DONさんの映画レビュー・感想・評価

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映画(365)
ドラマ(2)

パピヨン(2017年製作の映画)

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いまなぜパピヨンなのかという、過去と現在を繋ぐ糸が見えない。現在においてより焦点をあてるべきは、不自由を強いられている側ではなく、強いている側ではなかったか。

チャイルド・オブ・ゴッド(2013年製作の映画)

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『ザ・ロード』や『悪の法則』、『ノーカントリー』のような作り込まれたフィクションの重厚さとは対極にある作品。つまり、ただ狂人を狂人として写し出すドキュメンタリー映画になっている。

優れたコメディアン
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ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK‐The Touring Years(2016年製作の映画)

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音楽によって生み出された幻影が、音楽によって葬られ、再生するまでを描いた映画。4人の若者はただ音楽を作り、演奏しただけだ。

海を駆ける(2018年製作の映画)

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極めて誠実に嘘をつこうとはしている。しかし結局のところ、言葉や脚本の上ですべてが成立してしまっている気がする。

レザーフェイス―悪魔のいけにえ(2017年製作の映画)

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悪魔のいけにえの前日譚ではあるが、まあサンプリング程度に捉えておけばいいのではないか。尺は90分前後、あくまで簡潔、直情的に、しかし核には疎外者の悲哀と怒りを込めて。ジュリアン・モーリーとアレクサンド>>続きを読む

恋とニュースのつくり方(2010年製作の映画)

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報道=ジャーナリズムという理念と娯楽=俗情。「朝焼けの栄光」は「朝勃ち」でもあるということ。ニュース番組というひとつの世界を通じて、夢と現実がせめぎあうことで駆動するアメリカという国そのものの姿が描か>>続きを読む

ハッピーエンド(2017年製作の映画)

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傲岸不遜な人間を離れて見つめるハネケの傲岸不遜さ。

バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

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言葉のメタファーはそのまま映画のメタファーに変換できるわけではないということ。緊張感を持続させる演出はさすがだが、その映画としてのメタファーがあまりにも明解なために、冗長であざとく感じてしまう。

私はあなたのニグロではない(2016年製作の映画)

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こういうものを見ると、やはり『グリーンブック』は綺麗事だと言わざるを得ない。あの美談に不快すら覚える人々がいるという事実は、どれほど重く受け止めても、決して受け止めきれるものではない。

「まず社会を
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ハロウィン(2018年製作の映画)

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ホラー映画の間とリズムをデヴィッド・ゴードン・グリーンが完全に見誤っていることは、終盤のマネキンの場面を見ても決定的に明らかだ。

ホラーというジャンル映画の金字塔的作品のリメイクや続編を作ることに関
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脱脱脱脱17(2016年製作の映画)

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正直、最初の30分間は苦痛のあまり何度も見るのを止めようと思ったが、『かぶりつき人生』のような生き生きとした女たちが出てくるストリップ小屋の場面から素直に見られるようになった。
脚本、俳優、演出のすべ
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シドニー・ホールの失踪(2017年製作の映画)

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作家の贖罪というテーマではあるが、ナルシスティックな自己劇化に見えてしまうのは饒舌な脚本と説明的な演出に要因があると思う。ローガン・ラーマンのヒゲはどう見ても違和感があり不要。

少女邂逅(2017年製作の映画)

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『リリィ・シュシュのすべて』から十数年、岩井俊二が確立した世界観は弟子筋の行定勲ではなく、より若い後続の世代にこそ、ある切実さを持って継承されていると感じた。

リバーズ・エッジ(2018年製作の映画)

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こうすればこうなるという安易な手法ありきの、切実さや誠実さのカケラもない最低の演出。これは例えば、身を絞るようにして撮られた諏訪敦彦監督作品のフィクションとドキュメンタリーに対する姿勢に泥を塗って侮辱>>続きを読む

運び屋(2018年製作の映画)

5.0

超絶素晴らしい。いくらでも重たくできるけど、もう重たい物も持てないから、車に乗って、鼻唄まじりに飄々と、寄り道しながら行く12回の道行きは、我らが罪を背負いしキリストならぬ、俗臭ふんぷんたるイーストウ>>続きを読む

ザ・サークル(2017年製作の映画)

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すべての人間が善人であるというディストピア。観客に委ねるフリをしてお茶を濁したラストが象徴しているように、浅薄な脚本が致命的。
「狂った世界の中にただ1人狂わない者がいたとしたら、はたしてどちらが狂っ
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ブリグズビー・ベア(2017年製作の映画)

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創造の前には、破壊がある。
ひとりの人間がひとつの創造=表現を成すまでをこのような形で描いた映画を私は知らない。「家」から連行される主人公のジェームズがパトカーの中で見せる寝顔、その背景に広がる荒野の
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貞子vs伽椰子(2016年製作の映画)

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『リング』や『呪怨』のようなホラー映画を期待すると、『エイリアン』と『エイリアン2』くらい違う。元ネタの意匠を生かしつつ、エクソシストという鍋の中でごった煮にした心霊アクション映画の快作。四宮秀俊によ>>続きを読む

MEG ザ・モンスター(2018年製作の映画)

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『ジョーズ』のネタや状況設定を500倍にスケールアップして(「この船じゃ小さすぎる」なら、もっとサメを大きくしてしまえ!)、そのぶん希釈された感じ。「撮影:トム・スターン」に白目。

愛がなんだ(2018年製作の映画)

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自分の世界観に淫しているだけ。これで日本のホン・サンスとは聞いて呆れる。主人公の岸井ゆきのがなぜ成田凌にあれほど想いを寄せているのか、それを台詞として内面的に告白=説明させてはダメだろう。
段取りとあ
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メリッサ・マッカーシーinザ・ボス 世界で一番お金が好き!(2016年製作の映画)

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どぎつさの底にある寂しさと優しさ。裏でジメジメコソコソせずに、ズバっと表で殴りあうのがメリッサ・マッカーシー節。

ウトヤ島、7月22日(2018年製作の映画)

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エンドロールの最後に、「これはフィクションであり、ドキュメンタリーではありません。映し出された真実であり、あり得たかもしれない可能性のひとつです」というような監督の言辞が出る。

その生真面目さと真摯
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セリーナ 炎の女(2014年製作の映画)

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すべてがありきたりな紋切り型に終始。出会って10秒で合体して結婚するなら、タキシードとドレスで着飾った男女よりも、ゴミ袋被って便利モップ発明する男女のほうが断然リアリティがあるというもの。

ダウンサイズ(2017年製作の映画)

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ベトナム人に「何のファック?」と言われるアメリカ人の立場と、地球規模の文明批判の奇跡的な共存。極めて痛烈かつ鋭利な社会派映画であると同時に、極私的なラブストーリーでもある。ミクロを描くことはマクロを描>>続きを読む

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