キャサリンさんの映画レビュー・感想・評価

キャサリン

キャサリン

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.4

これが世に出たことに意義があるというのもわからなくはないけど、納得ができるかというと微妙だな、というのが真っ先に思った感想。

映画自体の出来はすごいと思ったし、映像、役者すべて逸品揃い。
オッペンハ
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千年女優(2001年製作の映画)

3.5

2002年か。
すごく普遍的なテーマをかなり実験的な演出で描いてる。
現実か幻想かは今敏にとって永遠のテーマだったんだろうな。
現実と幻想を行き来しながらオーバーラップしあう複雑さを、銀幕のなかならで
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.8

支配により虐げられてきた女性の死と、自らの自由意志により人生を選択するフリーウーマンの誕生。
二度目の人生、今度こそ幸せに生きるチャンス。
他者により作られ、与えられた第二のチャンスではあっても、生き
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福田村事件(2023年製作の映画)

3.7

正直違和感の多い演出ではあったけど、それなりに上手く機能していたし、
そもそも忘れられていた史実の発掘と人間の本性という普遍性のある問題への提起として、とても意義のある映画だったと思う。
誰もがどちら
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ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

3.0

これまでヒトコワ系ばかり見てたので、オカルト系にも手を出したいと思い。
ミッドサマー監督のめちゃ怖ホラーらしい…と聞いて観てみたけど…んー。

ミッドサマーの時も、
「話はわかるけど、怖さもあったけど
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エスター ファースト・キル(2022年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

前作ですでにエスターとは何ぞや、がはっきり観客にバレちゃってるのに、何をどう怖くするんだろ…と思っていたけど、
まさかヤバい女にヤバい女を掛け合わせるとは、恐怖の作り方乱暴すぎない?笑
おかんが本性表
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機動戦士ガンダムNT(2018年製作の映画)

2.8

これまで見たガンダムシリーズ、割とどれもちゃんと面白いって思ったけど、これあんまり面白くないなあ笑
キャラ設計が甘いし、悪役も主役も魅力的じゃなさすぎる。
映画にしちゃうから弱いのかなあ。
連続アニメ
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エスター(2009年製作の映画)

3.8

この夏の人生初のホラー鑑賞ブームで数本みたど、やっぱカメラワークで全然違うわ。ホラービギナーの感想だけど。
カメラアングルとか不穏モーションの収め方とかBGMの入れ方とか、それだけで同じようなストーリ
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ドント・ブリーズ(2016年製作の映画)

3.3

最近気づいたけど、ホラー/スリラー映画って、深い思想とか行間を読む的所作が不要な、まさに純粋エンタメなので、頭使わずただただリアクション芸人になりきって、見ていてとにかくラク!

大筋的なあらすじは大
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クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)

2.4

このレビューはネタバレを含みます

ここ数年のうちに見た映画の中でも下から数えた方が早いくらい面白くない!笑
こういうたぐいの映画だからこそ、リアリティとか設定がとても重要なのに、えっこの音はオッケーなわけ?が多すぎるし、階段の上り下り
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ヴィジット(2015年製作の映画)

3.6

ホラー苦手だけど見たい!期なので、布団から片目だけ出してヒヤヒヤ見たり。
結論として布団に潜るほどの怖さではなかったのだけど、おばあちゃんの動きはギョッとした。床下ばあちゃん怖すぎる(笑)
あとあの不
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機動戦士ガンダム 逆襲のシャア(1988年製作の映画)

3.7

ゼータの頃はアムロもシャアも同じ目的で仲間してたのに、切ないねえ。
クェスの必要性がよくわからんかったけど…

ロボットアニメだけど、やってることは人対人の哲学対決で、凶暴なディベートのようで両者共に
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世界一キライなあなたに(2015年製作の映画)

3.4

学生時代ぶりに洋画ラブコメブームがきてるので。
最近みたオゾン監督の「すべてうまくいきますように」と同様、尊厳死がテーマ。
「すべてうまくいきまさように」でも、こんな姿で生きたくない、スイス行きが楽し
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機動戦士ガンダム III めぐりあい宇宙編(1982年製作の映画)

3.5

Ⅱあたりから急にニュータイプ、ニュータイプとなって、え?ガンダムってただのロボットアニメじゃないの!おもろ!となりました。
そのままの勢いでZガンダムもGW中に完走できるか…さすがにむりか。

機動戦士ガンダム(1981年製作の映画)

3.5

青森県立美術館での富野由悠季展見て以来、ガンダム1から見たい!と思いつつ、TV版を「セイラ出撃」回以降見れていなかったので、ええい総集編でいいや!とGWに。
展覧会で見た背景美術やセル画そのままな映像
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それでも夜は明ける(2013年製作の映画)

3.9

史実的な映画に対して、星の数でジャッジすることの難しさを感じるのだけど…
自分が映画の鑑賞者であるとともに、この問題への"傍観者"であるように感じてしまってチクチク。

「自由黒人」だったからこそ、主
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アバウト・タイム 愛おしい時間について(2013年製作の映画)

3.7

ラブコメ映画って学生ぶりに見たかも。
タイムトラベルできる、というトリッキーな設定もフフッと笑えて面白かったし、お父さんのキャラクターが大好きすぎる。

最近邦画ばかり観ていたので、そうか海外の恋愛映
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きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

3.7

好きだった。
柄本佑の本質的な品の良さが滲み出ちゃってて、クズ男役を演じてても、でもいい人なんだろなーと思ってしまうのは微妙な違和感だったけど。

少し前に見たので感想薄れちゃったけど、それでもなお残
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青葉家のテーブル(2021年製作の映画)

3.6

「サマーフィルムにのって」の、あ〜好き!感再び。
ダサくていいじゃん、青くていいじゃんを、コミカルながらも淡々と描いていて、全てのシーンがショートエッセー的。

みんな何者かになりたくて、そのためには
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こちらあみ子(2022年製作の映画)

3.8

メインビジュアルからのほほんユル邦画かと思いきや…強烈…。
あみ子の予測不能な言動を、徹底的に異物として描きつつ、でもその異物が悪いとも言い切れないし、異物を作り出してしまう周囲にも原因はあるし…
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バビロン(2021年製作の映画)

3.7

凄まじい狂騒感。
タランティーノのワンスアポンアタイム〜と近いものがある。

ララランドは「夢をとるか愛をとるか」的な話かと思いきや、結局のところ男女葛藤劇だったので、
なんとなく「こんな恋愛は嫌だ」
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すべてうまくいきますように(2021年製作の映画)

3.4

フランソワ・オゾンの映画はプールサイドぶり。
憎たらしくてとても愉快。
こんな姿で生きたくないと思う気持ちには同情するも、尊厳死の予定が決まると生き生きしだす父親にやれやれ。
赤を着た娘に今日は綺麗だ
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土を喰らう十二ヵ月(2022年製作の映画)

3.5

四季に寄り添う暮らしと食。
なんとなく食事にはお肉お魚がメインとして必須と思ってしまうけれど、旬のお野菜があれば十分なのだなあ、と。
演技が芝居じみてるのが少し気になるところだけど、足るを知る的な生活
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.7

映像の荒さや、俯瞰的なショットも、大きすぎる環境音が妙に心地よくて、ホッとする感覚があったけれど、それが自分の中でうまく言語化できなかった。
監督インタビューを読んで、やっとその言語化できないながらに
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ホビット 決戦のゆくえ(2014年製作の映画)

3.4

再鑑賞

ガンダルフは明らかにロードオブザリングの時よりも老けてるので(それは仕方がない)時系列バグかな?と思いながらずっと見てた。
ラストでロードオブザリングに繋がるの良いですねえ

ホビット 思いがけない冒険(2012年製作の映画)

3.4

再鑑賞

もともと個人的にファンタジー映画はあまり好きではないのだけど…
ロードオブザリングはあたかも「これは史実です」な雰囲気で、派手さが少ない割にしっかり描かれていて、ファンタジーというより壮大な
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レディ・バード(2017年製作の映画)

3.6

2020年代版ゴーストワールド的な。
クスッとなるシーンの挿入の仕方が小気味いい!
ゴーストワールドは、私は私、マジョリティを馬鹿にして過ごすも、自分らしくいることの生きづらさを感じるストーリーだった
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星の旅人たち(2010年製作の映画)

3.8

再鑑賞

ものすごく久しぶりにみた。
映画としては安っぽくチャチではあるのだけれど、見終わった後の達成感や幸福感、納得感が清々しい。
ロードムービーの醍醐味的な、綺麗な風景・食事・旅の苦労全てちゃんと
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はじまりへの旅(2016年製作の映画)

3.5

序盤、お父さんがロードオブザリングのアラゴルン!で頭がいっぱいに…笑
子供に理論や理想を押し付けるばかりが教育ではないという。
学校の役割には、勉学だけじゃなくて社会性の獲得という要素もあるものね。
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異端の鳥(2019年製作の映画)

3.8

人間の本質について。
ホロコーストを逃れるためにスラブ系地方に疎開した少年の生きるための逃避行。
モノクロの映像と極端なセリフの少なさ、劇中曲すらない、強烈なまでにストイックな作品。

劇中ではスラブ
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カモン カモン(2021年製作の映画)

3.8

ギンレイホールにて。
色々な要素が散りばめられていて、掴みどころを見つけるのが難しかったのだけど、とてもすてきな映画だった。

ジョニーとジェシーは「叔父」と「甥」であり、「大人」と「子供」であり、そ
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キングス・オブ・サマー(2013年製作の映画)

3.5

親から逃げたくなる気持ちはまあわかる。
全編コミカルに一夏の親不孝をする映画。
主役の子かわいいな!

スピリッツ・オブ・ジ・エア(1988年製作の映画)

3.7

ポスト・アポカリプス的荒野に訪れる救いについて。

乾燥し尽くして赤茶けた大地と、宇宙を思わせすほどに深さを感じる空の青さが強烈に焼きつく映画。
バクダッドカフェ的なストーリーを想像していたけれど(多
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