ロックさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

ロック

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恋恋風塵(れんれんふうじん)(1987年製作の映画)

3.8

ついにホウ・シャオシェンデビュー。故郷の山村と台北の映像が交互に撮られていて、それぞれの魅力が良く出ている。アフンがベランダから台北の町を望むシーンが最高。牯嶺街といい60年代の台湾には不思議と惹かれ>>続きを読む

ジョン・F・ドノヴァンの死と生(2018年製作の映画)

2.5

過去作にあった激情は見つけられず。当初の4時間から半分程度の長さになったり、その過程でジェシカ・チャスティンのシーンが全カットされたりと、ドランの中での迷いが作品にもそのまま出ている印象だった。

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母なる証明(2009年製作の映画)

3.8

着地点が読めずグイグイと物語に引っ張られていく。最後には重い石を胸に沈められたような余韻が残った。
撮影、音響、優れている点はいろいろあれど、何といってもキムへジャの演技に尽きる。これらによって生まれ
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散歩する侵略者(2017年製作の映画)

3.9

何これ、めっちゃおもしろい。映画館で観なかったことを後悔。
爽快でぶっ飛んだOPはキマってるし、徐々に日常が侵食されるお得意の前半から、中盤以降濃くなるB級感、ベタっちゃベタなラストまで。個人的には黒
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ジョン・ウィック:パラベラム(2019年製作の映画)

4.0

シリーズで一番楽しかった。キアヌもう還暦手前だけどまだまだいける!次はモーフィアスと一緒に暴れちゃって!
ハルベリーもめちゃめちゃかっこよかったので、次は出番増えてほしい。

ダウン・バイ・ロー(1986年製作の映画)

4.4

トムウェイツとジョンルーリーの佇まいがとにかく絵になる。そこに愛すべきロベルトベニーニの味が加わった3人の掛け合いが楽しい。ラストの分かれ道はジャームッシュ映画の中でもベスト級に好きなシーン。

花様年華(2000年製作の映画)

4.3

ウォン・カーウァイ3本目。最高に好きだった前2作とテイストは違えど、変わらず琴線に触れてくる。どのシーンも演出やら構図やらがキマりまくってた。
欠けた穴を埋めるだけの共犯的存在から、やがて純粋に惹かれ
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SOMEWHERE(2010年製作の映画)

3.0

音楽がPhoenix!さすが旦那。穏やかだけど倦怠的でドライな質感はロストイントランスレーションとダブるけど、こちらには色がついていた印象。突然のデルトロ。

女は女である(1961年製作の映画)

4.1

鮮やかな色彩と計算された構図に加え、遊び心あふれる音楽と演出が楽しい。そして何といってもアンナカリーナの魅力に目を奪われっぱなしだった。フランス映画全般が合わなかった自分はゴダールならいけるのだとわか>>続きを読む

トウキョウソナタ(2008年製作の映画)

3.8

あらゆる場面が分厚いナイフで抉ってくる。大人たちはみんな行き止まりで行き場がなくて。父親のすがりつくような顔を、死んだカエルのように見る母親の冷えきった目がもうやりきれない。つぶれちまえそんな権威。>>続きを読む

トワイライトQ(1987年製作の映画)

3.5

現実と非現実の境目が溶けていくような短編2本。どちらもスリリングでおもしろかった。
1本目は冷たい汗が流れるような演出に、かわいらしい絵柄が逆に怖さを引き立たせてる。恩田陸作品の雰囲気も感じた。
2本
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四月物語(1998年製作の映画)

3.8

嬉し恥ずかしながら、おっさんにして本作の見せ場であろう雨のシーンにはぐっときました。何気ない街並みもそのドラマの舞台に仕上げられる感性。

マイ・マザー(2009年製作の映画)

3.8

剥き出しで抜き差しならない感情。ひりひりして息苦しくて、それでいてあらゆるシーンが美しい。「わたしはロランス」ほど洗練されてなくとも、その分よりストレートに突き刺さる。ありがとうドラン。救われた気がす>>続きを読む

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.0

ラストシーンの素晴らしさがすべてを物語ってた。愛は最強。

MEMORIES(1995年製作の映画)

3.0

やはり大友克洋とはあまり相性がよくない。今敏脚本の一話目は素晴らしかった。

別離(2011年製作の映画)

3.8

物事は誰かが書いた筋書きのようにそんなに単純なものではなく、それぞれの人に立場や事情があり、また優しさやエゴといった感情の糸が複雑に絡み合ってできている。そんなこと当たり前のはずなのに、人は主観でしか>>続きを読む

ラストレター(2020年製作の映画)

3.9

『Love Letter』には当時の岩井俊二にしか描けものがあったのだろうけど、本作には今のその人だからこそ描ける表現がたくさんあったと思う。特に中山美穂の擦れた演技、トヨエツのまさに怪演とその台詞は>>続きを読む

シングルマン(2009年製作の映画)

3.8

ほとんどがトムフォードの美学や痛みで構成されていて、他の要素が入る余地なし。それを見事に体現するコリン・ファースの繊細な演技が素晴らしかった。彼が撮る映画には芯まで刺さる言葉が必ず含まれているのは、本>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.0

ポン・ジュノもソン・ガンホもキレっキレ。どこに行き着くのか全く読めないプロットはもちろん、それ以上に得体の知れないドス黒い何かに絡めとられるように終始釘付けにされていた。体調悪かったけど一切気にならず>>続きを読む

Love Letter(1995年製作の映画)

4.1

この時代の邦画特有の薄ぼんやりした空気感が好きで、それはまるでアニメのセル画のように現代では出せない味のように思える。冬の小樽の町の雰囲気がとてもいい。優しい音楽も素晴らしかった。
この頃の中山美穂を
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この世界の(さらにいくつもの)片隅に(2019年製作の映画)

4.5

本筋に大きな変更はなくても、いくつかのエピソードが追加されたことでこれ程までに「物語」が変化することに驚いた。前作よりシリアスに、より色気がある映画になっていた。

前作以上に辛辣に刺さったのと同時に
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2人のローマ教皇(2019年製作の映画)

3.5

宗教の枠を超えた人として普遍的な禅問答。Netflixつよい。。

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(2019年製作の映画)

1.0

ショック。ポツポツと堪らないショットが出てくるけど、それらをかき集めてもこのスコアにしかならなかった。
7も8も過去作をリスペクトしつつこういうSWがつくりたいんだっていう気概を感じたけど、今回は予定
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天使の涙(1995年製作の映画)

4.1

ハードボイルド色強めのウォン・カーウァイなんて最高に決まってた。やりたいこと全部乗せちゃいました感はあるも、前作より増したキレと色気。ラストひとつ前のあれは笑うよね。