レッドアップルさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

オカルトの森へようこそ THE MOVIE(2022年製作の映画)

3.7

アクション要員として駆り出される阪元裕吾組。
江野と国岡の対決はアツいが、結局はモキュメンタリーの先輩としてパワーバランスを強調しているようにしか見えない雑な処理で終わる。

カランコエの花(2016年製作の映画)

3.3

恋愛における性別の線引きの無効性を主張していながら、世間に流通するLGBTという別の線引きを持ち込む思考停止。ここら辺の軽薄さは良い。

しかし討論映画として圧倒的に構造が足りないし、テーマに連携した
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別れる決心(2022年製作の映画)

4.3

話の引き際の悪さが作家性になる特異な監督。ストーリーとジャンル映画的遊戯に振りすぎていた『お嬢さん』から一変、現代を描くことに焦点を絞ったおかげでめちゃくちゃ面白くなった。

π(1997年製作の映画)

4.0

数字そのものではなく、その配列・関係に意味がある。それに気づくことはつまり、太陽を見ることと同じである。
そしてそれに気づくためには、風呂に入ってはならない。

ローマの休日(1953年製作の映画)

4.0

オードリー・ヘプバーンがグレゴリー・ペックの部屋で目を覚まして最初に見た天井の角は、この映画で最も異様な光景。そんな『ブラッド・シンプル』的リアルの追求が、あのビターエンドに繋がっているのかもしれない>>続きを読む

TAR/ター(2022年製作の映画)

4.5

『Apocalypse Now!』を引用する時点でアジア蔑視な訳がない。

The Big Swallow(原題)(1901年製作の映画)

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人に寄るのではなく人が寄る。クローズアップの技法が人に向けられた時代。
あの忌々しいスターシステムの下地が整ったと同時に、シネマトグラフが一度死を迎えた時代。
本作の公開は1901年10月。その約1ヶ
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5時から7時までのクレオ(1961年製作の映画)

4.0

絶望から置いた距離は、誰かと過ごした時間に表現される。

ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

3.8

A24ブランドから離れて、黒澤的なわかりやすさが加わった両極端。その間を目指そうぜ。

四月物語(1998年製作の映画)

3.9

180°ルールを是見よがしに破る過激さを持ちつつも、桜や雨、傘の使い方、梯子やPOVショットによる画面外の演出、引越し屋とタクシー運転手の場面の同時多発的な演出はあまりにも映画的。