greendavidさんの映画レビュー・感想・評価

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プレステージ(2006年製作の映画)

3.0

メメント、ビギンズと続くどんでん返し系三部作の最終作(ビギンズはそうでもないか?笑)。
メメントほど難解でもなく、ちょうどいいとっつきやすさ。個人的には、やはり「ダークナイト」以降の超絶アクション&ダ
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

1回目の観賞なのでとりあえず箇条書きで所感を…

・ノーランが「時間」に強いこだわりを持つ作家なだけに、時系列などがごちゃまぜで初見だとかなり難解だろうが、そこさえクリアしてしまえば、ノーランにしては
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

3.7

前作Part1に続き、さらに凄みを増した圧倒的な映像&音像表現にたじろぐばかり。また、英雄譚的なドラマチックな展開の連続なのでこちらのほうがよりエンターテイメントとして間口が広いと思う。ただ、Part>>続きを読む

タンジェリン(2015年製作の映画)

3.1

マイノリティや社会ののけものを主軸に物語を紡ぐ作家、ショーン・ベイカーが全編iPhone 5Sによる撮影でその名を轟かせた作品。
iPhoneをメインの撮影機材として使用した作品となると音楽ビデオでは
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

3.4

とても清らかな、心が洗われるような映画だった。「社会的な成功こそが正義であり、そのレールから外れた者は落伍者で人生の負け組」的価値観に普段から毒されがちな毎日だったので余計に響いた。
聾者が主人公だっ
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.3

ヨルゴス・ランティモス映画は初見だが、ヘンテコな作風がとても心地よい。魚眼レンズは彼のシグネチャーなのね。
昨年の「バービー」と比較されがちな今作だが、奇をてらっているように見えてテーマ自体はこっちの
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Saltburn(2023年製作の映画)

3.1

前作の高評価も記憶に新しいエメラルド・フェネルの最新作。例のダンスシーンを筆頭にキモすぎる描写が巷でバズっており、大衆性と批評性を良いバランスで兼ね備えたネクスト・グレタ・ガーヴィグ的ポジションに登ろ>>続きを読む

ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

3.1

おもちゃ箱をひっくり返したようなポップで楽しいミュージカル劇。ひたすら楽しい気持ちで観れる素敵なホリデームービー。ティム・バートン版もそうだけど観た後はチョコレートが食べたくなりますね〜!

(2023年製作の映画)

3.1

凄惨な暴力描写に、特に秀吉陣営のほとんどコントに近い掛け合い。えげつないけれど、当時の人々が処刑を楽しんだようにこれも一種の(というか究極に近い)エンターテイメント。娯楽作品としてかなり満足。
登場人
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ドラゴン・タトゥーの女(2011年製作の映画)

3.3

まずオープニングの「移民の歌」がめちゃくちゃにカッコいいのだが、その後もスタイリッシュな映像とヒリヒリするような空気感がとても気持ちいい。登場人物の視線や表情、何気ないショットでサスペンスを推進させて>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

3.1

現代最高の映画監督のひとりグレタ・ガーウィグにとって初となるメジャー大作となった今作。ブロックバスター作品として文句なしの興収をおさめ、また批評的にも見どころのある作品となっており改めて彼女の才能に驚>>続きを読む

トランスフォーマー/ビースト覚醒(2023年製作の映画)

3.1

実写版の仕切り直し第二弾。一応「バンブルビー」とは話が繋がってるっぽい。
前作からの流れとして、人間とロボット達との触れ合いをしっかり描くという裏テーマがあるのだが今作でもそれはきっちり踏襲されている
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

-

ほとんど国民的行事と化した、10年ぶりの宮崎駿最新作。

特異的なプロモーションと、難解な内容もあって初見で理解するのはかなりハードな作品。ただ、宮崎駿という不世出の天才の頭の中を垣間見れるという点で
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

-

フィル・ロード&クリス・ミラーによるスパイダーバースシリーズ2作目は、北米で今年最高クラスのスタートダッシュを決めたそうな。ヒーロー映画の潮流が確実に変わり始めているのを感じざるを得ない。

そんで映
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40歳の童貞男(2005年製作の映画)

3.0

アパトー・ギャングの大ヒット作。自分が大好きなセス・ローゲンはここが起点になってブレイクしているし、ポール・ラッドやカット・デニングスといったMCU出演俳優も出演している(おまけにジョナ・ヒルも!)。>>続きを読む

スパイダーマン:スパイダーバース(2018年製作の映画)

3.1

まず主人公のマイルズがさながらドナルド・グローヴァー風でめちゃくちゃイケてる。チャンス・ザ・ラッパー聴きながらAJ1のシカゴ履いて闊歩するスパイダーマンなんてカッコいい以外の何者でもない。メタ的構造を>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

3.4

監督が是枝、脚本が坂元裕二、そして劇伴が教授となるとその時点で悪い映画なはずがない。それに加えて、役者陣の素晴らしい演技… 特に子役2人の演技は現実離れしすぎてて逆に不安になる。とにかく、いわゆる「完>>続きを読む

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.3

こりゃまた凄い映画が出てきた。監督がよく言及しているように「余白」が多い作品だが、画作りが隅々まで計算されていて本当に完成度が高いなと。時々挟むレイヴシーンとか、思春期の入り口に立ち、生命(と性への興>>続きを読む

人生はビギナーズ(2010年製作の映画)

3.2

主人公はそこそこ成功しているクリエイターで、今でいうフィービー・ブリジャーズに似た女性と付き合うというなかなかにスノッブ雰囲気を漂わせるが、そこだけで終わらないのがマイク・ミルズの映画(そもそもそのス>>続きを読む

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

3.3

俺たちのGOTGシリーズ完結編。今回はロケットがメインでストーリーが展開していく感じ。

ジェームズ・ガン流のヒーロー映画としてやはり期待を裏切らない盤石の出来。相変わらず笑いとシリアスのバランスが絶
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TAR/ター(2022年製作の映画)

3.4

完璧に計算されたカメラワーク、そして圧倒的な才能が徐々に崩壊していく最初の2時間とそこから30分のどこか浮遊感に包まれた想定外の展開に圧倒されっぱなしの2時間半だった。

今日的なキャンセルカルチャー
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AIR/エア(2023年製作の映画)

3.3

世界で最も有名なバッシュ、AJ1の誕生秘話とそこに関わった人間たちの奮闘を描くという至極シンプルなストーリー。でもその描き方が、とことん実直、誠実でそつのない作りで観る者の心を打つ。久しぶりに心から感>>続きを読む

デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム(2022年製作の映画)

-

長いことレビューをかくのを忘れてしまっていて、内容もおぼろげなので箇条書きで……笑

・オープニングはPSB remixなんだが、ナゾの効果音(これは全編通じて耳障りだった)も相まって、元々のMV流し
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.0

先日公開された「バビロン」と双璧をなすほどのヘンテコ破茶滅茶映画で、特に第一章:Everythingに関しては初見ではついていけない人が多いと思う。ただ、ここを超えてしまえさえすればコミカルなマルチバ>>続きを読む

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.7

2ヶ月遅れでやっと観賞。この時をずっと心待ちにしていたけど、期待を遥かに上回る信じられないくらいに素晴らしい作品だった。公開のタイミングで観れていれば、確実に2022年のトップ3に入れていただろうな。>>続きを読む

ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)

3.3

グァダニーノの新作は前作「君の名前で僕を呼んで」に引き続き、社会ののけもの同士が惹かれ合うラブストーリー。
テーマはカニバリズムという少々ショッキングなトピックを扱っているが、お話自体は少年少女の成長
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危険な関係(1959年製作の映画)

2.9

当時としては不道徳な不倫映画とされた作品らしいが、意外とフツーだなと感じた。60年経って「道徳」というヤツが失われたのか、それとも自分が不道徳な人間なのか…
セロニアス・モンクとアート・ブレイキーによ
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スキャナーズ(1981年製作の映画)

3.1

初クローネンバーグ体験。ジャンル映画なんだけど、どこか一貫した美学を感じる映像がそそられる。脚本もなかなか巧みで、予想できそうでできない展開はスリリング。主人公とヒロインも全然キスとかしないのはこの時>>続きを読む

バビロン(2021年製作の映画)

2.8

チャゼルの最新作は近年流行りの「映画について」の映画。そして、最初に言い切ってしまうけれど、この作品は失敗作だと思う。

鋭く本質を突いてハッとさせられるようなセリフがあったり、信じられないくらいよく
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キートンの大列車追跡/キートン将軍/キートンの大列車強盗(1926年製作の映画)

3.2

チャップリンと並ぶ喜劇王バスター・キートンの代表作のひとつ。100年近い時を超えても信じられないくらいに鮮度を保ったままのギャグの数々、そして何より身体を張ったスタントを全てキートン自身が演じているな>>続きを読む

アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

3.3

2022年の映画界では5月の「トップガン マーヴェリック」を始めとして、コロナ禍の終わりを祝うかのような熱狂の瞬間が何回か訪れたが、その最後を飾るのはずばりこれだろう。
映画史上最高レベルの4億ドルと
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君の名は。(2016年製作の映画)

3.3

公開当時、筆者は高校生以上大学生未満の存在で(カッコつけましたが要するに浪人生だったってことです)、その頃はアンチ・メインストリームの尖った態度をとっていたため「この映画は自分には関係のないものだ」と>>続きを読む

サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)(2021年製作の映画)

3.6

公民権運動に揺れ動いたアメリカ黒人にとっての60年代。その最後の年に、このディケイドを貫いた「変化」を象徴する音楽フェスがあったとは…。当時のフッテージも織り交ぜつつ、主役の音楽を魅力的に聴かせる構成>>続きを読む

ペイン・アンド・グローリー(2019年製作の映画)

3.3

ペドロ・アルモドバル作品は今回が初見。鑑賞後に監督のバイオグラフィーを調べて、これが本人の半自伝的内容であることを知る。
色彩感覚の強烈さと、淡々と進みながらも要所でギミックを入れてくる脚本が印象的だ
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ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022年製作の映画)

-

主演俳優を失うという衝撃の出来事を受けて制作された本作は、一応MCUフェーズ4の締めくくりという位置づけだそう。最近のMCUに対しては逆風が吹き荒れているという事情もあり、この作品に課せられた使命とい>>続きを読む

窓辺にて(2022年製作の映画)

3.4

そろそろ今泉力哉監督作品のトーンアンドマナーに慣れてきた頃に巡り会えた、個人的に会心のヒットと言いたい作品。脚本も演出もすべての歯車がかっちりと噛み合っていて、心地よい時間を過ごすことができた。

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