水のまちさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

水のまち

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そんな感じ

映画(1237)
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欲望のあいまいな対象(1977年製作の映画)

1.0

この人に“男と女”を撮らせた事自体が間違いでしょう。剥き出しに、真理のように描く、恋愛の不快さたるや。こんな毒々しい映画を観て笑っている人生より、たとえ報われなくとも人を愛する方が何億倍もマシ。高尚な>>続きを読む

サニー/32(2018年製作の映画)

3.7

孤独に追われ、愛を求め、現代社会の空洞に落っこちた、哀しき身勝手な病人たちへ、本音を握りしめた拳で赤い仕置き。ビリっと体を走る電流に、降臨したのは紛れもなくネ申。相変わらずのキチガイぶりを披露するリリ>>続きを読む

ゾンビーバー(2014年製作の映画)

3.6

Hotなビッチーズ、湖畔でフィーバー・ミーツ・ビーバー。くだらなさにブースト有り。ボリボリ齧る前歯に、ボロボロ崩れる友情と。一周回ったところで、人間はバカである。と、性悪な挑発。きっと次回作は“ZOM>>続きを読む

賭博師ボブ(1955年製作の映画)

3.8

モンマルトルの逢魔時、歓楽街ピガールの影で企てられるある計画。コインに表と裏があると思っているなら、軽妙洒脱にノワールを超えたブランまで。街並みと車、そして踊り子たちの美しさ、イザベル・コーレイが熱い>>続きを読む

ジェラシー(2013年製作の映画)

4.5

愛はピーナッツのようなもの。姿もなければ、大きさもなく。とどめることも、比べることも出来ず、理由もない。もし誰かを愛してしまったなら、面倒でも、懸命に殻を剥くだけ。
そんなことは“愛の国”では、子ども
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ソニはご機嫌ななめ(2013年製作の映画)

3.8

所詮男はバカみたいに、5秒見つめられたら恋に落ちるもの。ロマンチックな男の恋心三人分を悪戯にかき混ぜて、絶妙に配置するホン・サンス監督のしたり顔が目に浮かぶ。そんな男達の気持ちも知っての上で、最後まで>>続きを読む

1/880000の孤独(1978年製作の映画)

-

また来ん春と人は云う
しかし彼は辛いのだ

無門を背にした鉄路の軋み

高校大パニック(1977年製作の映画)

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ぶっぱなせレミントン 鬱憤を詰めて

学歴信仰に包囲された重圧に、trashなフィルムとfuzzyなサウンドが反旗を翻す。

アンダー・ザ・スキン(1997年製作の映画)

3.6

派手な服着て歩いても、身体の奥まで突き刺しても、誤魔化せるのは他人まで。自分は自分に嘘をつけない、肌の下は騙せない。愛する人を亡くした悲しみは、各々の心に棲むその人を、語らう他に逃れようもないような。>>続きを読む

エグザイル/絆(2006年製作の映画)

4.2

コインの表裏に身をまかせ、漂流した先、Red Bullの舞。美しき坂を下った先の静粛、飛び散る血もまた美しい。上手くいかないことが、格好良いと思えた真夜中の閃光。
何はともあれ人気の無い世界が相も変わ
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ふたりの5つの分かれ路(2004年製作の映画)

2.8

出会いから別れを描くのも、別れから出会いを遡り描くのも、切ないことにはかわりないけど、感じ方は違うみたい。どうにもこうにもフランス男とフランス女の自由奔放さとその弱さ。良いのか悪いのかなんて時と場合に>>続きを読む

星座(2013年製作の映画)

4.1

奇跡の夜の漆黒に、白き光で照らされて、あなたと噛んだチェックのマフラー。不実な言葉よりも赤裸々に、踊り、語らい、愛が生まれた。幾千の星の中から結びつけ、星座としたのは遠い昔。淡い現場音がファンタスティ>>続きを読む

ラヴィ・ド・ボエーム(1992年製作の映画)

4.6

絶望の淵、温かき微笑み三つ。芸術の都パリの裏手で作家と画家と作曲家が、貧困からの逃走中に出会う奇跡。

ベレー帽が画家に愛用されるのは、絵を描く時に邪魔な前髪をおさえるのに丁度良いからなんじゃないか、
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黒衣の刺客(2015年製作の映画)

4.0

弧を描く舞舞。他の武侠映画よりは、幾分 物語が入ってきづらかったのだが、そのかわりに圧倒的に美しく、ただただ眺めていても良。洗練されていく映像美と共に歩む、林強の音楽もまた素晴らしい。

ギター弾きの恋(1999年製作の映画)

3.6

孤高の音色の弾ける美しさ。誰よりギターに愛されたいがゆえ、愛する人への思いも打ち消し、天才と呼ばれるために酒を煽る。自信に満ちたアーティストなどいないという姿を架空の伝記にしてしまう、ウディ・アレンの>>続きを読む

サファリ(2016年製作の映画)

3.5

人類史上最も罪深き発明の呪縛。または、愛より根深く狩猟の本能があるかのように。
いっその事クレー射撃でいいような、ハンターがこだわる“命中”のなかに快楽以外の何かを探るも、人類の進化や種の保存という深
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脚本家(2017年製作の映画)

-

教科書みたいなシナリオに、良いとも悪いとも言えないのは、ダメな脚本家の恋人に心奪われて、なんだかヘンな気分になったから。どうもヘンだと調べたところ、「トト・ザ・ヒーロー」の、トラックの荷台でトランペッ>>続きを読む

コントラクト・キラー(1990年製作の映画)

4.1

15年勤めた会社に突如解雇を告げられた男が、殺し屋に自分の写真を差し出し依頼する。

この馬鹿げたノワールが、生きる意味を教えてくれるのだから、なんと素晴らしいことか。そもそも、人は“生きている”ので
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出発(1967年製作の映画)

3.8

若い男の臆病な荷物。夢は虚に、今もが虚に、開くたびに中身はかわり、ポルシェの刹那にガソリンは燃え。その朝、彼は彼へと旅立った。

かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう、もう嫌になるなぁ。

殺しが静かにやって来る(1968年製作の映画)

3.3

深雪に埋もれた悪徳。昔も今も所詮、“法”とはこの程度のものでしかなく、争う事も金か飯かせいぜい女。美しき白銀の世界だけど、そこそこの胸糞映画。銃を刀に、バンジョーを大正琴あたりに変えたら時代劇が出来た>>続きを読む

東京エロス千夜一夜(1979年製作の映画)

3.5

鉄を打つ町工場から、地図にない島プッシーアイランドまでのグラデーション。太鼓を叩く女の乳房が揺れている、夢から覚めても濡れている。ニキビ面した中高生が撮ったかのように、たかだかセックスに騒々しく、それ>>続きを読む

新・団地妻 売春グループ13号館(1975年製作の映画)

3.2

居留守を知らない団地の貞操、義弟の面はフリテンくん。開拓中の多摩の地で、トクトクと音を立てつがれるジョニ黒。溶けた氷のようにポトンとおちて三ヶ月、デュッセルドルフの空へと飛び立つまで。丹古母鬼馬二の猪>>続きを読む

TOKYOスピーシーズ(2011年製作の映画)

2.7

〈JK 制服 ミニスカ ふともも〉と、タグ付けされた画に、膨らんでしまう期待感。ビッグショットを待ちながら、そのまま元凶があらわになった“遅いスピード”のエンドロールを迎える。低予算ながら、ちゃんと撮>>続きを読む

次の朝は他人(2011年製作の映画)

4.5

雪が降る日のタバコの味は、偶然と必然の重なるフレーバー。淡く深く、曖昧の中に浮かぶ真なる言葉の面白さ。未練に閉じ込められたような反復と、直線的な日常の進みが連なる、特異なソウルの儚げな美しさ。唐突に、>>続きを読む

イカとクジラ(2005年製作の映画)

3.3

父も母もただの人、同じ地に立つ男と女。イカに絡まれたクジラなのか、クジラに絡んだイカなのか、今となればどうでもいいが、イカもクジラも海水なくして生きられない。家族の絆という思い出は薄弱に、Hey yo>>続きを読む

大菩薩峠(1960年製作の映画)

3.9

剣術とは心ならぬ、生きることなり。刃の魔力に取り憑かれ狂人と化したかのような机竜之助(市川雷蔵)の“音無しの構え”を見る度、身がすくむ。身売りも孤児もありふれた生きにくい時代に、「死にたい奴は死ね」の>>続きを読む

ナッツ!ブリンクリー博士の奇妙な運命(2016年製作の映画)

3.5

Dr. John Romulus Brinkley (1885-1942)
こうして私をもイリュージョンにおとしいれるDr.ブリンクリーの経歴と、ビターなアニメーションが、なんともアメリカ的、としか
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美味しい美女(2017年製作の映画)

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密かに想いを寄せる彼女へとっておきのプレゼントを送ったカニバリストのオスカーに、明日のディナーの招待状が彼女から届く。だけどもひとつ問題が…。ドジなのも、ズレているのも、一生懸命なら愛なのね。近未来的>>続きを読む

オーケストラ・リハーサル(1978年製作の映画)

3.5

音楽でメシを食っていこうなんてのは、常人のすることではないような。各々手にした楽器への愛着を語る姿に、あふれ出る変人的な個性。音楽家達も集えば社会、支配を振りかざすタクトへと、シュプレヒコールの音頭を>>続きを読む

早春(1970年製作の映画)

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世界で一番美しい病気、純白が落ちるそこは狂気。まわりが見えなくなるくらいに恋するほうが、こうして物語として見るよりも健全であるかのように、跳ね返る惨めさと痛さ。大人の世界に踏み入れた15歳の衝動が打ち>>続きを読む

ブロークン・フラワーズ(2005年製作の映画)

4.5

今日もまだ終わることなく、前を見つめて今にいる。消え去る言葉の遠くのピンク、決めごとのように、さよならが初めからあったとしても、彼女達と会って良かったのだろう。強烈なパンチの痛みが少し嬉しいように。>>続きを読む

デモンズ(1985年製作の映画)

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ダリオ・アルジェント研究会に参加するような人の『エル・トポ』の感想が、“普通だった”というのもある意味うなずける。いろんな色の絵具が混ざると黒になるような、汚い悪夢。目が光るところは良いけど、売りであ>>続きを読む

ビッグ・ボーイズ しあわせの鳥を探して(2010年製作の映画)

3.9

1年間 北米大陸で何種の鳥を見たかを競うコンテスト“The Big Year”に挑戦する3人。

1億6000万年近くも栄えた恐竜が、1万種の美しい姿へと進化したという、とんでもない奇跡と浪漫に、私も
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イライザから私たちへ(2018年製作の映画)

5.0

洗練された美しい世界観に描く生の柔らかい曲線が、優しく命を教えてくれる。木洩れ日あびて舞い落ちる緑色の葉のように、悲しみの音を鳴らす風に吹き飛ぶ枯葉のように、人の一生は素敵なもの。不思議なことに、朽ち>>続きを読む

明日の世界Ⅱ 他人の思考の重荷(2017年製作の映画)

5.0

クローンエミリーが去って、きっと数分後なんだろうな、エミリー0のもとに現れるエミリー7(だったかな?)。
またまた欲しがる昨日の記憶へ時間旅行。二人がシンクロした時に、フィードバックしたかのようにバグ
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明日の世界(2015年製作の映画)

5.0

内にある意識が外の世界をつくり、その内側に体がある。今まで生きた感覚と真逆にある“アウタースペース”へとアップデート。
空のように、雲のように、無機質にデータ化された記憶の鋭利さに、純真無垢なベイビー
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