カタパルトスープレックスさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

カタパルトスープレックス

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ファンタスティック Mr.FOX(2009年製作の映画)

4.5

ロアルド・ダールの小説『父さんギツネバンザイ』をウェス・アンダーソン監督がストップ・モーション・アニメーションで映像化した作品です。ロアルド・ダール+ウェス・アンダーソン+ストップ・モーション・アニメ>>続きを読む

白鳥(2023年製作の映画)

4.0

ウェス・アンダーソン監督がロアルド・ダール原作を映像化したNetflixのシリーズの一本。『ファンタスティック Mr.FOX』(2009年)よりもかなり素直な映像化になっています。

ロアルド・ダール
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ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語(2023年製作の映画)

3.7

ウェス・アンダーソン監督がロアルド・ダール原作を映像化したNetflixのシリーズの一本。『ファンタスティック Mr.FOX』(2009年)よりもかなり素直な映像化になっています。

西洋と東洋の出会
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キャンディ(2006年製作の映画)

3.8

ニール・アームフィールド監督、ヒース・レジャー主演のドラッグを題材にした恋愛ドラマです。

麻薬中毒を扱った映画だと『トレイン・スポッティング』や『レクイエム・フォー・ドリームス』など(ドラッグを意識
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タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら(2010年製作の映画)

3.4

イーライ・クレイグ監督のスプラッタコメディーです。気軽にたのしめる。

田舎に住む中年の仲良しコンビのタッカーとデイル。見た目が冴えないし、都会ぐらしの大学生からしたらキモいおっさん。ふとしたきっかけ
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ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

4.5

「ジョン・ウィック」シリーズの最終作。前作『ジョン・ウィック:パラベラム』が蛇足だと感じたのだけど、本作はしっかりとケジメをつけてくれました。

本シリーズの特徴はなんと言ってもガンフーです。これを支
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I ~人に生まれて~/人として生まれる(2021年製作の映画)

3.6

インターセックスを題材とした「性」をテーマとした映画です。インターセックスってなに?と思ったら、作品の意図にのっかってます。

ボクも全然知らなかったので、観たあとに色々調べました。LGBTQとは分け
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A KITE~INTERNATIONALバージョン~(2000年製作の映画)

4.1

孤高のアニメーター梅津泰臣監督のアクション作品です。もともとはアダルトアニメだったものを編集でカットしてR指定にしたインターナショナル版。海外でも評価が高く、実写版も作られている隠れた名作。

本作は
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白い牛のバラッド(2020年製作の映画)

3.5

いろいろと考えさせられるイランの人間ドラマ。死刑制度が背景にある。

テーマは「許すこと」だと受け取りました。殺人事件で冤罪で死刑になってしまった夫。その妻と娘。そして死刑の判決を出してしまった判事。
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バーナデット ママは行方不明(2019年製作の映画)

4.4

リチャード・リンクレイター監督、ケイト・ブランシェット主演の適応障害を題材にした明るい家族ドラマです。舞台はシアトル。

テーマは「分かり合うことの難しさと大切さ」だと受け取りました。本作に悪い人は出
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マッドゴッド(2021年製作の映画)

3.1

フィル・ティペットが監督として作った作品です。ストップモーションアニメーションと特殊効果と実写の組み合わせ。

フィル・ティペットはスター・ウォーズのAT-ATなどのアニメーションで一躍有名になった後
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アリスとテレスのまぼろし工場(2023年製作の映画)

3.5

岡田麿里監督が厨二病を存分に炸裂させたアニメ作品です。制作は『呪術廻戦』のMAPPA。

理屈より感情。『心が叫びたがってるんだ。』や『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』などの岡田麿里脚本が好
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ヴェルヴェット・アンダーグラウンド(2021年製作の映画)

3.9

音楽や社会的テーマを得意とするトッド・ヘインズ監督によるヴェルヴェット・アンダーグラウンドの歴史を振り返るドキュメンタリー。

中心となるのはルー・リードとジョン・ケイル。そして触媒としてのアンディー
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パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

3.9

今敏監督の長編初監督作品。現実と虚構が入れ替わるミステリー・サスペンスです。

テーマは「現実と虚構の狭間」だと受け取りました。その舞台装置としてのアイドルと女優。

アイドルから女優に転身した霧越未
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キリング・オブ・ケネス・チェンバレン(2020年製作の映画)

4.2

実際に起きた事件を元にしたドラマです。

舞台は2011年ニューヨーク州ホワイト・プレインズ。双極性障害を患う黒人男性ケネス・チェンバレン(フランキー・フェイソン)は、睡眠中に誤って医療用通報装置を作
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神さま聞いてる?これが私の生きる道?!(2023年製作の映画)

3.7

思春期を題材にすることが得意なケリー・フレモン監督が1970年代の同名小説を映画化した青春ドラマです。

本作のテーマは「無理をせずに自然体でいること」だと受け取りました。恋愛も、宗教も、友人関係も、
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ミニー&モスコウィッツ(1971年製作の映画)

4.5

ジョン・カサヴェテス監督のメジャー配給作品。自主制作じゃないメジャー配給のカサヴェテス作品の中では『グロリア』(1980年)より好きかも。なにしろカサヴェテスっぽい。

カサヴェテス監督作品の男女は感
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ハズバンズ(1970年製作の映画)

3.8

ジョン・カサヴェテス監督のメジャー配給作品。自主制作じゃないけどとってもカサヴェテスらしい作品です。コメディー作品に分類されていますが、違います。男のミッドライフ・クライシス(中年の危機)を描いた風刺>>続きを読む

よみがえるブルース/トゥー・レイト・ブルース(1961年製作の映画)

3.8

ジョン・カサヴェテス監督二作目であり、メジャーデビュー作。ジャズ・ミュージシャンの話。

前作『アメリカの影』(1959年)はワークショップの延長線上の作品ですので、映画を作品として意識して作ったのは
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イコライザー2(2018年製作の映画)

3.8

アントワーン・フークア監督とデンゼル・ワシントンによる人気シリーズの第二作目。あいかわらずのキレッキレの老年アクション。

今回は新たな敵。前回徹底的に潰してしまったのだから、それはそう。前作を観なく
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イコライザー(2014年製作の映画)

4.0

アントワーン・フークア監督とデンゼル・ワシントンによる人気シリーズの第一作目。キレッキレの老年アクション。

老年アクションの先駆者としては「96時間」シリーズのリーアム・ニーソンがいますが、デンゼル
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PATHAAN/パターン(2023年製作の映画)

3.8

一言でいえばマサラ版「ミッション・インポッシブル」です。主演はインドのトム・クルーズなシャー・ルク・カーン。

2023年は「ミッション・インポッシブル」、「ワイルド・スピード」や「インディー・ジョー
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メーヌ・オセアン 4Kレストア(1985年製作の映画)

4.6

ジャック・ロジエ監督の「音楽のあるいきあたりばったりの旅」最終形であり完成形。

『アデュー・フィリピーヌ』(1962年)から『トルチュ島の遭難者』(1974年)を経て24年かけてたどり着いた境地。6
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トルテュ島の遭難者たち 4Kレストア(1976年製作の映画)

3.5

1970年代のジャック・ロジエ監督作品。コメディー作品なのか🤔。

デビュー作の『アデュー・フィリピーヌ』(1962年)は全くハマれなかったのだけど、これは悪くなかったです。同じ行きあたりばったりの旅
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福田村事件(2023年製作の映画)

4.0

まず、この題材で映画を作った森達也監督にリスペクト。なぜ日本が戦争を続けてしまったのか、それを振り返ることなく加害の歴史から目をそらし続けるのか。とても重要なテーマなのに日本の映画界が無視し続けてきた>>続きを読む

アデュー・フィリピーヌ 2Kレストア(1962年製作の映画)

2.5

ジャック・ロジエ監督の長編デビュー作品です。いかにもヌーヴェル・ヴァーグって感じ。

まず、ボクは(トリュフォーを除き)ヌーヴェル・ヴァーグ全般が苦手です。すごく表層的で雰囲気だけを捉えた映画が多い。
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ファルコン・レイク(2022年製作の映画)

4.4

思春期の夏を描いたシャルロット・ル・ボン監督の長編デビュー作品です。とてもシンプルなのだけれど、奥深いテーマを扱っています。

ストーリーはとても単純でフランスから家族がカナダの避暑地にある母親の友人
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

2.7

ウェス・アンダーソン監督の独自の世界観を独自の様式美でまとめ上げた作品です。

前作『フレンチ・ディスパッチ』(2021年)が個人的にはまったくささらず。本作もだいぶハードルを下げて鑑賞しました。おか
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あしたの少女(2022年製作の映画)

4.5

チョン・ジュリ監督の社会派ドラマです。テーマは「人間の尊厳を破壊するシステム的な搾取」でしょうね。

日本でも外国人労働者を搾取する技能実習制度が問題になっていますが、本作は高校生を搾取する企業実習制
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君は行く先を知らない(2021年製作の映画)

4.2

パナー・パナヒ監督の長編デビュー作。ジャファル・パナヒ監督の息子さん。あとからジワる系。

まず前提としてボクはシンプルだけど奥行きのある作品が好みです。本作の基本フォーマットはロードムービーで、家族
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クロムスカル(2009年製作の映画)

2.7

ロバート・ホール監督のスプラッターホラー作品です。

一言でいえば、銀のマスク(クロムスカル)を被った男がとにかく人を殺しまくる話。オチはなし。とにかく殺し方がハデなので、それを楽しむ作品だと思います
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ザ・フライ(1986年製作の映画)

3.5

デヴィッド・クローネンバーグ監督による究極の愛の物語。あなたは恋人がハエになっても愛せるか?

うーん、まったく自信ないっす。デヴィッド・クローネンバーグ監督は超常現象をモチーフにする作品が多いのだけ
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エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

3.8

「独立」をテーマにしたエドワード・ヤン監督お得意の群像劇です。おそらくですが、中国と西洋の間にいる台湾を表していると思います。

ものすごく1990年代。トレンディードラマ感がすごいのだけど、これは邦
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バーニング 劇場版 4K(2018年製作の映画)

3.1

イ・チャンドン監督が村上春樹の短編小説『納屋を焼く』を映画化したサスペンスドラマです。ボクは小説は未読です。

まず、最初におことわりをしておくと、ボクは村上春樹の小説が苦手です。そして、本作はとても
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ポエトリー アグネスの詩 4K レストア(2010年製作の映画)

2.9

イ・チャンドン監督が人間の業を描いた作品です。実際に韓国で起きた事件が元になっているそうです。

ボクはウツ展開の映画がすごく苦手です。『ダンサー・イン・ザ・ダーク』とか『スラムドッグ・ミリオネア』と
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デッドゾーン(1983年製作の映画)

3.8

スティーヴン・キングの同名小説をデヴィッド・クローネンバーグ監督が映画化したものです。

1970年代以降にホラーに関わる仕事をしている人でスティーヴン・キングの影響を受けていない人はいないんじゃない
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