。言葉によって傷ついたふたりが>>続きを読む

マイ・インターン(2015年製作の映画)

4.2

定年退職したロバート・デ・ニーロ演じる主人公が、アン・ハサウェイ演じる女社長の経営するアパレル企業にシニアインターンで参加するという物語。社会の一員となるということ、誰かに必要とされるということ、そし>>続きを読む

羅生門(1950年製作の映画)

3.8

社会学の「羅生門的手法」という用語の元ネタになっているほど有名な作品。それを目撃した人間の立場や思惑、思い違いによって、同じひとつの出来事について幾通りにも証言が発生するという現象を描いている。「ポス>>続きを読む

海の上のピアニスト(1999年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

赤ん坊のときに豪華客船内に捨てられ、海の上で育ち、そして船とともに生涯を終えたピアニストの物語。「人生は無限だ」と称賛されるけれど、無限のなかから何かを適切に選択して生きていくのはあまりにも難しい。有>>続きを読む

隠し砦の三悪人(1958年製作の映画)

4.0

主役級のキャラがみんな個性的で、勝ち気で高飛車なお姫様と凸凹小悪党コンビの掛け合いが面白い。ストーリーはごく単純なものだが、エンターテイメント作品として完成度が高い。

赤ひげ(1965年製作の映画)

4.3

細かな内容を忘れてしまったが非常に良い映画だった。赤ひげ先生の朴訥で誠実な人柄と、新米の医師の熱い意志のコンビネーションがすばらしかった記憶がある。現代のすべての医療ドラマの先駆けといっても良い作品だ>>続きを読む

七人の侍(1954年製作の映画)

4.8

初めて見たクロサワ映画。白黒であること、古いこと、クロサワアキラという名前の威厳から、自分には楽しめない映画なのではないかと危惧していたが、まったくの杞憂だった。むしろ、下手な現代の映画よりも娯楽性が>>続きを読む

めまい(1958年製作の映画)

4.0

これはすごく怖い映画だ。下手をすると今まで見たなかでも有数の怖さかもしれない。それがホラー映画でもスプラッター映画でもないのだか、ヒッチコックがいかに才能豊かだったかがわかるというもの。自分ではないも>>続きを読む

幸せなひとりぼっち(2015年製作の映画)

4.2

『グラン・トリノ』『わたしは、ダニエル・ブレイク』系列のスウェーデン映画。妻に先立たれた孤独で偏屈な爺さんの近所に、イランからの移民がやってくる。当初は自分たちの秩序を乱すと煙たがっていたが、次第に交>>続きを読む

ボウリング・フォー・コロンバイン(2002年製作の映画)

3.7

コロンバイン高校での銃乱射事件を受けてマイケル・ムーア監督が撮影した、アメリカの銃社会をテーマにした作品。人々の恐怖を煽り商品を購入させるという資本主義のシステムが喝破されている。毎度のことながらマイ>>続きを読む

レナードの朝(1990年製作の映画)

4.2

「嗜眠性脳炎」通称「眠り病」という奇病にかかった後遺症で、何年も固まったまま動かなくなってしまった人たちが、とある新薬を投与することで奇跡的に覚醒(Awaking)するという話。ロバート・デ・ニーロと>>続きを読む

パッチ・アダムス トゥルー・ストーリー(1998年製作の映画)

4.0

実話じゃなかったらあまりにも非現実的すぎると酷評されていたであろうストーリー。それほどにパッチ・アダムズはすごいということかな。主人公が持ち上げられすぎのような気がして若干鼻につくけど、映画だから仕方>>続きを読む

マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

4.7

映画はついにここまで来たか、と思わされた作品。2時間ずっとぶっ続けでカーチェイス、銃撃戦が繰り広げられる。その目的はただひとつ、「生き残る」こと。こんなイカれた世界なのにどうしてそこまでして生き延びた>>続きを読む

アパートの鍵貸します(1960年製作の映画)

4.3

真面目で良い人なんだけどどこか間抜けなところがあり、なかなか報われないサラリーマンが主人公。会社で出世するために、自分のアパートを上司の逢引の場として提供している。そんな彼がある日、自分の部屋で思いが>>続きを読む

セッション(2014年製作の映画)

4.2

音楽に取り憑かれた二人の男の狂気と執念を描いた傑作。中途半端にストーリーを複雑にしようとせず、本筋にだけ絞ったことが功を奏しており、鑑賞中、緊張感が途切れることがない。ラストのライブシーンは圧巻。さす>>続きを読む

インセプション(2010年製作の映画)

4.8

もはや若き巨匠といって差し支えないノーラン監督の作品。設定は小難しいものの、あまり深く考えなければ極上の映像と胸に染みるストーリーを味わうことができる。二回目以降はそれまで謎だった細部の意味がひとつひ>>続きを読む

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