koheiさんの映画レビュー・感想・評価 - 22ページ目

あみこ(2017年製作の映画)

3.6

邦画の未来は明るい。
あのシーンが『はなればなれに』のオマージュだったらおもしろいな。


後日あるインタビューを見たところによると、『あみこ』ダンスシーンは、ゴダール『はなればなれに』のダンスシーン
>>続きを読む

流れる(1956年製作の映画)

4.5

成瀬映画、ラスト20分くらいのギアの上げ方ハンパないな。本作で言うと、杉村春子が山田五十鈴に楯突く場面と田中絹代がある提案をされる場面。まさしく“トリガー”。波音立てずにじわじわと物語は進むんだけど、>>続きを読む

クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)

4.1

2年前くらいまでは一本も見たことがなかったのに、最近ホラー映画に食指が伸びつつある。幽霊とか出てくるのは、ちゃんと夜怖くなっちゃうから相変わらず見れないんだけど、ワンシチュエーションのスリラーっぽいホ>>続きを読む

アンダー・ザ・シルバーレイク(2018年製作の映画)

3.4

もっとドンピシャの映画かと思ってたけど、なんか長いっすね!

乱れる(1964年製作の映画)

5.0

女(高峰秀子)と男(加山雄三)の“距離”、私と映画との“距離”が、近づいたり離れたりを繰り返しながらグワングワンと揺れ続ける100分弱。

あろうことか、私と映画との距離がゼロ距離になったラストのその
>>続きを読む

バッド・ジーニアス 危険な天才たち(2017年製作の映画)

3.8

撮影技術を学んでないから詳しいことはわかんないけど、これはなかなかに凄いことをしていそう。はじまってから最後の最後まで、緊迫感と予測不能さが半端ではないのだ。ゆっても脚本はそこまで突飛ではないけど、カ>>続きを読む

教誨師(2018年製作の映画)

4.2

漣さん…あなたどこへ行ってしまうの…
ってなるよね、あのラスト。


大杉漣さん最後の主演作となった映画。バイプレイヤーズの光石研さんや、演技派古舘寛治さんらが脇を固める。

114分、ひたすらに会話
>>続きを読む

イコライザー2(2018年製作の映画)

3.6

記憶に残るのは1のほうかな。ロバート・マッコール、アクション映画のなかでは一番好きだわ。痺れる。

若おかみは小学生!(2018年製作の映画)

4.0

苦手な要素が多いはずの映画だったんだけどな、なんかめっちゃよかったわ。冒頭の悲劇が起きてからおっこは全然泣かなくて、あぁ強い女の子なんだなって最初は思ってたけど、実はそうではなくて。感情を取り戻すにつ>>続きを読む

BEATOPIA ビートピア(2017年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

劇中劇というか小川紗良さんが撮ってるあの映像が、ドキュメンタリーやのに演出加えちゃってるやんってなってモヤる。人間の欲望が垣間見える映画としては絶妙にいいかも。

フェイシズ(1968年製作の映画)

4.2

こんな映画撮ろうと思う感性が恐ろしいな。言ってみれば、ほとんど顔のアップショットだけで作られている映画。途中せわしなく動きまわったり。謎も多いけど。終わり方が最強。

響 -HIBIKI-(2018年製作の映画)

4.3

映画『響 -HIBIKI-』が意外なる傑作だった。監督は『君の膵臓をたべたい』、『となりの怪物くん』、『センセイ君主』と、漫画や小説原作を実写化してきた月川翔。どれも手放しで絶賛できる類の作品ではない>>続きを読む

泣き虫しょったんの奇跡(2018年製作の映画)

3.8

ちょい役で出てくる妻夫木聡、松たか子、藤原竜也。冒頭の将棋駒の整列のように、またしょったんに魅了されていく仲間たちのように、豊田監督についていく俳優たちの姿が美しかった。舞台挨拶で見た松田龍平が松田龍>>続きを読む

永遠に君を愛す(2009年製作の映画)

3.4

衝突を経て再構築へと向かうというお話的には濱口作品っぽいなって感じるけど脚本は別に違う人なのか。まぁいいか。なんかイマイチしっくりこない感じだったかなこれは。

天国はまだ遠い(2015年製作の映画)

3.8

「見えないものを見えるようにし」
「見えるものを見えないようにする」
という対比。

主人公の雄三はこう書くと魔術師のような男だが、よく考えると「見えないものを見えるように」は“できていなかった”こと
>>続きを読む

きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

4.8

221225再見
三宅唱オールナイトにて。夜中に見る夜の映画、最高を通り越して唯一無二。めちゃくちゃしんどいことが最近起きたけど、映画館で新しいビートに出会って、しっかりうたた寝して、好きな映画を見直
>>続きを読む

寝ても覚めても(2018年製作の映画)

4.7

──流れついて、また流れて──

人と人が正面衝突して、そのことによってより深く関係が再構築されていく。濱口竜介監督は、平凡からの崩壊、そして崩壊からの再生を描いてきた映画監督だ。

まだ4作品しか見
>>続きを読む

検察側の罪人(2018年製作の映画)

4.2

セリフも演出も演技も、とにかく情報量が多すぎる。端的に言って最高。

ハッピーアワー(2015年製作の映画)

5.0

2021.1.2 再鑑賞

こんなに後味の悪い映画だったけなぁと驚いている。前に観たすごくいい記憶だけを頭の中に残してたんだなと。

正直言って、初めてみたときほどの豊かな感情を抱けなかったような気が
>>続きを読む

テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)

4.5

最初から最高なんだけど見進めるうちにズンズン最高を更新していく典型的な傑作映画だった。ジェンダー論的な問題提起とホモソーシャルな友情関係、大事なことは全部この映画に詰まってる。

カランコエの花(2016年製作の映画)

4.2

おもしろい。よくできてる。39分という上映時間からは想像できないほどに、鑑賞後は余韻で胸がいっぱいになる。

ある一つのクラスで唐突に行われた「LGBTについての授業」。その授業を契機に、「俺らのクラ
>>続きを読む

ペンギン・ハイウェイ(2018年製作の映画)

3.5

ルックは美しいし、ストーリーも深読みができそうな内容ですね。中盤ちょっと退屈してしまったけど、概ねおもしろかった。小学4年生に森見節を効かせるのはずるいなぁ。セリフの一つひとつが楽しい。
なんか性的な
>>続きを読む

ゴーストワールド(2001年製作の映画)

3.9

青春時代に誰もが経験したこじらせや中二病を、こんな感じでコメディとして昇華してくれる映画は尊い。めちゃめちゃにメンヘラやないか‼︎ と中盤でツッコむに至るほど、主人公のイーニドがすんごいこじらせ女子だ>>続きを読む

花とアリス殺人事件(2015年製作の映画)

3.7

「ボーイ・ミーツ・ガール」ならぬ「ガール・ミーツ・ガール」を描く作品がなんとなく増えていて同時代性を感じさせる近年の日本映画(とドラマや演劇など周辺のカルチャー)。社会人になっても社会学部生の思考が抜>>続きを読む

blue(2001年製作の映画)

2.9

驚くほど冗長な青春映画。こんなにゆったりと時が流れる青春ものは初めてみたよ。だいたい走らせがち、生き急がせがちだからね、青春映画ってのは。最後のほうでちょっと走ったりするのがこの映画の魅力なのかもしれ>>続きを読む

バオ(2018年製作の映画)

4.0

本編が素晴らしすぎたのでそう言えばあったなくらいにしか記憶に残っていないのだけど、見た瞬間の記憶を呼び起こすと、短編でこのクオリティかよ! すんごい面白い! ってな感じだった。本編に向けて観客の士気を>>続きを読む

センセイ君主(2018年製作の映画)

3.0

‪母校である高校がこの映画のロケ地になっている。だから普段見ないタイプの映画を見た。物語の面白さという点ではほとんどゼロ点に近いけれど、母校と高校時代を懐かしみたかった自分にとっては、もうそれはそれは>>続きを読む

インクレディブル・ファミリー(2018年製作の映画)

4.4

‪現実世界では14年が経過。映像表現の進化は言うまでもなく(多彩なアングルでの緊迫感が楽しい!)、1作目からの一番大きな成長は、登場人物の心情表現の豊かさだろう。特に3児のママ→イラスティガールの解放>>続きを読む

Mr.インクレディブル(2004年製作の映画)

3.8

勝手にスパイ映画だと思って見てみたら実用性を求めてマントを捨てた、現代的なヒーロー映画だった。才能というものは得てして適材適所を好む。ヒーローが排除された世界で、小さな個室に大きな図体を押し込めて書類>>続きを読む

ブリグズビー・ベア(2017年製作の映画)

3.9

子どものころに経験したことや見たものは、今の自分に多大な影響を及ぼしていると最近感じることが多い。そうして一部の人たちは、その夢や憧れの続きを見ようと無謀にも過去を追いかける。本作がすごいのは、『ルー>>続きを読む