アクション要員として駆り出される阪元裕吾組。
江野と国岡の対決はアツいが、結局はモキュメンタリーの先輩としてパワーバランスを強調しているようにしか見えない雑な処理で終わる。
恋愛における性別の線引きの無効性を主張していながら、世間に流通するLGBTという別の線引きを持ち込む思考停止。ここら辺の軽薄さは良い。
しかし討論映画として圧倒的に構造が足りないし、テーマに連携した>>続きを読む
話の引き際の悪さが作家性になる特異な監督。ストーリーとジャンル映画的遊戯に振りすぎていた『お嬢さん』から一変、現代を描くことに焦点を絞ったおかげでめちゃくちゃ面白くなった。
数字そのものではなく、その配列・関係に意味がある。それに気づくことはつまり、太陽を見ることと同じである。
そしてそれに気づくためには、風呂に入ってはならない。
オードリー・ヘプバーンがグレゴリー・ペックの部屋で目を覚まして最初に見た天井の角は、この映画で最も異様な光景。そんな『ブラッド・シンプル』的リアルの追求が、あのビターエンドに繋がっているのかもしれない>>続きを読む
人に寄るのではなく人が寄る。クローズアップの技法が人に向けられた時代。
あの忌々しいスターシステムの下地が整ったと同時に、シネマトグラフが一度死を迎えた時代。
本作の公開は1901年10月。その約1ヶ>>続きを読む
2001年と遊星
そうか、そういうことか
A24ブランドから離れて、黒澤的なわかりやすさが加わった両極端。その間を目指そうぜ。
180°ルールを是見よがしに破る過激さを持ちつつも、桜や雨、傘の使い方、梯子やPOVショットによる画面外の演出、引越し屋とタクシー運転手の場面の同時多発的な演出はあまりにも映画的。