3syakuさんの映画レビュー・感想・評価

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ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)

4.0

連続殺人鬼の精神性を覗く映画。
トリアー監督は、真逆の倫理を見せられたときにひとがどう揺さぶられるかをみたくて、それを仕掛けるのが面白くて仕方ない困ったちゃん。常に問題児です。

今作は、二つの街灯か
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アンダー・ザ・シルバーレイク(2018年製作の映画)

3.5

ハリウッドでもがく人たちの浮かれて沈む様をオタク目線で切り取るとんでも映画。
小ネタが多くて初見だとスルーしてしまうところが結構あります、、、見直すとあ〜ソレが繋がるのね、とわかる、ロールプレイングゲ
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アス(2019年製作の映画)

3.2

前作のゲットアウトが凄すぎて、どうしても評価は下がってしまいますね。
とはいえ、自我への問いを振り切った設定でみせながら、緊張感もたせて走り切るところは流石です

ラストは好きですが、至るまでの揺さぶ
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

3.2

最近では逆に珍しいピュアな映画ですね
ダニーボイルお得意の成り上がりストーリー。
カップルで観るのに丁度よい映画。

ご本人達はいずこに?の探索や
ビートルズ以外にもいろんなものがちょこちょこと存在が
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スイミング・プール(2003年製作の映画)

3.7

出だしは、中年の女流作家のバカンスと、よくありそうな退屈そうな感じで始まりますが、愛人の彼の娘との意図せぬ同居からはどんどん話が転がり、そんな事に!?の驚きの連続の映画。
枯れ葉だらけのプールが、若返
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ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!(2018年製作の映画)

3.3

村のいけてないメタル野郎がフェス出演を目指すはなし。
ブラックユーモアのテンポがよく暑い最中に何故か感じる清涼感。
緊張からくる噴射嘔吐はピッチパーフェクトと同じトラウマを扱っていてどう克服するのかが
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復活の日(1980年製作の映画)

3.3

ウィルスパンデミックの和製ながら外国語が飛び交い、国産色溢れる映画
潜水艦や南極などスケールでかいもののでかくしたが故の粗も目立つなかなかのトンデモ系でした、、、小松左京ブランド。
ウィルス蔓延の中、
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パリ、テキサス(1984年製作の映画)

4.8

あらためて見なおしてみましたが、不滅のナスターシャ・キンスキーの美しさ…8ミリのプライベートフィルムのシーンで砂浜でくるくると舞う姿は映画世界遺産!幸せの中、儚く過ぎ行く一瞬が生々しく残っている。観た>>続きを読む

華氏 119(2018年製作の映画)

3.2

取材先のフリント市がムーアの故郷とはなんともの因果。
ロジャー&ミーは未見だが、かつてGMのお膝元だった市がいまや実弾軍事演習が予告なく行われるなどなかなかの荒廃っぷり
オバマが水道の鉛害に対してコッ
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タクシードライバー(1976年製作の映画)

3.6

キングオブコメディ流れでデニーロ、スコセッシの言わずもがなの本作。
いやあ、この時代をハイビジョンでみるとベトナム戦争後の鉛色の空気感が見事にタイムスリップして体現できていてストーリーより、70sの映
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キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)

3.2

『ジョーカー』と繋がる、とのことで観ましたが、デニーロが本作後に架空で成り上がったとして『ジョーカー』でオーバーライドされる、なんともエッジを効かせた配役が興味深いです。
常人には理解ができない思考で
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スーサイド・スクワッド(2016年製作の映画)

2.9

中身、薄っ!!
この手のもので眠くなるのは久しぶりですがマゴロビでちょっと覚醒してを繰り返して観終わりました。コスプレ映画?
アニメ版のハーレイは赤黒のピエロハットバージョンがオリジナルなんですね。が
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

3.9

期待をうらぎらないズレっぷりで楽しめました。
自分は、デスプルーフか、これがベストです
カメラワークが懐古的で面白いですね。劇中劇のいかにもあるあるなパターンとか愉しみかたはいろいろです
個人的には無
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スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(2019年製作の映画)

4.3

まあ、構造はJJらしく4.5.6を新たな世代へトレースした感はあります。でも、話の流れで初めて涙ぐんでしまいました。スターウォーズでよもやこんな想いを抱くとは。
昨今だとローグワンがダントツに好きです
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話の話(1979年製作の映画)

4.1

生きるつらさの中にきらめくような喜びを走馬灯のように流していくストップモーションアニメ。
いくつもの心象風景が念写されたものを見せられているかのような壮大な叙情詩。
自然とともに生きぬく可愛らしくも芯
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パラダイス・ナウ(2005年製作の映画)

3.2

パレスチナの爆弾テロの指令をうけた青年の48時間を描く。
淡々と客観的に、狂人ではない何処にでもいるような青年の姿が描かれ、逆に根深さが伝わってくる
指令に一度失敗した後は、その目的がなんなのかもわか
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ゾンビ・リミット(2013年製作の映画)

3.8

タイトルがB級感あるが、ゾンビ耐性ワクチンで感染を抑えているひと“リターンド”の葛藤を描く。

ゾンビの設定自体、愛する人への想いが究極の形で試されるが、これはワクチンが不足となり、いつ発症するか恐れ
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メアリー&マックス(2009年製作の映画)

3.6

それぞれに孤独を抱える少女と中年おじさんの20年もの文通をクレイアニメでみせる。
ひとのアレコレと醜いところをデフォルメして粘土で固めて、トーンを落としたモノクロ基調に赤を差し色にした、なかなか変わっ
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アナイアレイション -全滅領域-(2017年製作の映画)

3.6

超自然現象が発生してから交信すらできないエリアに探索に行く話。ネトフリ作品
エクスマキナの監督なんですね、冷んやりと、静謐で音がやたら静かなまま淡々と進んでいく。
物質転換の映像表現は見る価値あり。
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ウインド・リバー(2017年製作の映画)

3.9

ネイティヴアメリカン居住区での殺人事件を追う、失踪、殺人が起きている現状に基づくとのこと。
FBIが絡むとめんどくさい対立軸をとりがちだが、署長がいいキャラしており、抑えた演出がひかる。
真に生き抜く
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最後の追跡(2016年製作の映画)

3.8

ボーダーライン、ウインドリバーを手掛けたテイラーシェリダン脚本にひかれて視聴。
ネットフリックスのオリジナルです。
正反対の性格の兄弟がテキサスで銀行強盗を繰り返し、それを追う老獪なテキサスレンジャー
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ザ・テキサス・レンジャーズ​(2019年製作の映画)

3.2

ボニーとクライドを主題にしたネトフリオリジナル。ウディハレルソンがでているので、おやっ?と思い見てみました。
ボニーとクライドが国民に当時は評判悪い銀行から強盗していたせいで鼠小僧のような義賊扱いだっ
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バスターのバラード(2018年製作の映画)

4.3

コーエン兄弟のウエスタンの6つのオムニバス作。
美しい自然描写の中であっけなく人が死んだり、思いもよらぬ派手な殺し方をしたり、毒っ気のスパイスがあらゆるまぶし方をしてあって冴え渡っています。
短編でな
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トゥルー・グリット(2010年製作の映画)

3.2

父親を殺された少女が犯人を追跡するために保安官を雇い、そこにテキサスの騎馬隊の兄ちゃんも加わり…という西部劇
コーエン兄弟の作品にしては手堅い流れだなあと思ったらリメイク映画だったのですね
とはいえ、
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ジグザグキッドの不思議な旅(2012年製作の映画)

3.3

ヤモメの敏腕刑事の父親に英才教育を受けた少年が、一歳の頃に死別した素顔も知らない母の真実探しにでる話。
過去の記憶が蘇り、艶と華のある母との交流を疑似体験する見せ方が出色の出来でした。
トトザヒーロー
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スラムドッグ$ミリオネア(2008年製作の映画)

4.1

ひさびさに観ましたが、クイズに自分の人生を重ね合わせる筋書きが秀逸ですね
掃き溜めのようなところから生き抜いていき、彷徨いながらも求めることはただ1つ、ラティカにたどり着けるのかどうかという難関の繰り
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シルビアのいる街で(2007年製作の映画)

4.1

フランスの古都でかつて一目惚れした女性を探しにきた青年。
街角や路地裏で出会う女性の目線や仕草を執拗に追い、いっしょに探しているような気になります。石畳の靴音、なびく髪、光に透けるグラス、人越しに盗み
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ソウル・サーファー(2011年製作の映画)

3.5

鮫に片腕を食いちぎられた女性がプロサーファーを目指す実話がベース。
悲惨で重苦しくなるだろうに、家族や周りの愛情は、南国ならではのカラダの内側からジンワリとあたためるような接し方。
本人と同じ目線で悩
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ムーンライズ・キングダム(2012年製作の映画)

3.8

周りと何も合わない少年と少女の逃避行。
ゲームコントローラで操作しているようなスクロールのカメラ、真正面をむいた目線に、幾何学的な構図とウエス節てんこ盛り。
カメラワークはずっーと犬ヶ島にも繋がってい
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ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール(2014年製作の映画)

3.4

拒食症の少女が仲間とともに音楽の才能を開花させていく。
なんちゅーオシャレ映画!
MVの間、間を物語で挟んだかのような作り。
ベルセバのフロントマンが監督というのも納得。
ファッション、仕草といいユル
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プロヴァンスの休日(2014年製作の映画)

3.4

父親と仲違いしていた娘が、子供を3人連れて南仏に訪れる。ジャンレノがオリーブ作りに精魂かける頑固なジイさん役でハマってます。
ジイさんのヒトを遠ざけるような態度に馴染めない子供たちもゆったりと彩りのあ
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美しき冒険旅行(1971年製作の映画)

3.5

オーストラリアの砂漠の真ん中で父親が自殺し、取り残される姉弟。彷徨ううちに通過儀礼で一人生き抜く試練を与えられたアボリジニーの青年と会い…
セリフはほとんどないけど、映像のインパクトがあまりに強烈で脳
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ライフ・アクアティック(2004年製作の映画)

3.5

ウェスアンダーソンのおとぼけ海洋アドベンチャー。シルバニアファミリーのような船室ショットにポップな色使いにらしさ全開。
デビッドボウイの『LIFE ON MARS』をボサノバ調のカバーでみせるのがオツ
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ザ・ビーチ(2000年製作の映画)

3.5

ディカプリオ頼みのどうせ『カクテル』みたいな色男映画でしょと勝手な偏見で観ずにいましたが、すみません違いました(でもジャケ写がそう煽ってるような…)
いやいやサスガのダニーボイル。一筋縄、二筋、三筋縄
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アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)

3.4

上っ面だけで勝負するエリート階級のナルシズムをあざ笑う映画。
名刺に対する異常な自慢合戦、チェーンソーを担ぎ、果てには投げ捨てたり、最中に鏡に映る自分に酔いしれたり各シーンのクセが強い。
そして、クリ
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スガラムルディの魔女(2013年製作の映画)

3.2

盗っ人達が逃亡先に魔女伝説のある村に立ち寄って人喰い魔女に逆に狙われてしまう。
冒頭の強盗コスプレから、魔女の色んなパターンをみせて、ボスキャラに至っては、そんな奴いたんかいな?!という意外な展開もあ
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