はちみつレモンさんの映画レビュー・感想・評価

はちみつレモン

はちみつレモン

ありがとうモンスター(2024年製作の映画)

3.9

"叫べない人もいる。"

目の前の相手への無償の愛。
我で選択することの大切さ。
歪な現代がここまで映像にかたどられることが可能なのか、表現のふくよかさに釘付けだった。

都市化された現代を生きる上で
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クローズ・アップ(1990年製作の映画)

3.6

何気にキアロスタミ初鑑賞。
音楽はほとんどなく、会話劇で語られる。

「あなたの映画が心の支えだ。」

「私は映画を準備している気分になりたかったのです。」

映画監督を偽ったことで、一時的に映画監督
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ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

4.1

リバイバル上映最終日…やっと観れた。
ナイトオンザプラネット。地球上の夜。国も言語も違うのに、筋を一通り間違えただけのような互いに身近に感じられる小話たち。現実にいるなぁ〜と思わせられるキャラクター。
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レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

3.9

会話劇の多さに驚いた。

処女作として楽しみに観たけどあまり空気感に馴染めなかったなぁ

しかし、一作目からこんな作品を作れるなんて。登場人物しかり、タランティーノのように一つのものに強烈な哲学を持っ
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ダークナイト ライジング(2012年製作の映画)

4.0

本当の悪はどこに…?

「マスクは大事な人を守るためだ。」

ノーラン監督自らが深く脚本に関わっている、バットマン三部作ダークナイトトリロジー最終章。インセプション以来のノーラン作品鑑賞…!

第三次
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2046(2004年製作の映画)

3.7

花様年華 続編 
満を持して。香港返還から50年後の2047年の一年前というト書きに惚れて。

陳腐な表現になるけど、演出の趣味がなんて良いんだろう。
きたきた、モノローグ。男女の蜜月と別離のあれこれ
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ブルーバレンタイン(2010年製作の映画)

3.7

哀しい男女を描くのにちょうど良い色温度。青がかった日々。

最初なにこのかっこいい人、と思ってたけど眼鏡を外したらライアン・ゴズリング様だった!
また「君に読む物語」観たいよ…

始まりと終わり。
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夢と狂気の王国(2013年製作の映画)

3.9

そこにいる必然性。

物を作る天才、人を配置する天才、いろんな天才が折り重なった人たちばかりなのだけど…
プレイヤーと、それを支える人と、支えることで逆にプレイヤーとなっている人と。
どんな生き方をす
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ノマドランド(2020年製作の映画)

4.0

やっと鑑賞。

放浪する人びと。ノマドワーカー。野生の中で動物に近づく人間の生き物の面を垣間見る。
その様は、社会で生き延びていくのとは相反しているようにすら感じる。

「働きたいの」
常に社会の中で
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ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア(1997年製作の映画)

5.0

なんでこんなに惹き込まれる…?
天才としか言いようがない。

うわああ、最近思うけどやっぱり90年代に行きて〜〜(21世紀生まれの叫び)90年代に10代後半くらいが理想だから70年代生まれがよかったぁ
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ゲット・アウト(2017年製作の映画)

3.9

なるほど!!
やべえ面白い!!という短絡的な感想しか出てこなかったけど、ついにジョーダンピールホラー処女作を観た!!という感じ

気づいた時にはもうしっかり遅い…
恋人であっても他人は簡単に信用しちゃ
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.7

まるで自分の家のように都会の公衆トイレを掃除する男。
ヴィム・ヴェンダース監督作品、日本のおじさん版パターソン。横に恋人がいないのが少し切なくて泣けた。

流れるように日々は進んでいく───。
キャ
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おもひでぽろぽろ(1991年製作の映画)

4.0

「田舎に憧れているんです。」

小学五年生の自分と、旅に出る。確かに旅をするとき、そんなこともあったかもしれない、どうだろう。

久しぶりの地元に帰った時、もとの自分に引き戻される感じ。知らない土地に
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パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)

4.1

2024年、年明けの一本目。
まるでリアルジブリの世界。ディズニーにはないダークファンタジー。

誰かのトップテンに入ってて、ずっと気になっていた作品。いい作品だというのは分かっていたが、なるほど。
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ストレイト・ストーリー(1999年製作の映画)

3.7

広がる草原に連想されて、岩井俊二作品が観たくなった。

歳を取ったら、実と殻の区別がついて、小さいことは気にしなくなる。最悪なのは、若い頃の記憶があることだ。

思い出すのがつらい、ことはいっぱいある
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平成狸合戦ぽんぽこ(1994年製作の映画)

4.0

総天然色漫画映画!狸社会の七転八倒あれこれ。きっとどのシーンから見ても面白い!

さまざまなジブリドキュメンタリーを見漁ってからの高畑作品。どのシーンも躍動感があり見応え十分。

飽きずにずっと見られ
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終わらない週末(2023年製作の映画)

3.5

「真実はより恐ろしい。」

電波の制御された世界。
もはや、電波を奪われた私たちは何も力がない弱者というのか。

怪しい何かが迫りながらもなかなか引っ張る展開で、もはやお母さんが魔女に見えてくる。
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MEMORIES(1995年製作の映画)

3.7

大友監督作品を求めて。
こういう小さい企画を詰め込んだオムニバスいいですね。

第一話: 彼女の想いで
「思い出は逃げ込む場所じゃない!」
エヴァという女性の空想の中に入り込んでしまう話。
たしかに、
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となりのトトロ(1988年製作の映画)

3.9

森の主、トトロ。
子供だけに見える、神秘的な世界。
お母さんの恋しさと、憎らしく愛らしい妹。
幼い長女の気持ちを繊細に代弁してくれる。
3回目くらいの鑑賞で、ディテールは覚えてないところがほとんどだっ
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借りぐらしのアリエッティ(2010年製作の映画)

4.3

いやぁ、最高。DVDで借りて観るからこそ良いジブリ。

なんとも豪華な声優陣にハッとさせられる。至極のひと作。

まるで恋に落ちたみたいな一瞬に、二人は出会う。

"狩り"暮らしでも"仮"暮らしでもな
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耳をすませば(1995年製作の映画)

4.2

見れた、嬉しい!

現代の街並みがほとんどそのままリアルに描かれていて、2023年現在もそれがあまり変わっていないことにびっくりする。

中学生って見る世界がまだまだ新鮮で、感情が揺れ動く時期だよね。
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search/#サーチ2(2023年製作の映画)

3.8

前回に続き結構好きなsearchシリーズ。

なかなか人の心が見えづらい現代で、SNSに浮き上がる本音。

この映画鑑賞を通してする覗き見のような行為は監視社会を生きる現代人全員に向いている。

SN
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.9

今日の朝起きてちょうど、初代ゴジラのレビューを見返していた。イルミネーションの灯った御堂筋を歩きながら、なんか新作に見たいやつあったよなと思ってフィルマークスを開く。あ、ゴジラだった。


【戦時中×
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ピエロたち(2022年製作の映画)

5.0

出会ってくれて、出会わせてくれて、ありがとうございます。

「なんかいつもより苦い。」

ターミネーター(1984年製作の映画)

3.9

【450本目】

遂に観た名作。監督はタイタニック、アバターのジェームズキャメロン氏。
ほぼ不死身!な機械人間ターミネーターがどこまでもなトラウマムービー。

1984年。
当時に思いを馳せてみる。き
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アル中女の肖像(1979年製作の映画)

4.0

アル中女がアルコールを愛するように、私も芸術の中で生きたいと思った。


なんでもできるんだから、できることをやらないと。


映画はいつも、歪んだ現実の、メガネになってくれる。

フリーク・オルランド(1981年製作の映画)

3.4

"何にでも名前をつけて型ハメしたい"世の中はこれをどう形容できる?


身体がカオスを求めて。

私たちの日常には支離滅裂が必要である。

退廃の都、フリークランド。

ブラックアリスの世界。うだうだ
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メルビンとハワード(1980年製作の映画)

4.0

ん〜、至高ザ・それが人生、な映画。
端的かつ核心。
山を越え、砂漠を越え、街を越えて…
生きていくこと。働くこと。誰かを愛すること。
自分の人生のことまで思い巡らされる、みんなに愛される映画。

エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

3.9

「感情は安っぽい言い訳。
フリの方が感情に近い。」

あぁ、このシーンが描きたかったのだろうなと伝わったとき、映像は、エドワードヤン、彼と心を通わせられる手段なんだ、と思った。同じように、彼にとっても
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焼け石に水(2000年製作の映画)

4.7

完璧。フランソワ・オゾン恐るべし。

「進まないどころか、むしろ後退だ。」

一度観たらもう元には戻れない。一度吸い込んだら頭から離れない麻薬みたいだ。見れば見るほど…

人間、人間、人間。そこには私
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.1

見た!!!


自分の生まれた年に公開された千と千尋。幼い頃から実家で何度も見てきたジブリ作品。あぁ、こうして最新作を劇場で観られる幸せ…

劇中、"君たちはどう生きるか"をずっと投げかけられ続けてい
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ニューヨークの中国女(1968年製作の映画)

4.0

ゴダール映画祭


夢のおかげで現実に近づけたわ。

彼ら自身が彼ら自身のまま演じてる。

曖昧な思想を明確な映像に反映しろ。

静止していない運動
static
対話

自分で演じる彼にいつも驚かさ
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1PM-ワン・アメリカン・ムービー(1971年製作の映画)

3.9

ゴダール映画祭


断片同士の関係性。

何故こんなにもフィルムは私たちを惹きつけ、苦しめる?

支配しようと思うほど言うことを聞かない。
取り込もうとするほど翻弄される。

常に客であり、主である、
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アベンジャーズ(2012年製作の映画)

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これを観て気になったキャラのシリーズを見ていけば良いとおすすめされ、いざ鑑賞。

アクションシーンは言わずもがな最高。

もっとDC勉強します。

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