巷に溢れているクソみたいな数多の邦画とは一線を画す映画的基礎体力。昨今の社会へのストレートなアンチテーゼが力強いが、少々寓話に過ぎる演出が力み過ぎていることは否めない。それでも確固たる知識と基礎体力ゆ>>続きを読む
いわゆる一種の「ジャケ写詐欺」であり、作品自体の雰囲気や演出はどちらかというとアート寄りで、静かでスタイリッシュといった印象(逆にそれが作品の薄っぺらさを助長している気もするが)。「蛇頭」と聞けばもっ>>続きを読む
メインキャラクターである離婚した両親とその娘以外、あとはほとんどがクズなので、別にあいつらが殺されたところでなんてことないわけで(いけ好かない金持ちなので映画的にはむしろ死んでくれたほうがスカッとする>>続きを読む
本作から『スリー・ビルボード』『イニシェリン島の精霊』ときて、あらためてマクドナーもけっこう同じことをやり続けているタイプの監督なんだと思った(ただ『セブン・サイコパス』は別。あれはいわゆる「タランテ>>続きを読む
ネオナチかぶれの手が付けられないクソガキを演じるティム・ロスが上手すぎハマりすぎ。接着剤でキメたり、パクった車でパトカーに突っ込んだり、手当たり次第暴れて職員をボコボコにしたり、ヘイトクライムしたり。>>続きを読む
滑稽だが哀しい。主人公二人のどちらの言い分にも共感する部分がある。二人の関係性を内戦のメタファーとして描いた一種の寓話ではあるが、基本的に人間の機微や卑しさが説得力を持って描かれているので、単体のドラ>>続きを読む
自分たちの利益のためならば、犯罪も殺人もその愚行の全てをここまで都合よく解釈できてしまう。戦争は国家も人間も破綻させ、どこまでも麻痺させてしまうという事実をあらためて実感するためにも必須。
この世に確かに存在する生き地獄をまざまざと見せつけられた感覚。ドキュメンタリーと見紛うほどの生々しい緊張感で、文字通り息苦しくなるので心臓の弱い方は要注意。事実と異なる結末には微かな希望も。
A more hard-boiled masterpiece than "The Third Man". The battle between a cold-hearted professional>>続きを読む
野蛮なマチズモてんこ盛りで、ムキムキのバイキング野郎が繰り広げる圧巻の暴力絵巻に興奮、満足。個人的な嗜好で言えば、80年代辺りにシュワルツェネッガー主演で観てみたかった。殺したあとにアメリカンならぬヴ>>続きを読む
S・クレイグ・ザラーはドン・シーゲル作品の影響を公言していたと思うが、タイトルからしても本作が『デンジャラス・プリズン -牢獄の処刑人-』(原題:Brawl in Cell Block 99)に影響を>>続きを読む
犯罪者の1人が女に良いとこ見せようとカッコよく缶詰叩き割ろうとして、誤って自分の手を叩き割っちゃうシーンだけでもう元を取れるよ。そのあと「大丈夫?行ける?」って聞かれて「うん…」とか言いながらクスリや>>続きを読む
東西抗争を軽く知っていても、事件の様相はなかなかに複雑。映画的には興奮に欠ける。昔から言われているように、シュグ・ナイトが相当ヤバい奴だということはあらためてよくわかる。
この「ちょうどいい」感じが堪らない。恒例「午後のロードショーで観たいでショウ」エントリー決定のB級活劇である。主人公の黒人女ガンマン(保安官)の存在感だけでもう元が取れる。こういうのを定期的に観ること>>続きを読む
ここまでダサい芝居、演出は久々に見た。大仰な演技と音楽はわざと作品を安っぽくしようとしているのかとすら思える。なぜこうなったのか。深刻なテーマに対しても、あまりにもステレオタイプが過ぎる。いっそのこと>>続きを読む
By accumulating ugly factual details, the story takes both characters and audiences seriously. Visu>>続きを読む
自分が映画に求めるもの、それがこの作品にはある。それは陳腐な感動からは程遠い壮絶なスペクタクル、そして深淵なる闇と狂気そのものだ。超絶バッドトリップのような悪夢的映像のなかに散りばめられた『2001年>>続きを読む
まず主演俳優による日本のテレビドラマ的な芝居が観ていて辛い。原作はそれほど惹かれなかったので読みかじった程度だが、そもそもミスキャストでは?といっても、メジャーの邦画はまずは主演俳優ありきで企画が決ま>>続きを読む
The baby-faced, hatchet-wielding hero became a media star and fell in an instant. How to be acclaim>>続きを読む
前作同様、やはり肌に合わん。心底、退屈。小ネタは有名人ネタばかり。ビートルズは使用料がヤバいと思うんだが、使ってたな。この作品に使われてしまったのがなんとも…
Like the previous w>>続きを読む
匂いを嗅ぎタイムリープするという妙。何やら序盤から不穏な気配をムンムンに醸し出す本作だが、着地は意外とすんなり。話の中身もこちらが思うほど禍々しさを帯びているわけではなく。勝手にこちらがドロドロを期待>>続きを読む
主人公にカメラが終始へばり付き、妊娠=恐怖という視座から語る本作。作風もまるでホラー映画のよう。この作品を機に『誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくい「あのこと」について考え、話し合いましょう>>続きを読む
緊迫感がすごい。リアルで迫力ある飛行シーンとウイルスの恐ろしさはもちろん、前半部のサイコスリラー的な描写も見せ方が上手くてギョッとした。あるメインキャラクターについても、もしもこれが邦画だとしたら絶対>>続きを読む
スコット・クーパー作品の常連クリスチャン・ベール主演で送る手堅い出来のミステリー。ポーのファンももちろん必見。脇を固めるキャスト陣が何気に豪華なことにも注目したい。個人的には監督の前作『アントラーズ』>>続きを読む
凶悪ギャングによる犯罪が横行していた90年代ムンバイ。まさにタイトル通りインド版実録・仁義なき戦いというより、むしろ県警対組織暴力か!?どっちにしろ面白いに決まってる。Netflixオリジナルは未だに>>続きを読む
「わからなさ」に文字通り肉薄するカメラ。兄弟の姿が哀しい。ただし、邦題のサブタイトルはお門違い。
Noah Baumbach did not dare to direct realistically in this work, and built an ironic view of the wor>>続きを読む
IMAX HFR 3D 字幕版を鑑賞。スコセッシが言うところの、いわゆる「シネマとはなにか」という命題を否応なく突き付けてくる、一作目と同じく映画史を塗り替える作品。映画とアトラクションの境界はどこか>>続きを読む
クソばかアメ公どものクソ与太話をただただ見せつけられるだけ(口が悪くて失礼。しかし、こういう物言いこそが正しい映画だと思うのでお許しを)だが、だからこそ救えるものがある。こういった正しく「下品」な作品>>続きを読む
『二十日鼠と人間』に言及するくだりは『ブレット・トレイン』でやたらと機関車トーマスに言及する様ほどしつこくないし、ウザくはない。(言い方を変えるなら、タランティーノをやりたくて若干スベっている様は否定>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
メタファーのみに尽力し、全てをそこに奉仕する映画は得意ではない。だからアロノフスキーの『マザー』もそうであるし、本作も同様。あのマトリョーシカ(苦笑)のオチも「でしょうね」と言わざるを得ないし、全体的>>続きを読む
Compared to works such as "Django Unchained", "Mandingo" and "12 Years a Slave", this work is quite >>続きを読む
電通の連中に観せてやりたい。でも、そういう頭の良さは持ってなさそうだから、理解できないんだろうな。
Tom Berenger's very natural performance makes the underlying masculine stupidity very compelling. Yo>>続きを読む