なにも恐れず、切手シート4枚分の砂漠大曲り。LSD、メスカリン、エーテル、コカイン、ヘロイン、アドレナクロム、全ては砂埃と吐瀉物。長い月日をかけてやっとリアリーまで辿り着いたが、どうなんだいACIDよ>>続きを読む
今年の夏もOld Joy。毎年一歳年老いて、僕は夏を楽しみ、そしてこの映画をまた観るのかもしれない。今年はまさしく標高1299m登頂。二人の友人と無言で登る山道の脇には、まるでこの映画の疑似体験の様な>>続きを読む
妖艶な光を帯びた十三夜。言えない秘密があるかのように微笑んで、今宵も空の真ん中に魔性のように輝いていた。舞台のようなリアルさが、ファンタジーに干渉して魔力がパワーアップしたかのような独特な幻想、そして>>続きを読む
分からないことに対して向き合う姿勢こそ、"自分"なのだろう。本当は誰にも分からない、生かせれているということ。と、分からないでは終われない、その先への歩み、生きること。そう、いつだってLOST。
西>>続きを読む
こちらのMoonも騒がしい。と、六代目三遊亭圓楽が、笑点あたりで言いそうなタイムリー。ローランドが、安定のエメリッヒしていて、洗脳を疑うレベル。なんで人類滅亡ばっかり撮るんだろう?アシュケナージなのか>>続きを読む
赤い林檎を食べてしまったかのように、ブルーのサプリメントを飲むのをやめた。人類の希望をのせた箱舟の中で、生まれる前から全てをコントロールされた新世代が、密閉された宇宙空間で、愛と同時に憎しみを知ってし>>続きを読む
White Zombieとは、どちらのことを指すのだろう?純白のウエディングドレスに身を包んだ花嫁か、それとも白人の奴隷にされた原住民たちのことなのか。なんとなく花嫁のことのようで、ホラー要素よりもラ>>続きを読む
悪魔との取引、成功と犠牲。メディアとは一体何であるかが、ホテルの廊下に響く獣のような不気味な笑い声で分かるだろう。彼らはきっと、こんなちっぽけなことで起訴されるなんて。と、思っていたに違いない。闇は紀>>続きを読む
統治機構が敵だと知っても、怒りがおさまることもなく、拳の震えは止まらなかった。バキ、ボキ、ホエー、と吠えて、やられてもやり返しにくる、日中両国の旗を薄ら背景に報復合戦、事はどんどん着地点が見えなくなっ>>続きを読む
サファイア、ルビー、エメラルド、いくつかの色石が散らばった宝石箱の中の、謎めいた色彩模様と、透き通った煌めきに似た美しさ。例えば、宝石を所有することは可能だが、はたしてその輝きを所有したといえるのだろ>>続きを読む
本当の意味では分かり合うことのできない悲しい宿命を背負いながらも、倒れずにいられたのは、特定できないくらいの複雑さで、時に突発的で、全くもって法則性も秩序もないような、何かに支えられていたからだと思う>>続きを読む
女子高生と田中圭で大衆的に思えるイメージだったが、ある偏愛者の物語。というのに少し救われた。終盤にはすっかり気持ち悪くみえる田中圭。河合優実に魅了されてるの、唇だ。
誰だって死ぬのは怖い。という絶望への救いのように広まった、神(宗教)という虚構の信仰(洗脳)は、そうでないものを異端とし、それに魔女だの適当な名前をつけて、まるで信仰(洗脳)を強固のものにするためのス>>続きを読む
宮沢りえの1年前には、街のあちらこちらではぶっ飛びだしていたようだ。少し好奇心旺盛なだけで、可愛げな女子高生ということには変わりなく、やっぱり今日も原宿から。尻を両手で拡げる行為に変なノイズを流すのは>>続きを読む
まんまタイトル、不気味なものの肌に触れた感じがした。少しぐらい分からないこの抽象的な感じと、上流からの汚れが蓄積された川下の世界観、あとは染谷将太の何かを語りかけていそうなあの目。光と影のような二人の>>続きを読む
未成年という不完全な個体が、小さいけれども個々の持てる最大の力で補い合い、そして掴んだ、無限大の未来。刀も持たない、人を斬ることもない現代において、真の決闘シーンを見たと思う。時代劇への愛のかたちに表>>続きを読む
ドタバタのリズムがマンボのようで、熱のこもった爽快感が夏に合う。情念メラメラ、彫りの深い顔が目を見開いて驚くような、とにかく展開が面白い。
生と死の境も超えたコミュニケーション。所謂、憑依なのだが、どうしてこうも短い尺でも深くて面白いのだろう。止まったままの生前の思い出まで、この世からも、あの世からも等しい距離にいるようなわだかまり。送る>>続きを読む
わたしは生きていること。時は止まらないこと。この確かな条件の中で、わたしの中の存在は、偶然に生まれ、想像に育くまれていく。同じく存在もわたしだ。偶然に生まれたわたしという存在を想像している。想像と想像>>続きを読む
自分の本心と向き合い、本音を吐き出す時のあの熱は、きっと情熱なのだろう。その人を失いたくないと思うあの熱も、きっと情熱なのだろう。そしてなにより、人と人がぶつかり合う摩擦熱こそが情熱なのだろう。見終わ>>続きを読む
満たされない欲求の暗喩のような電話線、黒電話、公衆電話、いつどこからかけてみても、つながることは決して無かった。あの日あなたが鳴らしてくれるはずだったカチンコの、切なく儚いクランクアップ。心の空洞を描>>続きを読む
目の前の現実よりも、現実を創る脳へと直接映写されながら、ずっと映画を観ていたつもりなのに、眠りながら夢を見ていたのかもしれない。と、思った。飛ばされた。これが欲しかった、最高だ。次から次へと展開が、謎>>続きを読む
地獄の対義語は天国だが、誘惑は欲望の対義語になり得ないような縺れ。戦国時代のプリミティブに、より赤裸々に揺れる心情。生きるということの戒め。
あらためて、物語だけではない映画の魅力に気づかせてくれる、>>続きを読む
突然再会したのがボートと橋の上で、尚且つその橋の名前が恋人橋だった時のような映画的に思える奇跡が、実は日常にもたまにあって、そういう時ってどうしてか、人目も気にせず笑ってしまう。目には見えない愛情また>>続きを読む
ギラつく野蛮さは、汗臭さというよりも獣の匂いに近いのだろうか。倫理なき鋭利な性的倒錯が、ROCKが爆音で流れるごく普通のタクシーを運転し、一つの時代の青黒い都心を走り抜ける。荒々しさに巻き込まれる生白>>続きを読む
女主、家来A B C 男3人、犯される女、記憶のない女、犬、馬、だけの閉鎖的な海辺の世界で、砂と波と主従関係。鞭さばき、意識朦朧、したり顔も顎がよくのびる。夕日、ブルーアワー、馬の存在感にゾクッとさせ>>続きを読む
夜にしかない満月と、それよりも明るい東京の灯り、大人になっても分からないままだということをまだ知らないセブンティーン、遠いどこかで戦争をしていようとも、好きな人に好きと言いたい。たった一人の感情の世界>>続きを読む
家庭にプッシュホンが普及しだした頃の、大学の研究室に置かれた黒電話のイノセント。痛みや苦しみのない世界、テレビゲームが人に与えた刺激が、注射器、剃刀、薔薇の棘、鋭利なアイテムをみつけ、脱皮しかけの日本>>続きを読む
一人の男の自己調整感の偏りから、周囲の人々の人生へと影響を及ぼした、この業のような歪な三部作が、胸の内にあった様々な感情を、理屈ではなく、人知を丸呑みするかのように沈静させて、終焉をむかえ、わたしの心>>続きを読む
前作で、駄文が書かれたあのノートが、今作では国家機密が書かれた暗号書と判明し、抒情的な文学世界から物語も一転、謎のスパイ映画が理路整然と、それも続編として展開されることが、何よりもクール。真相と阻止す>>続きを読む
救いもないような現実の中にある、薄汚れたノートに書かれた、生きている人間から溢れ出た口に出来ない言葉の羅列が、見上げた先にある淡い青空の雲のように、それぞれの人生の流れを変えていく。詩的な時間と硬質な>>続きを読む
不快な夢から逃げ出すように飛び起きた時、意識ははっきりとしないのに、背中を汗が滑り落ちていくのだけは感じた。蒸し蒸しした夜、ずっと夢中、その時を待つ。ブラウン管TVから放たれたオカルティク電波。
止まれない転がる石が、本能で覚えた電話番号。ロックンローラー内田裕也の歌声に惚れる。女心の雨霰、泣き声と微笑と肌と。雨が降っていたので雨が降っていそうな映画を予想して、一夜目の雨。ロックスターでいても>>続きを読む
鞭の音を誇張するあたりの毳いハッシュ。所謂ノイズではなく、ミュジーク・コンクレートになるのではと思われる芸術性の高さ。そしてそれに似合う以上の最悪な画が、そこにある。悪趣味の美学、背徳の反乱。カルガリ>>続きを読む
愛する土地が戦地となっても、そこに住みつづけること。死を呑み込み、作る木箱。お金儲けの戦争の為に、国や民族、宗教というチーム分けされただけのような、世界秩序。教養が違うだけで、なにも違わないこと、人と>>続きを読む
キラキラとした光を纏ったスローモーションは、新緑の生命力のように決して止まることはない。白いカーテンのフィルターを通った木漏れ日が、あたたかくその成長を見守る中、フワフワな黄色い半熟卵は、ホクホクのご>>続きを読む